上原好投で逆王手 優勝を懸けた大一番へ/東京六大学春季リーグ戦

2013.05.28
上原好投で逆王手 優勝を懸けた大一番へ/東京六大学春季リーグ戦
 5年ぶりの春制覇へ王手を掛けた。先発は上原健太投手(商2=広陵)。6回1/3を3失点と粘投し、負ければ法大の優勝が決まる一戦で先発の役割を果たした。打線も糸原健斗内野手(営3=開星)が2安打3打点の活躍を見せるなど、合計13安打6得点で法大投手陣を打ち崩した。大事な一戦で投打の歯車が噛み合い、無敗の法大に土を付けた。

 粘りの投球で踏ん張った。この試合の先発は今季初先発の上原。「昨日帰ってからすぐ先発させようと決めた」(善波達也監督)と大役を受けた2年生左腕は「打たれても粘ることを意識した」(上原)と得点圏に走者を背負っても簡単には点を与えない。2回以降毎回の9安打を浴びながらも、1試合平均得点が6.9点の強力打線を3点に抑えた。最速147kmながら奪三振は0。球数は69球と、力には頼らない丁寧に打たせて取る投球を見せた。昨秋、チーム最多の3勝を挙げた期待の左腕も今季は主に中継ぎとして登板。「先発で投げたいという思いはあった」という将来のエース候補は見事監督の期待に応えた。

 7回裏1死一、三塁のピンチの場面では、前日の2回戦で9回135球を投げた山崎福也投手(政経3=日大三)が連投のマウンドに上がった。交代直後に適時打と犠飛で2点を返されるものの、4番西浦直(法大)を遊ゴロに打ち取りピンチを切り抜けた。山崎は前日の疲れからか球に本来の勢いが見られなかったが「これ以上はやれないと思った」(山崎)と変化球を軸とした丁寧な投球で逃げ切った。この試合、法大打線に合計11安打を浴びたものの、今季のチームの持ち味である粘りを見せて3失点に抑えた。

明大5回1死満塁 2点左前適時打を放ちガッツポーズの糸原<br /><
明大5回1死満塁 2点左前適時打を放ちガッツ
ポーズの糸原

  
 好調打線がこの日も火を吹いた。法大戦が始まる前まではチーム打率2割2分6厘、平均3.9得点と、湿りがちだった明大打線。しかし今カードは2戦とも2ケタ安打を記録し、計10得点と好調を維持している。この試合も13安打6得点と爆発した。2-1と1点差の5回。4番岡大海内野手(政経4=倉敷商)が相手先発の石田(法大)から「絞っていた」と初球の浮いたチェンジアップを狙い打ち、二遊間を破る中前適時打を放った。続く5番糸原もこの日2本目となる左前適時打を放ち、この回一挙3得点。直球とチェンジアップの緩急で攻める投球を攻略し、左腕エース・石田を2試合連続でノックアウトした。

 逆方向への意識が功を奏した。合計13安打のうち、引っ張った打球はわずか2本。「リードが外角中心であることがデータとして出ていた」(海部大斗外野手・商2=履正社)と外角に偏る相手バッテリーの配球を読み、チーム全体で徹底。狙い打ちで合計13安打を放ち、相手投手陣を打ち崩した。

 ついに最後の決戦が始まる。負ければ法大の優勝、と追い込まれた状況で勝利を果たした明大。これで1勝1敗1分のタイとなり、5年ぶりの春優勝、3季ぶりの完全優勝へ逆王手をかけた。善波監督は「うちの方が少しチャンスが来たかなと思います」と明日の勝利に自信をのぞかせた。4回戦は勝利を果たしたチームが完全優勝を果たす。「自分たちはいつも通りやるだけ。絶対に勝ちたいと思う」(中嶋啓喜主将・法4=桐蔭学園)。苦しみながらたどり着いた最終決戦を制し、頂点に立つ。

[森大輔]

