守備が崩れ立大に敗北 新人戦6連覇を逃す/東京六大学秋季新人戦

2014.11.07
 史上初の新人戦6連覇達成とはならなかった。先発の水野匡貴投手(農1=静岡)が2回に先制を許すと、変わった齊藤大将投手(政経1=桐蔭学園)、庭田草志投手(商1=松戸国際)も打たれ9失点。打線は8回裏に4本の適時打を集中させ一挙6得点、2点差とした9回には1死満塁の好機をつくるなど粘りを見せるも、最後は7―9で敗れた。次戦は法大との3位決定戦に挑む。
 守備の乱れが響いた。2回、立大の先頭打者・山根の三ゴロを石迫悠摩内野手(政経2=九州国際大付)が後逸。すると、1死一、三塁から水野が高田(立大)に左越え2点適時打を打たれ先制を許す。7回には2死二塁から、遊撃手の吉田大成内野手(国際2=佼成学園)の暴投の処理を一塁手の佐野恵太内野手(商2=広陵)がもたつく間に、二塁走者に一気に生還される。8回にも失策絡みで4点を献上。結局この日は3失策が全て点に絡んだ。佐野恵は「自分たちの方のミスが多くて力のなさを痛感した」と今試合を振り返った。
 1年生投手陣が粘り切れなかった。先発の水野は直球が走らず、制球にも甘さが見られた。2回に高めに入った直球をはじき返され、2連続適時打で2点を先取されると、4回にも浮いたスライダーを完璧に捉えられ追加点を許した。「ボールが高めに浮くことが多く、それを全部打たれた」(水野)。救援した齊藤も精彩を欠いた。7回1死後に三塁打を打たれると、続く渡邊大(立大)にあっさりと左犠飛を打たれ失点。6回の攻撃で佐野恵の適時打で1点を返していただけに、悔やまれる失点だった。
 最後に執念を見せた。7回まで田村(立大)に安打わずか3本に抑えられていた打撃陣。それでも、攻撃前に円陣を組んで臨んだ8回、3連打で1点を返しなおも2死満塁の好機をつくりだす。代打竹村春樹内野手(政経1=浦和学院)が右前適時打、続く河野祐斗内野手(文1=鳴門)がフルカウントから左前にしぶとく運ぶ2点適時打を放つと、加勢一心外野手(理工2=札幌一)も右中間を破る2点適時打で続きこの回一挙6点。7―9で迎えた9回には、宮崎新内野手(文1=履正社)のこの日3本目となる安打を足掛かりに1死満塁の好機をつくった。後続が倒れたが「あれだけ点差が離れても、最後まで諦めずにやろうというのが自分たちのチーム」(竹村)と最後の2回の攻撃に粘り強さを発揮した。

 積み重ねてきた新人戦連覇記録は途絶えた。ゲームキャプテンを務めた佐野恵は「先輩たちから続いてきた良い伝統だったので自分たちも優勝して後輩につなぎたかった」と悔しさを口にした。前人未到の新人戦6連覇を逃し、自身が持つ5連覇の記録を塗り替えられなかった。次戦は法大との3位決定戦が控える。今試合、8回のビッグイニングの口火を切る適時打を放った竹下諒太郎内野手(営2=明大中野)は「明日は死に物狂いで勝ちに行く」と闘志を燃やした。この日の悔しさを力に変えてみせる。

[萬屋直]

打順 守備 名 前 打 安 点 1 2 3 4 5 6 7 8   9
◆明大打撃成績◆
1 (遊) 吉田(佼成学園) 3 0 0 二ゴ    遊邪飛    一ゴ               
  打 田口(福岡大大濠) 1 0 0                   三振         
  遊 河野(鳴門) 2 1 2                      左安    捕邪飛
2 (中) 加勢(札幌一) 5 1 2 四球    遊ゴ       三振 遊ゴ 右二    二邪飛
3 (捕) 中道(智弁学園) 3 0 0 左飛       二飛    三振            
  捕 小林恵(遊学館) 1 1 0                      右二 四球   
4 (一) 佐野恵(広陵) 4 2 1 遊ゴ       三振    中二    中安 四球   
5 (三) 石迫(九州国際大付) 3 0 0    中飛    遊ゴ    三振            
  打三 竹下(明大中野) 2 1 1                      右安 左飛   
6 (二) 宮崎(履正社) 5 3 0    右飛       左安 三安    遊邪飛    右安
7 (右) 坂田(倉敷商) 3 0 0    三振       投ギ 左飛    四球    遊ゴ
8 (左) 荒木勇(愛工大名電) 5 0 0       遊失    右直    三振 捕邪飛    一失
9 (投) 水野(静岡) 0 0 0       一ギ                     
  打 佐藤(白樺学園) 0 0 0             四球               
  投 齊藤(桐蔭学園) 0 0 0                              
  打 富岡(日大三) 1 1 0                   中安         
  走 内海朗(明大中野) 0 0 0                              
  投 庭田(松戸国際) 0 0 0                              
  投 島田(佼成学園) 0 0 0                              
  打 竹村(浦和学院) 1 1 1                      右安      
  投 星(宇都宮工) 0 0 0                              
  打 川口(国学院久我山) 1 1 0                            左安
       40 12 7                              
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責
◆明大投手成績◆
●水野(静岡) 1 0 1 5 72 7 1 1 2
齊藤(桐蔭学園) 1 0 0 2 38 3 2 0 1
庭田(松戸国際) 1 0 0 01/3 23 4 0 1 3
島田(佼成学園) 1 0 0 02/3 2 0 0 0 0
星(宇都宮工) 1 0 0 1 19 1 2 0 0
◆ベンチ入りメンバー◆
27 佐野恵(商2=広陵) 22 牛島(営2=門司学園) 8 佐藤(文2=白樺学園)
17 島田(政経2=佼成学園) 3 田口(文2=福岡大大濠) 9 荒木勇(文2=愛工大名電)
23 星(政経2=宇都宮工) 4 富岡(商2=日大三) 24 加勢(理工2=札幌一)
29 町田(商2=明大明治) 34 宮崎(文1=履正社) 28 内海朗(政経2=明大中野)
18 水野(農1=静岡) 5 竹下(営2=明大中野) 38 村上(政経2=明大明治)
19 齊藤(政経1=桐蔭学園) 6 石迫(政経2=九州国際大附) 39 川口(法2=国学院久我山)
31 庭田(商1=松戸国際) 26 吉田(国際2=佼成学園) 16 竹村(政経1=浦和学院)
2 中道(商2=智弁学園) 15 河野(文1=鳴門)
12 小林恵(農2=遊学館) 7 坂田(文2=倉敷商)

