

(44)~4年の足跡~ 福田健太「優勝という形で有終の美を飾ることができた」
個の強い世代〟と言われる4年生。本企画では紫紺を目指し戦った彼らの足跡をたどっていく。最終回は、主将として1年間チームを引っ張ってきた福田健太(法4=茗溪学園)。22年ぶりの優勝を成し遂げた紫紺のキーマンに今年1年を振り返ってもらった。
――卒部試合を終えた感想をお願いします。
「本当にたくさんの人に見てもらえて、明治として試合に出ている選手として選手冥利(みょうり)に尽きるのではないかと思います。紫紺のジャージーも最後で寂しさはありますけど、最後に優勝という形で有終の美を飾って終えることができたので、自信を持ってこのジャージーを脱いで、次のステージに向かって頑張っていけたらなと思います」
――この1年を振り返っていかがでしたか。
「1年を通じて本当に良い経験をしたなという印象がありますね。悪い時も良い時も自分たちでどうするべきか考えてチームをつくってここまで来ることができたので、このような良い経験につながったのではないかと思います。22年ぶりに優勝を明治に持ち帰ることができたのはキャプテンとして最低限の仕事ができたかなと思います。シーズンの途中で自分たちがうまくいかなかった時も、1月12日に向かって進むという目標をチームでブラさなかったことが良かったのではないかと思います」
――1つ下の代はどんなチームですか。
「仲が良い代だと思います。その仲の良さをラグビー中に生かすことができれば今年以上に良いチームになると思いますし、逆にその仲の良さが悪い方向に行ってしまうとそこまでのチームになってしまうと思います。そこは来年度キャプテンになる人を中心に一つのチームにまとまってくれれば、連覇が見えてくると思うので頑張ってほしいと思います」
――福田選手にとってラグビーとは何ですか。
「自分をつくってくれるものです。生きがいというか楽しいですけど、ラグビーをやってなかったらこういう人間形成はされなかったと思いますし、ラグビーがあったからこそいろんな人間とも関われたと思います。そういった面では自分をつくってくれたものだと思っています。やっていても楽しいし、ラグビーと出会えて良かったなと思いますね。出会わせてくれた両親には本当に感謝しかないですね」
――福田選手にとって〝Exceed〟とは何ですか。
「1日1日で成長するということだったなと思います。自分にとっては昨年、1点差で負けたあの決勝を忘れないようにということと、その時の順位を越えて優勝するというのが大きかったと思います」
――ありがとうございました。
[清水康佑]
◆福田 健太(ふくだ・けんた)法4、茗溪学園高、173センチ・80キロ
主将。来年度からは前主将の古川満選手(平30商卒)らが在籍するトヨタ自動車ヴェルブリッツへの入団が決まっている。「ゼロからのスタートになりますが、日々チャレンジしていきたい」(福田健)。今後の躍進に注目だ
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(43)~4年の足跡~ 井上遼「今までラグビーをやってきて、最高の1年」
ラグビー 2019.02.05〝個の強い世代〟と言われる4年生。本企画では紫紺を目指し戦った彼らの足跡をたどっていく。第18回は、FWリーダーとして1年間チームを引っ張ってきた井上遼(政経4=報徳学園)。下級生の頃から主力として活躍してきた井上の卒業後の目標について伺った。――大学日本一になってから時間が空きましたが、現在の心境はいかがですか。 「紫紺を着られるのが終わっちゃったなという寂しい気持ちもありますが、次に向けてここから切り替えてチャレンジしていこうかなと思います」――優勝して周囲の反応はいかがでしたか。 「『ありがとう』といった温かい言葉や、今日もたくさん『良かったよ』という声をいただいて、明治は愛されているチームだなと思いました」――ラストイヤーはどのような1年でしたか。 「今まで十数年間ラグビーをやってきましたが、最高の1年でした。自信もつけられた1年だったと思います」――この4年間で成長したことは何ですか。 「考えてラグビーをできるようになりました。