(6)シーズン直前インタビュー 磯和大智

 五輪イヤーが幕を閉じ、フィギュア界は大きな世代交代を迎えた。自己研さんに励んだオフシーズンを経て、いよいよ本格的なシーズンの幕が開く。新戦力として明大に加わった選手もいれば、今季限りで競技生活に区切りをつける選手もいる。新たな時代の始まりを前に、それぞれは何を思うのか。本インタビューでは、その胸の内をお届けする。

(この取材は9月2日に行われたものです)

第3回は磯和大智(営2=京都両洋)のインタビューです。

――オフシーズン中はどのような練習をされていましたか。
 「7月に振り付けを作ってもらって、出身が大阪なのでその大阪の人に振り付けをしてもらいました。結構帰省のついでに振り付けをいじってもらったりとかで、ここ2カ月ぐらいは本当にスケーティングメインで、ジャンプはシーズン中にどうせやるので、スケーティングメインで2カ月詰めてやってきた感じです」

――スケーティングはどういった練習をされてきましたか。
 「本当に恥ずかしいんですけど、クロスが苦手で。難しいことというよりかは、初歩的なことばかりやっていたイメージです」

――スケート部の明大合宿には今年も参加されましたか。
 「今年は9月8日から11日なので、まだやっていないんですけど、今年はちょっと参加できないかなという感じです」

――スケート以外で夏休みはどう過ごされていますか。
 「夏休みは本当にスケートしかしていないですね。滑る日数、1日の滑る時間で言ったら本当に1時間、2時間とかなんですけど。(練習の)前後はやる気が起きなくなってしまって、本当に練習ばかりの夏休みです」

――2年生になって大学生活スケートと大学の両立はいかがですか。
 「去年よりは慣れてきて、授業も結構肩の力を抜いてできているのかなとは思います」

――今年度はスケート部でSNS担当をされていますが、どんなことをされていますか。
 「もう本当にそんなに難しいことはしていなくて、部員の誕生日のインスタのストーリーだったり、試合の結果の投稿だったりをX、インスタの二つでやっているような感じになります」

――全部お一人で運営されているのでしょうか。
 「そうですね。でもそこまで力を入れていないじゃないですけど、今年に限らずあまり元々動いてなかったので、結構気軽にやっています」

――図書館に行くことが趣味とのことで、図書館はよく行きますか。
 「大学に入ってからなんですけど、結構勉強が好きになって、本を読むというよりは本当に勉強しに行くみたいな感じになります」

――今シーズンのプログラムについて教えてください。
 「今年から著作権で結構使える曲が限られていて、去年までは自分の使いたい曲をそのまま使えていたんですけど、今年から著作権で、指定されたサイトから選んで作っているという感じなので、本当に思い入れがあるとかは全然なくて、ただただ自分が聞いていて嫌じゃないというか、まあいいなというような曲を選んで作った感じになります」

――SP(ショートプログラム)もFS(フリースケーティング)も両方ですか。
 「SPはそうで、FSがもう本当に自分では選べなかったので、振付師の方に頼んで2、3曲組み合わせて作ってもらったみたいな感じになります」

――これまでは自分で選曲することが多かったですか。
 「そうですね。僕が使いたい曲というのが、映画のオープニングやエンディングに使われているものが多くて、そういう曲って盛り上がりやすいというか、もう完成されていていい曲じゃないですか。なのでそこから取ってくることが多かったんですけど、映画とかで使われている曲って、やはり著作権とかで使えなくなってしまうというので。去年までは自分で選んで、ダメそうなのは家族に止められたりみたいな感じでやってきました」

――新しい曲に挑戦する中で新しく得たことや学んだことはありますか。
 「曲から得たというよりかは、その曲の振り付けが今までとはちょっと違ったりしているので、もうそれだけで手いっぱいなので今学び中です」

――プログラムで表現したいことや意識したいことはありますか。
 「SP、FSともに結構音がはっきりしている曲なので疲れてきた時でもメリハリよく動けるようには意識しています」

――振り付けはどなたですか。
 「滝野莉子さんという今年25歳くらいの人で、引退して先生を始めたばかりの人なので、多分まだそんなに知らない人が多いのかなとは思います」

――今シーズン大幅なルール変更がありましたが、ジャンプの構成に影響はありましたか。
 「ジャンプはそこまで影響はなかったんですけど、やはりスピンの影響が大きくて、コレオスピンは一番今も悩んでいるような感じになります」

――今シーズンこれまで出場された2大会(サマーカップ、東京夏季大会)での成果や反省点を教えてください。
 「1試合目はそこまで反省するところはないかなと思っていて、良かったことで言うと、スケーティングをオフシーズン中に詰めていたので、そこが少し点数に反映されている部分があって、そこは良かったなと思います。2試合目もリザルトを見る限りでは別にそこまで悪いものはなくて、スピンのレベルを多少落としていたんですけど、ステップも普段より一つレベルが高い評価もあったので。2試合目の前に少しステップを変えたりが結構手を加えていたので、まだ滑り切れずに出場となったので、そこだけが悔しいです」

――今年は大事なシーズンとおっしゃっていました。昨シーズンは出場がなかった東京夏季大会に出場したのもその理由からですか。
 「そうです。今年は東日本(選手権)から全日本(選手権)に行ける選手の数が結構増えたというのと、あとは今大学2年生で、大体の選手が4年生で引退になるので、もう結構終盤になってきたので、競技人生で一回は全日本に出たいというのもあります。あとはルール変更が大幅にされたので、どれがどう評価されるかを知るために、一試合でも多く出たいなと思って出ました」

――高難度ジャンプにも挑戦されていくと思いますが得意なのはどのジャンプですか。
 「得意なのはトーループ、サルコーになるんですけど、好きなのはアクセルです」

――東京選手権に向けて現在のコンディションやジャンプの調子はいかがですか。
 「先ほど今年は合宿に参加しないって言ったんですけど、その理由が今腰を分離症で痛めていて。2試合やった時は別にそこまで調子も悪くなくて、シーズンが本格的に始まる前の試合にしては、ちゃんと体は動いていたのかなと思うんですけど、少し練習の詰めすぎで腰が来ているというのもあって、今は本当に何もできてないような状況になります」

――大会には間に合いそうですか。
 「間に合わせます」

――東京選手権は昨シーズンと同じ田中貴金属アイスアリーナ(辰巳アイスアリーナ)ですが、リンクの印象や相性はいかがですか。
 「去年は(リンクが)作りたてというのもあって、少しリンク自体が暑かったというのがあったんですけど、東京夏季で滑った時は、本当にそこまで違和感がなくて、良くも悪くも特徴のないようなリンクだったのかなと思います。なのでそんなに氷との相性は意識せずに滑れるのかなと思います」

――全日本の出場権をつかむにあたって何が必要になってきますか。
 「周りの選手たちを見ていて、誰までが通るかなみたいな、ボーダーを想像するのが好きで。自分がボーダーにかかる、かからないというようなところにいるので、そうなった時にジャンプだったり、スピードだったりっていうのは、そこの選手たちとは大差ないというか、同じような選手の中ではできる方なのかなと思っているので。でもやはり通るためには、絶対に勝たなきゃいけないってなった時に、スケーティング力というのがカギになるのではないかなと思います」

――今シーズンはどういったシーズンにしていきたいですか。
 「目指せ全日本です」

――最後に今シーズンの目標と意気込みをお願いします。
 「全日本出場、明治大学代表としてインカレ(日本学生氷上競技選手権)出場を目指して今年も精一杯頑張っていきたいと思います」

――ありがとうございました。

[吉㟢帆奏]

※写真は本人提供