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(35)~FINAL CHALLENGE~ 佐藤諒「みんなで日本一になって喜ぶまで走り続けたい」

ラグビー 2019.10.28

 「真価が問われる代」。武井日向主将(商4=国学院栃木)は今年の最上級生についてこう語る。苛烈極まる対抗戦、そして連覇の懸かる大学選手権へ。激戦のさなか、4年生一人一人に今シーズンに懸ける思いについてうかがった。

 

第10回は佐藤諒(政経4=国学院久我山)のインタビューをお送りします。(この取材は10月5日に行われたものです)

 

――明大に進学したきっかけは何ですか。

 「日本一になりたかったからです。チームに加わっていく中でただ強いチームになるだけではなく、私生活、あいさつを含めさまざまな点で日本一のチームになろうと思いが変わっていきました」

 

――4年間で一番印象に残っている試合を教えてください。

 「今年の春に行われた帝京大ジュニア戦です。ゲームキャプテンを務めたのですが、試合前にもいろいろな準備をしましたし、試合中にもたくさん修正を施しました。4年間やってきた中で自分たちがやりたいことを一番できたなと思える試合でした」

 

――明大で目標にしてきた人は誰ですか。

 「主将の武井は僕が出会ってきた中で間違いなくナンバーワンのキャプテンです。ラグビーの理解度のところもそうですし、私生活やプレー面でも日向の言うことならしっかり聞こうと思えることを365日毎日し続けています。ああいうリーダーは憧れるし尊敬しています」

 

――ゲームキャプテンを務めることも多いですが、難しさはありますか。

 「自分自身のプレーをやりながら、後輩や同期がプレーしやすい環境を作ることをこころがけています。リーダーがパニックになってしまったり、不安なプレーばかりしているとチームはまとまらないです。しっかり最前列で胸を張って、自信をもって言動することの難しさはすごく感じています。1年生の時からリーダーになることが多かったので、その中でまとめることを繰り返しながら自分自身も成長できたと思います。自分がしっかりプレーをした上で声をかけることは後輩にすごく響くと思います。プレーと言動のバランスはすごく難しいですが大事にしています」

 

――ご自身はチーム内でどんな役割を担っていますか。

 「もちろんAのスタメンで出たいという気持ちはありますし、そこに絡んでいけるように頑張ります。目標はAチームでしっかり試合に出続けることです。ただ自分の中でも葛藤があります。リーダーの一人として、カテゴリー関係なくA、B、C全体がいい雰囲気で勝てるチームづくりをしたい気持ちがあります。トップチームじゃない試合でもAチームのメンタル面に響くところもあると思います。そんな試合でリーダー任されたときに、僕たちが頑張れば、そこが原因になってチーム全体のレベルの底上げができると思います。昨年度に優勝したときもB、Cが強くて、結果的にAチームが日本一になれたと学びました。だからこそ、自分も下からしっかりとAチームを押し上げていけるようなプレーができればいいなと思います。」

 

――同期への思いを聞かせてください。

「ここまでやってきて、4年生の雰囲気がチームの色を出すことがわかりました。だからこそ4年生が結束して、みんなで日本一になって喜ぶまで走り続けたいです」

 

――ありがとうございました。

 

 [中村奈々]

 

◆佐藤 諒(さとう・りょう)政経4、国学院久我山高、178センチ・92キロ

座右の銘は「コツコツは勝つコツ」。トレードマークは白いヘッドキャップだ。高校時代の頭蓋骨骨折の影響で装着するも、最近は暑さゆえ外している。同期からも注目の的である。

 

次回は髙野祐哉選手のインタビューをお送りします。

 

 


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