延長12回にサヨナラ勝利! 慶大との激闘を制す/東京六大学秋季リーグ戦

2014.10.19
 3時間半に及ぶ熱戦を繰り広げた。先発した山崎福也投手(政経4=日大三)は3回に3失点するが、その後は立ち直り9回まで0に抑える。打線は4回に高山俊外野手(文3=日大三)の本塁打などで1点差に詰め寄ると、6回に竹内惇(慶大)の悪送球の間に同点に追い付く。3―3のまま互いの投手が踏ん張り、迎えた延長12回裏。2死一、三塁で加藤拓(慶應)が高山を敬遠しようと投じた初球が暴投となり三塁走者が生還。思わぬ形でのサヨナラ劇で、勝利が転がり込んだ。

 衝撃の結末だった。同点で迎えた延長12回裏。代打竹村春樹内野手(政経1=浦和学院)が四球を選び、出塁。盗塁を決め2死二塁とすると、続く2番小倉がサード強襲の内野安打で竹村を三塁まで進め、一打サヨナラのチャンス。3番高山の打席を前に慶大はタイムを取り、高多助監督がマウンドへ。バッテリーに高山敬遠の指示を与えた。幕切れはプレー再開直後の初球だった。先発として初回から投げ続けてきた加藤拓の214球目は、敬遠のために立ち上がったキャッチャーの遥か左上を通過。ボールはバックネットまで転がり、その間に三塁走者の竹村がサヨナラのホームイン。一塁側のベンチからはナインが一斉に飛び出し、喜びを爆発させた。

 エースが尻上がりに本領を発揮した。先発した山崎は、3回に3連打を浴びると横尾に適時三塁打を許し一挙3点を失う。しかし「焦らずに自分のピッチングをしようと思った」とすぐに気持ちを切り替えた。4回以降は山崎らしい投球を披露。直球で押す慶大の加藤拓とは対照的に、カーブ、スライダーなど変化球を効果的に使い、凡打の山を築いた。「後半粘れたことが今日の良かったところ」と4回から9回までの6イニングを3安打無失点の投球。エースとしての執念を見せた。
 サヨナラ勝ちを呼び込んだ。延長戦のマウンドを託されたのは上原健太投手(商3=広陵)。1点も与えられない緊迫したマウンドで、法大3回戦に続きこの日も好投を見せた。「とにかく腕を振ってバッターに自分のスイングをさせないことを考えた」と角度ある直球、キレのあるスライダーを大胆に投げ込んだ。12回までの3イニングを1安打無失点。最後は小笠原を143kmのクロスファイヤーで三振に仕留めた。慶大に付け入る隙を与えない投球で、12回のサヨナラ勝利へとつなげた。

 会心の一打で流れを引き寄せた。3点を追いかける4回、反撃ののろしをあげたのは高山のバットだった。初回に1死三塁の好機で三振に倒れた後の2打席目。「1打席目で悪い癖が全部出て、割り切って打席に入れた」と来るボールに集中した。1ボール1ストライクからの3球目、144kmの直球を振り抜いた。打った瞬間本塁打と分かる見事な打球は、鮮やかな放物線を描き右翼席中段へと突き刺さった。この一打で勢いに乗り、直後に糸原健斗内野手(営4=開星)が左越え三塁打を放つ。続く石井元内野手(営3=履正社)の二ゴの間に糸原が生還し、たちまち1点差とした。
 相手のミスに乗じた。2―3で迎えた6回裏の攻撃。2つの四球で1死一、二塁の好機を作り、打席には5番石井。フルカウントからの6球目を引っかけた打球は併殺打になるかと思われたが、二塁手竹内惇の一塁への送球が悪送球となりこの間に同点に追い付いた。無安打で挙げたこの得点は、加藤拓にてこずる明大にとって大きな1点となった。

 優勝へと一歩近づいた。「明治らしい野球で、明治らしい勝ちだった」(福田)。持ち前の粘り強さが、劇的勝利をもたらした。この大きな1勝でチームはさらに勢いに乗る。「明日もチーム全員で勝って勝ち点を挙げたい」(山崎)と連勝を狙う。第2試合では、現在首位を走る立大も早大を下した。来週待ち受ける立大戦が優勝を決める天王山となりそうだ。まずはこの勢いで慶大に連勝を果たし、最終決戦へと突き進む。

[尾藤泰平]

試合後のコメント
積極的な走塁や好守で貢献した福田

「明治らしい野球で、明治らしい勝ちだったと思います。走塁では、盗めたのでどんどん行ってチャンスを広げようと思ってやりました。(守備でもいいプレーがあったが)あれくらいはできないと戦っていけないと思っています。今日勝つことができたので、明日も勝って2タテしたいです」

9回を3失点で投げ抜き、先発としての役割を果たした山崎
「序盤は3点取られて、ああいう形だったのですが、何とか粘れて良かったです。後半粘れたことが今日の良かったところだと思います。(失点後は)焦らず、自分のピッチングをすることを考えました。明日もチーム全員で何とか勝って勝ち点を挙げたいです」

