法大に快勝 新人戦最多36度目の優勝を果たす/東京六大学秋季新人戦

2013.11.06
 4季連続、新人戦最多36度目の優勝を果たした。リーグ戦との兄弟優勝は8度目となった。明大は初回に石井元内野手(営2=履正社)、川合祐太郎内野手(政経2=倉敷商)の二者連続本塁打で3点を先制。5回には海部大斗外野手(商2=履正社)、9回にも海部、石井の適時打で追加点を挙げた。先発の川口貴都投手(法1=國學院久我山)は粘りの投球で6回無失点。その後も5人の継投で法大打線を無失点に抑え7―0で法大に勝利。16日開幕の神宮大会に向けチームが勢いづく優勝となった。

 新人戦でも強さを見せつけた。9回に2死満塁のピンチから、早大戦で完封した柳裕也投手(政経1=横浜)が登板。最後の打者を二ゴロに打ち取り、明大ナインはマウンド上に集まり喜びを分かち合った。「4季連続優勝の目標を達成できてそれが本当に1番良かった」(石井)と無敵の強さで新人戦4連覇を達成。リーグ戦に続き、新人戦も春秋連覇を果たした。

 初回から法大に牙を向いた。1死から2番の海部が右安で出塁し、3番石井に打席が回る。法大先発の青木勇が投じた3球目、内角直球の球を石井は鋭く振り抜いた。「打った瞬間に行ったと思った」(石井)と打球は左翼席に突き刺ささり、明大に先制点をもたらした。この本塁打で先制し興奮冷めやらぬ中、4番川合も「自分もとりあえず1本打ってやろう」という気持ちで打席へ。3球目の低めに入った直球をうまくすくい上げると、打球は風にも乗り右翼席最前列に飛び込んだ。5回は海部の適時打、9回には海部のこの日2本目の適時打、石井の右中間への2点適時三塁打で試合を優位に進めた。今大会、海部が2試合で10打数6安打の大当たり。秋季リーグ戦は3試合の出場にとどまった石井もこの試合は4打点をあげる活躍。「新人戦よりも神宮大会で活躍したいという気持ちはある」(海部)と共に秋季リーグ戦では悔しさを味わっただけに神宮大会へかける思いは強い。

 粘投が光った。先発の川口は初回、いきなり1死一、三塁のピンチを招く。しかし続く佐藤竜、柴田を外角の直球で連続三振に仕留め0に抑える。3点の援護をもらった直後の大事な回だったがピンチを脱した。その後も5回まで毎回安打を許す苦しい投球も、3、4回はともに併殺打で切り抜けるなど得点を与えない。直球には本来の勢いがあり決め球には直球を多用し打ち取った。6回はこの試合初めて三者凡退で締めた川口。6安打無四球無失点の好投を見せマウンドを降りた。今年は星知弥投手(政経1=宇都宮工)、柳と共に期待されながらも、唯一リーグ戦の登板は果たせず。早大戦での柳の好投を受けて「自分も負けないように投げた」(川口)と意地を見せた。

 勢いは止められない。今大会の優勝で新人戦も春秋連覇。リーグ戦、新人戦共に春秋連覇は過去に昭和52年の法大が成し遂げて以来の快挙だ。また、新人戦4季連続優勝も昭和50~51年の早大に並ぶ連続優勝記録となっている。今大会、投手陣の安定感は抜群だった。準決勝の早大戦は柳が完封し、決勝の法大戦は6投手の継投で相手を無失点に抑えた。2試合通して失点を与えなかったことは投手陣の層の厚さを示している。神宮大会は今月16日に開幕する。リーグ戦、新人戦優勝の勢いで、神宮大会優勝もつかみたい。

[森光史]

打順 守備 名 前 打 安 点 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (右) 加勢(札幌一) 3 0 0 二ゴ 左飛       右邪飛            
  打 萩原(九州学院) 1 1 0                   中安      
  投 内海裕(桐蔭学園) 0 0 0                           
  投 水口(明大中野八王子) 0 0 0                           
  投 星(宇都宮工) 1 0 0                         三振
  投 寺田泰(明大中野) 0 0 0                           
  投 柳(横浜) 0 0 0                           
2 (中) 海部(履正社) 5 3 2 右安    一ゴ    右二    二ゴ 左安
3 (三) 石井(履正社) 5 2 4 左本    三失    三直       二ゴ 右安
4 (一) 川合(倉敷商) 3 1 1 右本    三振    二飛            
  打一 山下(佼成学園) 2 1 0                     右安 遊ゴ
5 (二) 富岡(日大三) 3 0 0 三振 三振          投ゴ        
  打二 荒木運(筑陽学園) 1 0 0                         遊ゴ
6 (遊) 石迫(九州国際大付) 2 0 0 三振       遊ゴ               
  打 青野(広島国泰寺) 1 1 0                三安         
  遊 佐野恵(広陵) 1 0 0                      二ゴ   
7 (捕) 小林恵(遊学館) 3 0 0    投直    中飛    遊ゴ         
  打 倉富(明大中野) 1 1 0                         中安
8 (投) 川口(国学院久我山) 1 0 0    四球    三振               
  打 坂田(倉敷商) 0 0 0                   四球      
  左 荒木勇(愛工大名電) 1 0 0                         三失
9 (右) 小倉(関西) 2 1 0    三ギ       中安    三ギ    三振
    計 36 11 7                        

