【フィギュア】(男子)三浦「練習で起きないことが起きるのが本番」アクシデントも4回転ジャンプ成功で表彰台入り! 磯和13位/サマーカップ2026選手権男子FS
大会3日目は男子FS(フリースケーティング)が行われ、SP(ショートプログラム)8位の三浦佳生(政経3=目黒日大)、15位の磯和大智(営2=京都両洋)が出場した。三浦は4回転サルコーを華麗に着氷するなど、アクシデントもあったが三浦らしいスピード感溢れる滑りで、見事3位と逆転の表彰台入りを果たした。磯和は13位で今大会を終えた。
◆8・9〜12 サマーカップ2026(木下カンセーアイスアリーナ)
▼8・11 選手権男子FS


SPを8位で終えた三浦は、上位への巻き返しを狙ってFSに臨んだ。新プログラムは『ジキルとハイド』。人間が持つ善と悪の二面性を表現する。冒頭、スピードに乗った助走から、高さのある鮮やかな4回転サルコーを華麗に決めると、会場からは大きな歓声が上がった。しかし、その直後に緊張が走る。続く4回転トーループでは、力強い助走から踏み切ったものの回転が抜けて2回転となり、そのまま垂直に落下。左半身を強く打ち、負傷も心配されたが、演技後には「ただの打撲だと思うので多分大丈夫です」と明かした。
それでも、ここから崩れないのが三浦の強さだ。続くトリプルアクセルをきれいに着氷すると、さらにトリプルアクセルを含む連続ジャンプも成功。直前のミスをうまくリカバリーし立て直した。SPとは一転し、もがき苦しみ、葛藤する姿を三浦らしく表現。持ち味であるスピードを生かしてリンクを大きく使いながら、豊かな表情でも作品の世界観を描き出した。プログラムのイメージをしっかりと捉え、高い理解度を感じさせる演技でFSは全体3位のスコアで見事表彰台に立った。
来週末からはアメリカへ渡り、イリア・マリニン(米国)のもとで練習を積むという。三浦自らマリニンに練習を申し込んだといい「マリニンは全てのジャンプを同じように跳べるというのが強い。同じモーションから同じように入って、ただ跳び方が違うだけ。どのジャンプでも同じように跳んでいるので、その安定感をしっかり学んでいきたい」と語った。世界トップクラスのジャンプ技術を持つマリニンから、その安定感や技術を吸収し、さらなるステップアップを目指す。

SP13位からの巻き返しを狙った磯和は、FSで『Matrix』を披露した。今季から著作権の問題が生じたことで「僕が使いたい曲が映画の曲なので使えない」と、選曲から編曲までを全てコーチに依頼したという。そのため、表現面では「一番は(プログラムの)イメージがしにくい」と、完成形を思い描くことの難しさも感じていた。それでも、細かなリズムが刻まれ、音を捉えることが難しい楽曲に対して、持ち前の運動神経を生かした軽快なステップを披露。音楽に合わせたリズム感のある動きと伸びやかなスケーティングで、『Matrix』の世界観を表現した。一方、ジャンプには課題が残った。「シーズン初戦っていうのがあって、きつかったというのが一番。ステップアウトだったり、着氷の乱れっていうのが多くなってしまった」と振り返ったように、転倒こそ冒頭の4回転トーループのみだったものの、その後も多くのジャンプで着氷が乱れ、思うように流れをつくることができなかった。最終順位は総合13位。それでも、「全日本への出場を目標に掲げて、今シーズンはやっていきたい」と、今季の目標を力強く口にした。
[杉山瑞希]
試合後の囲み取材より
三浦
――大きく転倒したところもありましたが、体の状態はいかがですか。
「まだ痛いんですけど、ぶつけたばかりなので、今日とあとアドレナリンが切れて、明日が多分一番痛いかなと思うんですけど。練習で起きないことが起きるのが本番だと思ってるので、これも受け止めてしっかりやっていきたいなというふうに思っています」
――その後はダイナミックな演技を続けていたと思うのですが、気持ちを切り替える点はありましたか。
「大きく転んだ後も別に痛みはありましたけど、気持ちは切れていなかったので、集中して演技はできたかなと思います。後半トーループも多分少し滑り込めば入ってくると思うので、そこをしっかりやっていきたいなっていうふうに思っています」
――この先アメリカでの練習では特にどのようなところを重点的に練習していきたいですか。
「ジャンプの精度っていうところを一度確認しに行きたいです。やはりせっかくマリニンと練習できるので、2週間貴重な時間になると思うので、しっかり集中して練習したいなと思うのと同時に、楽しんでできたらいいなと思っています」
磯和
――衣装はまだ未完成ですか。
「まだ完成していないです。いつもお母さんが作ってくれていたのですが、先シーズンは大島光翔選手(令7政経卒.・現富士薬品)たちがやっている人に頼んで作ってもらって、さっき来るときに車で今年も頼もうかなみたいな感じなので、まだ衣装は確定じゃないというかまだ完成していない感じです」
――FSはスタミナが重要だと思います。スケーティング力を強化していくうえで今試合感じたことを教えてください。
「そうですね。滑っている感じ、やはり体力がきつそうなんですけど。今までスケーティングを磨いてこなかったと言ったら少し語弊があるかもしれないのですが、いつもフリーは下(演技構成点)50点とかで、さっき見た時54点ついていて。スケーティングをオフシーズン中にやった成果が出てきたのかなと思います」
――まもなく本戦が始まりますが、今後への意気込みをお願いします。
「一番は全日本(全日本選手権)への出場を目標に掲げて今シーズンはやっていきたいです。その中で、ジャンプはその日の調子に左右されるのでステップ、スピン、スケーティングにも力を入れていけたらと思っています」
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