インカレ事前インタビュー⑧ 餅田凛太郎「今までの人生で最高の結果を残して終わりたい」/日本学生選手権
9月3日から4日間、大学競泳界最大の大会・日本学生選手権(インカレ)が開催される。昨年10月から『Leg4cy』というスローガンのもと、各大会で活躍してきた明大水泳部競泳部門。その集大成として、男子は総合得点500点以上での優勝、女子はシード権の維持を目標にインカレに臨む。
今回は、餅田凛太郎(法4=法政二)のインカレ事前インタビューをお届けする。
(このインタビューは8月21日に電話にて行われました)
――まず、現在の調子はいかがでしょうか。
「現在の調子はまだ強化期間ということもあるので、やはり若干疲労も残っていて体の重さなどはあるのですが、その中ではかなり調子はいい方かなというふうに思っています」
――夏の間どのように準備をしてきたか教えてください。
「大学生にとってインカレという大会は本当に大きい試合で、インカレが自分の中でも一番のゴールだというふうに思っていて、このインカレで最高の結果を残せるように、常にインカレを頭に入れながら1年間練習に取り組んできました」
――明大の浜松合宿についてはいかがでしょうか。
「浜松合宿はやはり普段の練習してる環境よりも、食事の面であったりとか、生活の面であったりがよくなる合宿で、そこで調子を上げれる選手がすごく増えてきていて、自分も合宿中にかなり調子は上がってきたというふうに感じているので、いい合宿になったのではないかなと思っています」
――インカレが目前になってきた今の率直な気持ちをお伺いしたいです。
「やはり人生最後の試合にもなるので懸ける想いもありますし、今までの人生で最高の結果を残して終わりたいなという気持ちもあるので、緊張半分、楽しみ半分というような気持ちになります」
――今回のインカレはどの種目に出場されるのでしょうか。
「個人種目は100メートル自由形と50メートルの自由形に出場します。リレーでは、2日目に行われる4×100メートルのフリーリレーに出場します」
――今回のインカレで達成したいことはありますか。
「まず自分は中学、高校と全国大会の個人種目で表彰台登った経験がないので、やはり自分も大学4年生の最後の試合で、全国大会で個人種目で表彰台に登りたいなっていうふうに思っております」
――インカレで注目してほしいレースを教えてください。
「やはり自分の同期、4年生は全国大会のトップレベルの選手が多いので注目してほしいと思っています。その中でもやはり自分と同期のスコット龍海(情コミ4=湘南工科大学付)に注目してほしくて、最後の試合でどちらが勝つのかも見てほしいです。あとは蔵本くん(大和・法4=市川学園)です。蔵本は高校3年生の時にインターハイで優勝していて、本当にすごい同期として入学したのですが、大学生になってから思うような結果が出せない中で苦しんでいる姿をずっと見てきて。最近は調子がいいと言っていますし、最後の最後で大爆発してくれることを期待しています」
――同期の蔵本選手が注目して欲しい選手として餅田選手を挙げていました。蔵本選手との関係というのはいかがですか。
「法学部というのは、文系の学部の中では、おそらく最もテスト勉強が大変な学部だと思います。でもスポーツ推薦だからといって、優遇などもない中で、やはり単位は取らないといけないので、もう本当に同期の蔵本とは協力し合って、2年生の頃のテスト前には2人で寝ないでオールして、始発の電車で朝、明大前のマックに行って2人で勉強するというようなこともして(笑)。それぐらい、切羽詰まっていたということもあるんですけども、本当にこの4年間は助け合って、なんとか単位を取得してきたというのがあります」
――6月の日本選手権では予選で疲れ切ってしまったと言っていましたが、この面についてはどのように取り組んでいきたいですか。
「やはり日本選手権の時は予選の1本目に全てを懸けていたというところもあったので、そこで気持ちの面でも体の面でも疲れきってしまったっていう部分があります。ですがインカレはあくまでも決勝で戦うことがゴールなので、そこの気持ちはぶらさずに取り組んで頑張っていきたいなというふうに思っています」
――残りの期間で強化していきたいポイントを教えてください。
「もう残り2週間ということもあって、今から強化できることというのは本当にすごく少ないかなと思っているので。あと2週間できることは、やっぱり水の中での感覚だったりとか、細かい技術面だったりちいうのをもっと研ぎ澄ませていきたいなと思っています」
――具体的に細かい技術面というのはどういったことが挙げられるのでしょうか。
