最終戦に白星で優勝に望みつなぐ/東京六大学秋季リーグ戦

2014.10.29
 序盤から着実に得点し、立大に8-2で勝利。優勝の望みを残した。初回に石井元内野手(営3=履正社)の左前適時打で幸先よく先制すると、3回には佐野恵太内野手(商2=広陵)の右越え3点本塁打が飛び出しリードを広げ、その後も得点を重ねた。投げては先発した上原健太投手(商3=広陵)が6回3分の1を1安打無失点に抑える好投。以降は2投手のリレーで立大打線に反撃を許さなかった。

 優勝戦線への生き残りが懸かった大一番。「緊張は全くしなかった」という頼もしい左腕が優勝の望みをつないだ。今季最終戦の先発は上原。「負ける気がしなかった」と、140㎞台後半の直球とキレのある変化球で立大打線を手玉に取った。初回に1死から酒井田(立大)に中前打を打たれるも佐藤拓、岡部(立大)の強力3、4番を5球で打ち取り、難なくこの回を切り抜けた。結局6回途中まで投げ、打たれた安打は初回の1安打のみ。立大打線を全く寄せ付けなかった。前回の立大2回戦の登板を「納得していない」と語った上原も今回ばかりは「文句なしのピッチング」と自らを褒めたたえた。

 4番の一打で先制した。打線は1回、制球が定まらない先発・川端から2四球を選んで1死一、二塁の好機をつくると、4番の石井が2球目の変化球を左前へ運んだ。6回にも「思い切りいけた」と真ん中の球を詰まりながらも右翼手の頭を越える適時二塁打を放ち3安打2打点。8―0とリードを広げた。5回には犠打を決め、場面ごとでの自らの役割を確実に果たした。石井は今季開幕戦からクリーンアップに座り、東大、早大戦では9打点を挙げ期待に応えた。しかし以降は不調が続き、シーズンを通してコンディションを維持することの難しさを実感。慶大戦では11打数ノーヒットと苦しんだ。リーグ戦を1シーズン通しての出場は今季が初めてであったため、経験の浅さを痛感した。それでも「(慶大戦では打てなかったが)あとは上がるしかないと思って練習した」と気持ちを入れ替え、最終戦で持ち前の勝負強さを発揮した。

 執念の粘りで勢いづいた。第1戦を落とし、後が無くなった明大だったが第2戦の延長12回にまで及んだ熱戦を粘り、引き分けに持ち込むと、そこからは連勝で勝ち点を奪取。主将としてチームを率いた高橋隼之介主将(法4=日本文理)は「苦しいところからみんながやってくれた姿というのが本当に嬉しかった」と、涙を流した。明大は今季の全日程を終え、9勝4敗1引き分けの勝ち点4で現在首位となった。あとは早慶戦の結果次第で今季の最終順位が決まる。早慶戦で第3戦まで試合がもつれるとその時点で早慶両チームともに明大の勝率を上回れないため、明大の2季ぶりの優勝が決定する。自分たちの力は出し尽くした。優勝を信じて結果を待つ。

☆高山が通算100安打達成☆
 ついに大記録を達成した。5回に迎えた3打席目、「打席に入る前から左方向を意識して打てた」と直球を左前へはじき返し、通算100本目となる安打を放った。球場は歓喜に沸き、成し遂げられた偉業を祝福した。第一打席で選んだ四球が第三打席での快打を生んだ。持ち前の修正力が生かされた。ボール球に手が出てしまっていたという第3戦の反省を生かし、際どいボールをしっかりと見極めた。3年次での到達は六大学史上初。1年春から20安打を放ち、順調に安打を重ねていったからこその大台到達だった。今季も19安打を放ち、3割5分8厘とチームトップの打率を記録。功撃の要としてチームを引っ張った。しかし「勝ちにつながる試合で達成できてよかった」と、何よりもチームへの貢献を第一に喜んだ。

