(7)シーズン直前インタビュー 奥野友莉菜

 五輪イヤーが幕を閉じ、フィギュア界は大きな世代交代を迎えた。自己研さんに励んだオフシーズンを経て、いよいよ本格的なシーズンの幕が開く。新戦力として明大に加わった選手もいれば、今季限りで競技生活に区切りをつける選手もいる。新たな時代の始まりを前に、それぞれは何を思うのか。本インタビューでは、その胸の内をお届けする。

(この取材は9月3日に行われたものです)

第4回は奥野友莉菜(商2=駒場学園)のインタビューです。

――夏休みはいかがお過ごしですか。
 「8月は毎年そうなのですが、試合や合宿続きですごく競技的にも成長した夏休みを過ごせていると思っています」

――毎日練習という形でしょうか。
 「そうですね。毎日練習ですし、毎週試合か合宿があるという状態でした」

――1日にどのくらい練習されるのですか。
 「練習時間はそんなに長くなくて、1日3時間くらいです」

――今年も明大の合宿には参加されましたか。
 「明大の合宿は実は来週からで、チーム合宿に参加していました」

――そこでは何かより得られたものはありましたか。
 「ミス止めという練習で、ショートは一つミスをしたら、フリーは二つミスをしたら曲が止まるという練習をしたのですが、それによって、跳ばなければいけないというプレッシャーもある中での練習ができたかなと思っています」

――現在、特に練習していることはありますか。
 「やはりジャンプは毎年毎年ずっと言っているのですが課題なので、ジャンプ面を特に意識してやっています。練習の半分はジャンプやっていますが、それ以外にも表現の部分もすごく大事だと思うので、練習の時からしっかりと表現する練習をしています。あとは、8月の試合を重ねてきて、今年は結構スピンが重要なシーズンだと思っているので、スピンで加点をもらいにいくように練習したいなと最近考えています」

――明大の後輩の方との関わりはありますか。
 「そうですね。吉田けいちゃん(営1=常盤木学園)とはあまり学校でも会わないのですが、試合で会った時は仲良くさせてもらっています。牧島瑠依くん(商1=目黒日大)とは同じリンクで練習しているので、1番よく関わりがあります。授業もいくつか被っています。田中蓮音くん(法1=星槎国際東京)とはたまに東京都の強化練習で一緒になったりするのと、一つ授業が被っているので、話しはしないのですが挨拶程度はしています」

――SP(ショートプログラム)は昨シーズンから継続だと思いますが、より良くなったと感じる部分はありますか。
 「まだまだだなとは思うのですが、やはり1年間滑っていることもあって、すごく踊りながら滑れるようになってきて、演技の部分にも力を注げるようになっていると思います。あとは、今シーズンはステップでレベルを取れているというのが強いと思っていて、そこは継続したいです」

――FS(フリースケーティング)は新プログラムだと思いますが、FSの方はいかがですか。
 
「FSもすごくお気に入りのプログラムで。SPもFSもそうなのですが、FSは特に自分でも、これはジャンプが全部飛べたら感動ものになるんじゃないかと思いながら練習していて、自分の滑りだからこそ出せる世界観を意識しながらというか、大切にしながら、プログラムに磨きをかけている状態です」

――FSの衣装で特に好きな部分はありますか。
 「シックな暗めの感じで大人っぽい衣装になっていてすごく好きです。腕の丈が肘の少し下あたりで終わる七分丈くらいの長さになっていて、今回も母作の衣装なのですが、母と話していて、そのぐらいの丈が一番綺麗に見えるねという話をして決定したのでそこが結構お気に入りです」

――サマーカップでの演技はご自身ではいかがでしたか。
 「シーズン初戦にしてはまずまずの出来だったと思います。今、ジャンプを全て降りてしまっても後々心配でもあるのでまずまずの出来だったとは思います。サマーカップで初お披露目となったFSで、それこそ自分の世界観をしっかりと表現できたかなと思っていますが、コレオスピンとかで失敗してしまったので、そういった部分はもう少し練習していかないといけないなと思っています」

――サマーカップからあまり日数がない中で東京夏季選手権だったと思いますが、疲れはありましたか。
 
「疲れはありました。サマーカップが終わって東京夏季選手権までの間にチーム合宿があったので、疲れは溜まっていたのですが、体力的な部分でいい練習になったかなと思っています」

――東京夏季選手権では2位だったと思うのですが、演技はいかがでしたか。
 「東京夏季選手権はジャンプでのミスが多くなってしまったのではないかなと思います。6分間練習では1本も失敗していなくて、全て質の良いジャンプが飛べていたので、自信を持って挑めはしたのですがジャンプのタイミングが本番で合わずに2回転になるというのがすごく多かったです。もちろんそれは良くないことですし、しっかりジャンプで締めて、降りるところまできっちりしないといけないなというのはつくづく感じましたが、そんな中でも割と点数が出たので、転ばなかったという点が大きかったと思いました」

――これから重要な大会がどんどん始まっていくと思いますが、これからより磨きをかけていきたいという部分はありますか。
 
「ジャンプです。ジャンプを跳ばなければ点数は伸びないし、安定感が少し足りてないので、ジャンプの安定感を出せるようにしたいのと、さっきも言ったように、スピンが今年結構重要になってくると思うので、スピンでしっかりとGOE(出来栄え点)でたくさんプラスをもらえるように磨きをかけていきたいです」

――昨シーズンは苦難が多かったと思いますが、今シーズンはどんなシーズンにしたいですか。
 
「今でも思い出すととても悔しい出来事だったのですが、そうならないように、今年はそういう風に絶対になりたくないという、逆にその経験が原動力になっていると思っているので、しっかりその悔しさを忘れずに今シーズンも頑張りたいと思います」

――最後に改めて今シーズンの目標をお願いします。
 「今シーズンも昨年と同じ目標なのですが、全日本選手権に出場して、FSまで進出して、そこで良い演技をすることが目標です」

――ありがとうございました。

[川村暖]

※写真は本人提供