「まず僕が出場する50メートル自由形、100メートル自由形は比較的短い距離であるので、まずはスタートの飛び出しというところを一番に改善していきたいなというふうに考えています。あとはやはりターンやタッチもすごく重要な部分になってくるので、そこでタイムを縮められるように細かい部分を意識して、例えばターンでは小さく速く回るだったりとか、タッチでは最後力強く壁を押すっていうような、本当に小さいことなんですけれども、意識していきたいなというふうに思ってます」
――ウエートにも取り組んでいるとよくお話されますが、具体的にはどんなメニューをされているのかまた始めたきっかけなど、詳しいお話をお聞かせいただきたいです。
「本来であれば明治大学の水泳部は木曜日と日曜日の週に2回、ウエートトレーニングのメニューがあるのですが、僕は月曜日以外の火曜日から日曜日の週6回取り組んでいます。その中でも、毎日同じことやるのではなく、週6回の中で、上半身、下半身、全身の瞬発系という3種類のメニューを2回繰り返して、6日間取り組むということをやっています。このウエートトレーニングを週6回も取り組み始めたのは、大学2年生の3月に行われた日本選手権がきっかけで、学校練習組の同期だったり後輩がすごくいい結果を出す中で、自分だけが全然結果を残すことができなくて、もうすごく悔しい思いをしたっていう経験からやるようになりました。やはり自分は水中練習とかウエートトレーニングを人と同じようにやっていても、まだ自信というのをつけることができなくて、周りの人以上にやらないと多分自分は自信がつかないと分かって。その3月の日本選手権で悔しい思いをしてから、人の倍以上の努力をしようというふうに思って、一番最初に思いついたのがウエートトレーニングだったので、そこからウエートの数を増やして取り組んでいったことで、なんとか結果に結びついたかなと思っています」
――ウエートトレーニングは肉体面だけではなく、メンタルとかいう面でもいい影響を及ぼしてくれたということでしょうか。
「はい。スタート台に立つ時とかも、あれだけウエートをやってきたし、絶対大丈夫だろうという気持ちで今は試合に臨むこともできているので。体の面だけじゃなくて、メンタル面もすごく成長したかなって思ってます」
――昨年、インカレのリレーでは3冠を狙っていたものの、無冠に終わりました。リレーメンバーであった昨年のリレーを振り返っていかがですか。
「昨年の4×100メートルのリレーは、優勝を狙っていたものの、やはり優勝した中央大学の力がものすごくて。半分メンバー全員が2位を狙いに行こうみたいな、そういった気持ちになっていたところが、良くなかったかなというふうには思ってます。今年は1位というのが、本当に手に届きそうなところにはあるので、これから残り2週間あるのでリレーメンバーでそこの目標っていうのをもう一度再確認してやっていきたいなと思ってます。あとは4×100メートルフリーリレーはリレー種目の一番最初で、そこで勢いをつけていくことが大事だと思ってるので、今年はなんとしてでも優勝したいなというふうには思ってます」
――やはりリレーは思い入れのある種目ですか。
「僕自身も大学1年生の時から出させてもらっていて、大学1年生で自分が少し遅かったせいで、狙っていた結果とはかけ離れたものになってしまっていて。逆に大学2年生の時は優勝した経験もあるので、いい思いも悪い思いもしてきたということから、やはり最後は優勝という最高の形で終われたらなというふうに思ってます」
――リレーチームの雰囲気はいかがですか。
「本当に今までの中で一番強いんじゃないかなというぐらいのレベルになっていまして。やはり新入生で日本代表の黒田一瑳(情コミ1=札幌大谷)が入ってきてくれたことであったりとか、あとは自分の同期のスコット龍海や、渡辺裕太(営4=日大藤沢)だったりといった同期のレベルもすごく上がってきているので、今年は本当に優勝を狙えるのではないかなと思っています」
――今年のチーム全体の雰囲気はいかがでしょうか。
「今年のチームの雰囲気は、本当にみんないい意味で上下関係がないんじゃないかなというふうに思っていて。やはり先輩後輩といったある程度の上下関係ではあるのですが、あいさつや礼儀の部分以外だったら本当に友達のような感覚でなんでも話せたりだったり、遊びに行ったりという面もあるので、チームとしても本当に一番いい仕上がりなのではないかなと思っています」
――4年生の皆さん揃って、今年は先輩後輩分け隔てなく率直に話ができると語られている印象です。
「僕たちが大学2年生になった時、初めて後輩ができたのですが、その時からすごく後輩とは仲が良くて、仲がいいっていう文化が3年生、2年生、1年生とどんどん引き継がれていって、今のようなチームができてるんじゃないかなと思っています」
