宮武殊勲の先制打 慶大倒し、次週法大と優勝決定戦/東京六大学春季リーグ戦

2013.05.22
宮武殊勲の先制打 慶大倒し、次週法大と優勝決定戦/東京六大学春季リーグ戦
 逆転優勝へ望みをつないだ。4回、代打の宮武佑磨外野手(商4=三重)の中前適時打で先制すると、7回にも菅野剛士外野手(法2=東海大相模)の左翼線適時二塁打で追加点を挙げた。投げては山崎福也投手(政経3=日大三)、関谷亮太投手(政経4=日大三)のリレーで慶大打線を完封。勝ち点を4とし、首位の法大に並んだ。次週の法大との直接対決で勝ち点を得たチームが優勝となる。

 復活を遂げた男が勝利の一打を放った。0―0で迎えた4回。明大は慶大先発のエース白村から安打と四球で2死一、二塁の好機をつくる。ここで打席には代打の切り札宮武。3ボール1ストライクから真ん中高めの直球を中前へ打ち返した。センターが飛びつくも届かない。待望の先制適時打となった。「チャンスでいつでもいけるように振っていた。監督からの期待も感じていたのでとてもうれしかった」。宮武は一塁上で声援を送ってくれたスタンドへ向け、両手を挙げた。

 高校通算40本塁打を誇る左の強打者として入学時から注目され、1年秋にリーグ戦初出場。初打席で適時打を放つなど周囲からの期待は大きかった。しかし2年秋に右肘の靭帯(じんたい)を痛めた。昨年4月に再発し、腱(けん)の移植手術をした。リハビリの日々が続き、昨年のリーグ戦出場はゼロ。何とかスイングができるようになったのは昨年6月、ボールが投げられるようになったのは昨年11月だった。それでも復活をあきらめなかった。「昨年1年間リハビリで何もできなかったけど、親やチームのみんなが支えてくれた」。懸命のリハビリを経て、今季から復帰。主に代打での出場で、9打数3安打3打点と好成績を残し、監督からの信頼も厚い。「こうやって活躍することができたので、これまで支えてくれた人に感謝したい」。苦しみを乗り越えた男は、ここ一番で頼りになる。

先発の山崎は7回1/3の好投でリーグトップの5勝目を挙げた<
先発の山崎は7回1/3の好投でリーグ
トップの5勝目を挙げた

 盤石の投手リレーだ。先発の山崎は走者を背負う場面が多かったが、打たせて取る粘りの投球で7回まで4安打無失点に抑えた。「今日は絶対に負けない、リベンジするという気持ちで投げた」と気迫溢れる投球を見せた。山崎は完封ペースで投げていたが8回、1死から二塁打を打たれたところで、おととい慶大2回戦で2試合連続完封を決めた関谷にマウンドを譲った。1死二塁の状況から今季初の救援での登板となった関谷は「早めに準備していたので、動じなかった」。勢いのある球で後続を抑え、そのまま最終回も三者凡退に。1回2/3を無安打3奪三振と圧巻の投球だった。

 いよいよ決戦の時を迎える。首位法大に勝ち点で並び、次週直接対決の勝者が完全優勝。明大が勝てば3季ぶり35回目のリーグ優勝となる。いまだ無敗の法大とは対照的に、明大はここまで3敗。幾度となく窮地を脱してきた。中嶋啓喜主将(法4=桐蔭学園)も試合後「挑戦者の気持ちで臨みたい」と優勝を懸けた大一番へ意気込んだ。チーム一丸となって頂点を目指す。

[森大輔]

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (遊) 福田(広陵) 4 0 0 .227 三振    遊ゴ 三振    投ゴ         
  三 原島(国士舘) 0 0 0 .000                           
2 (中) 高山(日大三) 4 2 0 .222 一ゴ    二安    一ゴ    右安      
3 (左) 菅野(東海大相模) 3 1 1 .270 二ゴ    四球    ニゴ    左二      
  走左 中原(横浜) 0 0 0 .333                           
4 (一) 岡大(倉敷商) 3 1 0 .220    三ゴ 三ゴ    二安    投ギ      
5 (中) 中嶋(桐蔭学園) 3 0 0 .220    三ゴ    三ゴ 四球    一飛      
6 (三)二 糸原(開星) 3 1 0 .222    四球    遊ゴ 三振       右二   
7 (投) 山崎(日大三) 3 2 0 .429    中安    左安    三振         
  投 関谷(日大三) 1 0 0 .133                      二ゴ   
8 (捕) 坂本(履正社) 3 0 0 .167    右飛    四球    二ゴ    二飛   
9 (二) 大塚健(花咲徳栄) 1 0 0 .000       三振                  
  打 宮武(三重) 1 1 1 .333          中安               
  走二遊 宮内(習志野) 2 1 0 .100                左安    捕邪飛   
   計 31 9 2 .226                        

