(17)~4年の足跡~ 宮嵜永也「人間性を鍛えてもらった」

ラグビー
2018.11.01

 〝個の強い世代〟と言われる4年生。本企画では紫紺を目指し戦った彼らの足跡をたどっていく。第3回は、今年度寮長を務め、ケガからの完全復帰を目指す宮嵜永也(営4=長崎北陽台)。ラグビーだけでなく、宮嵜が4年間で学んだものは何なのか伺った。

                                                           

――ここまでの試合を振り返っていかがですか。

「春シーズンが始まった時からケガで試合に出られなかったので、ずっと見ていてやりたい気持ちと悔しい気持ちがありました。練習もできない状況で、合宿までリハビリとできる部分のトレーニングに集中していました。夏に復帰しても痛みは残ったままで痛み止めを飲みながら練習しました。苦しい状況ですが4年生なので下級生を引っ張って示しのつく選手になりたいです」

 

――4年間で印象に残っている試合を教えてください。

「昨年度は対抗戦開幕戦から出ましたが、慶応戦は自分のミスで負けにつながったと思っているので今でも悔しくて印象に残っています。逆に一番良かった試合は昨年度の東日本ジャパンセブンスです。高校の時は7人制をやっていて好きだったので、活躍して初優勝できたのは楽しかったです」

 

――寮内の雰囲気はいかがですか。

「寮長として寮則をリーダーみんなの意見を基に定めて、ペナルティーを決めました。仕事の中でいろいろな後輩と絡みますが、みんな生意気ですね(笑)。ただ逆にチームの雰囲気が良いからだと思いますし、1年生もやりやすい環境になっているからだと思います。長崎から入ってきた3人(竹ノ内駿太・政経1=長崎南山、高比良隼輝・政経1=長崎北、田森海音・政経1=長崎北陽台)には頑張ってほしいです。自分と朝長(駿・農4=長崎北陽台)が長崎から入ってきてから下2つにはいなかったので同じ地元として応援しています」

 

――ラグビー部に入って楽しかったことは何ですか。

「練習とかはきついけどみんなで乗り切って、充実感はありました。でも時には一般学生に憧れました。『4連勤だー』と言っている人がいたら『何が4連勤だよ。こっちは6連勤で練習しているんだ』と思ったこともありました(笑)。ただラグビーしていることで充実感は他の誰にも負けていなかったので、ラグビーしていること自体が楽しかったです」

 

――逆に大変だったことは何ですか。

「1年の時に洗濯、グラウンドの準備を自分たちでやっていたことです。今はスタッフの方々が準備をしてくださいますが、朝練のアップの準備とかも早く起きてやっていたので大変でした。入寮した日から洗濯をして衝撃を受けたのを今でも覚えています。ただ1年生の大変な経験があったからこそ、今の恵まれた環境に感謝していますし、感謝の形として試合で勝ちたいという気持ちになります。明治ラグビー部に入って人間性を鍛えてもらったのが自分の一番の財産です」

 

――宮嵜選手にとって〝Exceed〟とは何ですか。

「昨年度は上のチーム、今年度は下のチームでやっているから分かりますが、学んでいるのはラグビーだけではないことに改めて気付きました。自分たちはラグビーで入ってラグビーで競争して、それで評価される中でやってきました。でも社会に出たらラグビーだけではなく、人間性とかが一番大事になると思います。そういう面で今の自分を越えたいです。選手としてはケガを克服して、上のチームにもう一回返り咲いて、紫紺を着ることを目標に最後まで諦めずにやりたいです。紫紺を着て日本一に貢献できるように頑張ります」

 

――ありがとうございました。

 

[鈴木貴裕]

 

◆宮嵜 永也(みやざき・えいや)営4 長崎北陽台高 175センチ・85キロ

寮長。持ち前の快速とフィジカルでゲインラインを切る攻撃型ウイング。昨年度の東日本セブンスでは6トライを挙げ史上初の優勝に大きく貢献した。