――では、4年間一緒に練習してきた同期からはどういった影響を受けていますか。
「やはり自分がどれだけ成長しても、同期、上には上がいるんだなというのはすごく思い知らされるような4年間だと思いました。今年は日本選手権の決勝に残ったりはしたのですが、やはり同期の渡辺や、上川畑(英・政経4=桐光学園)かインターインターナショナルのCを突破したり、あとは成嶋義徳(政経4=八王子学園八王子)が日本選手権で優勝したり。やはり自分が自分の中ではいい結果だなと思っていても、そこで満足してはダメだなって思えるような同期がたくさんいて、本当にずっと高め合えるような存在だと思っています」
――佐野秀匡監督からの大学4年間で印象に残ってる言葉や指導はありますか。
「監督は大学1年生の時からずっと試合前になったら、『絶対大丈夫だ。だから自信を持っていけ』というふうに、本当に耳にタコができるぐらい聞かされてきて。やはりそのおかげで自分も自信を持って試合に臨むことができたということもありますし、自分に自信を持つことがその後のレースの結果にすごく大きな影響を及ぼすものなので、自信を持って取り組むことはすごく大事だと4年間で思いましたね」
――今年のインカレは4連覇が懸かっています。連覇について何か思いがありますか。
「やはり4連覇は本当に他の大学では経験できない素晴らしい経験というものをさせてもらっているので、この連覇記録を途切れさせたくないです。さらに今年は総合得点500点、歴代最高得点も狙っているので、4連覇よりもその歴代最高得点500点を達成したいなという思いはあります」
――4年間を振り返ってどのような大学生活だったか教えてください。
「僕自身高校で水泳を辞める予定だったので、まずこのような水泳一筋の生活になるとはまず思ってなかったので、やはり毎日が充実してたかなというのが一番(印象に)残っていると思います。その中でもすごく大変なことやつらいことが数多くあったのですが、やはりそういったつらい出来事の中にも、同期との出会いや後輩との出会いというのが、この水泳部に入っていなかったらなかったと思うので、本当に水泳部に入ってよかったなというふうに思っています」
――寮生活の思い出はありますか。
「僕は大学1年生の4月というかなり最初の方に入寮したのですが、やはり親元を離れる生活は初めてで、本当に何もわからない状態での生活で、すごく不安とかもたくさんありましたが、もう慣れてきたましたね。やはり自炊とか、あと掃除や洗濯といった家事全般を全部1人でやることが最初は想像ができなくて、ものすごく入りたくなかったのですが、今となってはもうその経験も良かったかなって思いますし、これから社会出た時もすごく役立つのではないかなと思っています」
――入学した1年生の頃と比べて、4年間で自分自身で変化したと感じる部分はありますか。
「やっぱり余裕ができたことが一番かなと思います。本当に入寮したての時は毎日毎日が生活するのに精一杯で、ご飯作ったり、学校に行ったり、練習したりとかで本当にヘロヘロになっていました。ですが、最近は生活に慣れてきたこともあって、効率よくいろいろとこなすことができるようになってきたので、水泳に充てる時間が増えて、記録もだいぶ成長したのではないかなと思ってます」
――では、ここまでの4年間振り返った上で、今回のインカレに向けての思いを教えていただきたいです。
「大学4年間、まずは両親がここまで支えてきてくれたおかげで、自分自身これまで水泳をを続けてくることができたので、最後に最高の結果を残して両親に恩返しをしたいということが一番あります。やはりあとは同期であったり、監督であったりもすごく自分がつらい時に支えてくれるということもあったので、自分が思い描いている結果を残して、監督とか同期とかと喜びを分かち合えたらなというふうに思っています」
――インカレの具体的な目標を教えてください。
「インカレの個人の目標はまず50メートル、100メートル自由形で表彰台に上ることです。リレー種目なんですけれども、4×100メートルフリーリレーで日本学生新記録を出して優勝するというのが目標になります」
――最後に応援してくださる方やチームの方々にメッセージをお願いいたします。
「いつも応援していただきありがとうございます。今年は男子総合4連覇と歴代最高得点を目指して取り組んでいくので、最後の応援よろしくお願いします」
――ありがとうございました。
[藤岡千佳]
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