10回からマウンドに登り、サヨナラの流れを呼び込んだ上原
「失投できなかったので、気は抜けなかったです。変化球とストレートで同じくらいの割合で取れたことは良かったと思います。とにかく腕を振ってバッターに自分のスイングをさせないことを考えていました」

特大の本塁打を放ち、100安打まであと5本とした高山
「最後自分の打席で回ってきた時に、今日散々自分がチャンスをつぶしてきたので、最後にまた自分に回してくれてチームメイトにはありがたいなという気持ちでいます。1打席目に自分の悪い癖が全部出たのでいい意味で割り切って2打席目の打席に入れたことが良い結果につながりました。変なボール球を振ってしまって身体が全部止まってしまって手だけで振ってしまうというのが自分の悪い癖です。(ホームランの打席は)割り切って来た球を振ろうと。ヤマは張ってなかったです。リーグ戦であの飛距離の本塁打を打つのは初めてで、自分の打球を見て、行ったなっていうのは分かったのですが、打った瞬間行ったなっていう感じではなかったです。この前の試合から若干記録に対する意識が強くなってきて、打ち急いでいるというか、打たなきゃいけないというのが自分の中で強くなっているなっていうのは打席に立っていて思います。めったにできる機会というか立場に立てないので、そういう立場に立ったからには、優勝が一番なんですけど、個人としてそういう記録が達成できればなと思います。自分の心との戦いみたいなところはあります。やはり一試合2本打っていかないと厳しい記録なので、1本打ってホッとするということはなくて、1本打ったら気が引き締まるというか、もっと打たなきゃいけないというのは感じます。その分今日1本で終わってしまったのは厳しいです。明日も自然体で行けるのが一番良いのですが、試合になったらそんなことは考えてられないですし、ボーッとしている時もあと何本かというのは常に考えているというか、頭にあります」

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12
◆明大打撃成績◆
1 (遊) 福田(広陵) 5 2 0 .300 四球   中安    中直   左安     二ゴ   三邪飛
2 (右) 小倉(関西) 4 1 0 .348 三ギ   三振     四球 三ゴ     三振   三安
3 (中) 高山(日大三) 5 1 1 .438 三振     右本   三振   三ゴ   三振    
4 (三) 糸原(開星) 3 1 0 .214 三飛     中三   四球   四球     左飛  
5 (一) 石井(履正社) 4 0 1 .286   中飛   二ゴ   三ゴ   三ギ     三ゴ  
6 (左) 菅野(東海大相模) 1 0 0 .176   三振                    
  左 加勢(札幌一) 3 1 0 .250       右邪飛   中安   三振     四球  
7 (捕) 坂本(履正社) 5 0 0 .194   三邪飛   三ゴ   左飛     右直   三ゴ  
8 (投) 山崎(日大三) 3 0 0 .125     三振   三振   三振          
  打 佐野恵(広陵)  1 0 0 .000                 一邪飛      
  投 上原(広陵)  0 0 0 .000                        
  打 竹村(浦和学院)  0 0 0 .000                       四球
9 (二) 宮崎(履正社)  4 1 0 .250     中飛   中安   一ゴ   三邪飛      
  打 宮内(習志野)  1 0 0 .333                       三振
    39 7 2 .242                         
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
山崎(日大三) 5 1 1 9 128 8 8 0 3 4.44
○上原(広陵) 4 2 0 3 35 1 3 0 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
10 高橋隼(法4=日本文理) 5 糸原(営4=開星) 6 福田(商4=広陵)
11 山崎(政経4=日大三) 35 石井(営3=履正社) 8 長嶺(文4=宮崎工)
18 北田(法4=倉吉東) 27 佐野恵(商2=広陵) 9 海部(商3=履正社)
1 上原(商3=広陵) 14 大塚(商3=花咲徳栄) 20 高山(文3=日大三)
17 柳(政経2=横浜) 34 宮崎(文1=履正社) 28 小倉(文3=関西)
19 齊藤(政経1=桐蔭学園) 15 青野(商3=広島国泰寺) 37 宮内(政経3=習志野)
29 水野(農1=静岡) 38 野地(政経4=明大明治) 24 加勢(理工2=札幌一)
22 井上(文4=錦城) 7 菅野(法3=東海大相模)
12 坂本(文3=履正社) 16 竹村(政経1=浦和学院)
立 明 慶 早 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第6週 10/18現在
立大 — ○○ ○ ○○ ○○ 7 7 0 0 3 1.000
明大   — ○ ○○ ○●○ ○○ 8 7 1 0 3 .875
慶大 ●● ● —    ○○ ○○ 7 4 3 0 2 .571
早大 ● ●●    — ○○ ○○ 7 4 3 0 2 .571
法大 ●● ●○● ●● ●● —    9 1 8 0 0 .111
東大 ●● ●● ●● ●●    — 8 0 8 0 0 .000