(43)~4年の足跡~ 井上遼「今までラグビーをやってきて、最高の1年」

ラグビー
2019.02.05

 〝個の強い世代〟と言われる4年生。本企画では紫紺を目指し戦った彼らの足跡をたどっていく。第18回は、FWリーダーとして1年間チームを引っ張ってきた井上遼(政経4=報徳学園)。下級生の頃から主力として活躍してきた井上の卒業後の目標について伺った。


――大学日本一になってから時間が空きましたが、現在の心境はいかがですか。

 「紫紺を着られるのが終わっちゃったなという寂しい気持ちもありますが、次に向けてここから切り替えてチャレンジしていこうかなと思います」


――優勝して周囲の反応はいかがでしたか。

 「『ありがとう』といった温かい言葉や、今日もたくさん『良かったよ』という声をいただいて、明治は愛されているチームだなと思いました」


――ラストイヤーはどのような1年でしたか。

 「今まで十数年間ラグビーをやってきましたが、最高の1年でした。自信もつけられた1年だったと思います」


――この4年間で成長したことは何ですか。

 「考えてラグビーをできるようになりました。昔はただ体当たりという感じだったのですが、人を使う考えるラグビーができるようになったのが、この4年間で成長できたことかなと思います。試合の流れを読めるようになり、今がチャンスで、今どういうプレーで相手が何を考えているかというのが少しずつ分かるようになりました」


――ラグビー以外の面で成長できたことは何ですか。

 「リーダーというポジションにつけさせていただいて、こういう大所帯でリーダーをするということで、みんなの模範となる行動をしなければならないので、人間としても成長できたと思います。『あの先輩いい加減だな』と思われたらダメなので、そういうところは少しでもちゃんとするように心掛けてきました」


――4年間に思い残すことはありませんか。

 「もうちょっと遊びたかったです(笑)。ラグビーばっかりでした。まあそれでも良かったです」


――同期へメッセージをお願いします。

 「ラグビー続ける人間、続けない人間もいますけど、みんなに『お疲れ様』というのと『ありがとう』と言いたいです」


――後輩にメッセージをお願いします。

 「優勝して、来年度は追いかけられる立場ですが、1年間ぶれずに頑張ってほしいです」


――期待している後輩を教えてください。

 「山本龍亮(情コミ2=桐蔭学園)です。あいつはしっかり体を張りますし、小さいですけどハードワーカーで誰よりも熱いハートを持っているので、あいつがレギュラーを勝ち取って出られるようになれば、チームに良いエナジーを与えられる選手になると思います」


――次のステージでの目標は何ですか。

 「来週からニュージーランドに行くので、そこで1試合でも多く試合に出て、しっかり活躍して、吸収していきたいです」


――トップリーグのレベルに向けて高めたいところは何ですか。

 「なるべくベースを崩さずに、何かを大きく変えることはないです。良いものは吸収して、自分のベースにプラスアルファで何か吸収できたら良いなと思っています」


――井上選手にとって〝Exceed〟とは何ですか。

 「常に挑戦し続けることです。次はトップリーグ、その先の日本代表に向けて挑戦していきます」


――ありがとうございました。


[藤里陽]


井上 遼(いのうえ・りょう)政経4、報徳学園高、183センチ・95キロ

 FWリーダー。尊敬する人物は高校時代からの先輩である前田剛選手(平30営卒・現神戸製鋼コベルコスティーラーズ)。来年度からは再び同じチームでプレーすることが決まっている。「両フランカーを組めるように頑張りたい」(井上)。トップリーグでのさらなる活躍に期待だ