創価大に勝利し2年連続で決勝進出/明治神宮大会

2014.11.18
 準決勝で創価大を6‐2で下し、日本一に王手を掛けた。1点ビハインドで迎えた5回、糸原健斗内野手(営4=開星)の内野安打で同点に追いつくと、菅野剛士外野手(法3=東海大相模)の中前適時打で勝ち越しを決めた。投げては上原健太投手(商3=広陵)、柳裕也投手(政経2=横浜)の継投で創価大打線を5安打に抑え、投打がかみ合った勝利で決勝へ弾みを付けた。

 154㎞右腕から貴重な一打を放った。5回2死一、三塁のチャンスで打席に立ったのはリーグ戦2割2分6厘と苦しんできた菅野。対するは最速154㎞を誇る田中(創価大)。2年生ながら大学日本代表にも選出された好右腕だ。150㎞台の直球が武器の田中に対し、球が来ていることを感じ取ると普段より指一本余らせてバットを握り直した。4球ファールで粘り6球目の150㎞の直球をはじき返すと、火の出るような当たりは勝ち越しを決める適時打となった。「ずっとやってきたことがトーナメントで出てくれたので良かった」と胸をなでおろした。善波監督も「(菅野は)練習で逆方向へ打つことをやっていた。チームとしても個人としてもいいヒット」と賞賛。菅野は9回の満塁の好機にも走者一掃の適時二塁打を放ち、勝利を決定づけた。不調を乗り越えた。秋のリーグ戦ではスタメンを外れることもあった。昨年見せた勝負強さは鳴りを潜め、今季はわずか1打点のみと好機に一本が出ず苦しんだ。しかし明治神宮大会では初戦の徳山大戦でも適時二塁打を記録。好調を維持し「打っていい球と悪い球を見極められている」。昨年日本一を逃した悔しさを知る3年生が勝利を引き寄せた。

 粘りの投球を披露した。先発した上原は直球が高めに浮き苦しい投球を強いられたが4回を2安打、本塁打による2失点に抑え、2番手の柳にマウンドを譲った。「チーム全員の思いを背負って投げよう」と登板した柳は流れを相手に渡すことなく5回無失点の好投。7回には2死三塁と初めてのピンチを迎えるが、高山俊外野手(文3=日大三)のランニングキャッチもあり無失点で切り抜けた。「ストレート、カーブ、スライダーひと通り良かった」と持ち球が冴え、ストライク先行で有利な状況で勝負を進めた。セットポジションでの間の取り方を変えて打者とのタイミングを外したことも効果的だった。創価大打線を抑え込み試合終了後にはほっとした表情を見せた。

 悲願の日本一まであと一つだ。チームを率いる善波監督も「粘り強く、勝負強くなってきた」と選手の成長を実感。日本一を決める大舞台の対戦相手は駒大。阪神タイガースからドラフト3位指名された江越が打線の中心となり、少ない点差でトーナメントを勝ち抜いてきた。準決勝の東農大オホーツク戦ではエース・今永を温存。決勝では今永の登板が予想される。キレのある直球を武器にリーグ戦では7勝を挙げ、最優秀選手賞も受賞した好左腕をどう打ち崩すかがカギとなる。「今年は最後に自分たちが胴上げして終わりたい」(糸原)。昨年目の前で亜大に優勝を決められた悔しさを晴らし、王座を奪還する。

[原大輔]

 

