早大にサヨナラ勝ち 新人戦4連覇に王手/東京六大学秋季新人戦

2013.11.05
 早大にサヨナラ勝ちし、新人戦4連覇に王手をかけた。打線は9回裏2死満塁から海部大斗外野手(商2=履正社)の左前適時打でサヨナラ勝ちを決めた。投げては先発の柳裕也投手(政経1=横浜)が早大打線を3安打完封。これで明大は6季連続の決勝進出となった。

 ここ一番で勝負強さを発揮した。明大は8回までに5度走者を得点圏に進めていたが、ことごとくチャンスで凡退し得点することができずにいた。しかし0―0で迎えた9回裏。途中出場の富岡優太内野手(商1=日大三)が放った打球が相手三塁手の失策を誘い出塁すると、そこから打線がつながった。続く小林恵大捕手(農1=遊学館)が相手投手の失策、上西達也外野手(営2=明大中野八王子)が四球で出塁し、一打サヨナラのチャンスを生み出すと、打席にはこの試合2安打を放っている2番海部。この秋のリーグ戦では10打数1安打と調子が上がらなかった。しかし、フルカウントから直球をレフト前に弾き返し、三塁走者をホームに返した。海部は「今日はヒットが3本出てよかった。自分ではまだまだできると思う」と次戦に向けて気持ちを引き締めた。

 抜群の安定感を見せた。この秋のリーグ戦で2試合に登板し、頭角を現している柳が早大打線を圧倒した。140㎞中盤の直球を主体に、球速差40kmとなる100㎞前後の緩いカーブなどを巧みに織り交ぜた。序盤から2ストライクに追い込んでからの低めに集めた直球が光った。点を失う気配を感じさせない圧巻の投球で散発3安打、15奪三振で早大打線を抑え込み、5回まで1度も出塁を許さなかった。柳は「真っすぐが外や低めに決まった」と納得の出来に満面の笑顔。また、小林恵のリードも好調の柳を後押しした。インコースを効果的に使い、早大打線に的を絞らせなかった。「柳と2人で作戦を考えて実行した」という投球の組み立てが勝利につながった。スタンドで試合を観戦していた善波達也監督も「柳は低めによく制球されていた。今日は良い成長ぶりを見せてくれた」と称賛。大車輪の活躍で未来のエース候補にその名を連ねた。

 リーグ戦と新人戦の史上8度目の兄弟優勝、4季連続36度目の新人戦制覇に向けてチームは上向きだ。小林恵は「神宮大会にいい形で1、2年生がつないでいきたい」と意気込んだ。決勝の相手は春と同じ法大だ。ゲームキャプテンの石井元内野手(営2=履正社)からは「優勝するしかないので優勝する」と頼もしい一言。活気あふれる下級生が新人戦優勝を目指し躍動する。

[箭内桃子]

打順 守備 名 前 打 安 点 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (右) 加勢(札幌一) 5 1 0 一ゴ 左安       中直    二ゴ    右飛
2 (中) 海部(履正社) 5 3 1 左安 三邪飛       遊安    二ゴ 左安
3 (三) 石井(履正社) 2 1 0 左安    四球    三ギ       三ゴ   
4 (左) 湯本(日本文理) 4 0 0 左飛    二ゴ    左飛       三振   
  左 荒木勇(愛工大名電) 0 0 0                           
5 (一) 西村竜(智辯学園) 2 0 0 捕邪飛    捕邪飛                 
  打 西岡(浦和学院) 1 0 0                右飛         
  一 川合(倉敷商) 1 0 0                      三振   
6 (遊) 石迫(九州国際大付) 4 2 0    右安 中飛       中二       遊ゴ
7 (二) 吉田(佼成学園) 2 0 0    三振    中飛               
  打二 富岡(日大三) 2 0 0                二ゴ       三失
8 (捕) 小林恵(遊学館) 4 0 0    左飛    二ゴ    一ゴ       投失
9 (投) 柳(横浜) 2 0 0    四球    三ゴ       三振      
  打 上西(明大中野八王子) 0 0 0                       四球
    計 34 7 1                        

名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責
◆明大投手成績◆
柳(横浜) 1 1 0 9 119 3 15 0 0
◆ベンチ入りメンバー◆
1 内海裕(商2=桐蔭学園) 5 石井(営2=履正社) 8 小倉(文2=関西)
17 柳(政経1=横浜) 34 富岡(商1=日大三) 9 湯本(法2=日本文理)
18 川口(法1=國學院久我山) 15 青野(商2=広島国泰寺) 24 海部(商2=履正社)
23 星(政経1=宇都宮工) 6 佐野恵(商1=広陵) 31 小野(商1=智辯学園)
12 倉富(法2=明大中野) 35 永田(農1=成田) 37 荒木勇(文1=愛工大名電)
22 小林恵(農1=遊学館) 14 吉田(国際1=佼成学園) 38 加勢(理工1=札幌一)
32 中道(商1=智辯学園) 16 石迫(政経1=九州国際大付) 39 西岡(法1=浦和学院)
3 川合(政経2=倉敷商) 19 水口(営2=明大中野八王子)
13 西村竜(農2=智辯学園) 7 上西(営2=明大中野八王子)

試合後のコメント
スタンドから試合を見守った善波監督
「柳は低めによく制球されていました。小林(恵)のリードもインコースを効果的に使い、柳の良さを引き出していました。良いバッテリーでした。リーグ戦ではなかなか長いイニングを投げさせられないのですが、今日は良い成長ぶりを見せてくれました。(柳の良さは)しっかりと腕を振って良い変化球が投げられることです。緩いカーブが良いです。これからが楽しみです」

ゲームキャプテンとしてチームをまとめた石井
「新人戦は3季連続優勝しているので4季連続優勝を目指しています。ですのでプレッシャーも少しありましたが、勝てて良かったです。とりあえずチームを盛り上げようと思ってやっていました。自分は今日は目立ったことはなかったですが(ゲームキャプテンとしての)仕事は、少しはできたと思いますし、内容は悪くはなかったと思います。(明日は)優勝するしかないので、優勝します」

サヨナラの適時打を放った海部
「(打った球は)真っすぐでした。今日ヒットが3本出て良かったです。リーグ戦から調子自体は悪くないですが、リーグ戦の投手のレベルは新人戦より高いので安打がなかなか打てなかったですが、それでもリーグ戦で(安打を)1本打てたことはホッとしています。でも、自分ではまだまだできると思っています。新人戦では自分がチームの中心となってみんなを引っ張っているので良いと思います」

公式戦初出場し、巧みなリードが際立った小林恵
「リーグ戦でもベンチに入ったことがなくて、今日初めて神宮で試合したのですが、早稲田相手ということで守備をしっかりしないといけないと思っていました。柳が先発で自分がキャッチャーだと前日に言われていて、2人で作戦を考えて実行したらいい感じになったのでよかったです。柳は低めのストレートがいいところに来ていたので、そこを有効に使いました。あと、インコースを多めに使って相手に的を絞らせないようにしました。神宮大会があるので、いい形で1、2年生がつないでいけるように明日優勝して、4季連続優勝したいと思います」

圧巻の投球で試合をつくった柳
「新人戦は負けたら次の試合に進めないので、今日勝たないといけないといういい緊張感で臨むことができました。今日は真っすぐのコントロールが良かったです。うまくコーナーを突いていくことができました。低めに外に真っすぐが決まるときは調子がいいときです。5回まで完全試合でしたが特に意識することなく我慢強く投げていくことを考えていました」