【ラグビー】春の早明戦 後半追い上げるも早大に惜敗/関東大学春季交流大会

2026.06.08

 関東大学春季交流大会(春季大会)4戦目の相手は早大。北九州の地で行われた今試合は、早明戦の名にふさわしい手に汗握る展開となった。明大は先制トライを挙げるも、チャンスをモノにできず早大に突き放される展開に。試合終盤にトライを重ね早大の背を追うが、あと一歩及ばず24-28で敗れた。

◆関東大学春季交流大会Aグループ(ミクニワールドスタジアム北九州)

▼対早大戦

明大24{5-14、19-14}28早大◯

T=藤井、岡元、白井、中川

G=伊藤龍2

 試合開始早々ルーキーが見せ場を作った。前半3分、自陣深くでの早大ボールラインアウトのピンチから、SH岡元聡志(商1=京都成章)が乱れたスローをキャッチしビックゲイン。ハーフウェイラインを越えたところで捕まったが、ブレークダウンでペナルティーを獲得した。その後相手陣深くでのラインアウトから攻撃を展開するが奏功せず。その後も一進一退の攻防が続く。試合が動いたのは前半24分。早大のディフェンスラインの裏へSO萩井耀司(商3=桐蔭学園)が蹴りこんだボールを相手SO服部亮太がキャッチ。服部にブレークを許したがPR田代大介(営4=大分舞鶴)が追いつき独走を許さない。その後も早大の攻撃が展開されるが、乱れたパスがWTB阿部煌生に入ると、今度は阿部がブレークし自陣ゴール前から一気に相手陣へ侵入。ボールを受け取ったWTB白井瑛人(商3=桐蔭学園)が裏へ蹴ったボールをトライゾーンで抑え先制点を挙げた。「ラインブレークされてからのシチュエーションだったので、しっかり戻り切れてトライにつなげられたのは大きかった」(白井)。その後もスクラムなどセットプレーでは優位に立つが、なかなかスコアに結び付けられない時間が続く。さらに前半36分、38分にそれぞれブレークからのトライを許し、5-14のビハインドで前半を折り返した。

 流れを取り戻し追い上げたい後半。後半から投入された伊藤龍之介(商4=国学院栃木)らが効果的なハイパントを織り交ぜながら陣地を獲得していく。後半10分にはスクラムを起点とした攻撃からトライを奪われ、さらにリードを広げられる。しかし、後半15分のラインアウトからフェーズを重ね反則を誘い、さらに深い位置でのラインアウトを手にする。トライには結びつかなかったものの、FWの前進から流れをつかんだ明大。後半20分に相手の意表を突く逆目への展開から岡元がラックサイドをブレークし反撃のトライを挙げた。「全員がオプションになっていたからこそ自分の前がたまたま空いたので、そこをしっかりアグレッシブに攻められて良かった」(岡元)。さらにその後のプレーではターンオーバーから岡元が早大ディフェンスの裏に好キックを放つ。懸命にチェイスした手崎颯志(文1=大阪桐蔭)が捕球した早大選手に好タックル。ペナルティーを誘った。相手陣深くでスクラムのチャンスを得た明大は、そのスクラムでもペナルティーを獲得。タップからNO8藤井達哉(政経4=東福岡)が前進すると、相手選手ごと押し込んでトライをもぎ取る。「スクラムからのアタックには自信を持っている。前に出るだけだと思ったので、トライまで行けてよかった」(藤井)。コンバージョンキックは決まらなかったが、17―21と早大を射程圏に捉えた。しかし早大も意地を見せ、その後のキックオフから高速ラグビーを展開。ブレークからテンポを生みトライを奪い、明大を突き放しにかかった。だが、ここで終わらないのが早明戦。明大もラインアウトからFW戦を仕掛け、中川がトライゾーン中央に飛び込む。伊藤龍のコンバージョンキックも決まり24―28。ロスタイムを迎え、明大は逆転のトライを奪うべく攻撃を重ねるが最後は痛恨のノックフォワード。春の早明戦の軍配は早大に上がった。

 最後までどちらが勝つかわからない白熱した試合を見せてくれた両校。高野彬夫(平18商卒)監督は「早稲田さんとの試合はこういうことなんだというゲームだった。取るべきところで早稲田がしっかり得点を取って、明治がなかなか点を取りきれない、早稲田さんが素晴らいゲームをしてきたなと思う。ただ、今日は戦った選手を讃えたいと思っているし、素晴らしいパフォーマンスを発揮してくれた」と試合を振り返る。その言葉通り、タイトな試合の中でも1年生や代表組は出色のプレーを見せていた。この春にチャンスを掴み経験を積んだ選手も多い。春シーズンのヤマ場を越え、さらなる成長を見せてくれる大川組に期待だ。

[加藤晃誠]

試合後のコメント

高野彬夫(平18商卒)監督

――今日の試合では、勝敗以外にはどのようなことを重要視していましたか。

 「選手の決めたテーマで、しっかり喋ろう『Let’s Talk』というのがありました。去年は優勝しましたけど、今年はまた別のチームになっていますし、キーポジションで多くの選手が抜けた中で、新しい選手が来て、どうやってまた新しい明治を作っていく、早稲田さんのような強い相手に対してどうやってチームとして一体になってアタックしていくのかをすごく意識していました。グラウンド上ではたくさん喋ってくれて、1週間やってきたことを出そうとしてくれていましたし、新しい選手とか1年生のメンバーがいる中で、しっかりそれを受け入れて支え合ってプレーしていたのはすごくいい集団になっているなと思います」

大川虎拓郎主将(法4=東福岡)

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「まず、地元でラグビーができて本当にうれしく思います。試合の総括としては、僕たちがやりたかったプレーを早稲田さんに全部やられてしまったなという印象です。やはり取りきるところで取りきる、しっかり我慢強くディフェンスするというところが、僕たちがやりたかったことで、早稲田さんはそこをしっかり体現してきたので、そこの勝負に負けてしまったなと思います。セットプレーは先週に比べたら安定はしていましたが、僕たちが求めている基準ではないので、もっともっと高みを目指してやっていきたいなと思います」

岡元

――9番を背負っての早明戦のプレッシャーなどはありましたか。

 「初めての早明戦でだいぶプレッシャーもあって、前半思うようにプレーできず、パスとかも上手くいかなかったので修正していきたいと思います」

伊藤龍

――JAPAN XVの活動から帰ってきて明治では初のゲームとなりましたが、心持ちはいかがでしたか。

 「準備期間は1週間でしたが、練習できていない部分をできるだけコミュニケーションやミーティングで補って、たくさん喋って、少しでも調整できるように心がけました」