投手陣が打ち込まれて立大に大敗 優勝争いから後退する/東京六大学秋季リーグ戦

2013.10.09
 投手陣が打ち込まれ、今年初めて勝ち点を落とした。先発の関谷亮太投手(政経4=日大三)が6回に逆転の3点本塁打を浴びるなど、投手陣が立大打線から逃げ切れず、6投手をつぎ込んで計8失点。打線は、相手先発の澤田圭(立大)から中盤に菅野剛士外野手(法2=東海大相模)と坂本誠士郎捕手(文2=履正社)の本塁打で得点を重ねたが、逆転された6回以降は代わった齋藤(立大)を相手につながりを欠き、逆転できず。明大は立大に勝ち点2で並ばれ、勝ち点3の慶大に首位独走を許した。

 痛恨の一発を浴びた。3-2と1点をリードして迎えた6回。2死一、二塁のピンチの場面で、立大の代打・舟川を相手にバッテリーはそれまで左打者に有効だった内角への直球で攻めた。しかし打ち取ることはできず、舟川にライトスタンドへ逆転の3点本塁打を放たれた。「代打なので本塁打はないと思って強いボールを要求した」(坂本)が、相手が一枚上手だった。先発の関谷は、喜々としてダイヤモンドを一周する立大の選手たちの傍らでぼうぜん。坂本は打球が飛び込んだスタンドを見つめた。球場の雰囲気は一変した。舟川の打席前、善波達也監督がマウンドに駆け寄った。一打が出れば同点に追い付かれる場面。監督は関谷から上原健太投手(商2=広陵)に変えるかどうか、本人たちに意志を確認した。継投の判断はバッテリーに委ねられた。しかし、投手交代はしなかった。試合後、坂本は「関谷さんでいける自信があった」と苦渋の表情で語った。バッテリーの強気が裏目に出た。

 立大打線の猛攻を止められなかった。関谷は武器であるチェンジアップが決まらず「サンドバック状態だった」と初回から点を取られる苦しい投球。6回5失点で降板し、先発の役割を果たせなかった。二番手として登板した上原も7回に追加点を許した。上原は「(流れを)止めるつもりでマウンドに上がったが意味がなかった」と悔しさを浮かべた。8回に登板した星知弥投手(政経1=宇都宮工)は一つもアウトを取れずに山崎福也投手(政経3=日大三)に交代。その山崎も4番の岡部(立大)に左前適時打を打たれ、ピンチをしのげなかった。投手陣は昨季に見せた安定感を発揮することができず、結果無念の8失点。課題の残る結果となった。

 反撃の一発を見せた。0-1で迎えた4回。1死二塁の場面で6番の菅野が内角の直球をライトスタンド中段に放り込み、逆転を果たした。菅野は「粘った結果のホームラン」と振り返った。今季は「苦手な外角などのコースを責められることが多い」と苦しんでいた。しかし、ファールで粘った末に投じられた内角の直球は菅野の得意なコース。しっかりと振り抜き、打球は真っすぐスタンドに入った。チームとして今季初となる本塁打だった。また、その後1点を返され同点となった直後の5回の攻撃。先頭打者の坂本が放った打球はレフトスタンドポール際に放物線を描いた。坂本はリーグ戦初の本塁打。今季は打撃面でも「印象に残る活躍をしたい」と語ったその言葉通り、鮮烈な本塁打で打線を鼓舞した。しかし打線は依然本来の調子ではない。6回に逆転された後にはほとんど出塁することができず、スコアボードに0を並べた。

 今年初めて勝ち点を落とし、優勝争いから後退した。残す慶大、法大とのカードは落とせない。しかし「ベンチの雰囲気はそんなに暗くない」(菅野)と話すように決して絶望的ではない。チームは次に向け気持ちを切り替えている。投手陣に昨季のような安定感が戻り、打線につながりをもたせることができれば優勝は手の届くところにある。中嶋啓喜主将(法4=桐蔭学園)は「切り替えてしっかりやるだけ。慶応戦に向けてしっかり準備していく」と次を見据えている。次カードは勝ち点3で首位の慶大が相手だが、粘りの明大野球で臆することなく挑んでいく。

[箭内桃子]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (遊) 福田(広陵) 4 1 0 .375 左安    二直    左飛       二ゴ   
2 (二) 大塚(花咲徳栄) 3 0 0 .273 三ギ    中飛    遊ゴ       遊ゴ     
3 (三) 糸原(開星) 4 1 0 .321 左飛       一ゴ    中安    遊ゴ   
4 (一) 岡大(倉敷商) 4 1 0 .321 三飛       右安    三併       三ゴ
5 (右)中 高山(日大三) 4 0 0 .310    遊飛    左飛    三振       三振
6 (左)右 菅野(東海大相模) 4 1 2 .267    遊ゴ      右本       一ゴ    一ゴ
7 (中) 海部(履正社) 2 0 0 .000    二ゴ    遊ゴ               
  打左 上西(明大中野八王子) 1 0 0 .500                   遊失      
8 (捕) 坂本(履正社) 3 2 1 .190       左安   左本    右飛      
9 (投) 関谷(日大三) 1 0 0 .000       投ギ      遊ゴ            
投 上原(広陵) 0 0 0 .000                           
  打 眞榮平(興南) 1 0 0 .000                   三振      
  投 星(宇都宮工) 0 0 0 —                           
  投 山崎(日大三) 0 0 0 .143                           
投 柳(横浜) 0 0 0 —                           
     計 31 6 3 .259                             