[原大輔]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (遊) 福田(広陵) 4 0 0 .304 四球 三ゴ    三振    遊飛    一ゴ
2 (二)三 糸原(開星) 3 1 1 .220 投ギ    四球 左飛    右安    遊ゴ   
3 (中) 高山(日大三) 4 1 0 .358 四球    二ゴ    左安 三振    三振   
4 (一)三一 石井(履正社) 4 3 2 .250 左安    左安    投ギ 右二       中飛
5 (右) 海部(履正社) 5 2 1 .412 二ゴ    右安    遊ゴ 一ゴ       中安
6 (左) 菅野(東海大相模) 4 0 0 .226 左飛    投ゴ    三失    三振      
  左 小倉(関西) 0 0 0 .276                           
  打 野地(明大明治) 1 1 0 1.000                         左安
  走 宮内(習志野) 0 0 0 .167                           
  左 加勢(札幌一) 0 0 0 .188                           
7 (三) 青野(広島国泰寺) 0 0 0 .143                           
  打一 佐野恵(広陵) 4 1 3 .176    二ゴ 右本    遊ゴ    遊ゴ      
  打 高橋隼(日本文理) 1 0 0 .000                         遊併
  二 吉田(佼成学園) 0 0 0 .125                           
8 (捕) 坂本(履正社) 4 2 0 .204    遊安 三振       遊安 三振      
9 (投) 上原(広陵) 3 1 0 .125    投ゴ    三振    右安         
  投 柳(横浜) 1 1 0 .200                      右安   
  投 山崎(日大三) 0 0 0 .231                           
       38 13 7 .246                           
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
○上原(広陵) 7 3 1 61/3 90 1 4 2 0 0.96
柳(横浜) 9 3 1 12/3 17 0 4 0 0 2.21
山崎(日大三) 9 1 2 1 21 3 1 0 2 3.83

◆ベンチ入りメンバー◆
10 高橋隼(法4=日本文理) 5 糸原(営4=開星) 22 井上(文4=錦城)
11 山崎(政経4=日大三) 6 福田(商4=広陵) 9 海部(商3=履正社)
1 上原(商3=広陵) 27 佐野恵(商2=広陵) 20 高山(文3=日大三)
17 柳(政経2=横浜) 26 吉田(国際2=佼成学園) 28 小倉(文3=関西)
23 星(政経2=宇都宮工) 34 石迫(政経2=九州国際大付) 37 宮内(政経3=習志野)
19 齊藤(政経1=桐蔭学園) 15 青野(商3=広島国泰寺) 24 加勢(理工2=札幌一)
29 水野(農1=静岡) 38 野地(政経4=明大明治) 16 竹村(政経1=浦和学院)
12 坂本(文3=履正社) 7 菅野(法3=東海大相模)
35 石井(営3=履正社) 39 上西(営3=明大中野八王子)

明 慶 早 立 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第7週 10/27現在
明大 — ○●● ○○ ●△○○ ○●○ ○○ 14 9 4 1 4 .692
慶大 ●○○ —    ●● ○○ ○○ 9 6 3 0 3 .667
早大 ●●    — ●○○ ○○ ○○ 9 6 3 0 3 .667
立大 ○△●● ○○ ○●● — ○○ ○○ 13 8 4 1 3 .667
法大 ●● ●● ●● ●○● — ○○ 11 3 8 0 1 .273
東大 ●● ●● ●● ●● ●● — 10 0 10 0 0 .000

