B戦今季初勝利! 前半の反省生かし東海大を圧倒/練習試合

ラグビー 2022.06.06

 6月らしい涼しい気温の中行われた東海大B戦。前半はモールを押し込んで得点を挙げるなど明大がリードする展開もあった。しかし相手のディフェンスに苦しみ、2点ビハインドで試合を折り返す。後半はバックス陣を中心に華麗なパスを展開し、最終スコア5026で今年度初となるB戦勝利を収めた。


◆6・4 練習試合(会場非公開)

▼対東海大B戦

 ◯明大50{1719、337}26東海大


 序盤は自陣でのプレーが続く。試合が動いたのは前半12分だった。スタンドオフ土肥恵太(政経4=秋田工)からのパスを受け取った左フランカー最上太尊(商1=仙台育英)が相手ディフェンスのスキをつき先制。前半24分には敵陣ゴールライン付近でブレークダウンを重ね、追加点が決まるように思われた。しかし相手の粘り強いディフェンスに阻まれ、敵陣22メートルまで戻される苦しい展開が続く。前半27分、再び試合が動く。敵陣22メートルでのマイボールラインアウトからモールを展開し、そこからフッカー金勇哲(営2=大阪朝鮮)が抜けてトライ。「みんなでモールをしっかり押して取ることができた」(金勇)。流れは明大に傾いたかと思いきや、その後連続で東海大に得点を許してしまう。しかし前半37分、敵陣22メートルからパスを受け取った土肥がグラウンディング。「前半を通してディフェンスで勢いに乗れなかったので、自分で前に出たときにトライを決められて良かった」(土肥)。このまま勝ち越すかと思われたが、試合終了間近で東海大に得点を許してしまい、1719で試合を折り返す。


 後半は明大らしい力強いプレーが見られた。後半7分、マイボールラインアウトからモールを組み、東海隼(情コミ1=光泉カトリック)が抜けてトライを決める。「前のスペースが空いていたことを全員でコミュニケーションを取って共有していたので、決められて良かった」(東)。続く16分、敵陣22メートルで土肥のキックパスを受け取った東がグラウンディング。しかし23分、相手ボールのラインアウトからの度重なるブレークダウンを止め切れず、2926と点差を縮められてしまう。それでも緊張が張り詰める試合展開を長くは続かせない明大。32分には強力なタックルでターンオーバーを誘うと、平翔太(商1=東福岡)からパスがつながり、右センター吉田輝雅(政経2=東海大相模)が追加点。「平のサポートに入れるように意識していたのがトライにつながった」(吉田輝)。その2分後にはバックス陣で攻撃を展開し、仲間航太(文1=常翔学園)がトライを決める。後半終盤は明大が主導権を握り続けた。42分にはフルバック山川遥之(営1=尾道)がダメ押しの追加点を決め、最終スコア5026で試合を終えた。


 前半は相手のディフェンスに苦しみ、思うように得点を上げられない展開が続いた。しかし後半はバックス陣のパス展開や、コミュニケーションを多く取っている姿が多く見受けられ「コミュニケーションとコールをしっかりしようと話していた」(東)。


 春季大会も残り2週間。今試合で活躍した選手の中にはまだ初紫紺をまとっていない選手も多い。「紫紺を着て対抗戦、選手権に出られるように頑張る」(ナンバーエイト吉田爽真・情コミ2=國學院栃木)。今季と来季に選手が着用しているのはラグビー部創部100周年の記念ジャージー。彼らが伝統の重みと共にフィールドを駆け回る姿を見るのが今から楽しみだ。


[森口絵美理]


試合後のコメント

金勇

――今試合を振り返っていかがですか。

 「前半最初2トライできて流れに乗れていたのですが、最後に東海大に押されてトライをされてしまって逆転されてしまったのが反省点です。ただ、B戦でずっと負けていたので久しぶりに勝てたのが良かったと思います」


右ロック武内慎(商4=石見智翠館)

――今試合ではゲームキャプテンでした。

 「自分たちの早いセットというのを出すためにコンタクトの面で勝たなければいけないというのがありました。ずっと呼び掛けて、チームのコンタクトで勝たないとセットもできないというのは滝澤(佳之)コーチもおっしゃっていたので、そこに実際に自分たちで取り組もうという声掛けはしていました」


吉田爽

――セットプレーを振り返っていかがですか。

「前半メンバーはしっかり組めて、後半メンバーは前半の相手の組み方を見て修正したり、ラインアウトも何個かミスしたところがあったのですが、相手の強みであるモールを止めたり、アタックでもトライを取れたので良かったと思います」


土肥

――今試合で心掛けたことはありますか。

「スタンドオフという司令塔の立場なので、しっかりFW、BKに指示してやろうと思っていました。11月ぐらいからスタンドオフをしてなかったので自分からしっかり声を出して味方をしっかり盛り上げようと意識しました」


吉田輝

――今試合のテーマを教えてください。

「全体ではクイックセット、BKではコミュニケーションがテーマでした。前半、敵陣で攻めている時にいいアタックができなくて、そこでもっとコミュニケーションをBKがしていれば点につながるアタックができたのかなと思います」


仲間

――帝京大との練習試合から今試合に向けてどのように準備してきましたか。

 「自分がスクラムハーフにポジションが変わったのでパスをしっかりすることと、この1週間で『1年生がよく元気がない』と言われていたので、そこのところを自分たちからよく声を出すように意識して頑張りました」


――次戦に向けて強化していきたい部分を教えてください。

 「もう少しディフェンス面で体を張れるようにしていくことと、まだコールが少ないので声を出していきたいと思います」



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