筑波大を激戦の末撃破 前半戦のヤマ場を越える/関東大学対抗戦

ラグビー
2020.10.19

 対抗戦第3節は初戦で慶大を負かした難敵・筑波大との一戦。前半攻めあぐね一時リードを許すも、FWを中心に相手のミスを誘発。試合の流れを引き寄せる形で前半を19ー12で折り返す。後半も筑波大の激しいプレッシャーは続いたが、要所でディフェンスが光った明大。タフな試合展開の中、33ー17と勝利し、対抗戦三つ目の白星を挙げた。

 

◆10・18 関東大学対抗戦(熊谷ラグビー場)

▼対筑波大戦

 ○明大33 {19―12、14―5} 17筑波大

 

 苦闘を制した。7-5と均衡を破れずに迎えた前半29分。「不安定な場面でプレッシャーを受けてしまった」(左ロック片倉廉瑛・法4=明大中野)。筑波大の速いリロードに後手を踏み、今季初となる勝ち越しを献上する。それでも「やろうとしていたラグビーはできていた」(ナンバーエイト箸本龍雅主将・商4=東福岡)。試合のテーマである〝keep-working〟を徹底。ビハインドの状況でも、選手たちに焦りの色は見られなかった。直後の31分、敵陣マイボールスクラムからBKに展開。スタンドオフ池戸将太郎(政経1=東海大相模)からブラインドサイドでパスを受けた左ウイング石川貴大(政経4=報徳学園)がインゴールに飛び込み、すぐさま逆転に成功した。続く42分には、今季初スタメンの右ウイング小島昴(法4=明大中野)が追加点を奪取し、19―12。流れを引き寄せる格好で前半を折り返す。

 後半に入っても「強いプレーを意識した」(片倉)。メンバーが入れ替わる中でも、決してプレーの質は下げない。24分には敵陣ゴール前ラインアウトからモールで前進。相手にプレッシャーを与え続け、ペナルティートライを誘った。その後もスクラム、ラインアウト成功率100パーセントを貫き、FWのセットプレーで試合を優位に進めた明大。最終的に33ー17まで点差を広げ、対抗戦前半戦のヤマ場を勝利で収めた。

 

 堅実な守りが勝利をもたらした。後半13分、左センター森勇登(政経4=東福岡)が危険なタックルでシンビンを食らい、一時退場。数的不利に立たされるも「横のコミュニケーションを取って、落ち着いて対応できた」(箸本)。窮地に立たされても、スクラムハーフ飯沼蓮(営3=日川)やフルバック石田吉平(文2=常翔学園)らのジャッカルなど、粘り強いディフェンスで凌ぎ、10分間一度もゴールラインを割らせなかった。

 次戦に控えるのは、今季一度、練習試合を行なっている慶大。「(筑波大戦を)悲観して焦ることなく、これからも『勝って反省』を繰り返していく」(飯沼)。引き続きタフな試合展開が予想されるが、開幕3連勝の勢いそのままに黒黄色軍団も圧倒したい。

 

[内山嶺]


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