上武大に逆転負け 32年ぶりの日本一逃す/全日本大学選手権

2013.06.15
上武大に逆転負け 32年ぶりの日本一逃す/全日本大学選手権
 頂点にはたどり着かなかった。7回に勝ち越しを許し、初優勝を目指す上武大の粘りに屈した。打線は2回の高山俊外野手(文2=日大三)の適時打など、相手を上回る8安打を放つが、2回以降得点を奪えなかった。準決勝敗退で、32年ぶりの春日本一を逃した。

 9回2死、3番糸原健斗内野手(営3=開星)が二ゴロに倒れ、日本一の夢がついえた。喜びを爆発させた上武大とは対照的に、明大ナインはしばらくベンチから動けなかった。優勝候補の筆頭に挙げられながら、4強止まり。善波達也監督は「東京六大学代表として何とかしたかった。申し訳ないし、残念」と敗戦を悔やんだ。

 上武大の勢いを抑えることができなかった。先発の山崎福也投手(政経3=日大三)は、強打の上武大打線を6回まで1得点に抑える。しかし、疲れが見え始めた7回。山崎が1死二塁のピンチを招いて交代すると、代わった上原健太投手(商2=広陵)、関谷亮太投手(政経4=日大三)がともに失点。集中打を浴び、痛恨の逆転を喫した。初優勝を狙い、積極的なバッティングをする上武大の打者の気迫に押された。

 あと1本が出なかった。1点を追う8回、5番菅野剛士外野手(法2=東海大相模)の右翼線を破る二塁打などで、1死三塁の同点の好機をつくる。しかし、途中出場の7番上西達也外野手(営2=明大中野八王子)が力のない二ゴロに倒れる。四球を挟み、9番大塚健太朗内野手(商2=花咲徳栄)も一ゴロに倒れた。この試合、明大は相手の6本を上回る8本の安打を放ったものの、好機で決定打を欠き、わずか2得点。2回までに高山の適時打などで幸先良く2点を先制するも、それ以降は点を奪えなかった。「タイミングを外すようなピッチングをしてきた」(中嶋啓喜主将・法4=桐蔭学園)。緩急を有効に使う投球をした横田(上武大)を捉えることができなかった。試合後、中嶋は「欲しいところで点が取れないのがチームの現状ですし、それが敗因」と悔しさをにじませながら語った。リーグ戦の得点圏打率は2割2分8厘と、打線の勝負弱さはリーグ戦からの課題であったが、全国の舞台でも露呈した。

 秋季リーグ開幕まであと2カ月半。春秋連覇へ、打撃力向上など課題は多い。「自分たちの足元を見つめ直して、今回見つかった課題を直していきたい」(中嶋)。リーグ連覇を果たし、全国の舞台で雪辱を果たす。

[森大輔]

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (右) 高山(日大三) 5 2 1 .300 中安 中安    一ゴ    中飛    一ゴ
2 (三) 石井(履正社) 3 0 0 .000 捕ギ 中飛    二ゴ       遊ゴ      
打 石畑(広陵) 1 0 0 .000                      三振
3 (二) 糸原(開星) 4 1 0 .500 三ギ    左安    中飛    二ゴ    二ゴ
4 (一) 岡大(倉敷商) 3 1 1 .400 中飛    中飛    左安    三振      
5 (左) 菅野(東海大相模) 2 2 0 .444 四球    中安    四球       右二   
6 (中) 中嶋(桐蔭学園) 3 0 0 .300 三振    三振    三振       投ギ   
7 (指) 西村祐(春日部共栄) 2 0 0 .000    一ゴ 中飛                
  打指 上西(明大中野八王子) 2 0 0 .400             二ゴ       二ゴ   
8 捕 坂本(履正社) 3 1 0 .000    左安    三振    投ゴ    四球   
9 (遊) 大塚(花咲徳栄) 3 1 0 .300    三ギ    右安    遊ゴ    一ゴ   
   計 31 8 2 .333                           

