

(4)「もう一度勝つというプライドを取り戻す」児玉樹 新体制インタビュー
明大の誇りを見せるシーズンが幕を開ける。ベスト4に終わった全国大学選手権から早3カ月。飯沼蓮主将(営4=日川)の下、再スタートを切った新生・ラグビー部。新チームの4年生インタビューを全5回にわたって紹介します。
第4回は児玉樹(政経4=秋田工)選手のインタビューをお送りします。(この取材は3月18日に行われたものです)
――昨年度を振り返っていかがですか。
「昨年度は、コロナウイルスの影響で春シーズンがなくなったりして、個人的にそこでモチベーションがなくなってしまいました。それに伴って、いいトレーニングもできなくなり、状況に対応できませんでした。しかし、だんだんとその状況を受け入れるようになってきて、自分の原点に返って持ち味を出そうと自分の中でリセットしました。そのおかげで、そこから徐々にパフォーマンスを上げていくことができました。大学選手権準決勝は全然満足のいく試合ではなかったのですが、そこまでの試合で特に対抗戦の早稲田戦などはチームとしても個人としてもすごく良い試合だったと思います」
――昨年度のプレーの自己評価をお願いします。
「自分の中でもプレーがどんどん良くなっているのは分かっていました。それでも自分の中でもっとできると思うところはあったので、満足は全然していなかったです。点数で言うと、70点くらいでした」
――今年度のチームの印象はいかがですか。
「昨年度の4年生は試合経験が豊富な選手が多かったですが、僕たちの代はそのような選手が少ないです。その中でどうやって引っ張っていくかというところがまだはっきりしていない状態です。だから、みんなで作り上げていこうという雰囲気にはなっていて、今までの既存のやり方ではなく新しいことにチャレンジしていこうと話しています。今は自分たちに合うやり方を探している途中です」
――新体制になってから4年生内で話したことはありましたか。
「1年生が入ってくる前にミーティングは何回か重ねてきました。昨年度は(箸本)龍雅さん(令3商卒・現サントリーサンゴリアス)や(山沢)京平さん(令3政経卒・現パナソニックワイルドナイツ)に頼ってしまった部分がありました。なので、全員が最上級生で部のリーダーだという意識を持って、練習やミーティングでは発言をするなど積極的に関わっていこうと話しました」
――4年生の雰囲気はどうですか。
「今練習が結構きつくて、体も疲れている状況ですが、パフォーマンスはみんな上がってきていると思います。でも練習中の掛け声だとか雰囲気はまだ良いものではないと思います」
――他のセンターの選手の印象はどうですか。
「昨年度の4年生の印象が強くて、僕が1年生のときから引っ張ってきてくださった先輩方が抜けてしまいました。ペガサスを経験したことがある選手は僕と良(江藤・文4=報徳学園)と廣瀬(雄也・商2=東福岡)くらいしかいなくて、ペガサスにあがったことがない選手がほとんどです。そこの経験値の差はあると思いますが、自分の持っている経験などをしっかり共有できたらいいなと思っています。あと、他の選手と練習中にどんなことを意識しているかということを共有していけたらもっと全体的にレベルアップできると思っています」
――今年のスローガンについて教えてください。
「これまでは応援されるチームになるとか、どちらかというと勝つということより自分たちがやってきたことをどれだけ出せるかということにスローガンのベクトルが向いていたと思います。しかし、やはり明治というのは勝たないといけない組織で、勝つことで応援されると思います。ファンの方々からしたら明治が勝つことが一番嬉しいことだと思うので。そういう部分が近年失われていたと思います。なので、もう一度勝つというプライドを取り戻すということで、〝MEIJI PRIDE〟というスローガンはいいと思います」
――最後に今年の意気込みをお願いします。
「最終学年ということで、一つ一つの試合に大学最後という言葉が付いてきます。これまでみたいに次があるという感じではなくて、一つ一つ争っていくという気持ちをしっかりと持って全力で頑張ります。いつ怪我をして、いつ負けるかは分からないですが、試合に出られないことになっても、そこでチームのために自分ができることをやりたいと思っています。しっかりと自分の中で考えながら、持っている力をこの1年間で出し切って、次のステージにつなげていきたいです」
――ありがとうございました。
[宇野萌香]
◆児玉 樹(こだま・いつき)政経4、秋田工、192センチ、102キロ
K-POPが好きで、一番好きなグループはBLACKPINK。NiziUではリマ推しだが、他の部員は違うメンバー推しが多いそう。「なかなか分かってくれないです(笑)」
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(5)「今年は、大学選手権優勝しかないです」雲山弘貴 新体制インタビュー
