(65)~FINAL CHALLENGE~ 武井日向(後編)「勝利を追求する文化を明治の文化に」
――今シーズンは主将に選ばれました。
「主将は4年生の話し合いで決まりました。それはきつい時にきついことができてという信頼をチームメイトが持ってくれていたということだと思います。僕自身主将をやっても主将ではなくても4年生の責任感を持ってやろうということは決めていたので、主将になったから焦るとかそういうことはなかったです。チャンスがあるならやりたいとは思っていました」
――どのような主将を心掛けていますか。
「プレーで引っ張る、言葉で引っ張るとかあると思うのですが、僕はどっちで引っ張るということをなくそうと意識しています。どっちかにこだわる必要はないと思っていて、別に話すのが苦手なわけではないですし。体を張って、かつ話せる主将を目指しています。自分たちが積み上げた部分、自信にしている部分を体現できた時は自信にしようという話をして、悲観することはないけどまだまだ課題はあるという感じで話しています」
――どんな最上級生でありたいですか。
「去年の4年生を見てその代の色というものがあることを強く感じました。自分達らしくというのを意識しています。そういう部分はプレーに出ると思うので、自分たちらしさを生かして優勝したいです。献身的なプレーだったり、基本のプレーもですが、細部をつめて勝利に繋げたいです」
――対抗戦はここまで全勝です。
「W杯期間で少し空いたのですが、慶応戦で6週間積み上げてきたものも見られました。すごくチームとして成長しているというのは感じます。ただ細かい部分、今年掲げたディティールの部分はもっともっと追求していかないといけない部分です。細かいところをこだわってこれからやっていきたいと思います」
――慶大戦、帝京大戦と大舞台に臨む前に選手たちにどのような言葉を掛けましたか。
「自分たちに、今までやってきたことに自信を持つことという話をしました。あとはチャンピオンになったのは去年のチームだから、今年はまだ成し遂げていないと。ハングリーという言葉も掲げたけど、ハングリー精神を持って、こっちがチャレンジャーの気持ちで向かおうという話をしました」
――主将として大変な時期はありましたか。
「夏合宿です。慶応に負けたり、スクラムで上手くいかなかったりとかあの時期はちょっとどうしようかなというのは感じていました。ただ他のリーダーであったり、下級生もそうですし、リーダーシップを持ってやってくれました。夏合宿ということもあってラグビーに触れる時間は多かったので、選手ともコミュニケーションを取れました。夏合宿はチームとしては伸び悩んでいたというか、思ったように上手くはいかなかったのですが、僕も色んな選手がこういうこと考えているんだと感じられました。主将の僕をすごくサポートして助けてくれるメンバーもいたので、改めてチームを感じられたのは良かったと思います」
――明日は明早戦です。
「伝統の一戦ということもありますし、何が起こるか分からない特別な試合という感じはします。早稲田は1年生から出ているメンバーが今4年生になって、BKの充実はすごく感じます。それもそうなのですが、FWも今年はすごく強いです。スクラム、モールに自信を持ってくるチームなので、そういうところでいかにこちらがプレッシャーをかけるかが重要になってくると思います。昨年負けているのでリベンジという気持ちはすごくあります。負けられない相手なので、意識してやりたいと思います」
――全勝対決です。
「早稲田に対して優勝とか全勝対決とかももちろんあるとは思うのですが、まずは目の前の相手に勝つこと、変な意識を持たずにただ目の前の早稲田に勝ちに行くということだけを考えてやりたいです」
――明大ラグビー部は勝利を挙げることが多い中で、勝利から学ぶことはありますか。
「勝つことから学ぶことというのはかなり意識しています。ただ勝つだけではなくて、今年は内容にもこだわれるようになってきていると思います。ただ勝って喜ぶチームではもうないので、良かったところもそうですし、課題も見つけながら。勝ちながら、成長していくチームになりたいと思います。そういうところはリーダーもそうですし、僕も意識しながら、良い試合のなかでも課題を見つけつつ、修正して成長していくチームになりたいと思います。同時に勝ち続けることの難しさというのも感じます。そういうのは2年前からどんどん積み上げてきて、勝つ文化は浸透している部分だと思います。それを明治大学の文化として残していきたいと思います」
――武井選手にとって〝真価〟とは何ですか。
「今年のチームのテーマですけど、僕としては明治大学ラグビー部のテーマだと思っていて、長い歴史の中でも本当に大事な年になると思います。明治大学ラグビー部としての価値を上げ続けるために、勝ち続けられるチームになるかというのは僕らの姿勢にかかっていると思います。そういう意味でも重大な代だと思っています。今年だけではなくて、明治大学ラグビー部の歴史の中でも真価を見出せるようなチームになれればいいと思います」
[上松凜助]