試合後のコメント
1年間チームを引っ張ってきた高橋隼

「底力を見せて、勝てて良かったです。本当に意地です。僕ら4年生を含めても、目の前で胴上げをさせないっていうそのただ一つの意地でやってきたと思うので、そういった意味では本当に勝ち点を取れて良かったなと思います。早慶戦の結果待ちということですけど、神宮大会の準備を明日からしっかりやっていって、早慶戦を待ちたいです。(秋季リーグ戦を振り返って)慶大に落としたところはすごく痛かったですけど、最後の最後で優勝の望みを持ったままリーグ戦を終えることができたということで、春負けた悔しさを晴らすことができたんじゃないかなと思います。(涙の理由は)苦しいところから、みんながやってくれた姿というのが本当に嬉しかったからで。今日は本当に最後のリーグ戦にふさわしい試合だったと思います。(山崎投手のドラフト指名について)ドラフト1位指名というのは本当に素晴らしいことですし、本当にみんなでこれから応援していきたいです。同級生として福也の4年間を見てきたので、夢が叶って良かったなと思います」

最終回を抑えた山崎福也投手(政経4=日大三)
「点を取られてしまったので、いい終わり方ではないですね。神宮大会があればそこで頑張りたいです」

3安打2打点と大活躍の石井
「調子は悪くなくて、打席に入る前に素振りした時、今日も振れているなと感じていました。後は初球というかストライクの球をどんどん振っていけたので、そこがヒットにつながったかなと思います。慶應戦全然打ってなくて、そこが0だと思ったのであとは上がるしかないなという感じで練習して、今は調子が上がったなという感じはあります。初回の打席は、自分が4番とか5番を打っていて、いつも初回でチャンスが回ってきて打てていなかったので、無心ではないですけど、いつも通りという感じで打席に入って思い切りいけたので打った瞬間は嬉しかったです。打ってやろうという気持ちではなくて無心で打った感じですね。6回の安打は真ん中だったんですけど、自分で詰まったなと思ったんです。思い切り振れていけたからああやってライトを越えたのかなと思います。今季は最初は調子良くて打てて、それで途中の慶應戦、立教戦全然打てなくて、それで自分のコンディションをずっとも上げておくのは難しいのだなと思いました。リーグ戦ずっと出てたのが今回が初めてだったので、ずっと調子を落とさないということを次の課題にしていきたいです。自分らもしっかり練習もやってきてるし、やることやっているので、1勝1敗になってくれることを信じて、これからも日頃の生活とか練習をしっかりやっていきたいなと思います」

無失点の好投で3勝目を挙げた上原
「文句なしのピッチングだったと思います。先発になることは昨日の8回、9回くらいには聞いていました。緊張は全くしなかったです。負ける気がしなかったです。全てが全く違う感じで、起きた時からいいイメージができていてその通りにピッチングできました。万が一自分が点を取られても今日のみんななら点を取ってくれるなと安心していました。最初から飛ばしていきました。(後輩の一発は)頼もしいですね。試合中に『ありがとう』と声をかけました。チームで全体でもあり、自分の感覚でもあるんですけど、こういう展開、負けて引き分けて勝ち勝ちが多くて、立大より自分たちの方が経験しているので、そういう面で自分たちの心に余裕もあって、最後まで戦い抜ける自信は雰囲気的にもありました。チームとしても自分としても自信になりました。(プロについて)だいぶ刺激を受けました。高校の時からの先発や、中にいる先輩がプロに入って、そういうのを見て来年かと思うとすごくやる気がみなぎります。
昨日の時点で立大も勝てば優勝という状況で引き分けて負けるというのは相当精神的にもきてたのをすごく感じました。今日の打撃練習とかを見て感じたので、これなら押せばいけると思いました。(交代は)1アウト取った時に代えるけどいいかと言われていたので大丈夫でした。最後まで行きたい気持ちもありましたけどいいかな、と。いいイメージはそんなに頻繁にあるわけじゃないですけど、リーグ戦通してあるかないかです。何しても上手くいくというか、思い切ったピッチングができる余裕がありました。去年の秋はリーグ通して良かったので、やっと出番がきたかという感じです。すごく余裕を持って投げられたんですけど、今シーズンは始まってから苦労しながらの内容でそこまでの余裕はなかったです。今日やっとそんな感覚になれなので良かったです。全体的にぱっとしないというか、真っすぐで球速がでなかったり、あまり力が出なかったり、変化球も打たれたり、自分の思った通りのコースに投げられなかったり。いろんなところで自分の思うような結果が出なかったんですけど、最後こういう形でうまくいったのでよかったかなと思います」