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ラグビー 2021.04.02明大の誇りを見せるシーズンが幕を開ける。ベスト4に終わった全国大学選手権から早3カ月。飯沼蓮主将(営4=日川)の下、再スタートを切った新生・ラグビー部。新チームの4年生インタビューを全5回にわたって紹介します。 第2回は大石康太(営4=国学院久我山)選手のインタビューをお送りします。(この取材は3月18日に行われたものです) ーー改めて、昨シーズンを振り返っていかがでしょうか。 「個人で言うと、公式戦に出られているという状況ではないので、出られていない悔しさはあります。今年どう自分なりに成長できるか、試合に出るためにはどうするかということにフォーカスして、やっていきたいなと思っています。ラグビーナリッジ、つまり、どうボールを動かしていくか、どういう風にみんなが動けばいいかというのを頭でイメージできているのは自分の強みだと思っています。逆に自分の課題でもあるコンタクトした後にしっかり前に出るところなどを改めて意識してやっていけたらいいのかなと思っています」 ーー副将抜擢の経緯を教えてください。 「誰が主将、副将ではなく、まずどんなチームにしたいかを4年生で話し合った時に、後輩や応援して下さる方に尊敬ではないですけど、そういう学年になりたいという話がありました。今年は4年生みんながリーダー意識を持とうということでリーダー制度をなくしました。共同主将でもいいのではないかという意見も出たりはしたのですが、最終的には投票によって、主将は(飯沼)蓮で副将は僕という形になりました」 ーー副将抜擢の心境はいかがですか。 「下級生の頃から自分に何が足りないか、チームのために何ができるのかということを試合に出ていない状況でも考えていました。ラグビー以外のことでも掃除一つ取っても、人間として当たり前のことをしっかりするということがない限り、ラグビーはできないと僕は思っているので、しっかりその部分を自分なりに強く意識してやっていこうと思っています。自分なりに引っ張っていくということを常日頃考えています。自分は自分なりの役割をこなしていきたいです」 ーー今年のスローガンは〝MEIJI PRIDE〟です。 「まず伝統のある明治大学ラグビー部において勝ちにこだわらなければいけないという意味でのプライドがあります。また僕自身、個人的に感じている最近のチームの課題として、各部員が自分にベクトルが向き過ぎています。チームのためにではなく、ただ自分が試合に出られればいい、そういう感覚になっている選手が多い気がしています。そういう状況で〝ONE TEAM〟と言っても、本質的なところはどうなのだろうと思います。もっと明治というチームに関心を持ってほしいというか、そういう意味で僕は〝MEIJI PRIDE〟とは何なのだろうというのをしっかりこの1年で探して、つくり出すそんな1年にしていきたいと思っています」 ーー目指す副将像を教えてください。 「練習で一番動いて、チームが落ちているときにどれだけ引っ張れるか、声掛けできるかが大事だと思っています。一つの練習の中でしっかりと動く、行動で見せるということを意識していて、私生活の部分でも、自分がラグビーをする以前に大事だなと思っている部分を自分で示しながら、指摘をしていけたらと思います。僕は怖い方ではないとは思うので、後輩からも意見を聞き入れたいです(笑)。部屋もせっかく1年から4年までいるので、学年内でどういう話が出ているのか、今年のチームの課題として上がった学年の垣根を越えたコミュニュケーションをどうやっていくか、どう改善していくかということが今年はカギになると思っています」 ーー昨年の代はどんな学年でしたか。 「あまり、僕個人としては前のチームと比較してもどうにもならないところがあると少し感じていますが、前の代はラグビーに対して一つ一つ考えていた代だと思います。例えば、ラグビーの試合を見て、誰かとそれについて話すこと、そういう部分は受け継いで行けたらいいなと思います」 ーー今年1年間の抱負をお願いします。 「僕個人としては、しっかりと紫紺を着て試合に出続けること、練習にハードに取り組むことです。もう一度しっかりと体をつくり直して、ディフェンス面でしっかり体が張れる選手になりたいです。チームとしては、日本一という目標を掲げている中で、練習もそうですが、私生活の部分でも日本一になれるようなチームを目指しているので、そういう覚悟を持って、1年間生活できたらと思っています」 ーーありがとうございました。 [内山嶺] ◆大石 康太(おおいし・こうた)営4、国学院久我山高、179センチ・96キロ最近はサッカーゲームのF I F Aに部屋子と熱中。特に好きなチームは久保建英が所属しているヘタフェだそう。READ MORE