柳3安打完封! 東大を下し開幕好発進/東京六大学春季リーグ戦

2015.04.11
 開幕戦を白星で飾った。開幕投手の柳裕也投手(政経3=横浜)が東大打線を3安打完封。三塁を踏ませない安定した投球で少ないリードを守り切った。打線は初回に高山俊外野手(文4=日大三)の適時二塁打で先制。5回には上西達也外野手(営4=明大中野八王子)が左前適時打を放ち追加点を挙げた。

 昨季の借りを返してみせた。開幕投手は柳。柳は昨季の東大戦でも開幕投手も務めたが、役割を果たせなかった。しかし今回は一転、本来の安定した投球を披露した。一番のピンチは2点リードの6回。先頭打者の9番田中に三塁線を破る二塁打を許すも「低め低めを意識して打たせて取った」と続く1番から始まる上位打線3人を内野ゴロに打ち取り、ピンチを切り抜けた。この冬は「失投した球でも押し込めるように」と球の力強さを追求。開幕戦で早くもその成果を披露した。一冬を越えて威力を増した直球と多彩な変化球の前に東大打線は手も足も出なかった。凡打の山を築き、終わってみれば3安打1四球完封という圧巻の内容に「しっかり自分の仕事をできた」と顔をほころばせた。
 
 今季チーム初打点は安打記録更新に挑むこの男がたたき出した。初回1死三塁のチャンスで打席に立ったのは高山。追い込まれてからの4球目を捉えた打球は投手を強襲し右前へ。決して良い当たりではなかったが、右翼手の動きが遅いと見るや一気に二塁を陥れた。「好不調関係なくヒットを出すことが最低限の役割」と、好調ではないながらも俊足を生かしチームに貢献した。
 
 リーグ戦初スタメンの上西が貴重な追加点を挙げた。1点リードで迎えた5回2死一、三塁の場面。「代打の時と変わらず積極的に打ちにいくことを心掛けた」とこの回から登板した柴田の球を左前へ流し、貴重な追加点を挙げた。スタメン出場を伝えられたのは試合当日。激しい外野の定位置争いを制して開幕スタメンを勝ち取った。初めてのスタメン出場に緊張を隠せなかったが「もうやるしかない」と開き直り、3安打の固め打ちと結果を残した。昨年までは勝負強い打撃を買われ、代打での出場が多かった上西。2年次には代打成功率5割5分6厘を記録し、春秋連覇に貢献した仕事人がレギュラー定着に向け猛アピールした。

 勝利を挙げるも課題が浮き彫りになった。この試合で献上した併殺は2個。チャンスをつくるも後続が続かず、打線は2点を取るのみに終わった。しかし今季は投手陣が充実を見せ、チーム全体にも勢いがある。「明日も普段通りやることをやっていく」(坂本誠志郎主将・文4=履正社)。2戦目は今季からエースナンバー11を背負う上原健太投手(商4=広陵)の先発が予想される。大勝で2カード目以降に向けていい流れをもたらしたい。

★渡辺がリーグ戦初スタメン★
 横浜高の渡辺元智監督を祖父に持つ渡辺佳明内野手(政経1=横浜)が1番三塁でリーグ戦初スタメン出場を果たした。ルーキーが開幕戦でスタメンに名をつらねるのは昨春の竹村春樹内野手(政経2=浦和学院)以来。初回に先頭打者として中前安打を放ち、先制点につなげた。
 期待のルーキーが第一打席からチームを勢いづけた。オープン戦では主に二塁、三塁で出場。「サードをやるのは大学が初めて」と慣れないポジションでの出場に戸惑いもあったが、走者を背負った場面での守備機会なども無難にこなした。「ファーストストライクが甘いことが多いのでそれを狙っている」と積極的な打撃スタイルが持ち味。「一打席目で出塁して、その後の打席でも続けるようにしていきたい」と明日以降へ意気込んだ。

[原大輔]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (三) 渡辺(横浜) 4 1 0 .250 中安 遊ゴ    一ゴ    二ゴ         
2 (遊) 宮内(習志野) 4 0 0 .000 二ゴ    二ゴ    左邪飛    遊ゴ      
3 (中) 高山(日大三) 3 1 1 .333 投二    遊ゴ    二ゴ    四球      
4 (右) 菅野(東海大相模) 2 1 0 .500 四球    左二    遊失    四球      
5 (一) 石井(履正社)  2 0 0 .000 遊併    二飛                  
  打一 佐野恵(広陵) 2 1 0 .500             左安    二併      
6 (左) 上西(明大中野八王子) 4 3 1 .750    中安    右二 左安       中飛   
  左 小倉(関西) 0 0 0 .—                           
7 (捕) 牛島(門司学園) 4 1 0 .250    左飛    左安 三ゴ       三振   
8 (投) 柳(横浜) 3 0 0 .000    投ギ    三振    遊ゴ    右飛   
9 (二) 大塚(花咲徳栄) 2 0 0 .000    四球    三邪飛    一ゴ         
    計 30 8 2 .266                        
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
○柳(横浜) 1 1 0 9 128 3 7 1 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
10 坂本(文4=履正社) 7 菅野(法4=東海大相模) 12 牛島(営3=門司学園)
11 上原(商4=広陵) 8 小倉(文4=関西) 15 吉田大(国際3=佼成学園)
17 柳(政経3=横浜) 3 山下(政経4=佼成学園) 33 川合(政経4=倉敷商)
18 星(政経3=宇都宮工) 4 大塚(商4=花咲徳栄) 24 渡辺(政経1=横浜)
19 齊藤(政経2=桐蔭学園) 5 石井(営4=履正社) 27 佐野恵(商3=広陵)
23 水野(農2=静岡) 6 宮内(政経4=習志野) 29 萩原(営3=九州学院)
31 金子(商1=春日部共栄) 14 竹村(政経2=浦和学院) 38 東原(商2=天理)
1 高山(文4=日大三) 16 生山(営2=明大中野八王子)
9 上西(営4=明大中野八王子) 22 寺田瑛(営3=明大中野八王子)

