初回に一挙12得点を挙げ記録的大勝 秋連覇へ一歩前身/東京六大学秋季リーグ戦

2012.10.08
初回に一挙12得点を挙げ記録的大勝 秋連覇へ一歩前身/東京六大学秋季リーグ戦
 強力打線が本領を発揮した。明大は1回に高山俊外野手(文1=日大三)の大学初となる2点本塁打など9安打を集め一挙12得点を挙げた。1イニング12得点以上は六大学史上3度目となる大記録だ。投手陣は好調な東大打線に10安打を打たれながらも、要所を締めて0点に抑えた。

 元超高校級強打者が一振りで試合を決めた。1回、東大先発の香取から先頭打者の上本崇司内野手(商4=広陵)が四球を選ぶと、続く高山が大学初本塁打を放ち2点を先制した。その後も中嶋啓喜外野手(法3=桐蔭学園)の2試合連続となる本塁打などで結局この回9安打を集め、一挙12得点を挙げた。1イニング12得点以上は東京六大学野球史上3度目となる大記録だ。先制本塁打を放った高山は「立大戦では低い変化球が見えていなかったのでそれに対応できるようにした」と早大戦からバッティングフォームを「重心を低くして足を上げないように」と変更した。フォーム変更前の立大戦は打率2割1分4厘だったが、変更後の早大戦からは3割1分8厘と好調を維持している。この打席では最初は香取の投球にタイミングが合っていなかったが「ほぼ全球同じ球種、同じコースだった」と淡泊な攻めをしていた東大バッテリーからファールを重ねるうちにタイミングを合わせていた。そして9球目に右翼ポール直撃の2点本塁打を放った。高校通算32本塁打を放った強打者が本領を発揮した。

 その後は7回に2点を取ったものの、2回から5回まで東大2番手の関に無安打に抑えられるなど拙攻が目立った。しかし、初回の大量得点がこの試合の全てを決めた。
 

小雨が降る状況の中、5回を無失点に抑え<br />た先発の山崎”align=left><br clear=小雨が降る状況の中、5回を無失点に抑え
た先発の山崎

 
 粘りの投球で勢いのある赤門打線を抑えた。打率3割超の山本を筆頭に、開幕から好調を維持する東大打線。先発の山崎福也投手(政経2=日大三)は6安打を打たれ、3度も得点圏にランナーを背負った。しかし、それらのピンチをいずれも三振で締めるなど要所を抑えて5回を無失点。その後は細かい継投でつなぎ、この日まで今季全試合で得点を挙げていた好調の東大打線を完封した。

 4季ぶりの勝利を目指す東大を撃破し、勝ち点3を獲得して2位に浮上した明大。今季も残り2カードとなり、ついに優勝が見えてきた。次なる相手は今春敗北を喫した慶大。「春に負けたチームには負けない」と言う田中勇次主将(法4=鳴門工)の言葉通り、今春の雪辱を果たし悲願の秋連覇へ突き進む。

[森大輔]

   

 

 

◆明大打撃成績◆
打順 守備 名 前 打 安 点 率 1   2 3 4 5 6 7 8 9
1 (遊) 上本(広陵) 4 0 0 .313 四球 右飛    左飛    中飛    四球 右飛   
2 (右) 高山(日大三) 6 3 3 .278 右本 中二    一ゴ       三安 左飛    二ゴ
3 (左) 菅野(東海大相模) 3 1 0 .500 右安 一ゴ    一ゴ                  
  打 川嶋克(日南学園) 1 0 0 .222                   一飛           
  左 田中勇(鳴門工) 1 0 0 .364                      四球    右飛
4 (一)投 岡大(倉敷商) 5 4 2 .429 死球 左二       遊飛    右安