昔はただ体当たりという感じだったのですが、人を使う考えるラグビーができるようになったのが、この4年間で成長できたことかなと思います。試合の流れを読めるようになり、今がチャンスで、今どういうプレーで相手が何を考えているかというのが少しずつ分かるようになりました」――ラグビー以外の面で成長できたことは何ですか。 「リーダーというポジションにつけさせていただいて、こういう大所帯でリーダーをするということで、みんなの模範となる行動をしなければならないので、人間としても成長できたと思います。『あの先輩いい加減だな』と思われたらダメなので、そういうところは少しでもちゃんとするように心掛けてきました」――4年間に思い残すことはありませんか。 「もうちょっと遊びたかったです(笑)。ラグビーばっかりでした。まあそれでも良かったです」――同期へメッセージをお願いします。 「ラグビー続ける人間、続けない人間もいますけど、みんなに『お疲れ様』というのと『ありがとう』と言いたいです」――後輩にメッセージをお願いします。 「優勝して、来年度は追いかけられる立場ですが、1年間ぶれずに頑張ってほしいです」――期待している後輩を教えてください。 「山本龍亮(情コミ2=桐蔭学園)です。あいつはしっかり体を張りますし、小さいですけどハードワーカーで誰よりも熱いハートを持っているので、あいつがレギュラーを勝ち取って出られるようになれば、チームに良いエナジーを与えられる選手になると思います」――次のステージでの目標は何ですか。 「来週からニュージーランドに行くので、そこで1試合でも多く試合に出て、しっかり活躍して、吸収していきたいです」――トップリーグのレベルに向けて高めたいところは何ですか。 「なるべくベースを崩さずに、何かを大きく変えることはないです。良いものは吸収して、自分のベースにプラスアルファで何か吸収できたら良いなと思っています」――井上選手にとって〝Exceed〟とは何ですか。 「常に挑戦し続けることです。次はトップリーグ、その先の日本代表に向けて挑戦していきます」――ありがとうございました。[藤里陽]◆井上 遼(いのうえ・りょう)政経4、報徳学園高、183センチ・95キロ FWリーダー。尊敬する人物は高校時代からの先輩である前田剛選手(平30営卒・現神戸製鋼コベルコスティーラーズ)。来年度からは再び同じチームでプレーすることが決まっている。「両フランカーを組めるように頑張りたい」(井上)。トップリーグでのさらなる活躍に期待だREAD MORE -
(42)~4年の足跡~ 髙橋汰地「昨年度の経験があったからこそ、ラグビーに対する向き合い方を変えられた」
ラグビー 2019.02.04〝個の強い世代〟と言われる4年生。本企画では紫紺を目指し戦った彼らの足跡をたどっていく。第17回は、大学選手権(以下、選手権)決勝戦でトライを取るなど、1年間を通して存在感を発揮し続けた髙橋汰地(政経4=常翔学園)。大学4年間の思い出と、卒業後の目標について詳しく伺った。 ――大学日本一になってから時間が空きましたが、現在の心境はいかがですか。 「時間が空けば空くほど、みんなからおめでとうと連絡をもらって、記事とか新聞に出る機会が増えるので、優勝した瞬間よりも今の方が優勝した実感が湧いていて、すごくうれしいです」 ――ラストイヤーはどのような1年でしたか。「昨年度の帝京大との選手権決勝戦で、自分のミスで試合を終わらせてしまって、正直とても悔しかったです。あの試合は自分の中で、何をやってもうまくいく感じがしていたので。誰も責めないですけど『俺が終わらしてもうた』と考えていて、かなり落ち込みました。でもその経験があったからこそ、自分もラグビーに対して向き合い方を変えられました。あの時と同じ思いはしたくないと思って、タックルされた後の体の動かし方を意識するようにしました。失敗しても良い方向につなげていけたので、すごく充実した1年でした。関東大学対抗戦ではトライを取れたんですけど、選手権では天理が初トライだったので、もう少し取りたかったなという気持ちです(笑)」 ――具体的に、ラグビーに対してどのように向き合い方を変えましたか。 