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (遊) 福田(広陵) 3 1 1 .500 二ゴ    左安   四球 二ゴ       投ギ
2 (二) 糸原(開星) 4 1 1 .286 遊ゴ    三振    遊安    遊ゴ    四球
3 (中) 高山(日大三) 3 1 0 .428 三振       中二 三ギ    中飛    四球
4 (三) 石井(履正社) 5 0 0 .333    中飛    一直 投ゴ    三振    中飛
5 (左) 菅野(東海大相模) 3 2 4 .429    三振    四球 中安       四球 左二
6 (右) 海部(履正社) 2 1 0 .600    遊直    遊安               
  走右 小倉(関西) 1 0 0 .000             三振       三ギ 死球
7 (一) 佐野恵(広陵) 4 0 0 .286       右飛 三振    投ゴ    四球 一直
8 (捕) 坂本(履正社) 3 0 0 .143       死球 遊ゴ    三振    三併   
9 (投) 上原(広陵) 0 0 0 —       三ギ                   
  打 宮崎(履正社) 1 1 0 1.000             中三            
  走 長嶺(宮崎工) 0 0 0 .000                           
  投 柳(横浜) 2 2 0 1.000                中安       右安
    計 31 9 6 .387                        
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
上原(広陵) 2 0 0 4 56 2 4 2 2 4.19
○柳(横浜) 2 1 0 5 84 3 6 1 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
10 高橋隼(法4=日本文理) 27 佐野恵(商2=広陵) 22 井上(文4=錦城)
11 山崎(政経4=日大三) 5 糸原(営4=開星) 38 野地(政経4=明大明治)
18 今岡(文4=横浜隼人) 34 宮崎(文1=履正社) 7 菅野(法3=東海大相模)
1 上原(商3=広陵) 4 植田(文4=関西) 9 海部(商3=履正社)
17 柳(政経2=横浜) 15 石井(営3=履正社) 20 高山(文3=日大三)
23 星(政経2=宇都宮工) 35 青野(商3=広島国泰寺) 28 小倉(文3=関西)
19 齊藤(政経1=桐蔭学園) 6 福田(商4=広陵) 16 竹村(政経1=浦和学院)
12 坂本(文3=履正社) 26 川野(政経4=明大中野)
25 佐野友(商4=日大三) 8 長嶺(文4=宮崎工)

試合後のコメント
善波監督

「(先制されて)慌てました。風をバッテリーが甘く見ていましたかね。しっかり捉えられてしまいました。ただ、次の回に1点取れたことで、チームに行くぞという雰囲気が出てきました。あそこでずるずる行かなくて良かったです。小松から田中へという向こうのリレーが嫌だったので、良い雰囲気ができて良かったです。(菅野について)嫌な感じを振り払ってくれました。良いバッティングでした。今までセカンドゴロとか引っ張りのミスばかりしていたので、練習で逆方向へ打つことをやっていました。練習で目指しているものを試合で出してくれました。チームとしても個人としても良いヒット2本でした。(糸原の適時打について)ヘッドが利いて高いゴロになってくれました。(上原について)もう一つでした。ホームランはホームランとして割り切れると思ったらできなかったです。それで早く代えようとなりました。明日はやってくれると思います。チームとしては粘り強く、勝負強くなってきました。心強いです。明日は何としてでも勝ちたいです」

5回に同点打を放った糸原
「田中のデータは頭の中に入っていました。球が速いのとフォークが良いので、真っすぐを狙っていきました。前の打席よりバットを少し短く持って、コンパクトに打つことを意識しました。良い感じにバウンドが弾んで良かったです。サードランナーを返してまず同点、ということを第一に考えていました。(田中は)有原(早大)と同じぐらいのスピードでした。実際に対戦してみてそこまで速いとは思いませんでしたが、1球目が良いコースに決まって低めにコントロールされていて、やはり良い投手だと思いました。(田中の速球への対策は)ピッチングマシンを速めに設定したり、距離を近くしたりしてコンパクトに打つ練習をしていました。ピッチングマシンを最初は遠くに置いて、それから段々近くして対応する練習をしていました。昨日の練習でも個人でやっていました。あと、創価大のデータを前もって研究していて、結果が出て良かったと思います。(菅野選手がその後適時打を打ったが)あいつは打ってくれると思いました。(田中以外の投手の対策は)小松が変化球が多いので、徹底して逆方向へ打つことをチーム全員で意識しました。それが結果に出たと思います。小松よりは、対策を多くしていた田中の方が自分の中ではやりやすいと思っていました。(リーグ終盤から現在まで4番から2番に移っているが)今4番の石井が調子が良いので、自分はチャンスメークすることを今は意識しています。4番の時とは全然違う気持ちでやっています。4番はランナーを返さないといけないので、2番の方が自分は良いかなと思います。(リーグ戦が終わってから期間が空いたが)まずチームとして一つになること、そして守備から攻撃に入る形になることを意識しました。練習は普段と変わらないです。リーグ優勝してからここまですごく良い雰囲気で来ています。最後は4年生中心に、レギュラーは少ないですが、スタンドで応援してる奴らの思いも背負って明日勝ちたいと思います。(昨年との違いは)紅白戦が増えました。明治は良い選手がたくさんいるので、チーム内で良い競争ができたと思います。(優勝まであと1勝だが)昨年胴上げを見せられて悔しい思いをしたので、今年は最後に自分たちが胴上げして終わりたいと思います」