◆明大投手成績◆
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
山崎(日大三) 2 1 0 61/3 95 4 8 4 2 1.76
●上原(広陵) 2 0 1 00/3 8 1 0 1 1 15.00
関谷(日大三) 2 0 0 02/3 39 3 1 0 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
19 関谷(政経4=日大三) 25 岡大(政経4=倉敷商) 10 中嶋(法4=桐蔭学園)
11 山崎(政経3=日大三) 22 高橋隼(法3=日本文理) 8 中原(文4=横浜)
18 今岡(文3=横浜隼人) 4 宮内(政経2=習志野) 26 宮武(商4=三重)
1 上原(商2=広陵) 14 大塚健(商2=花咲徳栄) 7 菅野(法2=東海大相模)
17 柳(政経1=横浜) 3 原島(農4=国士舘) 9 高山(文2=日大三)
29 川口(法1=国学院久我山) 5 糸原(営3=開星) 24 海部(商2=履正社)
2 石畑(商4=広陵) 13 西村竜(農2=智辯学園) 35 石井(営2=履正社)
12 坂本(文2=履正社) 16 吉田(国際1=佼成学園)
27 西村祐(法4=春日部共栄) 38 上西(営2=明大中野八王子)

試合後のコメント
善波監督

「六大学の代表として何とかしたかった。申し訳ないし、残念。1点でも多く取ろうとしたが、相手の投手に低めで出し入れをされました。低めを捨てさせたらぴたっときました。あと9番にやられましたね。山崎は立ち上がりから良くなかったので、3回くらいからどこで替えようかと気にしていました。私の判断が悪かったです。追いつかれる前に替えようと思っていました。選手たちは精一杯やっての結果。勝たせられなかったのは…残念です。上武大さんはいいチームでした。一球一球粘り強くて、うちがやりたいことの上をいっていました。上原もできればランナーがいないところで投げさせたかったですね。春は19試合を戦いましたが、一つずつうまく、強くなっていきました。何が日本一になれなかった原因かこれからコーチ、監督でよく考えていきたいです」

6番で出場した主将の中嶋
「(横田投手の印象は)ストレートと変化球の緩急を使ってきて、ピンチの時は開き直っていい球を投げてきた印象があります。(対策は)低めにコントロールしてきたので、ストライクゾーンを上げていこうと話していました。(序盤は効果的に点を取っていたのに)欲しいところで点を取れないのがうちのチームの現状ですし、それが敗因だったと思います。(7回から満塁で失点したが)アウト一つが欲しいところでした。ただ、ショートも一生懸命やっていました。それまでにチャンスで自分が打っていませんでしたし、内野手のせいではなく、チャンスで打てなかった自分のせいだと思います。(横田投手は打ちづらかったか)投げ方を細かく変えてきたり、チェンジアップもしっかり腕を振ってきました。タイミングを外すようなピッチングしてきたので、いつも対戦する投手よりやりづらかったです。(2009年の神宮大会も上武大に負けたが)意識はしてなかったです。(リーグ戦では最終カードで逆転の優勝だったが、勝ち切れなかった要因は)リーグ戦は1敗しても次に勝てば勝ち点をもらえますし、トーナメントの戦い方に慣れていませんでした。リーグ戦とは違った緊張感がありましたし、そこらへんの難しさがありました。ただ、それ以上に粘りを持ち味としていた自分たちのゲームができなかったことが敗因だったと思います。(左打者は)インコースを捨てて、アウトコースに絞っていこうと話していました。(リーグ戦では)狙い球を絞らず、来た球を打っていこうというスタンスで結果が出ていたので積極的に振っていこうとは決めていました。ただ、今日は裏目に出たというか狙い球を絞り切れませんでした。(大会通じての収穫は)手応えよりも、秋に向けてやらなきゃいけないことが見えてきました。ああいった技巧派のピッチャーを打ち崩すことが課題になると思います。この大会に懸ける思いは強かったので、代表合宿には気持ちが切り替わってないです。明日から秋に向けて練習は始まるので、まずは自分たちの足元見直して、今回見つかった課題、修正点を直していきたいです」

先発した山崎
「今日は調子があまり良くありませんでした。三つくらい無駄な四球がありました。力みもありましたが、力不足です。何で調子が悪いかはわかりません。ランナーを出して降板した回は、先頭に四球を出したのが全てです。そこが甘さだったと思います。これからはスタミナをつけて、ここ一番で抑えられるピッチャーになりたいです」