インカレ終幕 明大は5位に終わる /日本学生氷上選手権

 インカレ最終日に行われた2000メートルリレーとチームパシュートレース(以下パシュート)。両レースで明大は順調な滑りを見せる。結果は2000メートルリレーで5位、パシュートでは3位とダブル入賞を決めた。総合順位は5位入賞。引退する4年生は後輩たちの今後の活躍に期待を込めた。 ◆1・5〜7 第95回日本学生氷上選手権(苫小牧市ハイランドスポーツセンター)▼2000メートルリレー 明大――5位▼チームパシュートレース 明大――3位   大会最終日、残された種目は2000メートルリレーとパシュートだ。この2種目の結果によって総合順位が確定する。最初に行われた2000メートルリレーでは1走目の水口浩斗(政経1=北海道池田)が初めの400メートルを31秒32で通過し、順調に滑り出す。レース中盤に同じ組の大東大を抜かし先頭に。アンカーとなったのは佐藤天海(政経3=北杜)。「短距離が不得意なので、全力で滑ろうと頑張った」(佐藤)が、わずかに残ったリードを守り切ることができず敗北。タイムは全体5位と惜しくも表彰台を逃してしまった。 次に行われたパシュートでは3組目に伊藤海里主将(政経4=中津商)、佐藤、山角蓮(政経2=北海道池田)の3人が出場。1周目を33秒36と全体5位のタイムで通過すると、2周目ではラップタイムを29秒台につける好タイムの滑りを見せた。その後2000メートル地点からは順位を2位に上げたものの、最後の1周でタイムを落とし惜しくも3位に転落。「ゴールした後に日体大に負けたところが悔しかった」(佐藤)。それでも、明大が目標としていた表彰台を勝ち取ることができた。 総合順位5位で大会を終えた明大。今回のインカレをもって4年生は引退となる。チームをけん引してきた伊藤海は「最終日まで日体大、日大と競れた。この悔しさを忘れず来年に向けて頑張ってほしい」と残された後輩たちに思いを託す。今シーズンはまだ終わらない。今後の下級生たちの活躍に期待がかかる。 [戸部匡貴] 試合後のコメント 伊藤海――個人として2種目で入賞したことはいかがですか。 「まさか入賞できると思っていなくて、この大会に(コンディションの)ピークを合わせられたと思います。入賞出来てほっとしている気持ちです」 ――チームにはどのような声掛けをしましたか。 「1年生が特に緊張していて、そういった子たちには声をかけ『自分のレースをすればいいよ』と言いました」 佐藤――リレーはバトンの受け渡しが難しいですがその点はいかがですか。 「今回がダブルトラックのリレーが初めてでかなり不安がありました。失敗したらどうしようかと思っていました」 ――3日間大会に出続けたが体力的な面は大丈夫でしたか。 「3日目はかなり体が重かったです。体力的にはきつかったですけど、最終日なので頑張ろうと気合を入れ直してリンクに向かいました」 ――伊藤海はどのような主将でしたか。 「1人で引っ張っていく感じではなく、チームを盛り上げてモチベーションを上げてくれるのでチームに欠かせない存在だと思います」 ――3日間を振り返ってみていかがですか。 「考えることや集中しないといけない場面が多く、精神と肉体面にかなり疲労がありました。それでも、楽しくインカレを終えることができ、充実していたと思います。」
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明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版①

 昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 MUSP代表・久我さん(政経3)(インタビュー中の久我さん) ――イベントのきっかけを教えてください。 「MUSPの始まりは、同じゼミのメンバーが多い構成でした。ゼミで習ったこと、大学の講義で習った内容、都市政策という授業で習った中で、公共空間を利活用して地域ににぎわいを生み出していくみたいな手法がありました。そこでその手法を『じゃあ実際にやってみよう』ということでこのプロジェクトが動き出しました」 ――イベントの目的を教えてください。 「目的は硬い言葉で言うと『日本有数の音楽の街、楽器の街である御茶ノ水において、自由を掲げる明治大学が、音楽を通じて大学と地域の一体性の形成やそれを深める』です。