明 法 東 慶 早 立 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第1週 4/11現在
明大 — ○          1 1 0 0 0 1.000
法大   —    ○       1 1 0 0 0 1.000
東大 ●    —          1 0 1 0 0 .000
慶大    ●    —       1 0 1 0 0 .000
早大                —    0 0 0 0 0 .000
立大                — 0 0 0 0 0 .000

試合後のコメント
今季から主将としてチームをまとめる坂本

「やっと始まるなという気持ちで今日を迎えました。始まっていい緊張感をもってやれました。試合前はチームには、自分たちのやったことをそのままやろうと伝えました。相手に合わせないようにと。(バッテリーについて)柳は経験があるので安心して見ていました。牛島は初出場で慣れない中、いい仕事をしていました。(初スタメンの選手が多かったが)渡辺はオープン戦から動けていて結果も出せていました。新戦力がいることはチームにいい影響になるのでいいことです。明日も普段通りやることをやっていきます」

勝負強さを見せた上西
「今日はスタメンということで、とても緊張していましたが、最初の打席は思い切っていこうと思っていました。結果、詰まりましたが落ちて良かったです。スタメンは2年生の頃の神宮大会であったと思います。リーグ戦では初めてでした。打席に入る気持ちは代打の時と変わらずしっかり積極的に打ちにいくことを心掛けていました。スタメンを伝えられたのは今日で、もうやるしかないと思いました。明日も全力で頑張ります」

101本目の安打を放った高山
「毎シーズン、開幕してから1本目をどれだけ早く出せるかが大事だと思ってやってきたので、一打席目で打ててよかったです。打球が転がった時に、外野がそんなに前にいなかったので二塁を狙いました。好不調関係なくヒットを出すことが最低限の役割だと思ってこの冬は練習してきました。ストライクゾーンをしぼっていこうと考えていて、しぼりすぎてしまったことで思い切りさが足りなくなってしまって、ストライクを見逃すことが多くなってしまいました。(今日の試合は)勝つことが一番大事なので、厳しい試合ではありましたが勝ててよかったと思います」

扇の要としてリーグ戦初出場初スタメンを果たした牛島将太(営3=門司学園)
「めちゃくちゃ緊張しました。(スタメンだと)正式に言われたのは昨日です。ずっとふわふわした感じでしたが、後半は慣れてきて自分らしくやれたかなと思います。守備面は先頭だけ出さないようにということを意識してやっていました。危ない回もありましたが、柳が要所要所を締めてくれました。柳の調子も良かったと思います。(リーグ戦初安打は)打てて良かったですけど、たまたまです。明日も勝てるように頑張ります」

完封勝利を挙げた柳
「開幕投手は1週間前に言われました。(昨秋も開幕投手だったが4回で降板)昨季はふがいない投球だったのですが、今日はしっかり自分の仕事をできました。緊張していたのですが1、2回をしっかりと抑えられて3回くらいからほぐれてきました。(5回まで1点のリードのみ)ホームランを打たれたら同点なので、同点にしたら相手も勢いづいてしまうので低め低めを意識してテンポよく打たせてとりました。先頭を出してしまったところは反省点です。結果的に完封できたので、リズムよく行けたと思います。(9回二死からこの日初めての四球)最後いい形で終わりたかったのでそこは反省です。(冬の間の成長は)今年は失投した球でも押し込めるように球の力強さを求めてきました。個人的には全試合先発完投してチームを支えていけるようになりたいです」

開幕スタメン入りし第一打席で安打を放った渡辺
「スタメンは試合前に言われました。少し緊張していましたが、一打席目に入る前に先輩方から声をかけていただいて、緊張がほぐれました。一打席目で打ったのは真ん中高めの真っすぐです。狙っていました。自分はいつも最初の打席のファーストストライクが甘いことが多いのでそれを狙っていて、打てたのはうれしいです。チャンスで回ってきてつぶしてしまった打席は、内容は悪かったのですが悪い当たりではなかったので、自分的には悪くはなかったかなと思います。セカンドやファーストをずっとやっていたので、いきなりサードを守ることに戸惑いもありましたが、なんとかこなしているという感じです。サードで出るということも今日言われました。サードをやるのは大学が初めてです。1番バッターというのも、大学に入ってからです。チームで最初にピッチャーの球を見ることができて、それをヒットにできるということが1番バッターのやりがいだと思います。(渡辺監督には)実はメンバーに入ったということも報告していなくて(笑)。今日の内容を報告して、アドバイスをもらえたらと思います。(明日以降は)明日も試合に出れたら、一打席目で出塁して、その後の打席でも続けるようにしていきたいです」