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (右) 高山(日大三) 4 1 0 .240 四球    左安    左飛 中飛 中飛      
  中 中原(横浜) 0 0 0 .333                           
2 (中)右 海部(履正社) 3 1 0 .200 投ギ    ニゴ    四球 左二    ニゴ   
3 (左) 菅野(東海大相模) 5 3 1 .333 投ゴ    左二    中安 中安   中飛   
4 (一) 岡大(倉敷商) 4 2 1 .240 四球    三ゴ    中安 二飛    中安   
5 (二) 糸原(開星) 5 2 3 .277 左安    二ゴ    左安    中飛 二飛   
6 (三) 石井(履正社) 2 0 0 .214 右飛       二ゴ               
  打 宮武(三重) 1 0 0 .273             三振            
  三 原島(国士舘) 2 1 0 .333                   中安    一ゴ  
7 (遊) 大塚健(花咲徳栄) 4 1 0 .182    右飛    投直 左飛    四球    中安
8 (捕) 坂本(履正社) 3 1 0 .220    三振    三ゴ    右安 四球    投ギ
9 (投) 上原(広陵) 3 1 0 .200    二ゴ       右二 捕ギ 投ゴ      
  投 山崎(日大三) 1 0 0 .346                         左飛
   計 37 13 6 .246                        

◆明大投手成績◆
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◯上原(広陵) 6 1 0 6 1/3 69 9 0 1 3 3.52
山崎(日大三) 10 5 2 2 2/3 30 2 1 0 0 1.61
◆ベンチ入りメンバー◆
19 関谷(政経4=日大三) 25 岡大(政経4=倉敷商) 10 中嶋(法4=桐蔭学園)
11 山崎(政経3=日大三) 33 真栄平(政経3=興南) 8 中原(文4=横浜)
18 今岡(文3=横浜隼人) 14 大塚健(商2=花咲徳栄) 26 宮武(商4=三重)
1 上原(商2=広陵) 3 原島(農4=国士舘) 7 菅野(法2=東海大相模)
17 柳(政経1=横浜) 5 糸原(営3=開星) 9 高山(文2=日大三)
23 星(政経1=宇都宮工) 15 伊藤剛(文4=長野日大) 24 海部(商2=履正社)
2 石畑(商4=広陵) 4 宮内(政経2=習志野) 34 吉田(国際1=佼成学園)
12 坂本(文2=履正社) 35 石井(営2=履正社)
27 西村祐(法4=春日部共栄) 38 上西(営2=明大中野八王子)
勝敗表 第7週  5/27現在
法 明 立 慶 早 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
法大 — ○△● ○○ ○○ ○◯ ○○ 11 9 1 1 4 .900
明大 ●△◯ — ○●○ ●◯○ ●△○○ ○○ 15 9 4

2 4 .692
立大 ●● ●○● — ○●○ ○○ ○◯ 12 7 5 0 3 .583
慶大 ●● ○●● ●○● —    ○○ 10 4 6 0 1 .400
早大 ●● ○△●● ●●    — ○○ 10 3 6 1 1 .333
東大 ●● ●● ●● ●● ●● — 10 0 10 0 0 .000

試合後のコメント
善波監督

「何とか勝って本当の優勝決定戦に持ち込めました。昨日帰ってからすぐ上原を先発させようと決めました。関谷(亮太投手・政経4=日大三)もいましたが、今日は上原の方が試合をつくってくれると思いました。私の期待よりみんなの期待に応えてほしいと思います。坂本(誠志郎捕手・文2=履正社)はリードや打者を見る目が良かったと思います。法政に安打を打たれてない回はあまり無いと思いますが、ランナーを背負いながら粘ってくれました。4回戦になり、体力勝負になってきましたが、3戦目も4戦目もこなしているうちの方が少しチャンスがきたかなと思います。法政さんの選手からもすごく気持ちを感じるので、こっちも負けない気持ちで戦いたいと思います」