◆武井 日向(たけい・ひなた)商4、国学院栃木高、171センチ・97キロ
武井の最近の趣味は英語の勉強。同部屋の後輩・猿田湧(営3=秋田工)とともに勉学に励む。「純粋に楽しいです。和泉でももっと頑張ればよかったです」
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(81)卒部試合 終了後インタビュー②
ラグビー 2020.02.03髙野祐哉(農4=北見北斗)――一番の思い出は何ですか。 「3年生の夏合宿です。殻を破れたと思えた瞬間でしたし、何よりラグビーがすごく楽しいと思えた時期でした。今日こうやって同期と迎えられて幸せです」 辻惇朗(政経4=常翔学園)――思い出に残っていることを教えてください。 「練習がしんどかったというのもありますけど、寮に帰ればみんなと一緒にご飯食べたり、寮生活ならではの楽しさがあったので、すごく充実した4年間でした。準優勝した時が特に思い出です。悔しいことですが、それまで必死にラグビーやってきたので、目標に届かないことでも準優勝という形で終わったことはよかったなと思います。 ――ラグビーの存在はどういったものですか。「人生そのものです(笑)。そう書いてください」←辻選手、書きました!! 成田慎一郎(文4=三本木農)――明大ラグビー部で学んだこと、何を糧にしていきますか。 「一言で言うと反骨心。今年は自分自身の怪我や、チームとしても最後に優勝できなかったので、ある意味うまくいかなかったコンプレックスを糧に、次のステージで生かそうと思います。それがあったから、社会人で活躍できたと言い切れるような社会人生活を送りたいです」 新妻汰一(政経4=佐野日大)――4年間を振り返ってみていかがですか。 「自分の中では怪我が多い4年間でした。治すところをしっかり治しておけば、あの怪我もなかったかなと思うところもあります。ただ4年生になって、みんなで同じ目標で、同じところに向かって頑張っていたのはよかったと思います」 二浦瑞樹(営4=明大中野)――4年間で一番の思い出は何ですか。 「たくさんあります。でもやっぱり最後の1年は短くて、振り返ってみると濃い時間だったなと思います。いろんなことが起こります。下の学年のこと、チームのこと、いろいろなことに目がいきます。それは人間としても成長につながったと思います」 坂和樹(政経4=明大中野八王子)――次の〝8〟は誰に期待したいですか。 「今は龍雅(箸本・商3=東福岡)とか、陸人(福田・法2=国学院栃木)とかですね。でも〝8〟ということよりも、まずは紫紺を着られることに誇りを持ってほしいです。龍雅とかは来年が最後になるので、しっかりやりきってほしいです」 廣渡将(商4=東福岡)――下級生にはどんなことを期待していますか。 「自分はずっとルビコンのチームだったので、ぜひ下のチームからペガサスに上がってAチームで紫紺を着て試合をしてくれるのを望みます」 松岡賢太(商4=京都成章)――4年間で学んだことはどんなことですか。 「自分に矢印を向けてなにが必要か、自分がチームになにができるのかを考えることです。自己満とかプレー面でどうこうじゃなくて、自分がこのチームでどういう影響を及ぼすとか自分の存在感、そういう自分に矢印を向ける気持ちや考え方が変われたと思います」 矢野湧大(文4=大分舞鶴)――卒部試合を体験して率直な気持ちを教えてください。 「4年間苦しいこと、きついことだらけでしたけど、今思えば同期の仲間もできましたし、可愛い後輩たちもできたのでうれしい気持ちが大きいです。同期の力、存在は大きかったです」 山﨑洋之(法4=筑紫)――卒部試合を終えてみていかがですか。 「すごく楽しかったです。大学に入ってからいろんなポジションをやったので、4年間が走馬灯のような感じでめぐってきて、考えさせられる試合でした。ラインアウトも上げてもらってすごくよかったです。でもちょっと高いところが怖いなって(笑)。いい経験でした」 山村知也(営4=報徳学園)――副将として走った1年間、改めていかがでしたか。 「怪我で抜けたりして、副将としてもっとできたのではないかなと。振り返るといろいろとあります。でも日向(武井)も言ったように、学年全体として〝真価〟というスローガンの中で後輩に財産としてつなげられたものもあったと思うので、そこはよかったのかなと思います」 直江彩佳マネジャー(政経4=札幌東)――本日の引退試合を終えていかがでしたか。 「こんなに甘えていいのかという感じです。トライをさせてもらって、みんながこうやって気を使ってやってくれたのはすごくうれしかったです。一番力になったのは同期の存在でした。つらい時もずっと支えてくれました。この学年で良かったです」 ――一番の思い出は何ですか。 「やっぱり国立です。タイムリーな話ですけど、あのような場所に連れてきてもらったということは人生の中でも本当に大きい経験だったと思います。これほど多くの人に応援してもらっているチームにマネジャーとして携わっていることにはうれしさと責任も感じました。チームの名を背負っているな、これからも背負っていくのだなとすごく感じました」 井元優吾学生コーチ(営4=大分舞鶴)――来年度のチームに期待することはありますか。 「福家(祥太郎・文3=明大中野八王子)が滝沢(佳之FWコーチ)さんの一番近くでやっていくと思うので、彼が自分以上に滝沢さんをサポートして、より良いFWを、より良い明治をつくっていってくれるのではないかと期待しています」READ MORE -
