インカレ事前インタビュー⑦ 蔵本大和「最強の同期と同じチームになれたことが、自分の中でずっと忘れられない思い出」/日本学生選手権
9月3日から4日間、大学競泳界最大の大会・日本学生選手権(インカレ)が開催される。昨年10月から『Leg4cy』というスローガンのもと、各大会で活躍してきた明大水泳部競泳部門。その集大成として、男子は総合得点500点以上での優勝、女子はシード権の維持を目標にインカレに臨む。
今回は、蔵本大和(法4=市川学園)のインカレ事前インタビューをお届けする。
(このインタビューは8月21日に電話にて行われました)
――まず、現在の調子はいかがでしょうか。
「結構いい感じだと思っています」
――夏の間どのように準備をしてきたか教えてください。
「夏は毎年浜松の方に合宿に行くのですが自分もそこに参加させてもらって、2週間ぐらい浜松で強化合宿に取り組んで、長水路での強化をしました。その後帰ってきて学校での練習やアキットという他のスイミングスクールのクラブを借りて、合宿よりもいい環境で今インカレに向けて練習を積んでいます」
――インカレ近づいてきた今の率直な気持ちを教えてください。
「現在の調子も自分の中でいいと思ってるので楽しみなところもありつつ、自分は1~3年とあまりいい結果を残せてないので、少し不安な気持ちと半々かなというのが正直なところです」
――具体的にはどういった面から調子のよさを感じているのでしょうか。
「自分は長距離を専門としているので、レースで持つかというところを意識するのですが、その中で大事なのはタイムとストロークです。レースペースを行った時に、タイムだけではなくストロークも安定して、泳ぎが乱れずに最後まで泳ぎ切れる練習が以前と比べて増えてきて、自分の中の泳ぎが効率化できているのかなという部分から調子がいいというふうに思っています」
――今年のインカレも1500メートル自由形に出場予定でしょうか。
「はい」
――昨年のインカレは欠場されていました。昨年のインカレはどのような気持ちだったのでしょうか。
「自分としても1、2年生と悔しい思いをして、3年生でやっと2種目レギュラーを取れて、インカレに出場するぞという気持ちで練習してきました。ですが、体調不良から始まり、そこから練習に戻れなくなってしまうというのが続いて、インカレの際もチームに全く貢献することができなかったので、その分4年生(のインカレ)では貢献したいという思いがあると自分では感じています」
――今年のインカレで楽しみにしていることはありますか。
「やはり自分の代の同期が強くて、それこそこれまで明治で1回しか達成したことのない4連覇に手が届きそうっていうところと、後輩も同期も含めて全員で500点を取るという目標を掲げてるので、そこも届くか届かないかというのはすごく自分自身楽しみなところです」
――インカレで注目してほしいレースを教えてください。
「やはり注目してほしいのは200メートルバタフライと200メートル平泳ぎですかね。かなり表彰台独占が狙えるところであったり、高いレベルでのレースであったりというのもあってレース自体が面白いと思うので。明治らしさや盛り上がりが一番見られるのはそこになるのかなというふうに思います。あとは自分の1500メートル自由形のレースも決勝に行ける3人が揃っていると思っています。他の種目もそうですが、3枚決勝というところも見てもらいたいなと思っています。選手で言うと100メートル自由形と50メートル自由形に出る餅田選手(凛太郎・法4=法政二)も、自分が触れ合った選手の中で一番尊敬できる選手なので注目してほしいです。彼のキックとスタートしてから浮き上がりの15メートルを注目して見てほしいなというふうに思っています」
――餅田選手とは同じ自由形を専門としていたり、寮生だったりと共通点が多いですよね。
「関わりとしては、唯一同じ法学部の同期で、自分が寮外生だった頃からも、学部が水泳だけしかやってこなかった自分にとって少しきつい学部だったので、テスト勉強や授業などで協力していたら仲良くなりました。寮生になったタイミングでもいろいろ悩みを聞いてくれた存在でもあるので、思い入れが一番深いというか、大切な存在になったなと思っています」
――残りの期間で強化していきたいところを教えてください。
「先ほどもお話したと思うのですが、ストローク数というのが自分の中で結構重要なポイントとなっているので、その数を少しでも減らして、タイムはそのまま、むしろそのタイムも上げられたら試合でも使えるかなと思います。ストローク数を減らして、自分の中の泳ぎを最大限に高めて、楽に早く泳ぎ切れる状態を作りたいなというふうに考えています」
――今年のチームはどのような雰囲気ですか。
「今年のチームの状態は、自分が4年生だからという点もあると思うのですが、今までのチームの中で一番いいのではないかなと思っていて。上下関係がしっかりしている中でも、上の人にも下の人にもみんなが意見をズバズバ言えるというのがいいのかなと思いますね。それこそ遠回しに伝えなくても、率直にすぐに練習に対してのアプローチや、反省点をそのままフィードバックできるというチーム作りが各チームでできているのかなっていうのを感じているので、そういったところが実際の泳ぎに直結することもありますし、雰囲気もインカレに向けて高まってきているのかなと思っています」
――今インカレはチームとして4連覇がかかっています。その点についてはいかがですか。
「自分としては1種目しか出場できず、また自分の(獲得する)得点計算は0点なんですね。4連覇というのが近い中で、得点にどう絡むかというのを重要視しながら決勝に進むことで、そこに貢献できるかなと思っているので、タイムも含めて(いい)順位を目指していきたいなというふうに思っています」
――所属している長距離チーム特有の雰囲気があれば教えていただきたいです。