4打点の活躍を見せた菅野
「ずっとやってきたことがトーナメントで出てくれたのでそこは非常に良かったと思います。(勝ち越し適時打は)バットは少し短く持ちました。1球目は普通に持っていたのですが球が来ているなと思ったので指一本分だけ短く持ちました。ストライクを打つのがヒットにつながるのかなと改めて思いました。ややインコース気味の球を打ちました。(田中投手は)有原さんとかに比べたら打ちやすかったかなと思います。(六大学の経験は)この大会だけでなくこれからの野球人生だったりにつながってくると思います。球のスピード自体は変わらないですけど、キレやコースだったりトータルで考えたときにという感じです。(リーグが始まる前に)自分はインコースが得意でライトばかりに打っていたのですが、監督に逆方向に打てと言われて、あまり納得していなかったのですけど、リーグが始まってみたら去年と違って相手がコーナーを突いて丁寧に投げてきたので自分にそう言ったのかなと。自分は左中間気味に体が開いてしまうので、自分がやるべきことをやるというのを考えています。田中投手は真っすぐが良い球だと思っているので、キャッチャーも良い球でというのが前の打席で見受けられたので少しボールを読んでました。去年はチャンスで凡退してしまったので、どうにか明日結果出さないと今日のことも無かったようなことになるので今日のような活躍ができたかなと思います。リーグ戦はやはり2勝した方がというのがあるので、自分のバッティングスタイルを崩しながらでも結果を重視するというのを意識しています。今は全部の球に打ちにいけているというのもあり、それを見極めているところもあるので、ストライクでも打って、良い球とか悪い球を見極められていると思います。そこはリーグ戦と違って感覚が良いなと思います」

5回無失点の好投を見せた柳
「最終回以外は自分のピッチングができたと思います。ストレート、カーブ、スライダー、一通り良かったです。セットで長く持ったり短く持ったりといった駆け引きがうまくできました。間をうまく使って抑えることができました。去年よりも良い場面で投げさせてもらっているので、絶対に勝ちたいという気持ちは強いです。リリーフにはあまり慣れているわけではありませんが、試合で投げる以上チーム全員の思いを背負って投げようという気持ちでした。バッティングについては、リーグ戦で全然打てなかったので、リーグ戦の終盤から今日までは野手に混じってのバッティング練習を自分なりに増やしたり、打席での考え方などを他の選手に聞いたりして改善しました。バッティングは、自分を助けることにもつながりますし、何よりチームの勝ちにつながるので、打てるときは好きですね(笑)。打てると気持ちが乗ってきてピッチングにもつながります。(6回の中前安打は打った球が153キロだったが)3球目で空振りしていたので、上から叩こうと思って振りました。(9回三塁に進んだ場面)タッチアップは浅かったのでいけないと判断しました。菅野さんが打ってくれて、タッチアップよりも楽に帰れて良かったです。(明日に向けて)明日もまだ誰が投げるかわかりませんが、ピッチャー陣全員で一致団結して乗り越えていきたいです」