最終的には御茶ノ水エリア全体を巻き込んで、エリアマネジメントという考え方があるのですが、地域に滞留する人をさらに増やして、御茶ノ水エリアの価値を上げていくという試みを、明治大学初でやろうとしています」 ――イベントが始まるまでにどのようなことが大変でしたか。 「大変だったことはもう山ほどありますね。まずこういう取り組みをするのが、大学の事務室さんもこちらとしても大学全体としても、初めての取り組みだったので『本当にやって大丈夫なのか』といった懸念もありました。そこで学生支援事務室さんと連携しながら『ピアノをここに設置したい』とか『そういう取り組みをできますか』みたいなやり取りも山ほどあって、そこは第1の壁みたいな感じでした」 ――M-Naviプロジェクトの選考はいかがでしたか。 「もともとゼミでやったことを実践したいという思いがあり『じゃあ御茶ノ水は楽器の街だ しストリートピアノやってみよう。コーヒーもついでに出して相乗効果を生み出せたらいいね』という案出しから始まって、それをうまく論理的に『こうだからこうで、じゃあ活動はこういう風にやっていこうとか、詳細はこういう仕組みでやっていこう』とかそういうところを考えて、それをPowerPointの資料にまとめてプレゼンをしてということが、おそらく一番大変でした。僕はその仕組みを組む段階とかをたくさんやっていたのでそれが大変でした」 (アカデミーコモン前の広場に設置されたMUSPブース) ――イベント初期の人の集まり具合はいかがでしたか。 「第1回目を10月26日にやって、その時は正直なことを言うとそこまでの盛り上がりはなかったです。普段とそこまで変わらず、少し人が増えたりもしたのですが、用意した椅子にもあまり座ってもらえなかったり、ピアノを弾く人も少なかったりしました。しかし、広報がインスタグラムなどを使って頑張っていった結果、最近では常連さんみたいな人もできたり、椅子にも座ってくれたりして、わいわいするようなスペースになってきたかなと思います」 ――周りの人からの反響はいかがですか。 「音に関してはさまざまなご指摘がありました。口コミやTwitter、InstagramのDMもくるのですが『ふと音が聞こえてきた、いいね』みたいな意見をいただいたり、駿台予備学校に通っている浪人生の方からもInstagramのDMがきたりして、うれしい反応がいただけました。周囲の病院からも『いい感じで聞こえてきた』といったうれしい反応がいただけましたが、その反面、やはり授業に影響が出てしまうという面もあります。日中のかなり長い時間でやっていたので、各方面から少し『気になるな』という意見をいただきました。音に関しては賛否両論あると思います」 ――アカデミーコモン前の広場にピアノを置いた理由はありますか。 「あそこに置いたのは、明大通りとの連携を意識していたからです。そもそもこのプロジェクトの名前がMU STREET PARKという名前ですが、MU STREETとはMEIJI UNIVERSITY STREETを指します。したがって当初の大きな構想では明大通りも使ってイベントをやりたいという案があって、しかしそれは難しい問題が多かったので、あそこの空間となりました。それは御茶ノ水駅から歩いてきた人々に『何かやっている』と思わせたいと考えたからです。そのために、音が聞こえてくるというのも重要なことだとは思うのですが、それだけではなくて視覚的にも『何かやっている』ってやはり思わせたいなと考え、そうすると明大通り側に寄ったところでやろうと思って、あそこの位置になりました」 ――ピアノの音が聞こえにくい場合はどう対応されましたか。 「明大のピアノのサークルの方が来てくださったときに相談をしたら『ピアノの上を開けられるよ。ふたを開けると音が大きくなるよ』と言われて、実際に開けてみたらさまざまな所に音が広がっていく感じがあって、さまざまな所に響く環境にはなりました」 (ストリートピアノを実際に弾いている様子)[渡辺悠志郎] インタビューの続きはこちら 
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明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版②

 昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 (アカデミーコモン1階で行われていたコーヒーの提供)MUSP代表・久我さん(政経3) ――ピアノ以外にもコーヒーを提供していたり、最近ではメッセージカードの壁もできたりしていると聞きました。 「コーヒーに関してはずっと前から話し合っていていました。コンセプトとして神保町はコーヒーも有名な街だと思うので、御茶ノ水と神保町の間にある明大で、そのコーヒーの要素も入れたいという思いが一つありました。二つ目は、ピアノを聞きながら優雅にコーヒーを飲むっていいですよね。そこで何か特別な、御茶ノ水で普段できないような体験をしてもらえたらいいという思いもあり、コーヒーはやっています。メッセージカードに関しては、名前が『MU WALL』といって、みんなの思いや考えをどんどん貼って、それを広げていこうという思いで、あの空間に来て滞在してもらえるきっかけになれば、という思いで始めたのが最初です。そうしたらさまざまなことが書いてある、とても素敵な空間になりました」 ――『MU WALL』で印象に残っているメッセージはありますか。 「『卒業論文が終わりますように』とか。切実な悩みですね(笑)。かなりみなさん思い思いのことを書いてくれています。遠目から見てもとてもきれいなものになっているのですが、近くで見てもそれぞれ面白くて、いい取り組みだったなという気はしています」 ――イベントをやっていく中で、さまざまな企画や工夫がどんどん増えています。 「このプロジェクトの基にある考えに『タクティカルアーバニズム』という考えがあります。これは、公共の空間を利活用していくのに低コスト、短期間で少しだけ実験をして、そこからどんどん既成概念とかにとらわれずにやっていこうという考え方です。その中でこの空間を良くしていくために『こういう空間で知らない人が交流することによってコミュニティが生まれるから、こういう取り組みをやろう』といった考えに基づいて『じゃあこれやってみよう』『これやってみよう』と実験のような感じでどんどん増やしていったという感じです」 ――新しくやってみたことをまとめて教えてください。 「まず本棚が増えました。本棚を作ってさまざまな本を置いて、空間にいる時間を長くしてもらおうと企画しました。さらにそこにいる人たちでゲームをやってコミュニティ形成のような感じで交流してもらおうという考えから、ジェンガやモノポリーといったものを置くという取り組みが、新たに加わりました」 (たくさんのメッセージが寄せられた『MU WALL』) ――イベントを定期開催していく中で、人手が足りなかったりすることはありますか。 「めちゃくちゃあります。運営面はあまり気にしていないのですが、最初のピアノの出し入れが200キログラムあるピアノなので、男手5人とか必要になってきます。そうするとピアノを出す朝10時とピアノを撤収する16時にそれぞれ5人ずつ必要なので、そこの人手不足は感じました。そこが実務的な面で一つありますね。もう一つは現在のメンバーが13人いるのですが立ち上げメンバーが6人くらいで、その中でどういうアイデアを実現段階まで持っていくかというのを考えました。しかし4年生の先輩は就活があったり、3年生も就活が始まったりと、そういった忙しい中でもみんな『こういうことをやりたい』という強い思いを持ってやっていたので、そこは大変でもあり楽しい体験でもありました」  ――どのようなところにやりがいを感じていますか。 「このイベントをしていて、アンケートや実際に話しかけてきてくださる地域の方、あとは大学の教授から『良い取り組みだね、来年度も続けてやってほしい』という言葉をくださることが多くて、そういう時は本当にやって良かったなと思います」 ――イベントを開催してみて、最初に考えてきた時と比べてどの程度目的を達成できたと考えていますか。 「僕は70点くらいだと思っています。というのは、こういう取り組みが学んだことを実践する形にできたというのが一つのゴールですが、もう少しコミュニティ形成をしたいと思っています。椅子などを置けばコミュニティ形成ができるのかなと思っていたら意外と違っていて、コミュニティや開かれた大学にするという部分でさらなる工夫がいるかなと思います」 ――具体的にはどのような方々がイベントを訪れますか。 「明大生はもちろん、実は他の大学生もいて、あとはこの地域に住んでいるご年配の方、あとは大学の教職員も通ってくれています。実は学長もメッセージを書いて貼ってくれたりして、多様というか、とても多くの人が訪れてくれていてうれしいです」 (アカデミーコモン前の広場に置かれた芝生や椅子、本棚) [渡辺悠志郎]インタビューの続きはこちら 