今日も2安打を放ち好調の海部
「負ければ優勝がなくなる中、昨日勝った意味が今日勝たないとなくなるんで『絶対勝とう』とみんなで言ってて、結果勝てたんでホッとしてます。立大戦に入ってから急に打撃の調子が良くなって安打も出るようになりました。自信がついた分、今日はもう冷静に臨みました。今日は適時打も出て自分の結果としても良かったかなと思います。(好調の要因は)練習での打撃でも決して調子が悪いわけではなかったので、コツがつかめたというか、ちょっとバットを寝かしただけなんですけど、別に打ち方も自分の打ち方でそのまま試合ではやりました。練習をずっとやってきて、それはコーチの方に色々特打だとかティーとかやってもらって結果を出せたんで、それが試合につながったかなと思います。(クリーンナップを任された)最初、7番、6番と上がってきて、まさかクリーンナップはないと思ってました。自分でもクリーンナップ打つのは高校以来だったので、大学入ってからもA戦の時にましてやリーグ戦でクリーンナップを打つとは絶対思ってなかったので、起用してくれた監督に絶対応えたいと思っていました。そういう意味で仕事はきっちり果たせたかなと思います。(クリーンナップ起用について監督からは)監督からは何も言われてません。急です。スタメンが貼り出されて、自分で見て、『5番や』と思って驚いた感じです。(今日の適時打)打った球は真っすぐです。(来季の目標)最終カードだけスタメンだったので次は規定打席立ってヒットも今季は9本打ったので何とか二桁出るように、全国あるかは早慶戦次第ですけど、それが終わったら、冬またレベルアップできるようやっていきたいなと思っています」

100安打を放った高山
「(100本目は)打った球はストレートです。打席に入る前に左方向をよく見て意識して打てました。第一打席で自分の前にランナーも出ていたので打ちたいという気持ちはあったのですが、そこで昨日の反省も生かしてしっかりボールを見極めて、ボール球に手を出さなかったことが第三打席でのヒットにつながったかなと思います。打った瞬間はほっとしました。もともとガッツポーズなどをするタイプではないので、応援席から野球部の仲間が声をかけてくれているのは聞こえましたが、いつも通りという感じでした。最後の打席の前に監督から声をかけられて、背番号まであと1本だぞ、ということを言われましたが、最後は打てませんでした。そこがまた来年以降もっと高い目標を達成していくために残っている課題です。100本目を打った試合がチームにとってもいい試合になって、明治としていい流れでリーグ戦を終われたので良かったです。(神宮大会に向けて)優勝は早慶戦次第ですが、今まで通り明治らしい野球をしていけたらと思います」

3投手の好投を演出した坂本
「最後の試合と思ってやっていました。先に点を取れて、追加点も取れて試合的には楽でした。打撃練習の時に立大の選手たちがおっつけたバッティングをしていたので、インコースを使っていこうと思って、その通りにやれました。(上原投手は)球も走っていて、バッテリーとして思い通りにできたので良かったです。一度は負け込みましたが、チームとしてもう一度まとまって、明治らしい野球で、結果待ちですが優勝の可能性があるところまで来れたのは良かったなと思います。(山崎さんのプロ入りについて)能力的には間違いないと思います。立大戦はもしかしたら最後になるのではないかと思いながら(バッテリーを)組んでいました。離れても頑張ってほしいですし、自分は遠くから見守りたいと思います」

リーグ戦初となる本塁打を放った佐野恵
「初回から代えるかもしれないから準備しとけと言われていました。来た球を打ちに行きました。4年生とずっと野球をやりたいと思っていたので思い切り振りました」