【競走】(60)関東インカレ事後インタビュー⑦/園原健弘監督

2026.06.06

  〝関東インカレ1部残留〟を目標に掲げ、4日間の戦いに挑んだ競走部。故障者が多く、決して万全とは言えない状況の中でも、各種目の選手たちがそれぞれの舞台で躍動した。明大は16点を獲得し、13位で見事1部残留を達成。今回は、熱戦を終えた選手たちの声をお届けする。

 第7回は園原健弘監督のインタビューです。

――1部残留が決まりました。結果を振り返っていかがですか。
 「残留できて一安心というのが率直な気持ちです。もちろん最低限の目標ではありましたが、それを達成できたことは良かったと思います。出場した選手たちは本当によく頑張ってくれましたし、感謝しています」

――100メートルでは神戸毅裕(営4=明星学園)選手が決勝に進出しました。
 「神戸だけではなく、短距離ブロック全体に言えることですが、今年は故障者が多かったです。この大会がシーズン前半の最大の目標であることは昨年から分かっていたにもかかわらず、そこにピークを合わせ切れませんでした。神戸個人だけでなく、チーム全体にその課題が広がってしまったことが大きな反省点です。ただ、神戸については春先のケガからよくここまで状態を上げてくれたと思います。そのピーキング能力は本当にすばらしかったです」

――200メートルには原田真聡(文4=東京農大二)選手が出場しました。
 「本来であれば400メートルで力をつけ、400メートルでも入賞を狙えるレベルまで成長してほしいと思っていました。ただ、チーム事情もあって200メートルにエントリーすることになりました。本人なりにいろいろ考えながら取り組んでくれましたが、残念ながら決勝進出はなりませんでした。それでもチームのためによくやってくれたと思います」

――400メートルでは古俣由人(法3=東京学館新潟)選手が決勝に進出しました。
 「古俣は計画通りにシーズンを進めることができました。もちろん本人はもっと高いレベルを目指していたと思いますし、昨年度より順位も下がっているので、満足しているわけではないでしょう。それでも決勝進出を果たし、入賞もしてくれたので、全体としては合格点のレースだったと思います」

――4×100メートルリレー、4×400メートルリレーともに決勝進出はなりませんでした。
 「やはりチーム力の部分ですね。ただ、層の厚さという点については以前より改善できていますし、スカウティングも良くなっています。それでも実際にスタートラインに立てない選手が多いです。長期離脱している選手もいますし、大事な時期にピークを合わせられず故障してしまう選手もいます。全員が良い状態でそろわないことが、今のチームの大きな課題だと思っています」

――故障が続いた原因はどこにあるのでしょうか。
 「断定はできませんが、現場として持っている仮説は冬季トレーニングにあります。この時期に出る故障は、直前の数日間が原因ではなく、冬場のトレーニングや1、2カ月前の積み重ねが影響しています。昨年は肉離れが多かったため、今年はそれを防ぐ目的でかなり負荷をかけたトレーニングを計画しましたが、その部分がうまく機能しなかった可能性があります。また、合宿所で生活している以上、競技と日常生活は切り離せません。睡眠や食事といった生活面も含めて、もう一度見直し徹底していく必要があると考えています」

――800メートルでは加世堂懸(商4=仙台育英)選手が準優勝を果たしました。
 「加世堂は2年前に入賞を果たしましたが、その後は苦しい時期が続きました。原因の一つとして、チーム全体が駅伝寄りになり、中距離選手として思うような練習ができなかったこともあったと思います。そこで体制やトレーニング環境を変えた結果、本来の力を発揮してくれるようになりました。決勝では惜しくも2位でしたが、非常に力強く、学生トップクラスの風格を感じさせるレースでした。彼の復活は本当に大きく1部残留に大きく貢献してくれたと思います」

――練習環境の変化とは具体的にどのようなものでしょうか。
 「外部チームとの交流です。現在はTWOLAPSさんの練習に参加させてもらっています。日本トップレベルの800メートル専門チームでトレーニングできることが大きな刺激になっています。大志田秀次駅伝監督もそうした環境づくりを後押ししてくれていて、日本一のチームで練習しているという自信が好循環につながっています」

――1500メートルでも入賞者が出ました。
 「野川(元希・営3=愛知)が本当によく頑張ってくれました。ただ、他の選手たちも力はあります。大志田監督はもともと1500メートルの選手だったこともあり、専門的なトレーニングメニューも組んでくれています。本来であれば野川だけでなく、増子(風希・政経3=学法石川)や小林環(情コミ1=静岡東)にも入賞レベルまで到達してほしかったですが、まずは1人結果を出してくれたことを評価したいです」

――3000メートル障害では小林周太郎(営4=伊賀白鳳)選手が決勝に進出しました。
 「昨日の予選が非常に良いレースだったので、決勝でももう少し上を狙えると思っていましたが、今回は走力不足だったと思います。ただ、前半から自信を持って積極的なレースを展開し、挑戦する姿勢を見せてくれました。彼は過去に途中棄権という悔しい経験もしており、そこからしっかり復活してきました。結果はともないませんでしたが、レース内容は非常に良かったですし、チームにも良い影響を与えてくれたと思います」

――競歩についてはいかがでしたか。
 「今年は競技レベルが一段と上がる中で、私たちが十分に対応し切れなかった印象です。出場した3選手はそれぞれ努力してくれましたが、今回は力負けだったと思います。東洋大学や山梨学院大学は非常に徹底した強化を行っていて、その差を感じました。このままでは右肩下がりになってしまうので、しっかり立て直しを図る必要があります」

――今後の巻き返しに向けての展望をお願いします。
 「現在は外部から鈴木コーチに入っていただいています。練習内容の見直しはもちろんですが、それ以上に生活面の改善が重要だと考えています。土台となる生活習慣がしっかりして初めて、質の高い練習やリハビリが生きてきます。睡眠や食事を含めた生活の土台をもう一度作り直し、その上でトレーニングの質を高めていきたいと思っています」

――今後の展望をお願いします。
 「今年の競走部にとって、箱根駅伝予選会突破は絶対に達成しなければならない目標です。今回の大会では中距離・中長距離ブロックが底を打ち、上昇軌道に乗った手応えを得ることができました。このまま右肩上がりで成長していけば、箱根駅伝予選会も十分に突破できると考えています。一方で短距離は、ここ数年の好調な流れからやや下降傾向にあります。現状の延長線上では簡単に立て直せないと思うので、根本的な部分から見直しを進めていきたいです。競歩ブロックも同様です」

――ありがとうございました。

[武田隼輔]