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明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版③

 昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 (ストリートピアノを使った演奏の様子) MUSP代表・久我さん(政経3)――対面コミュニケーションの機会が減少しているコロナ禍において、対面イベントを開催する意義を教えてください。 「今が大学3年生で、入学した時からずーっとZoomとかオンラインでした。イベントもオンラインでやっている中で、実体としてはなかなか残らないと思います。記憶には残りますが、実際の空間の上で形になるというのはオンラインの時よりも対面の方が多いと感じます。そこは対面の意義として感じています」 ――コロナ禍でキャンパスに行く機会が減る中、対面イベントがキャンパスの魅力の一つになり得るでしょうか。 「絶対になると思います。特に駿河台キャンパスはもともとイベントがないキャンパスですよね。明大祭も和泉でやる中で、特に大きいイベントがない。そうしたところに、こういう風に1年の数ヶ月の間、週に1回か2回かもしれないですが、ストリートピアノが置いてあるというのは大学としても強みだし、御茶ノ水の駅やエリアとしても強みではないかと考えています」 ――コロナ禍で不特定多数の人との会話が避けられる中、ストリートピアノは聴くだけで十分な体験になると思いますか。 「なると思います。聞くだけでも十分で、コミュニケーションとはいかないかもしれませんが、喋ることとは別に、音で交流するというのは新しくて良い取り組みだと思います。ピアノも常連さん同士で連弾とかがあって、それは声を出さない楽しみ方があるということなので、非常に面白いなと思います」 ――そういったことは想定していたピアノの使い方ですか。 「あまり連弾というのは頭になかったです。セッションというのは想定していましたが、ピアノを2人で弾くという考えは、正直あまりなかったです」 ――そういうところにも面白さがあるということでしょうか。 「このイベントは偶然性を大事にしていて、偶然なものが生まれてくるというのをとても重要視しています。そういった想定してなかったことが起きると『いいじゃん』という感じになります」 (ピアノを2人で弾いている様子) ――コロナ禍における感染対策で大変だったことありますか。 「当初、大学の事務室と交渉しているときに、一応敷地内なので大学の入構制限がかかるかもしれないと言われました。『そうか、コロナだしな』と思って、そういう大学の規則で自分のやりたいことの折り合いがつかなくて、やるせない気持ちになる時はありました」 ――最近は制限も大分緩くなりました。 「最近は制限も緩和されましたし、大学もこのプロジェクトに肯定的な感情を持ってくれているので、良い印象で進んでいるように思います」 ――コロナ禍におけるMUSPの強みを教えてください。 「やはりピアノがあるので、声を出さないでも何かしらの意思疎通やコミュニケーションを取れる手段があるというのが非常に強みだと思っています。face to faceで言葉を交わすというのが対面の一番の強みであると思っていて、そこで実際に声を出して言葉を交わすのではなくて、ピアノという音楽のツールを用いて、声を出す代わりのコミュニケーョンができる。それがこの企画の強みだと思います」 ――オンライン授業が続く中で窮屈な思いをする学生も多いと思います。そうした学生にも心地良いと思える場所を提供できるというのも一つの目的なのでしょうか。 「意外とキャンパスの使い方が分からない。学生はスタートが家でのオンライン授業で、急にキャンパス来てどう行動したらいいか分からない。リバティタワーも混んでいるとか。そうした学生にも一種の安らぎを提供できればいいとも思っていたので、そういう意味では成功しているのかなと思います」 ――このイベントを通して感じた収穫と課題を教えてください。 「収穫は、こういうことをしていると肯定的な意見をいただけたり、やってみるのが重要だと思えたり、こういった小さな空間の取り組みでも変わることがある、というのが収穫です。一方で、イベントをやるにあたっての課題は、挨拶回りが足りなかった。肯定的な意見がある一方で否定的な意見をいただくこともあって、そういうときに地域の人たちと理解をしながら進めていくことが大事です。その点で最初の挨拶回りが足りなかったです」 ――MUSPの活動は2022年で終わると思いますが、今後の展望はありますか。 