山崎が完封 最終戦を白星で飾る/東京六大学春季リーグ戦

2014.05.26
 最高の勝利だった。先発の山崎福也投手(政経4=日大三)が完璧な投球で9回を被安打3無失点。昨年の立大3回戦以来約1年1カ月ぶり、自身2度目の完封勝利を挙げた。打線は5回まで無安打に抑えられるも、6回に吉田大成内野手(国際2=佼成学園)の適時打などで3点を先制。9回にも1点を追加し4―0で勝利した。これで3位を確定させ今季を終えた。

 118球の熱投だった。最後の打者我如古を三振に切って取ると、山崎はナインと喜びを分かち合った。2日前の1回戦で逃した完封を、今回は逃さなかった。立ち上がりの1、2回で3つの四球を与え得点圏に走者を背負っていたが「いい球だったから気にしていなかった」。気持ちを切らさず後続を打ち取った。3、5回には走者を出すも併殺で乗り切ると、そこからは山崎のペース。5回1死から9回2死まで12人連続で打ち取る圧巻の投球で、付け入るスキを与えなかった。
 今季は苦しんだ。好調時には直球が140㎞台後半を計測するが、今季は130㎞後半から140㎞前半がほとんど。フォークなど得意の変化球も鋭さを失っていた。それが今季の奪三振率に表れている。昨秋の奪三振率は10.10だったが、今季は6.21。大幅に数字が下がってしまった。直球、変化球共に本来のボールが投げられないことで、今季は勝負所で痛打された。それでも、フォームを微修正して臨んだ1回戦は1失点完投勝利。復調の兆しを見せると、この日も直球と変化球を低めに集める意識でゴロアウトを15個奪った。「初めからこういう投球をしたかった」。悔しさを見せつつも、自身も納得のいく投球を最終戦で出し切った。

 集中打で天敵を攻略した。立大の先発は2回戦に続き齋藤。5回を終え0―0と投手戦の様相を呈していた。状況を打開するため、善波達也監督が5回裏終了時に「よく見ていこう」と指示。ゲキを受けた打線が6回に均衡を破った。1死から代打の菅野剛士外野手(法3=東海大相模)が齋藤から粘って四球で出塁。続く1番福田周平内野手(商4=広陵)は7球目をしぶとく遊安し1死一、二塁とする。そして2番吉田の一塁横を抜ける右翼線への適時二塁打で先制した。その後も高山俊外野手(文3=日大三)、植田弘樹内野手(文4=関西)の連続適時打で2点を追加。2回戦で2安打に抑えられた右腕にこの試合も5回まで無安打に封じ込まれていたが、この4連打で齋藤を打ち崩した。

 立大との3位争いを制し、Aクラスは守り抜いた。優勝争いから脱落し腐ってもおかしくない状況で、勝ち点を取れたのは大きい。だが、優勝できなかった悔しさはもちろんある。「秋は何とか4年生で優勝したい」と山崎は語った。そのために山崎はもちろん、今季打率1割台後半と苦しんだ糸原健斗内野手(営4=開星)の復調が優勝への至上命題となりそうだ。ここから秋季リーグ戦まで3カ月間、さらに成長した選手が今季の忘れ物を必ず取り返す。