◆明大投手成績◆
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◯山崎(日大三) 8 5 2 7 1/3 104 4 3 2 0 1.63
関谷(日大三) 6 3 1 1 2/3 20 0 3 0 0 0.70
◆ベンチ入りメンバー◆
19 関谷(政経4=日大三) 25 岡大(政経4=倉敷商) 10 中嶋(法4=桐蔭学園)
11 山崎(政経3=日大三) 35 石井(営2=履正社) 8 中原(文4=横浜)
18 今岡(文3=横浜隼人) 4 宮内(政経2=習志野) 26 宮武(商4=三重)
31 月田(商3=熊本工) 14 大塚健(商2=花咲徳栄) 7 菅野(法2=東海大相模)
17 柳(政経1=横浜) 3 原島(農4=国士舘) 9 高山(文2=日大三)
23 星(政経1=宇都宮工) 5 糸原(営3=開星) 24 海部(商2=履正社)
1 上原(商2=広陵) 15 伊藤剛(文4=長野日大) 27 西村祐(法4=春日部共栄)
2 石畑(商4=広陵) 6 福田(商3=広陵)
12 坂本(文2=履正社) 38 上西(営2=明大中野八王子)
勝敗表 第6週  5/19現在
法 明 立 慶 早 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
法大 —    ○○ ○○ ○◯ ○○ 8 8 0 0 4 1.000
明大    — ○●○ ●◯○ ●△○○ ○○ 12 8 3

1 4 .727
立大 ●● ●○● — ○●○ ○○    10 5 5 0 2 .500
慶大 ●● ○●● ●○● —    ○○ 10 4 6 0 1 .400
早大 ●● ○△●● ●●    — ○○   10 3 6 1 1 .333
東大 ●● ●●    ●● ●● — 8 0 8 0 0 .000

試合後のコメント
5番に座った中嶋

「法大には挑戦者の気持ちで臨みます。自分たちの方が神宮では多くやれてますし、経験値は多いはずです」

2番手で登板し1回2/3を完璧に抑えた関谷
「リリーフでしたが早めに準備していましたし、あのような場面は想定していたので、動じることなくいけました。疲れは1日空きましたし、特に無かったです。3戦目を想定した練習量はやってきています。1戦1戦やっていくとは言っていましたが、やはり頭の片隅には法政と最終戦で優勝を争うことを考えていました。やっとフラットな立場になりましたし、挑戦権を得た気持ちでいます。優勝を懸けて戦えることはうれしいですね。チームは粘ることができています。法政とは対照的な勝ち上がり方ですが、競った場合はうちの方が強いと思います。昨年目の前で胴上げされたのは悔しかったです。今年は自分たちが目の前で優勝できるようにしたいです。個人タイトルは意識していないです。試合前に3年間積み重ねた気持ちをぶつけろと監督に言われました」

4回に先制の適時打を放った宮武
「4回のタイムリーで打った球はストレートです。センターに捕られるかなと思いましたが、落ちたのでとてもうれしかったです。チャンスでいつでもいけるように振っていたところで監督に呼ばれました。白村には初戦、スライダーでやられていたので、それを狙っていたのですが、3ボールになったのでボールをしっかり見て、開かずに打ち返すことができました。いつも通りの形でできました。監督から声は掛けられていませんが、いつもチャンスで使ってくれているので、期待は感じていました。今日負けると優勝が無くなるので必死でした。ベンチに入っていない人たちからの声援も聞こえていました。昨年1年間は右肘のリハビリで何もできませんでしたが、その間も親やチームのみんなが支えてくれました。今日もこうやって取材してもらったりしているので、支えてくれた人たちに感謝したいです。福也や関谷も頑張っているので、自分は代打として仕事をきっちりこなしていきたいです」

先発し7回1/3を無失点に抑えた山崎
「今日は絶対に負けない、リベンジするという気持ちで登板しました。2回のピンチも自分の中では点は入らないという自信がありました。あの場面はバントも頭に入れていました。抑えられて良かったです。今季の自分は5回を過ぎると球が安定するので、それは自信になります。後ろに関谷さんがいると安心して投げられます。昨日雨で試合中止になりましたが、中1日より中2日の方が楽なので助かりました。中2日だと体が万全の状態で投げられます。1回戦の本塁打と9回の追加点を反省点として投げました。法政は今勢いがあるので、勢いに乗らせないような投球をします」