名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
◯関谷(日大三) 4 1 2 5 2/3 116 10 3 1 5 4.29
上原(広陵) 7 1 0 1 1/3 24 4 0 0 1 0.66
星(宇都宮工) 3 0 0 0 0/3 9 1 0 1 2 10.80
山崎(日大三) 5 2 1 1 14 1 2 0 0 3.63
柳(横浜) 2 0 0 1 17 0 2 0 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
10 中嶋(法4=桐蔭学園) 22 高橋隼(法3=日本文理) 6 福田(商3=広陵)
19 関谷(政経4=日大三) 12 坂本(文2=履正社) 16 吉田(国際1=佼成学園)
11 山崎(政経3=日大三) 25 岡大(政経4=倉敷商) 15 石井(営2=履正社)
18 今岡(文3=横浜隼人) 33 眞榮平(政経3=興南) 8 中原(文4=横浜)
1 上原(商2=広陵) 4 大塚(商2=花咲徳栄) 7 菅野(法2=東海大相模)
17 柳(政経1=横浜) 14 七田(商3=小城) 9 高山(文2=日大三)
23 星(政経1=宇都宮工) 5 糸原(営3=開星) 24 海部(商2=履正社)
27 西村祐(法4=春日部共栄) 35 青野(商2=広島国泰寺)
32 柴田(法4=中京大中京) 38 上西(営2=明大中野八王子)
慶 明 立 早 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第4週  10/8現在
慶大 —    ●○○    △●◯○ ○○ 9 6 2 1 3 .750
明大    — ●○● ○●○    ○○ 8 5 3 0 2 .625
立大 ◯●● ○●○ —    ◯◯      8 5 3 0 2 .625
早大    ●○●    —    ◯◯    5 3 2 0 1 .600
法大 △○●●    ●●    —    6 1 4 1 0 .200
東大 ●● ●● ●●    — 6 0 6 0 0 .000

試合後のコメント
ベンチからチームを支えた中嶋

「切り替えて次しっかりやるだけです。慶応戦に向けてしっかり準備していきます」

4回に右前安打で出塁してチャンスを作った岡大
「要所要所で踏ん張れなかったことが敗因です。勝負どころでしっかりやっていかないといけないです。でもまだ優勝の可能性はありますし、幸い1週間空くので、守備面を立て直していきたいです」

立ち上がりから苦しんだ先発の関谷
「サンドバッグ状態だったので、ふがいないです。負けてしまったので、次に向けて切り替えるだけです」

1番打者として安定した活躍を見せている福田周平内野手(商3=広陵)
「今日は気迫で負けました。昨日も気迫で押されていたので、入りから100%でいこうとしたのですが…。終盤は集中力が切れてしまいました。もっと束になって戦わないといけないです。まだ優勝がなくなったわけではないですし、チーム一丸となって、全員が100%の力で慶応、法政を倒していきたいです」

二番手として登板した上原
「完全に勢いが向こうにある状態だったので止めるつもりでマウンドに上がりましたが、意味がなかったです。調子は良くも悪くもありませんでした。良い感じのところに投げても打たれてしまう感じでした。全てタイミングを合わされてしまいました。次は慶応の試合を見て、ミスなく配球通りに投げられたらいいと思います」

本塁打でチームを勢いづけた坂本
「今日は追い風だったので、それを意識しつつうまくリードしていこうと考えました。相手も工夫してきていたので、序盤にチェンジアップが打たれました。(6回のピンチの場面は)継投のタイミングだったので上原でいくか関谷さんでいくか監督に聞かれました。自分は関谷さんでいけると思ったので、打たれたのは自分のせいです。今まで以上に自分の責任というのが大きいと感じました。相手打者は代打だったので、本塁打はないと思って強いボールを要求しました。そこまで左打者へのインコースが良かったのでそれも意識しました。次の回で交代のつもりだったので、強いボールでとにかく押そうと思いました。 次の慶応戦はもう落とせないので勝つことだけを考えて、今まで以上に工夫して配球していきます」

今季チーム初本塁打を放った菅野
「(4回の本塁打は)内角のストレートです。ストレートを狙っていたというよりは、粘った結果のホームランでした。久しぶりに自分の好きなところに来ました。ベンチの雰囲気はそんなに暗くはないです。立教も勝ち点を1つ落としているので、次の慶応戦に勝てばいいだけです」