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ラグビー 2020.02.03武井日向主将(商4=国学院栃木)――卒部試合を終えていかがですか。 「卒部試合にもかかわらずこんなに多くの皆さまに見ていただいたということは本当にうれしいことですし、幸せなことだと思います。ラグビー部は愛されているということを体感できましたし、ファンの方々には育てていただいたなと思います。他の大学にはないファンの方々の支えはこれからも明治大学ラグビー部の力の源になると思います」 ――同期に関して一言お願いします。 「同期の支えがあったからこそ、ここまでやってくることができましたし、主将として周りの助けは大きかったです。この4年間で培ったことは必ず上のレベルでも通用すると思います。学んだことを必ず生かして、忘れられない悔しさもあるので、あの時2番でよかったと思えるように、頑張りたいと思います」 安部耕平(法4=大分舞鶴)――実際に卒部試合を体験していかがですか。 「明治でラグビーをすることは誰もができることではないですし、贅沢な4年間でした。頑張ってきてよかったなと率直に思います。同期は1人でも欠けたらダメだったと思いますし、最後までみんなとできてよかったです」 安昌豪(営4=大阪朝鮮)――4年間を振り返っていかがですか。 「1年目は結果が出ず、苦しい時期もありました。そこから3年連続で決勝に出られるようになったのは、みんなの意識が確実に変わり、組織として深いものになったからだと思います。組織作りや取り組み方から学べたので、大学でやってよかったです」 石井洋介(情コミ4=桐蔭学園)――後輩へメッセージをお願いします。 「僕らが抜けても能力のある選手はいるので、頑張ってほしいです。(期待している選手は)紀伊(遼平・営1=桐蔭学園)選手です。頭が良い選手なので、これから成長していくと思います。高校の後輩でもあるので頑張ってほしいです」 射場大輔(政経4=常翔学園)――一番思い出に残っていることを教えてください。 「やっぱり昨年大学選手権で優勝したことです。1年生の時はずっとC、Dチームで公式戦に出る機会は無かったのですが、ジュニア、Aチームと徐々に出られるようになってきて、充実した4年間でした。卒業後はトップリーグに進むので、1年目から試合に出て日本代表なれるように頑張ります」 小椋統平(文4=京都成章)――今年度はどういった一年でしたか。 「去年は怪我とかで試合に出られない時間も多かったことを考えると、今年は怪我も少なく4年生として人間的にも、ラグビー的にも、私生活でも比較的良くできた方だと思います。普段は真面目なキャラではないかもしれませんが、今年はリーダー、4年生、上級生らしくできたと思います」 釜光太郎(商4=明大中野)――4年間で学んだことは何ですか。 「ラグビーを通じて、〝一人はみんなのために、みんなは一人のために〟のような大切さを学びました。ラグビーというスポーツの素晴らしさ、仲間の素晴らしさを感じた4年間ですし、これから社会人になっても継続していきたいです」 熊田裕太(政経4=東海大仰星)――卒部試合を体験していかがですか。 「感慨深いですね。ラグビーが楽しいなと心の底から感じました。この同期とだからこそ、これまで頑張ってやってこられたのだと思いますし、怪我ばかりで迷惑はかけましたけど、この日を迎えられてうれしく思います」 坂本龍哉(商4=国学院久我山)――4年間で学んだことは何ですか。 「しっかりと準備をしないと結果はついてこないというのを4年間で学びました。それを生かして、社会人になっても準備をしっかりできるようにしたいです」 笹川大五(政経4=明大中野)――4年間の思い出は何ですか。 「1年生の時は本当にラグビーが嫌いでした。スクラムが良くなって、上のチームに出ないと楽しくないので。吉岡さん(大貴選手・平31農卒=ホンダヒート)に教えてもらったおかげで楽しくなりました。1年生の時に背が高く、スクラムでは『高い』と言われて、自分だけ何回も練習させられたのが印象に残っています(笑)。3年生後半からは試合に出られるようになってきて、ラグビー人生で一番好きになった時期でした」 佐藤諒(政経4=國學院久我山)――卒部試合終えてみていかがですか。 「4年間で一番学ぶこと、気づかされることが多い一年でした。準優勝という形でしたが、最高のキャプテンにも恵まれて4年間の集大成を締めくくれました」READ MORE -
(79)「もう一度できるなら、優勝して恩返ししたかった」武井日向主将 全国大学選手権終了後インタビュー
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