(24)シーズン後インタビュー 周藤集
今シーズンも多くの明大選手が大会を彩った。日本学生氷上選手権(インカレ)では男女アベック優勝を成し遂げ、ミラノ・コルティナダンペッツォ冬季五輪(ミラノ五輪)では佐藤駿(令8スケート部卒)、三浦佳生(政経3=目黒日大)が躍動した。記念すべき今シーズンに、選手は何を思ったのか。本インタビューでは、シーズン後の選手の声をお届けする。
(この取材は4月11日に行われたものです)
第2回は周藤集(政経2=ID学園)のインタビューです。
――1年間大学に通ってみていかがでしたか。
「春も秋も文武両道はだいぶ難しかったのですが、何とか乗り越えることができました」
――2年生に進級されますが、大学への意気込みはありますか。
「1年生の時はいろいろ分からないことがたくさんあったのですが、2年生ではもう少し上手く履修を組んで練習も大学もどちらもきちんとできるようにしていければと思います」
――最近のマイブームはありますか。
「今はオフなのでリンクの友達などと一緒にお泊りしたりしてリフレッシュしています」
――お泊りではゲームをされるのでしょうか。
「そうですね、ゲームをしたり、たこ焼きパーティーをしたりしました」
――具体的にはどなたとされたのでしょうか。
「中田璃士くん(TOKIOインカラミ)や法政のタオ・マクレイくんやMFのリンクの男子メンバーと一緒に泊まりました」
――最近野球観戦はされましたか。
「とても行きたいのですが全く行けていなくて、1回は(観戦に)行きたいなと思っています」
――ミラノコルティナ五輪はご覧になられましたか。
「はい、見ました」
――ご覧になられて、何か感想はありましたか。
「明治から2人もオリンピックに出て、緊張感のある舞台できちんと実力を発揮していることは本当に尊敬できるところだなと思います」
――五輪に出場された佐藤駿選手、三浦佳生選手など同じ大学にトップレベルの選手がいるという環境についてはいかがですか。
「明治合宿などトップレベルの先輩たちと一緒に練習できることは、本当に恵まれた環境にいるなと思います」
――所属しているMFアカデミーについても注目が高まっていると思うのですが、現在アカデミーでの練習はどのようなことをしているのでしょうか。
「最近はオフシーズンに入って、ラインで線を6本引いてラインジャンプというエクササイズを毎貸し切り(練習で)やっています」
――その練習はどのようなことを狙っているのでしょうか。
「ジャンプの基礎を一からきちんと叩き込んで、シーズンに入った時に安定したジャンプを飛べるようにするためにやっていると思います」
――ご自身が感じているMFアカデミーのいい点はありますか。
「貸し切りに4人ぐらい先生たちが立ってくれて、自分のジャンプの調子が悪い時とかにいつでも気軽に聞いて、ちゃんと自分が欲しい答えが返ってくるというのは本当にいいところだなと思っています」
――今シーズン全体の振り返りをお願いします。
「今シーズンはいい時も悪い時もあって、その中で自分は成長につながるシーズンだったなと感じています。全日本ジュニア(全日本ジュニア選手権)だったり全日本シニアの選手権(全日本選手権)だったり、そういう緊張感の高い舞台で、しっかり自分が求めていた演技ができたことは、本当に今後の自分の自信にもつながりますし、今後の僕のスケート人生に活きていくシーズンだったなと思います」
――今シーズンで一番記憶に残っていることはありますか。
「一番楽しかったというか、一番思い出になったのはやはり全日本ジュニアでしたね。去年の全日本ジュニアは10位でまとめることができずに終えてしまったので、今年はジュニアラストシーズンとして、なんとしてもいい演技を全日本ジュニアでしたいと思っていて、きちんと実力を発揮できたという達成感がすごくあった試合でした」
――最も手応えを感じた試合は何でしょうか。
「やはり先ほど言ったように全日本ジュニアが最も手応えを感じています。全日本ジュニアの1週間前くらいにインフルエンザにかかってしまって全く調子が上がらなくて、体のキレとかが悪い中で迎えた全日本ジュニアだったので、その中でもほぼノーミスの演技をSP(ショートプログラム)、FS(フリースケーティング)でまとめることができたのはとてもうれしかったです」
――では目標であったジュニアでのリベンジは果たせたのでしょうか。
「そうですね、そう思います」
――明治×法政on ICEでの思い出はありますか。
「明治×法政on ICEが終わった後、男子の行けるメンバーで焼肉に行ったのがすごく楽しかったです」
――4年生の先輩方が卒業されましたが、何か思い出などはありますか。
「4年生の江川マリアちゃん(令8政経卒)は同じチームの先輩で、履修とかも色々手伝ってくれて、何より同じ貸し切りで毎日練習していたので、その先輩が卒業してしまうことはすごく悲しいことなのですが、船でアイスショーやるみたいなので、違う道でも頑張ってほしいなと思っています」
――シニアの全日本選手権については振り返ってみていかがでしょうか。
「SPではしっかりノーミスで滑ることができて、FSも最小限のミスに止めることができて目標としていた12位以内に入れたことはとてもうれしいです。でもやはり来シーズンからシニアとして戦っていくことを考えると、自分の弱点や長所も含め、全てを磨いていってシニアのトップで戦っていけるようにしないとと思っています」