試合後のコメント
ゲームキャプテンを務めた佐野恵

「悔しいです。先輩たちから続いてきた良い伝統だったので自分たちも優勝して後輩につなぎたかったです。自分たちの方のミスが多くて力のなさを痛感しました。みんな序盤は緊張して少し浮き足立っている感じがありました。キャプテンとして声を掛けてあげていたら変わったのかなと思います。最後も8、9回しかチャンスはないと円陣を組んで全員で追い付こうと話して、あと一本というところまでいったんですけど。今日良かったところと言ったら最後の攻撃くらいです。とりあえず今日出たミスは反省するところは反省して、また明日の試合もありますし、この中から神宮大会に出る人もいると思うのでもっと努力してチームが勝てるようにやっていこうと思います」

代打で登場し安打を放った川口貴都投手(法2=国学院久我山)
「(打ったのは)スライダーです。今は投手ではなく野手として試合に出ています。今練習しているポジションは外野で、主にレフトです。夏の練習中に右肩を痛めて投げられなかった時期があって、監督にそのことを伝えたところ『お前はバッティングは良いから、バッティングの練習だけはしておけ』と自分に言っていただきました。そこから、一本ライトに良い打球を打ったところ『よし、野手でやってみるか』と言っていただいて、今は野手として練習しています。高校の時からバッティングには自信があったので、試合は負けてしまいましたが一打席で結果を出せて良かったと思います。高校の時は4番を打っていました。(高校の)通算本塁打は11本です。(甲子園では)ヒットを2本打ったことがあります。今回の新人戦は負けてしまいましたが、まだ明治神宮大会が残っているので、そこで出場できるようにもっともっとアピールしていきたいと思います」

神宮初打席初安打を放った竹下
「(適時打について)前がつないでくれたので、絶対に返そうという気持ちでした。打ったのは外のストレートです。練習の成果が出たと思います。でも次の打席で打てず、まだ力が足りないと感じました。神宮初打席でした。いつもより緊張しました。明日は死に物狂いで勝ちに行きます。今日は守備の乱れもあったので、シートノックからしっかり入りたいです」

代打で適時打を放った竹村
「シートノックや準備のところで少し気持ちの緩みがあったので、そういうところから先制点を取られて、最後はあれだけの点を取られてしまったのかなと思います。(自身の適時打について)チャンスの場面でみんなが繋いでくれて、点差はあったんですけど1点ずつ返していけば逆転できるという気持ちでいました。あれだけ点差が離れても、最後まで諦めずにやろうっていうのが自分たちのチーム、粘りの明治っていう名前でもあるので、最後まで諦めずに戦えたのではないかなと思います」

先発し5回3失点の水野
「6連覇が懸かっていたのに、序盤で自分が流れを潰してしまって申し訳ないし、不甲斐なかったです。6連覇というプレッシャーが多少はあったかもしれないですが、それ以上に自分の攻める気持ちが弱かったです。ボールが高めに浮くことが多くて、それを全部打たれました。3回、4回くらいは少し低めに集まって修正できたかなと思ったのですが、遅かったです。リーグ戦で投げることができたのは良かったですが、新人戦でも神宮のマウンドに立てるということは変わらないので、もっと大切にしなければならなかったと思います。今日帰って練習して、また明日に切り替えたいです。(神宮大会は)メンバーに入るか分からないですけど、与えられた自分の役割をしっかりとやるだけだと思います」

3安打猛打賞を記録した宮崎
「今日は自分なりに調子は良かったと思います。塁に出ることだけを考えて、強い当たりを打とうと思って打ちました。(8回のチャンスで凡退は)力が入って自分のバッティングができませんでした。前回新人戦で優勝したとき自分はベンチに入れてなくて、今回何としてもベンチに入って優勝したいという気持ちがあったのですが、負けたので非常に悔しいです。4年生と野球ができるのもこれで最後なので、日本一目指して頑張ります」