「今までは練習前にシャワーを浴びたりとかしてきませんでしたが、今年度はほぼ毎日やっていました。ウエートも下級生の時はしんどくてトレーナーが見てなかったら『もういいや』と思ってやりませんでしたが、4年生になってからは『後輩の手本となろう』と思うようになって、真面目に取り組むようにしました」 ――さまざまなポジションを経験したからこそ生きたプレーはありますか。 「大学2年生の時にフルバックを経験したおかげで、相手が自分を見た時に寄って味方にパスを放ることや、パスをするタイミングは自分としてはうまくなったと思います」 ――この4年間を振り返ってどんな大学生活でしたか。「ラグビーの面ではとても成長させてもらいました。ラグビーに対する自分の考え方やスキルの面でも、どれ一つ取っても明治を選んでよかったなと思います」 ――4年生に対しては、どのような思いがありますか。 「ずっと一緒に寮でいろいろなことをやってきて生活して、最後は優勝できて、みんなにありがとうと言いたいです」 ――これからは何に対して〝Exceed〟していきますか。 「社会人でも自分を委縮するのではなく、自分を出していって活躍できるように頑張りたいです」 ――ありがとうございました。 [木村優美] ◆髙橋 汰地(たかはし・たいち)政経4、常翔学園高、180センチ・89キロ BKリーダー。中学生の頃まで身長が低かった髙橋汰選手。「身長を伸ばしたいんだったらヨーグルトがおすすめです。450グラムのパックにジャムと砂糖入れて混ぜるんです。寝る前にガーって全部飲んでいたら身長が20センチ伸びました(笑)」 READ MORE -
(41)22年ぶり日本一の福田組、笑顔で卒部試合を終える②
ラグビー 2019.02.03以下、選手コメントが続きます。卒部試合の写真はこちら朝長駿(農4=長崎北陽台) ――明治はどのようなチームだと思いますか。 「ファンからも愛されているチームだと思います。自分の人生において誇りです。これからもこのチームにいたことに誇りを持ってプレーしていけたらと思います」 ――今後はトップリーグでのプレーが続きます。「トップリーグの日野レッドドルフィンズでプレーするのですが、まずはそこでレギュラーを取って、日野の日本一に貢献できたらと思います」 中尾将大(商4=つくば秀英)――今の気持ちを教えてください。「自分が4年間やってきた中で、一番いろんな人が観に来てくれて、すごくうれしかったです。後悔したことが多かった4年間でしたが、最後に日本一になって、自分も少なからず貢献できたのかなと思います」 ――この4年間を今後にどう生かしていきたいですか。「自分は今後ちゃんとラグビーをやることはないですが、いかに社会で生かしていけるかが今後の目標です」 船木頌介(政経4=秋田工)――本日の卒部試合はいかがでしたか。「今日は久しぶりの試合で、しかも4年生だけの試合だったので、面白かったです。プレッシャーも何もなくてのびのびと試合できて、いい経験です」 ――印象に残っていることはありますか。「やっぱり、優勝した時ですよね。いままで優勝したことなかったので、雰囲気が違いました。僕の目標は祝原を超えることだったんですけど、それが越えられなかった4年間で、それで試合も出られなかったから、それが悔しいです。それは、終わったことなのでしょうがないですけど、次のトップリーグで頑張ろうと思います」舟橋諒将(文4=札幌山の手)――日本一になったときの気持ちはいかがでしたか。「試合に出るということに関しては選手権の1試合だけという苦しい状況が続いたんですけど、最後までチームのためにという気持ちでやってきたので、本当にチームが勝てたのは良かったです」 ――紫紺に袖を通すのは今日が最後となりました。「そうですね。次は新しいジャージーに袖を通すので、ワクワクした気持ちと名残惜しい気持ちがあります」 古田翔悟(法4=筑紫)――4年間の振り返りをお願いします。「この4年間が終わるのが一番うれしいです。ラグビーはもう辞めてしまいますが、こういった場でラグビー人生を終わらせることができて最高の気分です」松尾将太郎(商4=東福岡)――今のお気持ちを教えてください。