「今後の展望は来年も続けることです。要望もありますし、自分たちも続けていきたいと思っていて、準備してまたM-Naviプロジェクトとして採択されてやっていきたいなと思っています。それが一つ短期的な展望で、長期的には神田、駿河台だけでは終わらないで御茶ノ水、茗溪通り、日大など、そういう外部にも、地域の人たちもどんどん巻き込んでいってこういう取り組みが地域に波及していくことで『御茶ノ水、駿河台って面白いじゃん』と外部から評価されるまちづくりができていったらいいなと思います」 (アカデミーコモン前の広場に設置されたストリートピアノ) [渡辺悠志郎]インタビューの続きはこちら
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明大スポーツ第526号『アフターコロナ会話攻略法』 「MU STREET PARK」インタビュー拡大版④

 昨秋、駿河台キャンパスに明大初の〝キャンパスピアノ〟が設置された。御茶ノ水の街に響き渡った美しい音色の正体は、学生団体「MU STREET PARK(以下、MUSP)」のストリートピアノ。今回は、そんなMUSPで活躍する学生の声をお届けします。(この取材は昨年12月14日に行われたものです) ◆10・26~12・23 MU STREET PARKプロジェクト(アカデミーコモン広場) ・ストリートピアノの設置・コーヒーの提供~カフェパンセコラボ~、MU WALLの設置・くつろぎスペースの提供 MU STREET PARK(MUSP)とは? 学生の自主的な活動を大学が支援するM-Naviプロジェクトの枠組みで立ち上がった学生団体。昨年10月から12月の毎週水曜日と金曜日に、駿河台キャンパスにあるアカデミーコモン前の広場におけるストリートピアノの設置やコーヒーの提供などを通して、居心地の良い空間づくりを実践した。 広報担当・山口さん(政経4)(インタビュー中の山口さん) ――イベントに地域を巻き込む際、大変なことはありましたか。 「苦労というか、私は発見が多かったです。ピアノを弾いている人について『学生さんですか』と必ず聞かれるのですが『いえ、私たちも全然知らない地域の方です』と地域の方に言うととても驚かれているので、どうしても地域の中で『学校の敷地だから学校の人しか使えない』という概念がかなり残っていると感じています。そこで地域の方に『みんなが使える広場ですよ』ということを認知させていく活動が大事だと感じています」 ――動画などを活用したSNSの発信について教えてください。 「動画、リールとかですね。リールに載せると拡散力が強く、意外とストリートピアノ界隈で盛り上がっている部分もあります。したがって、ストリートピアノによく通っている人や趣味にしている人に動画を撮っていただいたり、ツイートしていただいたりすると『Twitter見てきました』という別のストリートピアノに興味ある人がいらっしゃったりします。そうした感じでうまく人をつないでいける力になっています。動画も『こういう人たちがこういう音楽を弾いている』としっかり見せられていると思うので、人を呼び込む材料として担えているのかなと思います」 ――MUSPは他の学生団体とも協力しているのですか。 「何団体か声を掛けてみて『ぜひやりたいです』と言ってくれるところもあれば「ちょっと厳しい」というところもあって、反応はまちまちです。しかし感覚としてはあまり他の団体をうまく巻き込めていない部分があるので、またここから頑張りたいという感じがあります。あと意外とセッションをさまざまな人たちが少しずつやってくれるようになってきたので、学内の団体だけではなくて『個人でセッションをしたい人はどうぞ』ということも合わせて声を掛けていく必要があるかなと思います」 ――『MU WALL』で印象に残っているメッセージはありますか。 「めいじろうが『世界進出』と書いてくれて。一生懸命とてもでかいカードに書いてくれたみたいで(笑)」 (『MU WALL』に貼られためいじろうのメッセージ) ――どのようなところにやりがいを感じていますか。 「個人的なことになりますが、私は都市デザインの授業を受講していて、その後にイベントに来る流れになっています。私の中では、学んだことを1回試して駄目なら駄目で『何で駄目なんだろう』。うまくいったら『何でうまくいったんだろ』というのをみんなで共有しながら、形にできるという環境が整っているので、そこがとてもためになっている部分があります。