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(32)~FINAL CHALLENGE~ 熊田裕太「このチームでやれる時間を噛み締める」

ラグビー 2019.10.21

 「真価が問われる代」。武井日向主将(商4=国学院栃木)は今年の最上級生についてこう語る。苛烈極まる対抗戦、そして連覇の懸かる大学選手権へ。激戦のさなか、4年生一人一人に今シーズンに懸ける思いについてうかがった。

 

第7回は熊田裕太(政経4=東海大仰星)のインタビューをお送りします。(この取材は10月13日に行われたものです)

 

――明大での4年間を振り返ってください。

 「ケガが続いてしまって、何もできませんでした。心残りがある4年間でした。4年目にして、夏以降出させてもらって、改めてラグビーの楽しさを感じています。同時に、今のチームでやれているこの環境は素晴らしいものだと噛み締めています」

 

――学年が上がるごとに成績も上昇した代です。4年間でチームの環境、雰囲気は変わりましたか。

 「その年によってチームの色は変わります。今年も今年の色というのが出ていると思います。〝真価〟を掲げて、私生活でも日本一を目指そうと言っているのですが、まだ突き詰められてはないので、このチームの集大成に向かって、細かいところからしっかりやっていこうとしています。毎年恒例の夏休みの楽しみもシーズンが早まったから無しにしようということになりました。プライベートの面も今年は日本一に向けてシビアになったと思います」

 

――明大に入ったきっかけを教えてください。

 「入学した時の4年生だった近藤雅喜(平28商卒・現ホンダヒート)さんが自分と同じ愛知から東海大仰星、明治というルートでした。先輩と恩師が一緒で、恩師を介して『明治大学入りたいんか?』と聞いてくださいました。そんなに深くは考えてなかったのですが、名門なので『入れるなら入りたいです!』と答えました。先輩が繋いでくれて、道を開いてくれました」

 

――ロックのポジション争いは激戦区でした。

 「自分はこの4年間ケガをして、復帰できてもまたケガをしてということの繰り返しでした。ポジション争いというのはもちろん意識はしていたのですが、体的に無理でした。昨年は小宮(カズミ)さん(平30文卒・現リコーブラックラムズ)、舟橋(諒将)さん(平30文卒・現ヤマハ発動機ジュビロ)などロックの4年生が多くいらっしゃったのですが、今年はロックの人数が少ない分、上がれるチャンスは多かったと感じます。そこで自分が上に立てなかったという後悔はあります」

 

――どういったケガだったのですか。

 「左ヒザの前十字靭帯です。1年生の新人明早戦から4回断裂しました。3年生の12月に一番大きい手術をしたのですが、大小合わせると5回くらい手術をしました」

 

――印象に残っている試合はありますか。

 「ケガであまり試合に出られなかったので、一つ一つの試合の印象は強いです。最近なのですが、今年夏の菅平での東海大戦は、自分でも満足に動けて、良いプレーができました。高校時代の仲間も相手に結構いたので、そういう意味でも印象に残っています」

 

――4年間で思い出に残っていることを教えてください。

 「一番は菅平合宿です。特に今年、ラスト夏合宿は感慨深かったです。行きのバスで誰かが『菅平はラスト』と言っていたのを聞いて、これで学生としては終わりなんだと思いながら、練習や試合に臨みました」

 

――学生最後の菅平合宿はどのような思いになりましたか。

 「中高大合わせると10年間菅平に行って、それまでの9年と比べると、最後の1年は全く違う心持ちでした。悲しい気持ちにもなりつつ『もう2度と来るか!』という思いにもなって何とも形容しがたい気持ちになりました。嫌いでもないけど、好きでもないです。ただ一番思い出に残っている場所でした」

 

――今後もラグビーは続けるのですか。

 「横河武蔵野アトラスターズというチームで続けます。ですので、これからもおそらく菅平は行きます(笑)」

 

――熊田選手にとって〝真価〟とはなんですか。

 「色んな意味があると思います。去年より進化するという意味もありますし、〝まこと〟の価値という意味にもなります。みんなの意思があって、このスローガンになったので、1つには絞れないんですけど、一人一人が真価を見つけ出している最中だと思います」

 

――ありがとうございました。

 

[上松凜助]

 

◆熊田 裕太(くまだ・ゆうた)政経4、東海大仰星高、191センチ・100キロ

寮生活の1番の思い出は4年生になった時に4年全員で楽しんだ寮での飲み会。「全員でバカ騒ぎしました」。大学生らしいオフを過ごしたようだ

 

次回は坂本龍哉選手のインタビューをお送りします。


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