早大に快勝 エース山崎が今季初白星/東京六大学秋季リーグ戦

2014.09.28
 勝負所をものにし、8―3で早大に先勝した。2回に1点を先制された直後の裏の攻撃。山崎福也投手(政経4=日大三)の押し出し死球で同点に追い付くと福田周平内野手(商4=広陵)、植田弘樹内野手(文4=関西)の適時打でこの回一挙4得点。さらに6回に無安打で3点、7回にも1点を追加した。投げては先発の山崎が6回3失点の粘投で今季初勝利。集中応援日である「紫紺の日」の大声援を背に山崎は節目となる通算20勝を達成した。

 エースの意地を見せた。6回、茂木(早大)に左中間を破る適時二塁打を浴び4-3の1点差とされ、なおも2死二塁の同点のピンチ。ここで早大屈指の好打者、中村を迎える。ファウルを打たせ追い込み、2ボール2ストライクからの6球目。得意のフォークで空振り三振に打ち取った。山崎はこの回で降板。小刻みに得点し、追いすがる早大に同点のホームを踏ませず試合の流れを渡さなかった。このエースの投球が直後の攻撃の流れを呼び込んだ。
 苦しみながらの勝利だった。2回、茂木のスライダーを捉えた打球は左飛かと思われた。しかし打球は伸び続け左翼席に突き刺さり、序盤に先制を許すなど結果は6回3失点。それでも、この日最速142キロの直球と変化球を低めに集め、打たせて取る投球を披露。「いいカーブを投げていた」(坂本誠志郎捕手・文3=履正社)と特にカーブのキレが良く、緩急で相手打者を打ち取った。粘る山崎の気迫の投球に守備陣も応える。流れを大きく引き寄せるため重要な逆転直後の3回、先頭打者の出塁を許してしまう。それでも三塁手の植田の素早いバント処理で併殺に仕留め、失点の芽を摘んだ。さらに5回、糸原健斗内野手(営4=開星)の一、二塁間を抜けようかという当たりをスライディングキャッチし打ち取るなど、大事な場面の好守で山崎を支えた。そして決して抜群のデキとは言えないながらも、エースが手にした今季初勝利。通算勝利数も20の大台に乗せ「勝てて素直にうれしかった」と試合後のエースには笑みがこぼれた。

 エースの後をきっちりと締めた。7回からマウンドに登ったのは齊藤大将投手(政経1=桐蔭学園)。開幕から3試合連続の登板となったこの日も好投を見せた。3回を無失点に抑え、毎回の4奪三振。最後は137キロの直球で中澤(早大)のバットをへし折り二飛に打ち取った。「次につながる投球ができた」と齊藤。これまでの起用からも、夏を経て成長した左腕へ首脳陣の大きな期待がうかがえる。今後も重要な局面での登板があるはずだ。

 2人のポイントゲッターが勝利を呼び込んだ。先制を許した直後の2回裏。同点に追い付きなおも1死満塁の好機で打席には福田。2球見送った後の3球目、甘く入った直球を逃さなかった。「気力で打った」と振りぬいた打球は前進気味に守っていた一塁手の横っとびをかいくぐり、右翼線への2点適時二塁打となり逆転に成功した。さらに好機は続き、2死二、三塁で植田。初球のスライダーを逆らわずに右前に弾き返し、決勝点となる4点目を奪った。春はともに打率3割を超え、打線をけん引した2人。しかし、東大との2戦ではともに無安打に終わった。3戦目にしてようやく出た今季初安打が、逆転打と決勝打。勝利に直結する大きな一打となった。今季も2人の活躍がカギとなりそうだ。
 ミスに乗じて得点を重ねた。6回、連続四死球と捕逸で無死二、三塁とする。この場面で菅野剛士外野手(法3=東海大相模)の打球が二塁を守る中村のもとへ転がり、中村は本塁への送球。これが捕手の頭上を越える悪送球となり、2人が生還した。さらにこの後河原(早大)の失策でさらに1点を追加。この回無安打ながら、3点を奪った。7回には四球で出塁した走者を一塁に置き、石井元内野手(営3=履正社)が3試合連続となる適時二塁打を放った。結局、この試合相手から四死球を得たイニング全てで得点を挙げた。相手のミスを逃さず確実に得点に結び付けたことが勝因の一つとなった。