遊安 右三
5 (中) 中嶋(桐蔭学園) 5 3 3 .345 左二 左本       四球      右前       二飛
  中 中原(横浜) 0 0 0 ―                         
6 (三)一 原島(国士舘) 5 1 2 .286 右二 左飛       中飛    三振    二ゴ   
7 (投) 山崎(日大三) 3 1 1 .111 右二    ニゴ    右飛               
  打 下田(海星) 1 0 0 .000                   遊ゴ         
  投 今岡(横浜隼人) 0 0 0 .000                              
  投 内海(桐蔭学園) 0 0 0 ―                              
  打 石川(北大津) 1 1 0 .222                      中安      
  二 大塚健(花咲徳栄) 0 0 0 .000                              
8 (捕) 坂本(履正社) 4 2 1 .227 左安

   左飛       三ゴ    右安      
  走 廣崎(明大明治) 0 0 0 ―                              
   捕 高橋隼(日本文理) 1 0 0 .000                         左飛   
9 (二) 福田(広陵) 3 0 0 .118 死球    三ゴ       二ゴ    二ゴ      
  打 石井(履正社) 0 0 0 ―                      四球
   投 関谷(日大三) 0 0 0 .167                             
   計 43 16 12 .269                              
◆明大投手成績◆
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◯山崎(日大三) 6 1 0 5 73 6 5 1 0 1.13
今岡(横浜隼人) 6 0 0 12/3 26 3 1 0 0 1.32
内海(桐蔭学園) 1 0 0 01/3 5 0 0 0 0 0.00
関谷(日大三) 5 2 0 1 15 0 1 1 0 2.38
岡大(倉敷商) 4 1 2 1 8 1 0 0 0 3.95
◆ベンチ入りメンバー◆
11 岡大(政経3=倉敷商) 33 原島(農3=国士舘) 10 田中勇(法4=鳴門工)
19 関谷(政経3=日大三) 4 福田(商2=広陵) 8 小川(商4=横浜)
1 山崎(政経2=広陵) 14 大塚健(商1=花咲徳栄) 20 川嶋克(商4=日南学園)
23 今岡(文2=横浜隼人) 5 石川(政経4=北大津) 9 中嶋(法3=桐蔭学園)
21 上原(商1=広陵) 35 石井(営1=履正社) 27 中原(文3=横浜)
31 内海(商1=桐蔭学園) 6 上本(商4=広陵) 37 菅野(法1=東海大相模)
12 高橋隼(法2=日本文理) 26 宮内(政経1=習志野) 38 高山(文1=日大三)
22 井上(文2=錦城) 34 廣崎(商4=明大明治)
32 坂本(文1=履正社) 29 下田(商3=海星)
勝敗表 第5週  10/7現在
法 明 早 慶 立 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
法大 —       ○○ ◯○ ○○ 6 6 0 0 3 1.000
明大    — ●◯◯    ●◯◯ ○○ 8 6 2 0 3 .750
早大    ◯●● —    ◯◯ ◯○ 7 5 2 0 2 .714
慶大 ●●       — ○◯ △○○ 7 4 2 1 2 .667
立大 ●● ○●● ●● ●● —    9 1 8 0 0 .111
東大 ●● ●● ●● △●●    — 9 0 8 1 0 .000

試合後コメント
左翼手として途中出場した田中勇
「今日の試合は勝ち点が取れて良かったです。昨日の試合は先制されて今シーズンはおおかた先制されていたので今日は初回から点を取れたのが良かったです。(来週の慶大戦に向けて)春に負けたチームには負けないという気持ちがあります。自分たちのペースでやっていきたいと思います」