みんなと試行錯誤するのがとても楽しいですし、やっていてやりがいを感じます」 ――イベントを通して行っているコミュニティづくりについて教えてください。 「社会人の方とかは忙しくて素通りされる方が多くて、逆に地域の人は明大の博物館を見に来たついでで、ゆったり時間がある人は立ち止まって見てくれます。そういうところで違いが生まれてしまいます。あとは賑わいの部分で、こちらから積極的に話しかけていっても、話すのが楽しいという人と、人と話さずゆっくり聴きたいという人もいて、私たちもプロではないのでガツガツ話しにいってしまう部分はあります。ただ、同じ空間にいる以上は同じものを共有したいなと思っているので、いかに立ち止まってくれるか。歩いているだけでも面白い空間を提供できるか、ということをこれからも考えていかなければいけないと思います」 ――2022年度には新校舎・和泉ラーニングスクエアの利用が始まり、私たちもオープンキャンパス号の取材中、建設に携わった方々から学生が集まれる場を提供したいという思いを聞きました。今回のイベントもそういったところに通ずるものがあるのでしょうか。 「通じるところでは、やはり家具って大事だなと思っています。ラーニングスクエアには家具でいうと、クッションや2人しか座れない椅子とかがありますよね、寝転べたりもしますし。今までのリバティタワーの家具といえば、平べったい木の椅子や寝転ばないようにボコボコしている椅子など、あまり人が居座らないようにされていて、留まっていてもお尻が痛くなってしまうような椅子が多いです。しかしラーニングスクエアは、ふかふかで居心地良くといった工夫がされているのかなとも思います。私たちも『ストリートファニチャー』と呼んでいますが、公共空間における家具にしても、居心地がいいとか立ち止まっていたいと思えるような家具をしっかり選ばなければいけないのかなと思いました」 (アカデミーコモン前の広場に置かれたさまざまな家具) ――対面コミュニケーションの機会が減っているコロナ禍において、対面イベントを開催する意義について教えてください。 「やはり直接感想を聞けるのはとてもいいですね。『アンケートお願いします』というのは、自分でスマホを出してQRコードを読み込むというステップの負担が大きいと思います。しかし『どうでした?』と聞いた時に『楽しかったです!』と聞ける。感想をしっかり声として聞けて、さらにピアノの有識者からアドバイスを直接聞けたからこそ私たちもピアノの機能を知ることができて。生身の情報を活発に交換できるのがオフラインのいいところかなと思います」 ――イベントに参加された方からはどのような感想が聞かれましたか。 「地域ではなかなかピアノを聴く機会がなくて、来ていただいたおばあちゃんが座っていて『来ていただいてありがとうございます』と言ったら『お庭でこんなピアノが聴けてすごく嬉しい』と言ってくださいました。ピアノが弾けない人からすれば弾けるだけでもすごいし、しかもリクエストした曲を弾いてくださる方もいます。無料に聞けますし自由に来て聞いて帰ることできますし、地域の方からも評判ですし、私自身も一人の参加者として楽しいなと思っています」 ――『ピアノを弾けない方でも弾いてください』というコンセプトの意図を教えてください。 「どうしても『弾いている人たちがうまいから自分は…』と言ってハードル上げてしまうのがもったいなくて。『猫ふんじゃった』の曲しか弾けないとか、ピンって触るだけでも、何か体験を提供できればベストだと思っているので、触ってくれるというだけでも私たちはピアノを置いて良かったと思います。『弾くだけでなく触るだけでも来てください』ということだけでもやる意味はあると思います」 ――今回のイベントの収穫と課題を教えてください。 「収穫は、やってみようという思いとエネルギーを持ってやっていけば、形になることが分かったことです。課題は私たちがやっていることが万人受けするとは限らないなと考えています。ピアノは心地いいと思っていますが、授業をしている人からしたらテスト中とかはうるさいと思う人もいるのだな、と改めて感じさせられました。全ての人から賛成を取るのは難しく、折り合いをつけながら進めていくのは大変ですが、それも楽しいなとも思っています」 (MUSPで使われていたピアノ) ――ありがとうございました! [渡辺悠志郎]
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