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(64)~FINAL CHALLENGE~ 武井日向(前編)「4年間の成長はセットプレーに表れる」

ラグビー 2019.11.30

 「真価が問われる代」。武井日向主将(商4=国学院栃木)は今年の最上級生についてこう語る。苛烈極まる対抗戦、そして連覇の懸かる大学選手権へ。激戦のさなか、4年生一人一人に今シーズンに懸ける思いについてうかがった。

 

最終回は武井主将のインタビューをお送りします。(この取材は6月26日、11月20日に行われたものです)

 

――明大での4年間を振り返り、下級生からAチームで出場されました。

 「1年生の時は自分の強みを最大限に生かしてミスを恐れずやっていました。そういう意味では僕を信じて使ってくれた監督、コーチ陣にはとても感謝しています。ただセットプレーはまだまだでした。全く通用しませんでした。1年生の時は12月にシーズンが終わってしまって、特にセットプレーの全国のレベルは本当に高いなと思いました。このままではチームとしても絶対勝てないなと思いましたし、自分自身もまだまだ意識を変えないといけないと思いました。2年生から徐々にスタメンで使っていただけるようになったのですが、その時はそこまで確定しているわけではなかったと自分の中では思っています。一戦一戦全力でやるしかないと思っていました。どちらかというとチームのことよりも、自分のことを優先してしまう時期でした。その時は(古川)満さん(平30商卒・現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)が何でも言えるような環境づくりをしてくださったので、そういう意味では下級生でしたけど自分の言いたいことを言えましたし、受け入れてくれる先輩が多かったので、やりやすい環境でした」

 

――2年次には19年ぶりに大学選手権決勝に進出。後半から出場されました。

「この試合スタメンで出られなくて、1年間何をやってきたのだろうという思いになりました。1番悔しかったです。これまでで1番の挫折でした。(帝京大に1点差で負けた)2番で出られなかっただけじゃなくて、前半勝っていたところで、後半初めから入って、流れを変えるべきだったのに、スクラム、ラインアウトでミスをしたり、ボロボロでした。1点差で負けてしまって、本当に自分のせいで負けたなという感じで、その時の決勝は今までで一番の挫折でした。かなりプレッシャーのある試合の中でまだまだメンタルもコントロールできませんでしたし、セットプレーも自信がある状態で臨めなかったので、1年生の時も感じましたけど、セットプレーの大切さとそこへのこだわりというのをもっと持たなければいけないと感じました」

 

――3年生に上がるときに田中澄憲監督が就任されました。

 「全員をモチベーション高く、マインドセットが上手な方で、だれにでもコミュニケーションを取っています。そういう意味では、ちゃんと見られているなとちゃんと評価してもらっていると感じます。素晴らしい監督だと思います。どのカテゴリーの練習も同じ目で見てくださるので、やる内容も全部一緒なので、評価の基準も全部一緒ですし、全員がモチベーション高くやれる要因です。主将という立場になって、僕すごく考えてしまう性格なのですが、柔軟にというかあまり考えすぎずやっていいんじゃないかという風に言われました。楽になりました」

 

――昨年は日本一になりました。

 「1年間あの日のためにやってきたというか、ちょうど1年前の大きな挫折の借りを返すしかないと思っていました。スクラムも劣勢だったのですが、最後は修正できました。日本一しかないと思って試合に臨んだので、取れて良かったです。僕自身成長を感じました。ただスクラムに関しては試合を支配できなかったので、僕に残った課題と思いました。まだまだセットプレーはこだわれるなと思いました」

 

――学年が上がるごとにチームの成績は上昇しました。

 「1人1人のラグビーに対する意識であったり、考え方であったり、チームとして成長したと思います。スタンダードもかなり上がっていると思うので、そういう意味では積み上げてきたものを崩さないようにというか、これをまたさらに積み上げて、さらに積み上げてということがこれからの明治にとても重要になってくることだと思います。澄憲さんが来てから、優勝に対するビジョンということをしっかり示してくださいました。これをしたら勝てるという1年間の計画みたいなものを見せてくれて、その時の4年生が体で示してくださいました。そういうところで1人1人の僕らの意識も変わりましたし、澄憲さん入ってからそういう部分が大きく変わりました」

 

――武井選手のプレースタイルは何ですか。

 「僕は1番体を張れると思っています。ハードワークです。他が何もないので、1番体を張って貢献しようということです。セットプレーに関しては2年前の決勝から考え方が一変しました。セットプレーは特にこだわっています。ただ1本投げたり、1本組むだけじゃなくて、様々なことを考えるようにしています。周りとのコミュニケーションを大切にしましたし、練習終わってからその映像をチェックしたり、周りの先輩方の話も聞きました。滝沢FWコーチが来て、同じフッカーだったので、多くのことを学びました。自ら周りに聞きにいくようになりました」

 

後編に続く


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