「大学選手権で優勝して、こうして最後にいい形で終わることができ、また今日は例年になくたくさんの方々が来てくだって本当にうれしいです。4年間、思い出せないほどいろいろなことがありましたが、最後チーム全員で優勝という景色を見ることができたことが、一番の思い出になりました」――明治のラグビー部に入って得たものは何ですか。 「最高の仲間たちです。同期はもちろんですが、ハードワークしてくれるスタッフと自分たちに付いてきてくれる後輩たち、最高の仲間がそろっていなければここまで来られなかったので、最高の仲間に出会えたことが何より大切なものです」 宮嵜永也(営4=長崎北陽台)――最後の紫紺ジャージーでした。「そうですね。最後は4年生みんなと一緒に試合ができたので、いい思い出になりました」 ――日本一になったときの気持ちはいかがでしたか。「個人的にはケガとかもあって、存分にできなかったので、悔しい部分もありますが、最後はやっぱり4年生が一つになれたので、優勝できたと思います。22年ぶりの優勝の代の4年生というのは、この先、人生生きていく中で、財産に絶対なると思うので、とてもうれしいです。自分の中では宝物です」渡邊弐貴(営4=国学院栃木)――今日の振り返りをお願いします。 「本気ではなかったですけど今日はみんなとラグビーできて、楽しかったのでこの同期でよかったなと改めて実感しています。最後、選手権で出られなかったことは悔いがないといったら嘘になるんですけど、明治には日本一になるために入ってきたので、その目標をチームとして達成できたのはすごくうれしいです」 ――ファン、友人からかけられた言葉はありますか。 「自分が試合に出ていないというのを知っていて、『もったいないね』と言われることもあったんですけど、ケガも実力だと思っているので、自分は次のステージでもラグビーをやるチャンスがあるので、そこでこの悔しい思いをしっかりと果たしていこうと思います」 吉岡大貴(農4=日向)――今年1年の振り返りをお願いします。「正直、始まる前は不安が大きくて、学年も一つ下に加わるのでどういった風にチームに自分が接していけばいいのかというのが考えることが多かったです。最初は難しく考えていたのですが、全員がフレンドリーに迎え入れてくれて僕もすごくやりやすかったです。古川(満・平30商卒・現トヨタ自動車ヴェルブリッツ)の代はオンオフがはっきりしていました。堅物というか真面目な人が多かったので、締まりのあるチームでした。今年はいい意味でゆるかったです。最初それを感じたときに正直マイナスな感情として捉えていたのですが、一緒に試合とかしていくうちにその雰囲気というのがラグビーの中で生きていました。チームワークに繋がったりしてすごい代だと思いました」喜多川俵多主務(政経4=六甲)――今日の試合に出場されて感じたことはありますか。「4年間ずっと練習とかのビデオを撮って、試合もグランドのそばにいるんですけどボールを持つことはなくて。最後にみんなが自分に花を持たせてくれて、このように4トライくらい出来て、非常に良かったと思います。 ――4年間の振り返りをお願いします。「同期、監督コーチ陣の大人の方々、家族、全員に感謝の言葉でいっぱいです。しんどい時もいろんな時も、同期も仲良く出来て乗り越えることができたし、監督コーチにはすごく可愛がっていただいて。遠くにいる家族には見守ってもらえていたので、そういう意味ではいろんな方面から助けられて、この4年間やりきることができました」古岡奈緒マネジャー(政経4=明大明治)――今日卒部式を迎えることができました。「毎年こうして4年生を送り出していたので、自分の代っていう実感はないんですけど、たくさんのファンの方に来ていただいて、送り出していただけることをとても嬉しく思います」 ――4年間チームを見てきて感じたことはありますか。「練習に対するみんなの姿勢とかも、寮の雰囲気とかで感じることができました。4年生の団結とかも今年特に大きかったかなと思っているので、そういったところで成長を感じます」――チーム全体に伝えたいことはありますか。 「最後、優勝という結果で締められて、本当に日本一幸せなマネジャーになれたなと思うので、本当に選手、チームに感謝しています」READ MORE