【硬式野球】(56)秋季リーグ戦開幕前インタビュー 榊原七斗外野手

2026.09.16

(この取材は9月10日、電話にて行われました)

榊原七斗外野手(情コミ4=報徳学園) 
――この夏は大学日本代表として活躍されました。選ばれた時の心境はいかがでしたか。
 「2年連続で選んでいただいて、また大学生代表として日本のユニフォームを着て戦うことができることに気持ちも高ぶりました。去年は下級生として出ていましたが、今年は最上級生としてチームを引っ張らなければいけないなという気持ちがありました」

――2年連続での選出ということで、ご自身では、特にどの点が選出の評価につながったと思いますか。
 「春は調子があまり良くなかったですし、選ばれるまではどうなるか分からないなという感じでした。選出理由としては、個人の見解ですが、経験ですかね」

――選ばれるまで調子が良くなかったということでしたが、ワールド・カレッジ・ベースボール・チャンピオンシップ(WCBC)でMVPを獲得されるくらい調子を上げることができた理由はありますか。
 「やはり、鈴木監督(関西国際大監督)のご指導が自分に響いて。始動が遅いところが、この春の課題で、打てる時は打てるのですが、コンスタントに打てなかったところが、始動の部分であったので。そこを中心にいろいろ話して、いろいろなアドバイスを受けて、結果につなげることができました。調子が上がった理由は鈴木監督のおかげだとずっと思っています」

――鈴木監督のどのようなアドバイスが特に良かったですか。
 「単純に言うと『タイミングで勝て』とずっと言われていました。各国のピッチャーの球は速かったですし、日本のピッチャーとはまた違ったフォームが特徴的だったので、そこに遅れることのない準備をしようというのは、自分の中で心けがていました。そこがいい形につながったのかなというのはあります」

――本場・アメリカの選手と日本の選手とは結構変わりますか。
 「日本の投手は、足を上げて投げるまでというか、足を上げたところから地面に足が着くまで結構時間があるので、打者側は一緒に動きながらタイミングを取れるのですが、アメリカの選手は足を上げて下ろすまでが速いので。そこが一番タイミングに関してはしんどかったなというところがあります。球自体は、癖があるなという投手もいましたが、そこまで気にするほどではなかったので。特にフォームの速さは気になりました」

――MVPを獲得した時はどのような気持ちでしたか。
 「春の成績が良くなかったので『こんな自分が取れるんだ』という気持ちでした。少しほっとできたというか、春はあの結果だったので安心したというのがあって、素直にうれしい気持ちでいっぱいでした。(安心したというのは、ドラフトを控えた気持ちも含めてという感じでしょうか)そうですね。それも一つありますし、自分の調子を良くするきっかけとなる代表期間だったので、本当にいい経験ができたなと改めて思うことができました」

――台湾に行って、日本と少し違うなと感じたことはありましたか。
 「日本も暑かったのですが、1日中むーっとした暑さで湿度が高く、太陽が近いような感じがして、低温サウナに入っているような感じで汗が止まらなくて。ずっと汗かいて呼吸ができない感じでしんどかったっていうのは一つありました。あとは食事のところですかね。日本とは別の香辛料というか、八角が入っていたので、自分はあまりご飯に苦しむことはなかったですが、岡田(啓吾内野手・商4=前橋育英)はずっと苦しんでいました。そんな中で体重が変わらなかったところが良かったかなと思います」

――特に美味しかった料理はありましたか。
 「炭水化物はチャーハンを毎日食べることができたので良かったですね。あと、タピオカがすごく美味しかったです。日本と変わらないかもしれないですが、現地で飲めて良かったなというのはあります」

――高校日本代表との対戦もありましたが、振り返っていかがでしたか。
 「1席目から1本出せたというのが良かったです。織田(翔希投手・横浜高)から打てたのは、自分の中でも速球に対して本当にアプローチがうまくなったのかなと自信につながるというのもあって。状態を上げることもできていますし、いい意味でずっと捉えている打球が多いので、凡打もありますが、ずっといい打席内容が多いのが今いいのかなと思います」

――高校生と実際に対戦して、特にこの選手すごいなと感じた選手を挙げるとすればどなたですか。
 「織田くんの球は速かったですね。真っすぐを当てるのに1打席目は精一杯だったので、速かったです。でもピッチャーが全体的に良くて。高校生もすごいいい球投げるなと本当に思いましたし、バッター陣もヒットこそなかったですけど、いい当たりを出していたのでいいスイングをしているなとは思いました」