 大きな1勝だ。春は早大1回戦の敗戦で優勝の望みが消え、屈辱を味わった。「この日のために練習してきたと言っても過言ではない」(高橋隼之介主将・=日本文理)と強い気持ちで臨んだこの一戦。打線がつながり、エースに勝ち星がつく理想的な勝ち方ができた。また、明日も「紫紺の日」が開催される。再び紫紺の力を味方につけ、早大に春の借りを返しにいく。

[尾藤泰平]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (右)左 小倉(関西) 4 0 0 .364 二ゴ 二ゴ       三ギ 左飛    遊ゴ   
2 (三) 植田(関西) 4 2 1 .222 遊ゴ 右安         二安    三ゴ      
3 (中) 高山(日大三) 4 1 0 .600 一ゴ    右二    遊併   二ゴ      
4 (二) 糸原(開星) 1 0 0 .333    死球 二ゴ      四球 四球      
5 (一) 石井(履正社) 2 1 1 .273    投ギ 三ゴ    死球 右二      
6 (左) 菅野(東海大相模) 3 0 0 .000    四球    三ゴ    二失 遊ゴ      
  左 海部(履正社) 0 0 0 .000                           
7 (捕) 坂本(履正社) 3 2 0 .364    三安    三振    投ギ    左安   
8 (投) 山崎(日大三) 1 0 1 .000    死球    三振               
  打 佐野恵(広陵) 0 0 0 —                死球         
  走 竹村(浦和学院) 0 0 0 .000                           
  投 齊藤(桐蔭学園) 0 0 0 —                      捕ギ   
9 (遊) 福田(広陵) 4 2 3 .222    右二       右安 遊失    左飛   
       26 8 6 .270                           
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
山崎(日大三) 3 1 0 6 71 5 2 2 3 4.00
斎藤(桐蔭学園) 3 1 0 3 53 2 4 2 0 0.00

◆ベンチ入りメンバー◆
10 高橋隼(法4=日本文理) 5 糸原(営4=開星) 6 福田(商4=広陵)
11 山崎(政経4=日大三) 35 石井(営3=履正社) 8 野地(政経4=明治)
18 今岡(文4=横浜隼人) 27 佐野恵(商2=広陵) 9 海部(商3=履正社)
1 上原(商3=広陵) 34 宮崎(文1=履正社) 20 高山(文3=日大三)
17 柳(政経2=横浜) 4 植田(文4=関西) 28 小倉(文3=関西)
23 星(政経2=宇都宮工) 15 青野(商3=広島国泰寺) 24 加勢(理工2=札幌一)
19 齊藤(政経1=桐蔭学園) 14 大塚(商3=花咲徳栄) 16 竹村(政経1=浦和学院)
12 坂本(文3=履正社) 7 菅野(法3=東海大相模)
22 中道(商2=智辯学園) 37 宮内(政経3=習志野)
明 立 慶 早 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第2週 9/27現在
明大 —       ○      ○○ 3 3 0 0 1 1.000
立大    — ○      ○○    3 3 0 0 1 1.000
慶大     ●   —       ○○ 3 2 1 0 1 .667
早大  ●        — ○○    3 2 1 0 1 .667
法大    ●●    ●● —    4 0 4 0 0 .000
東大 ●●    ●●       — 4 0 4 0 0 .000

試合後のコメント
チームをまとめる高橋隼主将

「早稲田には春に負けているので、この日のために夏に練習してきたといっても過言ではないぐらいの気持ちで今日の試合に臨みました。どんな形であれ、先に一つ勝てたのは良かったです。春や夏、この前の東大戦の反省が生かされて、今日の集中打ができたと思います。(山崎は)東大戦は調子が上がらずに先発ではなかったですが、本人も早稲田戦に向けて強い思いがあったのでよく投げたと思います。節目の20勝目を飾れたことは良かったと思いますし、山崎が投げて勝ったことはチームにとって大きいです。(齋藤が試合を締めたが)齋藤は思い切りの良さがあるので、これをきっかけにリーグ戦さらに活躍してほしいです」