主将の中嶋
「やっと同じ土俵で法大と戦うことができます。明日は本当に力のぶつかり合いになると思います。1回負けてから2つ勝つのが、自分たちの戦いなのでやるだけやりたいと思います。自分は試合に出られないので、声を出してチームを盛り上げています。出ている選手が、自分のためにやってくれると言ってくれているので、頑張ってほしいです。明日勝てば優勝ですが、自分たちはいつも通りやるだけです。絶対に勝ちたいと思います」

2安打1打点の岡大
「石田にはチェンジアップでやられていたので、それに絞って打ってやろうと思っていました。昨日も船本はサイドスローなので、右方向へ引っ張らずに打つことが大事だと思い、投手によってバットを短く持ったりしてコンパクトに振っています。今日はここぞという場面で打てたので、気持ちが楽になりました。中嶋、福田(周平内野手・商3=広陵)がケガで出られませんし、スタンドの方々、練習を手伝ってくれる人の気持ちに応えられるように、何が何でもやってやろうと思います」

先制打を含む3打点を挙げる活躍を見せた糸原
「石田投手は真っ直ぐがいいので、バッターボックスのラインぎりぎりに立ってボールを絞って、レフトにもっていけました。打ったのはストレートです。チームに貢献できて良かったです。積極的にどんどん振っていったのが良かったです。打てないときは消極的だったところもありましたが、今は積極的にいけていてそれが今はいいと思います。自分たちは粘りの野球でここまで来ました。法政は強いですが、法政を倒して優勝したいです」

リリーフ登板の山崎
「点差があったので、思っていた以上に落ち着いて投げられました。ピンチでしたが、これ以上は点をやれないという気持ちで投げました。リリーフだったが絶対に取られないという気持ちでマウンドに向かいました。走者を出しても抑えていくことで、雰囲気は変わってきたと思います。明治はのってきましたし、法政は悪くなっているのかなと思います。明日も負けられません。低めを突いて、いかに中心選手を抑えられるかです。絶対に勝ちます」

先発し好投した上原
「今日は打たれると思っていたので、いかに最小失点で抑えるかを考えていました。ゲーム前はあまり緊張はしていなかったのですが、ゲームに入ってから緊張し始めました。サイン通りに投げてコースに投げ分け抑える自信はあって、打たれても粘ることを意識していました。2回は甘く入って打たれてしまったけれど、あとはうまく抑えられました。先発で投げたいという思いはありました。そんな中、前向きな気持ちで投げたことが結果に繋がったと思います」

ダメ押しの一打を放った海部
「チームをまとめている中嶋さんがケガをしてグラウンドにいないため、その分も背負いました。監督の期待に応えられたので良かったです。左投手に対しては逆方向に打つことを常に意識しています。相手捕手の配球が外角中心なので、引っ張ると引っ掛けてゴロになってしまいます。ですので、チームとしても逆方向に打つことを心掛けています。相手捕手が外角中心にリードしていることはデータとして出ていて、試合で対戦しても実際にそうだと思いました。ここまで来たら勝たないと意味がないので、明日は一致団結して全力で法政を倒しにいきます」

スタメンマスクの坂本
「上原はボールに力があるので、それで押していこうと決めていました。ピンチの時には打者の雰囲気を読んで、いいボールを使ってリードしました。3戦目はうちが有利だと思っていました。粘りあえば勝てるといういい雰囲気でやれました。明日は勝てば優勝ですが、今まで通りの野球をしていけば勝てると思います」

今日も3安打を放った菅野
「3安打だったが調子自体は変わらないです。しかしいつも以上に気持ちが入っていたので打てました。逆方向に強く打つ練習しているので、その成果が出たと思います。バットを短く持つことで距離は出ないけど、インパクトの時に強く振れるのでいい影響が出ています。いつもたくさんの方々に応援に来てもらっているので勝って喜ばせたいです」

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対法大戦
5月28日 13時試合開始予定(一塁側)

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