――ここまでのオープン戦を振り返って調子はいかがですか。
 「わりかし打っていると思います。三振が少なくなったのというのが一つあって、オープン戦でも三振が12試合で四つにまで減ったことによってフォアボールが増えています。しっかり当てにいくだけではなくて、しっかりスイングした中で率を残せていたり、フォアボールを選ぶことができているのですが、リーグ戦はまた違った雰囲気が出てくるので、自分の欲に負けずに捉えていけたらなと思います」

――「神奈川大学連盟選抜対東京六大学連盟選抜」の記念試合はいかがでしたか。
 「記念試合に選出されたことは光栄ですし、東京六大学の代表がこれだけ強いということは見せつけることできたのではないかなと思ったりしました。他の大学の選手と話をしたり、すごいプレーも見ることもできたので、夏を自分が成長できる期間にすることができたと思います」

――この夏を乗り越えて、改めて考えるご自身の一番の武器はどこですか。
 「全部と言いたいところなのですが、やはり『打』ですかね。集中した時の一本が自分の中では長けているのではないかなと思います」

――秋季リーグ戦でどのような形でラストシーズンを終えられるのが理想ですか。
 「春とか去年も数字を見過ぎていたところがあったので、一試合一試合の役割をしっかり果たして、自分ができる最大限のパフォーマンスをチームにもたらすことができればいいなと思っています。自分の1本と、自分のワンプレーワンプレーがチームの勢いの流れとかにいいものにもたらすことできればいいかなとは思います」

――リーグ戦まで調子を維持していくためにやっていることはありますか。
 「松岡コーチとの黄色のスポンジボールバッティングと、ティーバッティングコンタクト率を上げることです。バットの芯で捉えることを今やっているのでそこを崩さずに、リーグ戦に入れたらなと思います。(松岡コーチとの黄色いボールは、どのくらいの頻度で行われるのですか)基本的には毎日です。ルーティンとして毎日やっています。練習はちょうど 1年前ぐらい前から、アプローチをちゃんと捉えよう、芯で捉えようというところを元にやってみないかという話を受けて、やらせてもらっています」

――好調の理由は松岡さんのおかげでもあるかもしれないということでしょうか。
 「本当に常日頃から感謝ですし、自分の成績がいい成績となって、恩返しできるようになりたいなとは思っています」

――10月22日が迫ってきています。ドラフトへの心境はいかがですか。
 「気にしないと言ったら気にしているのですが(笑)。やるべきことをやらないと結果はついてこないですし、いい評価も得られないと思っているので。去年から言っていますけど、ドラフト評価の1位を受けられるようやりたいなとは思っていますし、それだけではなく、1軍で出られるような選手になりたいと自分は思っているので。このシーズンを通していい結果で終われるようにやりたいなと思っています」

――他のドラフトで志望届を出される選手で注目している選手はいますか。
 「同じ外野手として見ていてすごいなと思うのは、東京ガスの藤澤選手です。あれだけ毎試合コンスタントに1試合1本打てているのは本当にすごいことだなと思うので見習わないといけないなとは常々思っています」

――ラストシーズン前の心境は、いつもの開幕前と違うものがありますか。
 「全然違いますね。もうラストシーズンがきてしまったのだなという思いもありますし、今も頑張ってはいますけど、あんなにがむしゃらに頑張っていた下級生の頃が本当に懐かしいなと思っていて。そういう気持ちが今も大事だなというのを改めて思い出すと感じます」

――チームの中で期待している選手はいますか。
 「ピッチャーだと浦久(響投手・国際3=日本航空石川)には頑張ってほしいなと思っています。野手は田上(夏衣外野手・商3=広陵)かなと思います。来年も絶対にチームを引っ張っていくであろう選手だと思っているのと、お互いにいいライバルだと思っているので、負けずに頑張りたいなと思います」

――ラストシーズン、ご自身の注目してほしいところはありますか。
 「ランナーがいない時ももちろんですが、特にランナー出た後のバッティングランナーを背負った状態のバッティングにはぜひ注目してほしいです」

――秋季リーグ戦への意気込みをお願いします。
 「ラストシーズンなので悔いの残らないように。本当に周りの人たちに、いろいろ助けてもらって、今自分が野球をできているので、『おかげさまで』という気持ちを持って、日本一で終われるように、まずはリーグ戦優勝できるよう頑張りたいと思います」

――最後に、応援してくださる方々へ一言お願いします。
 「1年生の時から応援してくださって、本当に一試合一試合の声援が自分の力にいつもなっています。4年間の集大成を最後にお届けできるように精一杯頑張りますので、最後の最後まで熱いご声援をよろしくお願いいたします!」

――ありがとうございました。

[小松錦葵]