3度の出塁でいずれも得点を果たした糸原
「早稲田が相手なので初戦とろうとみんな一丸となって戦えたことがいい結果になったのではないかと思います。どうにか攻撃や守備で山﨑を助けてやろうと心がけていたので、一気にたたみかけることができてよかったです。自分はつなぐ4番だと思っているので後ろにつないでいい形で攻撃の得点パターンになれば良いかなと思います。明日しっかり勝って次につなげていきたいと思います」

決勝打を放った植田
「(2番で先発)自分の役割をしようということだけを考えていたので、いつもと特に変わったことはありませんでした。(1番小倉も関西出身)試合前に『関西コンビだから俺らでなんとか頑張ろうな』と話していました。(2回の適時打)打球も良かったので打った感触は良かったです。4年生がまとまっていて声も出ていたのでそういう所が勝因かなと思います。明日絶対勝って2タテして勢いに乗りたいと思います」

逆転の2点適時二塁打を放った福田
「(2回の適時二塁打は)気力で打ちました。無心でした。本当に嬉しかったです。今日は(山崎)福也の援護をしたかったので、打てて本当に良かったです。球もすごく見えていて明日もいけそうな気がします。相手はやはりしっかり点を取ってきましたが、相手のミスから点を取れましたしスキもあったので、そういうところにつけ込めたことが結果になったと思います。春は連敗しているので、やり返したいです」

先発し、今季初勝利を挙げた山崎
「勝てて素直にうれしかったです。丁寧にコースをつけたのが良かったです。コース、コース、低め低めに決まっていたと思います。球威はまだまだ。ブルペンで投げているときの方がいい。それをいかに出せるかだと思います。今日は自分のペースで相手にのまれずできました。20勝ということは特に意識していません。まず勝つことを考えているので、数字は気にしていません。春と比べて球自体が低めに集まっていると思います。課題は初球の入り方や、1球の大切さです。1球1球丁寧にいかないといけないと思います。1試合投げ切っていい形で勝てるように頑張ります」

三戦連続となる適時打を放ち、勝負強さを見せた石井
「(7回の適時打は)打った球はスライダーです。当てただけでしたが、芯に当たっていたのでこれはヒットになるな、という感じでした。チャンスの場面で回ってきましたが、点差もありましたし気負うことなく楽に打席に入れました。いつも通りで向かっていけたと思います。明日に向けては、早稲田とはいつも3戦4戦目にいっているので、今回は連勝で勝ち点取れるように頑張りたいです」

好リードに2安打と、攻守に貢献した坂本
「前半は今日は大丈夫かなという感じで、立ち上がりはきっちりいけました。いいカーブを投げていて、早稲田も打ってきてくれました。福也さん自身がカーブを使って緩急を付けるのがうまいので、そこに頼りました。(6回1点差に迫られた場面)福也さんが投げたいボールを投げさせる、あそこは福也さんに任せました。(自身の調子)あまりよくはないですが、調子どうこういってられないので、打てるときに打てる球を打とうという感じです。いつも3戦目までいってしまうので、月曜に行かないように明日はやりたいです」

中村の失策を誘発した菅野
「何より先に勝てて良かったです。それが一番の目的だったので達成できて良かったです。自分の結果がどうあれチームが勝てるための仕事ができるならいいです。でも個人的には不甲斐ないです。明日も絶対落とせないので、こっちも今日の点取った気迫を出していけば勝てると思うので今日みたいなゲームをしていきたいです」

3戦連続登板を果たし、この日も力投を見せた齊藤
「初めて東大以外で投げました。強い早大に対して投げられたというのと、しっかり次の試合につながる投球ができたというのは良かったです。でも投球の内容としてはあまり良くなかったので、もう少し対応を良くした失点無しというのを目指していけたらいいなと思います。(初めて対戦した早大打線の印象は)スイングが強くて、打球も伸びていたので、甘い球がいったら簡単に飛ばされるということがわかりました。僕はいくつか甘い球がいってしまったのですが、たまたま正面に飛んでくれたので良かったです。今日は緊張していたというのもありました。でもそういうのは関係無しにいつも通りの自分のピッチングができるようにしたいと思います。また出番があれば、しっかりチームの勝ちにつながる、チームのためになるような投球をして行きたいです」