――今シーズンで見つかったご自身の弱点はありますか。
「フリーレッグだったり、色々細かいところだったりも弱点だと思っているのですが、一番はジャンプだと思っています。ジュニアだったらトリプルアクセルまで飛べて、(演技を)まとめればなんとか上位に食い込めるのですが、シニアになったらやはり4回転が必須になってくるので、4回転をちゃんと(シーズンに)間に合わせられるようにしたいと思います」
――今シーズンのジャンプは3回転を中心に跳んできたと思います。ほかの選手が4回転ジャンプを跳んでいる中で焦りなどはあったのでしょうか。
「シーズン中ずっと焦っていましたね。ナショナルトレーニングセンターとかでライバルたちと一緒に練習すると、みんな4回転をすごいバンバン跳んで練習から降りていたので、自分も降りなきゃとずっと焦っていました」
――現在も4回転の練習をしていらっしゃると思います。4回転ジャンプの難しさというのは何なのでしょうか。
「トリプルジャンプまでは幅跳びのような感じで流れを出すようなジャンプで勢いをもって降りてこられるのですが、あと1回転増やして4回転になると、幅跳びよりも垂直跳びに近くて、そのためにはトリプルよりもさらに早く動作を動かさなくてはいけないのが難しいなと思っています」
――つまり3回転は横の意識が強めで、4回転はより縦の意識をするということでしょうか。
「はい。高く素早くが4回転には必要だと思います」
――現在の4回転の状態はいかがですか。
「シーズン終わってからずっと4回転トーループを練習していたのですが、1カ月前ぐらいに左足の肉離れをしてしまって2、3週間休んでいて、先週ぐらいから4回転トーループの練習をまた再開し始めたので、まだ回復期という感じです」
――スピンやステップ、スケーティングについてはいかがでしょうか。
「バレエの先生に自分のプログラムを見てもらって、細かい所作だったり表現力全体だったり、手の動かし方だったりを隅々まで見ていただきました。あとは中庭先生(中庭健介氏)や南雲先生(南雲百惠氏)にスケーティングのレッスン指導していただいて、フリーレッグなどを今磨いています」
――良いスケーティングとはどのようなスケーティングだとお考えですか。
「僕の場合は上半身がグラグラしてしまうというか、足元が動いていても上半身はある程度固定していないと上体がどこかへ行ってしまうので、そこを止めるのが重要だと思います」
――バレエのトレーニングは氷上と違いどのような点に気づくことができるのでしょうか。
「一番はフリーレッグの置く位置ですね。鏡の前でやると普段はここに置くことが癖付いていたんだということや、フリーレッグの傾け方などいろいろなところに気づかされます」
――ついにシニアに上がられます。現在どんなお気持ちですか。
「ジュニアからシニアに上がったり、ノービスからジュニアに上がったりと1年目はやはり上位に食い込むには相当な努力が必要だと思いますし、そのためにはやはりオフシーズンからきちんと自分のやるべきことを考えて、それをひたすら努力してオフシーズンのうちからしっかりとシーズンに向けて準備した人がちゃんと結果につなげられると思います。なので今は、ひたすらシニアのデビューシーズンに向けて前に進んでいっているという感じです」
――シニアに上がるうえで楽しみなことはありますか。
「三浦佳生選手など、シニアのトップの選手たちと戦えることは非常に楽しみだと思っています」
――坂本花織選手(シスメックス)の引退や島田麻央選手(木下グループ)、中田璃士選手のシニア入りなど来シーズンは世代交代のシーズンになりそうですね。
「そうですね、来シーズンはジュニアからいろんなトップの選手たちがシニアに上がって、シニアの選手たちに食らいつくシーズンだと思います」
――また来シーズンからはルール変更もあります。その点についてはどのようにお考えですか。
「ジャンプが7本から6本に減るなど、まだ試合が始まってないので具体的な部分は分からないのですが、コレオシークエンスやスピンはより独創性などが試されると思うので、すごく楽しみにしています」
――具体的にはルール変更でどのようなことを楽しみにしていますか。
「昔からスピンで何かを表現することが得意だったので、コレオスピンをとても楽しみにしています」
――来シーズンのプログラムについて教えてください。
「SPもFSも新しいプログラムにして、SPはもう振り付けが終わっていて、FSは4月の下旬に振り付けていただくと思います」
――新プログラムはどのようなプログラムなのでしょうか。
「SPは比較的暗めの曲で、FSは最初静かな曲なのですが、後半だんだんクライマックスに向けて強くなっていく曲です」
――来シーズンに向けて意気込みをお願いします。
「来シーズンは今シーズンの経験を活かして、シニアのトップの選手たちにちゃんと食らいついて、シニアの試合で表彰台に登りたいですし、でも結果だけは見ずにとにかくデビューシーズンを最大限に楽しむシーズンにしたいなと思います」
――ありがとうございました。
[藤岡千佳]
※写真は本人提供
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