名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責
◆明大投手成績◆
川口(国学院久我山) 1 1 0 6 84 6 4 0 0
内海裕(桐蔭学園) 1 0 0 12/3 21 1 0 1 0
水口(明大中野八王子) 1 0 0 0 4 1 0 0 0
星(宇都宮工) 1 0 0 1 14 1 3 0 0
寺田泰(明大中野) 1 0 0 0 10 0 0 2 0
柳(横浜) 2 1 0 01/3 3 0 0 0 0
◆ベンチ入りメンバー◆
1 内海裕(商2=桐蔭学園) 5 石井(営2=履正社) 8 小倉(文2=関西)
17 柳(政経1=横浜) 4 荒木運(法2=筑陽学園) 13 山下(政経2=佼成学園)
18 川口(法1=國學院久我山) 34 富岡(商1=日大三) 24 海部(商2=履正社)
23 星(政経1=宇都宮工) 15 青野(商2=広島国泰寺) 28 萩原(営1=九州学院)
31 寺田泰(文1=明大中野) 6 佐野恵(商1=広陵) 37 荒木勇(文1=愛工大名電)
12 倉富(法2=明大中野) 14 佐藤(文1=白樺学園) 38 加勢(理工1=札幌一)
22 小林恵(農1=遊学館) 16 石迫(政経1=九州国際大付) 39 坂田(文1=倉敷商)
32 中道(商1=智辯学園) 19 水口(営2=明大中野八王子)
3 川合(政経2=倉敷商) 7 上西(営2=明大中野八王子)

試合後のコメント
本塁打を含む4打点と活躍した石井

「プレッシャーはやっぱりありましたが、優勝できて本当に良かったです。(初回のホームランは)ストレートです。打った瞬間に行ったと思いました。9回のタイムリーも絶対に満塁で回ってくるなと思っていたので正直、何も考えずに打った結果がああいう形になってくれました。法政は1番から9番まで全然切れ目がないので、いつ点数取られるかなと。毎回ヒットも打たれていて怖かったですが、今回は川口を中心にみんな野手が守ってくれて粘りの野球ができました。4季連続優勝の目標を達成できてそれが本当に1番良かったです。神宮大会でも出るチャンスがあったらしっかり仕事をして頑張ります。チームで日本一になりたいです」

この試合3安打の海部
「4連覇を目標にやってきたので、実現できてうれしいです。投手は柳、星、川口と3人の1年生が頑張ってくれました。その分打撃では2年生がタイムリーを打ったりして引っ張っていったと思うので、そこは意地を見せられたと思います。1本目のタイムリーは真っ直ぐを打ちました。ピッチャーが自分の弱点であるインコースを投げてくると分かっていたので、張って打ちにいきました。2本目は真っ直ぐが来るかなと思っていたのですが、ツーシームが来てびっくりしました。それでもうまくためられて、粘り強く打てたと思います。神宮大会までこのバッティングの調子を維持していきたいです。新人戦よりも神宮大会で活躍したいという気持ちはあるので、試合に出られたら積極的にやりたいです」

初回に本塁打を放った川合
「2年生なので最後の新人戦で、さらに4番ということで気合をいれて打席に向かいました。(本塁打は)打ったのはまっすぐです。石井も前の打席で打っていたので、自分もとりあえず1本打ってやろうという気持ちでした。もう1点とりたいと考えていました。本塁打は狙っていませんでした。打った瞬間は入ると思いませんでしたが、風に乗って入ってくれて嬉しかったです。(リーグ戦でも本塁打を放ったが)その後で結果を出せなかったので、そこが自分の弱いところだと思います。全日本では弱点を克服していい調子で頑張りたいです」

先発し6回無失点に抑えた川口
「今日は3人で終わる回がなかなかなくて、それでも粘り強く投げれたのが一番よかったと思います。今日まで走者を出すと焦って投げ急ぐことが多かったけれど、今日はもう一息ついて点を取られなければ勝てると言い聞かせて投げることができました。小林恵が真っすぐがいいからどんどん投げてこいと言ってくれたので、思い切って投げることができました。昨日柳にはいいピッチングをされたので、自分も負けないように投げました。技量は先輩たちには負けるので、気持ちだけは先輩たちを追い越せるようにしたいと思います」

先発マスクの小林恵大捕手(農1=遊学館)
「2試合とも柳、川口が先発の1年生中心で自分も1年で2人を中心にしっかりリードできて0点に抑えられたので守備はこの2試合で成長した部分があると思います。川口はボールを低めに集めることができていてそこは打たれないと思ったので、ランナーが出ても低め中心に攻めることができました。2年生の坂本誠志郎(文2=履正社)さんを越えられるようにこの冬は誰よりも練習を頑張ります」