大学初本塁打を放った高山
「(初回の本塁打について)打った球は低めの落ちる変化球でした。芯で打つことができました。ファールが続いていて、徐々に捉えることができました。あの打席はほぼ全球同じ球種・同じコースでした。最初は合ってなかったですが、最後にうまく合わすことができて良かったです。オープン戦や紅白戦などでも本塁打を打ったことは今までなかったので、大学入学後初めて試合で本塁打を打つことができて良かったです。打球が詰まると切れないのですが、芯に当たると切れることが多いので、打った瞬間はファールかなと思いましたが、本塁打になって良かったです。(その後の二塁打の当たりは)詰まりましたが、いいところに飛んでいきました。(三塁打を打てばサイクルヒットは)意識していました。最後の2打席で三塁打を打てばサイクルヒットということは知っていましたが、三塁打は狙って打つものではないので、しっかり打って結果的に三塁打になればいいと思っていました。春は内野安打が多かったが、今季は今日の6回の内野安打が初めての内野安打でした。自分のバッティングが研究されているのか、相手内野陣のポジショニングが変わり春は外野に抜けた球が今季は抜けなくて苦しんでいました。ただ、本塁打なら相手守備のポジショニングは関係ないのでその点で本塁打は一番いいヒットかなと思います。今季の序盤はボールがあまり見えていなかったのですが、今はよくボールが見えて調子が上がってきていると思います。早大戦からフォームの重心を低くして、足を上げないものにしました。立大戦で低い変化球が見えていなかったため、それに対応できるように変えました。フォームを変えてから調子が上がってきました。(勝ち点が3となり、春にできなかった優勝が見えてきたが)自分は大学ではまだ優勝を経験してないので、優勝したいという思いが強いです。春は自分たちの目の前で早大に優勝されたので、優勝への思いはその経験でさらに強くなりました。このシーズンで自分たちのやるべきことをやって、勝ち点を積み重ねて優勝したいです」

4安打を挙げた岡大海投手(政経3=倉敷商)
「(4安打だったが)打ち損じた感じの打球が多かったので、慶大戦ではライナー性の打球を打ちたいです。(首位打者も狙える位置にありますが)タイトルは意識していないです。4番を打たせてもらっているので、打点の方が気になります。今季は投げる方で迷惑をかけてしまっているので、打つ方で何とかできればと思います。ですが、やはりピッチングが最優先なので次の慶大戦までにはピッチングの調子を整えたいです。肘が下がっていなかったので、トップまでを小さくまとめることを気にしています。調子は良くなってきていると思います」

2試合連続本塁打を打った中嶋
「(2試合連続の2ランについて)打った球はストレートです。本塁打を打とうとするのではなく、つなぐことを強く意識していました。(好調の要因は)1打席1打席に集中できているからだと思います。(春とは違い秋はコンスタントに出場して)試合に多く出させてもらう中で、良かったときの感覚が徐々に戻ってきています。(次は春に連敗した慶大ですが)チームの雰囲気がとてもいいので、チーム全員で勝てるように頑張りたいです」

リーグ戦初スタメンの原島巧内野手(農3=国士舘)
「少し緊張しました。スタメンということは今日の朝に言われました。(初回の2点適時二塁打は)打ててホッとしました。前の打者がアウトになっていなかったので、初スタメンでワンアウト目が自分だったらどうしようと、それが一番プレッシャーになりました。チームのためになるように全力で頑張りたいです」

先発し5回を無失点に抑えた山崎
「結果は良かったかもしれないですが、追い込んでから打たれてしまったことが多かったのでそこを直していかないといけないです。(立大3回戦ぶりの先発は)うれしい気持ちもありましたが、絶対に抑えなければいけないと自分にプレッシャーをかけていました。(味方打線が初回に12点を挙げましたが)それに関しては良かったとも思いますが、逆にああいう展開になってどういうピッチングをすればよいか勉強にもなりました。東大打線は春に比べてすごくバッティングが良くなっていました。食らい付いてきますし、投げづらいと思いました。(慶大戦に向けて)絶対に負けられないです。チーム全員で守っていきます。自分個人としては失敗しないように心掛けていきたいです」

リーグ戦初登板となった内海裕太投手(商1=桐蔭学園)
「今日が初登板だったので緊張しました。まだ自分のピッチングができていません。(今日の登板については)監督から土日のどちらかで投げると言われていました。それなりの準備はしていましたが、気持ちの面では準備できていなかったです。自分は気持ちで投げるピッチングが持ち味なのでもっと強気で投げたいと思いました。(慶大戦では)チャンスがあればアピールをしていきたいです」