「長距離チームは本当にいろいろな人がいるのですが、全ての長距離選手に共通しているのは、メイン練習の時も速く泳ぐことができますし、メインの試合でも外さないという安心感があるメンバーが多いなというふうに感じる場面が多々あります。、安心して任せられるメンバーが集まってるなというふうに感じるのが、長距離チームの印象ですね」
――長距離を専門とするのはやはりつらさもあるのでしょうか。
「ありますね。単純に他の人よりも距離が長いというところがあるので、『なんでやっているんだろう』というところに陥りやすい種目かなと思っています。その分学校練の良さでもあるのですが、最後までやっている時に仲間が声かけたり、応援してくれたりするというのは、練習を頑張るモチベーションにもなるので、少しはやっていてよかったというふうに思うこともあります」
――佐野秀匡監督からの印象に残っている言葉や指導はありますか。
「特に残っているところはないのですが、やはりレース前に『お前ならできる』というような声を毎回かけてもらっているのは、自信に繋がっていますね。自分は大学でベストを出すことがあまりできなかったのですが、ベストを出せた時、出せなかった時、どちらの時もレース前に不安になることが少なかったのは、佐野監督の声がけがあったからという部分もあるかなと思っています」
――例年に比べレベルの高い学年であったと思いますが、同期からはどのような刺激を受けていますか。
「今年や去年から急激にレベルが高くなったわけではなく、ずっと1年生の頃からレベルが高く、自己ベストを連発するような選手っていうのが揃ってるのが自分の同期だなと思っていて。1年の頃から負けられないというような刺激をもらっています。今年は最後の年なのですが、自分は結果でチームを引っ張ったり、自己ベストで会場全体をまとめたりするような雰囲気作りをできたことがないので、自分もその一員として今年のスローガンである『Leg4cy』にふさわしい結果を残したいなというふうに思っています」
――4年間を振り返ってどんな大学生活だったと感じますか。
「やはり正直なところ、結構後悔が残る大学生活だったなというふうに思いますね。それこそ去年もインカレでやっとつかんだ2種目(レギュラー)だったのですが、出場できなかった自分の弱さもありますし、同期と比べて、まだまだできたのではないかと思うところもありました。ですが、それ以上にいろいろな経験、例えば元々自分は学校練習組ではなく、環境を変えて寮生活を始めたことなどができたと思います。他大学と比べても1年生からずっと強い、最強の同期と同じチームになれたことが、自分の中でずっと忘れられない思い出になるんだろうなというのを4年間思い続けてきて、そういうことはよかったのかなというふうに今は思います」
――寮生活は何年生頃から始めたのでしょうか。
「2年の9月からなので、この夏が終わってやっと2年間寮に過ごしたかなという形です」
――寮生活とかで何か思い出があったりとかありますか。
「いっぱいありますよ(笑)。いいところも悪いところもあって、いいところだと、やはり夏になるとプールがベランダから見えるくらい近くにプールがあるんですね。自分はあまり外に出たくない人なので、移動時間が少なくすぐに泳げるところはいいですし、練習後も寮外生含めてチームのメンバーとご飯に行ったりとか、少しゲームして遊んだりとかという時間は楽しかったなというふうに思っています。逆に自分とはあまり合わなかった点は、結構不定期で、夜ご飯を食べに行こう、遊びに行こうといった元気いっぱいの人たちが多くいるので、そういうのは楽しみながらも少しだるいなと思いつつ、そこが寮の醍醐味だなと思いながら生活していました」
――面倒くさいと思った場合でも一緒に遊びに行かれますか。
「行きますね(笑)。やはり4年生になって『これで最後か』と思うと行ってしまいます。少し面倒くささがありながらも、寮生としていい思い出であったかなと思います」
――入学した頃と比べて、何か成長したなとか感じるところはありますか。
「少し変われたかなというのは、特に3年の秋が終わってからです。気持ちの切り替えというのをできるようになったのかなと思います。自分自身、結果が出ない時にすごく落ち込んだり、逆に結果が出たらすぐに喜んでしまうような結構単純な性格をしていて、特に落ち込んでしまう時が少し長引いたりする場合が多かったです。それで3年生の時も練習復帰ができなかったりということあったのですが、少し気持ちの整理を最後の年だからかできるようになってきて。少し割り切って、練習は練習、普段の生活はまた別物というふうに考えて、水泳にも集中できるし、普段の大学生としての生活も楽しめるようになったのは、水泳選手としての成長ではないのですが、人として少しずつよくなったのかなというふうに、今後の人生で役立つのかなというふうには思っています」
――では、ここまでの大学を生活を踏まえて、今回のインカレをどのような思いで臨まれますか。
「自分としては最後のインカレということで、まずは最大の目標として決勝に残りたいです。決勝に残るとガウンを着て入場して、みんなとハイタッチしてレースに臨むことができるんですよね。それをまだ自分は経験したことがないので、まずは自己ベストを出して決勝に行くことっていうのを目標にしながら、同期とも『あの代は忘れられない代だったね』というみんなの思い出になるような、明治の歴史を刻めるようなチームをインカレで作りたいなというふうに思っています」
――最後に応援してくださっている方やチームの皆さんへ、メッセージをお願いいたします。
「決勝行けるように頑張るので、応援よろしくお願いします」
――ありがとうございました。
[藤岡千佳]
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