[森光史]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (遊) 福田(広陵) 4 1 0 .333 二ゴ       二ゴ    遊安 二ゴ      
2 (二) 吉田(佼成学園) 4 1 1 .286 三ゴ       遊ゴ    右二    左飛   
3 (中) 高山(日大三) 4 1 1 .339 左飛       二飛    中安    二飛   
4 (一) 植田(関西) 3 1 1 .432    右飛       死球   遊安 投ゴ
5 (三) 糸原(開星) 3 0 0 .163    二ゴ       投ギ 左邪飛       三振
6 (左) 萩原(九州学院) 3 0 0 .000    右飛       三振 遊ゴ         
  打 眞榮平(興南) 0 0 0 .286                         四球
  走左 加勢(札幌一) 0 0 0 .000                           
7 (投) 山崎(日大三) 3 0 0 .300       三振    一ゴ    三振    投ギ
8 (捕) 坂本(履正社) 4 1 1 .302       三ゴ       三ゴ   三振    中二
9 (右) 海部(履正社) 1 0 0 .125       二ゴ                  
  打右 菅野(東海大相模) 2 1 0 .188                四球   中二    三邪飛
    計 31 6 4 .265                        
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
○山崎(日大三) 9 3 2 9 118 3 5 4 0 1.84
◆ベンチ入りメンバー◆
10 高橋隼(法4=日本文理) 5 糸原(営4=開星) 6 福田(商4=広陵)
11 山崎(政経4=日大三) 12 坂本(文3=履正社) 9 萩原(営2=九州学院)
18 今岡(文4=横浜隼人) 8 長嶺(文4=宮崎工) 7 菅野(法3=東海大相模)
1 上原(商3=広陵) 3 眞榮平(政経4=興南) 38 高山(文3=日大三)
17 柳(政経2=横浜) 15 石井(営3=履正社) 24 海部(商3=履正社)
31 齊藤(政経1=桐蔭学園) 4 植田(文4=関西) 37 内海朗(政経2=明大中野)
2 佐野恵(商2=広陵) 35 青野(商3=広島国泰寺) 39 加勢(理工2=札幌一)
22 小林恵(農2=遊学館) 26 吉田(国際2=佼成学園)
14 佐藤(文2=白樺学園) 34 竹村(政経1=浦和学院)
早 慶 明 立 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第7週 5/26現在
早大 —    ○●○ ○●○ ○○ ○○ 10 8 2 0 4 .800
慶大    — ○△○ ●○● ○○ ○○ 10 7 2 1 3 .778
明大 ●○● ●△● — ○●○ ●○○ ○○ 14 7 6 1 2 .538
立大 ●○● ○●○ ●○● — ●● ○○ 13 6 7 0 2 .462
法大 ●● ●● ○●● ○○ — ○○ 11 5 6 0 2 .455
東大 ●● ●● ●● ●● ●● — 10 0 10 0 0 .000

試合後のコメント
今季チームを引っ張った高橋隼之介主将(法4=日本文理)
「いろんな反省点が出た今シーズンで、ある意味最後は全てを出し切れたかなと思います。5回の整備の時に、淡白だったので何か突破口をつかめるようによくボールを見ていこうという指示が監督からあったので、仕切り直して攻撃できました。山崎は今シーズン一番悔しい思いをしてきたと思うし、彼の気迫というのがチームに伝わっていたので、打線も勝たせたいと思っていて先制できてよかったです」

打率4割3分2厘でシーズンを終えた植田
「(6回のタイムリーについて)当たり的にはそんなによくありませんでしたが、結果的にヒットになってよかったです。(首位打者争いについて)首位打者のことは意識しないように打席に入ろうと思っていました。どんな局面でも自分のバッティングをすることだけを考えています。(オープン戦で活躍していたが)オープン戦での調子を最後まで維持できたのがよかったです。毎試合ヒットを打つことを目標にして最後までやってきました。(シーズン途中で4番に定着したが)4番という打順は意識していません。ただ、チャンスで多く回ってくる打順なのでそこで使ってもらえることは嬉しく思います。(チームは優勝を逃したが)細かいミスが積み重なって負けてしまいました。秋に向けて細かいところを修正していきたいです。」

完封で今季3勝目の山崎
「1回戦で完封を逃していたので、今日完封できてよかったです。風があったので変化球を低めに投げるよう意識しました。風のおかげで曲がりも大きくなりました。序盤四球が多かったですが、いいボールだったので気にしていなかったです。今年はいろいろ考えすぎたので、初めからこういうピッチングをしたかったです。もっと勝ちたかったです。秋に向けては、相手に向かっていく気持ちを鍛え、コントロールをよくして四球を減らせるようにしたいです。4年生でなんとか優勝したいです」

山崎を好リード。9回にダメ押しの適時打を打った坂本誠志郎捕手(文3=履正社)
「(山崎について)今日くらいの投球をしていたらどこでも勝てると思います。なんとかもう一打席と思っていて、チームのみんなが回してくれたので打ててよかったです」

6回に貴重な適時打を打った高山
「今日が最後ということで、試合前から勝たなきゃいけないという気持ちでした。チャンスで回ってきて、なんとしてもヒットを打ちたいと思って打席に入りました。今シーズンは全体的に去年より良くなったことは感じました。それでもまだもったいない打席が多いのでなんとかしたいと考えながらのシーズンでした。(適時打は)最後にやっと1本出て良かったです」