東海大に勝利 課題を修正し決勝に挑む/関東大学ジュニア選手権

ラグビー 2023.11.12

 関東大学ジュニア選手権(以下、ジュニア戦)の準決勝が行われた。相手は、10月に対戦し辛勝した東海大。負ければジュニア戦敗退となる大一番で、明大はアタックで東海大を圧倒した。ディフェンスも、後半に乱れはあったものの固い守りで流れを渡さず、46―14で勝利。決勝に駒を進め、ジュニア戦優勝まであと1勝となった。

 

◆11・11 関東大学ジュニア選手権(明大八幡山グラウンド)

▼対東海大戦

 ○明大46{19―7、27―7}14東海大

 

 先制したのは明大。前半3分、敵陣ゴール付近のマイボールラインアウトから連続攻撃を展開すると、最後は今試合が復帰戦となったフルバック池戸将太郎(政経4=東海大相模)がトライを挙げた。「試合前からそこが空くということを話していたので、狙い通りのプレーだった」(池戸)。主導権を握りたい明大は、ディフェンスでも高い集中力を見せる。「ラインスピードをしっかり出して、ディフェンスのテーマだった『バインド』のところも意識できていた」(左ロック松本光貴・商4=明大中野八王子)。11分に東海大にトライを奪われるも、強固な守備で流れを渡さなかった。守りの勢いそのままに、攻撃にも流れが生まれる。20分に右センター山田歩季(商3=京都成章)がトライを奪うと、29分には敵陣ゴール付近のマイボールラインアウトからモールを押し込み、フッカー西野帆平(文2=東福岡)がグラウンディング。「東海大相手に対策してきたことが出せたので良かった」(松本)。19―7とリードした状態で前半を折り返した。

 

 後半も、先取点を挙げたのは明大だった。後半2分、敵陣ゴール付近に攻め込むと、右サイドにパスを回し右ウイング竹之下仁吾(政経1=報徳学園)がトライ。「あまりスペースが空いていないところで外に勝負して取り切れたところは、そういったトライをしたことなかったので一つの経験になって良かった」(竹之下)。さらに11分には、自陣から池戸がディフェンスのギャップを突きラインブレークすると、サポートに付いていた左センター蓬田雄(政経2=流経大柏)がパスを受けグラウンディング。着実に得点を重ねていったが、後半途中からディフェンスに乱れが生まれ始めた。「リザーブが入ってきた時にコミュニケーションミスなどで抜かれたシーンがあった」(右フランカー大川虎拓郎・法1=東福岡)と、東海大のフィジカルを生かした激しいプレーに押され、ゲインを許す場面が増加。それでも「しっかり全員が前を見てタックルして、相手のミスにつなげることができた」(大川)。集中力を切らさず、後半の失点を23分のトライのみに抑えた。苦しい時間帯を乗り越えた明大は、その後も得点を重ねていく。27分、敵陣22メートルライン付近から、左サイドの空いたスペースに大川がボールを運びトライを挙げると、30分には敵陣で蓬田のキックパスに反応した山川遥之(営2=尾道)が左隅にグラウンディング。さらに試合終了間際には、竹之下が自陣からインゴールまで一気に走り切り、圧巻の独走トライで勝負を決めた。最終スコアは46―14。前試合で苦戦した相手にダブルスコアで勝利を収め、決勝に向け弾みのつく結果となった。

 

 準決勝に勝利し、ジュニア戦優勝まであと1勝となった明大。今試合ではクオリティーの高いセットプレーが目立ち、特にスクラムでは随所でペナルティーを奪い、得点の原動力となった。「前回の東海大戦で、なかなかいいスクラムを組ませてもらえなかったので、そこの反省をしっかり生かして、要所要所で勝つことができ、ペナルティーももらえたので良かった」(大川)。次戦の決勝戦でも、質の高いセットプレーが勝利へのカギとなるだろう。「ジュニア選手権で優勝して、そのままチーム全体の雰囲気を上げていきたい」(竹之下)。紫紺の戦士たちは必ず、八幡山グラウンドを歓喜の渦に巻き込んでくれるだろう。

 

[晴山赳生]

 

試合後のコメント

松本

――今試合のご自身のプレーで良かったところはありますか。

 「ディフェンスの部分では、強いフォワード相手にポジションの部分で負けなかったところは良かったと思います」

 

――次戦の決勝戦に向けて意気込みをお願いします。

 「まず自分の役割を80分間徹底してやり切るところと、チーム全体がつながって、 勝ち切ることができるように頑張りたいと思います」

 

大川

――今試合のご自身のプレーで良かったところはありますか。

 「アタックのところでモメンタムを持ってできて、前回の東海大戦で突かれたところ、特にモールをしっかり対策して、遂行できたところが良かったと思います」

 

――次戦の決勝戦に向けて意気込みをお願いします。

 「次戦の相手は帝京大で、前回勝ちましたがそんなに気持ちよく2回連続で勝たせてくれる相手じゃないと思うので、しっかり対策してまたタックルをたくさんしたいと思います」

 

竹之下

――今試合のテーマを教えてください。

 「チーム全体のテーマは『マキシマム』というテーマで、常に全力を出そうというので掲げていましたが、ディフェンスのところで何個か自分たちのミスでトライを取られてしまったので、そこはもっと改善できるところかなと思います」

 

――竹之下選手はフルバックのイメージが強いですが、ウイングはいかがでしたか。

 「ウイングとフルバックは似たような感じですが、パスをもらうタイミングなども全然違います。(池戸)将太郎さんが内に15番でいてくれたので、そのパスを受け取って走れたらいいなという感じで試合に臨みましたが、そういったシーンが何個かあって良かったです」

 

池戸

――今日の試合を振り返っていかがですか。

 「みんなでフォーカスし合いながら、試合中声を掛け合いながらできたので、みんなその意識がすごく高くて良かったと思います」

 

――次戦の決勝戦に向けて意気込みをお願いします。

 「簡単に勝てる相手ではないですが、自分のやるべきことをやって、しっかり準備して、勝てればいいなと思います」

 


関連記事 RELATED ENTRIES