東海大に敗戦 春季大会の優勝消える/第11回関東大学春季大会Aグループ

ラグビー
2022.06.06

 両チームにとって、関東大学春季大会(以下、春季大会)優勝のために落とせない一戦だった今試合。序盤から激しいアタックの攻防が繰り広げられる中、明大は試合を通して大事な場面でのミスが目立ち、東海大に24―43の最終スコアで敗れた。

 

◆6・5 第11回関東大学春季大会Aグループ(いわきグリーンフィールド)

▼対東海大戦

  明大24{7―17、17―26}43東海大○

 

 「取れるところで取り切ることができなかった」(原口虎太郎・商4=東福岡)。明大は、試合を通してミスが目立ち、敗北を喫した。前半3分、自陣22メートルからのマイボールラインアウト。このプレーで反則を取られる。相手がPGを決め、先制点を許す。「ラインアウトを明大ボールにできなかったのが勝敗を左右した」(左ロック山本嶺二郎・法3=京都成章)。その後、立て続けに2トライを決められ、0―17とリードを広げられる。明大の反撃は、前半21分。ゴール前で相手の反則を誘うと、リスタートからパスをつなぎ、最後は左センター廣瀬雄也(商3=東福岡)がグラウンディング。その後は、互いにチャンスをつくるも決定機を欠き、前半を7―17で折り返す。

 

 後半も厳しい戦いが続く。後半12分に相手に追加点を献上。それでも後半17分、敵陣10メートル付近のスクラムから両サイドにボールを展開。相手ディフェンスを揺さぶると、最後は左フランカー森山雄太(政経3=東福岡)が相手選手のタックルを受けながらも、倒されることなくトライ。「気持ち良かった」(森山)。このトライで勢いに乗りたい明大であったが、流れをつかみ切れなかった。後半28分から2トライを立て続けに決められ、引き離される。「サインの部分などでチームとして共通の認識が持てていなかった」(スクラムハーフ丸尾祐資・商4=報徳学園)。後半30分に安田昂平(商2=御所実)、同43分に森山がトライを決め、意地を見せたが最終スコア24―43で敗れた。

 

 今日の試合では収穫と課題がはっきり分かれた。「フィジカルの面では負けていなかった」(山本)。1対1の勝負では明大メンバーが勝る場面も多くみられた。しかし、「コミュニケーションのところでミスが多かった」(丸尾)と連携面でのミスから相手に流れを渡してしまった。今日の試合で春季大会優勝の可能性が消えた明大。それでも、まだまだ勝負の1年は始まったばかりだ。「優勝にフォーカスを当てるよりも冬の目標に向かってやっている」(原口)。秋以降につなげるためにも残る春シーズンを白星で締めくくってくれるに違いない。

 

[廣末直希]

 

試合後のコメント

山本

――試合を振り返っていかがですか。

 「相手の強みのフィジカルという面では負けていませんでしたが、セットプレーの面で後手に回り、相手のペースに持ち込まれてしまいました。東海大のやりたい形でのラグビーをさせてしまったと思います」

 

森山

――スクラムとラインアウトはいかがでしたか。

 「スクラムは最初勝てていたイメージでしたが、要所でペナルティーが多かったです。ラインアウトは相手ボールをカットすることもできて、うまくいったと思いますが、ゴール前で流れを持ってくることができなかったのが良くなかったです」

 

ナンバーエイト松本光貴(商3=明大中野八王子)

――自身のプレーを振り返っていかがですか。

 「接点の部分で負けないようにと意識して、そこができたのは良かったです。しかし、判断の部分などディティールの部分を突き詰めることができなかったので、そこは修正していきたいです」

 

丸尾

――試合のテーマを教えてください。

 「今日の全体のテーマとしてはクイックセット、選手たちではフィジカルバトルというテーマを掲げて試合に臨みました」

 

安田

――トライシーンを振り返っていかがですか。

 「負けている場面だったので、ゲインを切った後、自分がもらえる位置が分かっていたので、そこにしっかりと走り込むことができて良かったです」

 

原口

――アタックはいかがでしたか。

 「継続すればトライを取ることができると分かったことは良かったですが、アタックするまでのディフェンスをどうするのかという部分が課題になってくると思います」