18安打14得点の猛攻で圧勝!小室、高山は首位打者に/東京六大学春季リーグ戦

2012.05.29
 つなぎの全員野球で最終戦を白星で終えた。攻撃陣は立大先発・小室を打ち崩し、5回までに7得点。途中、雷雨によって試合は一時中断されるが、再開後の8回にも打者一巡の猛攻で駄目を押した。また、打率4割1分7厘で小室和弘外野手(政経4=昌平)、高山俊外野手(文1=日大三)の2選手が現時点で首位打者となった。一方、投げては山﨑福也投手(政経2=日大三)、関谷亮太投手(政経3=日大三)、上原健太投手(商1=広陵)の3人が立大を全く寄せ付けない完封リレー。投打にわたり立大を圧倒した。

 快音が鳴り止まなかった。2回、山﨑と福田周平内野手(商2=広陵)の連続適時打で2点を先制すると、直後の3回には石川駿内野手(政経4=北大津)の2号2ランでさらに2点を加えた。勢いづいた明大は攻撃の手を緩めない。4回には高山の左翼フェンスを直撃する適時二塁打、前日サイクル安打を達成した小室の適時三塁打などで3点を挙げた。6回にも2点を追加し、この回までで既に13安打9得点と打ちまくった。

 7回途中に雨で試合が中断されても、流れを決して渡さなかった。法大2回戦では雨による試合中断から流れを失い、9回に4点差を追い付かれた。しかし、今回は打線により拍車をかけることとなった。再開後の8回。1死一、二塁で打席には小室。この打席で安打が出れば高山と並び首位打者となる場面だった。それでも「打率は全く考えてなかった。チームが勝てればそれでいい」。チームのためにと放った右翼線への打球は、この日10点目となる適時二塁打となり、さらに立大を突き放した。
 その後2死から中原北斗外野手(文3=横浜)に中越えの適時三塁打、坂本誠志郎捕手(文1=履正社)にも適時打が飛び出し、この回5点。立大に反撃の糸口すらつかませず、終わってみれば18安打14得点の大爆発だった。先発全員が安打を放ち、打ち勝って立大から勝ち点を奪取した。

 投手陣もエンジン全開だ。先発の山﨑は立ち上がりから安定したコントロールを見せ、6回を4安打無失点。課題となっていた2死からのピッチングも冴え渡り「今までの中でもかなり良かった」と本人も納得の内容で試合をつくった。7回からマウンドを譲り受けた関谷も、前日完投した疲れを全く感じさせないピッチング。登板直後に連打を浴びるもその後は安打を許さなかった。最後は上原が3球三振に仕留め、ゲームセット。投打が見事にかみ合った。
 この試合で2回2/3を2安打無失点に封じた関谷は防御率1.73まで下げ、吉永、高梨の早大両エースに次ぎリーグ3位につけた。首位打者と同じくこちらも早慶戦待ちとなるが、最優秀防御率のタイトルも見えている。

  
 リーグ戦全カードを終え田中勇次主将(法4=鳴門工)は「優勝はできなかったけど成長できたシーズンだった」と今季を振り返った。戦うたびに強くなった。第2カードの慶大戦まではあと1本が出ず、残塁に泣いた。しかし法大戦、早大戦は4回戦にまでもつれ込む死闘を演じ、明大らしくどこまでも粘った。早大3回戦では9回に2点差をひっくり返し、早大4回戦では何度突き放されてもそのたびに追い付いた。どんなゲームになろうとも決して諦めない姿勢をチーム全員が見せた。
 「春の経験を糧に秋はチーム全員で勝てるようにします」(田中勇主将)。昨年の主力が抜け、今年はノンキャリアだと言われてきた明大。しかし、どこの大学よりも多くの試合をしてきたことは彼らにとって大きなプラスとなったはずだ。経験も十分に積んだこの春を力に、秋はもっと成長して神宮へ帰ってくる。

[若槻春香]

☆タイトルの行方☆
早慶戦を残し首位打者争いで小室と高山が打率4割1分7厘で並んだ。高山は1年春に首位打者を獲得すれば、1928年の伊達正男氏、92年の大森篤氏(ともに早大)以来20年ぶり史上3人目。現在、首位打者争い3位以下は福富(慶大)の3割8分2厘、杉山(早大)の3割7分9厘、阿加多(慶大)の3割7分、小野田(早大)の3割5分7厘、茂木(早大)の3割4分4厘と早慶の選手が続く。また防御率でも関谷も2回2/3で1.73に防御率を下げ、三嶋(法大)を抜き3位になった。現在1位は吉永(早大)の1.26、2位は高梨(早大)の1.38で、早慶戦次第では関谷が防御率のタイトルを獲得する可能性も浮上してきた。

☆団長・副団長 雨にも負けず☆
7回途中、降雨で試合が中断したが、試合再開されるまでのおよそ40分の間、加藤敦団長(情コミ4=明大明治)と江森雄大副団長(政経4=明大明治)は、屋内に避難せず外で立ち続けた。当たると痛いほどの雨が降る時間もあったが全く動じていなかった。

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (二) 福田(広陵) 2 2 1 .321 中安 中安    投ギ                  
打 眞榮平(興南) 0 0 0 .000                四球            
走遊二 宮内(習志野) 2 1 0 .500                      左安 右飛   
2 (遊)二 大塚健(花咲徳栄) 3 1 0 .444 投ギ 二飛    二ゴ 右安           
打 小川(横浜) 1 1 0 .429                      左安      
   走左 齋木(愛工大名電) 0 0 0 ―                              
3 (中) 高山(日大三) 5 2 2 .417 二ゴ    中安 左二 二ゴ    三振      
一 竹内(日大三) 0 0 0 .286                              
4 (右) 小室(昌平) 5 2 2 .417 遊飛    一飛 右三    一ゴ    右二      
走遊 上本(広陵) 0 0 0 .227                           
5 (一) 岡大(倉敷商) 4 2 2 .379    一飛 三振 右安    右三            
打右 中嶋(桐蔭学園) 1 0 0 .138                   遊飛      
6 (三) 石川(北大津) 4 2 2 .321    中安 左本 左飛    一飛            
投 関谷(日大三) 0 0 0 .235                      四球      
投 上原(広陵) 0 0 0 ―                              
7 (左) 菅野(東海大相模) 3 1 0 .474    四球 遊安    一ゴ    三振         
左中 中原(横浜) 1 1 3 .167                      中三      
8 (捕) 坂本(履正社) 5 1 1 .222 遊ゴ 右飛    右飛    三振 右安      
9 (投) 山崎(日大三) 3 2 1 .263    左安    中安 左飛            
三 糸原(開星) 1 0 0 .000                   三振 四球      
    計 40 18 14 .298                              

名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
○山崎(日大三) 9 3 1 6 80 4 4 1 0 2.05
関谷(日大三) 10 3 3 2 2/3 31 2 1 1 0 1.73
上原(広陵) 2 0 0 0 1/3 3 0 1 0 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
11 岡大(政経3=倉敷商) 3 竹内(商4=日大三) 10 田中勇(法4=鳴門工)
19 関谷(政経3=日大三) 33 眞榮平(政経2=興南) 7 小室(政経4=昌平)
1 山崎(政経2=日大三) 4 福田(商2=広陵) 8 小川(商4=横浜)
23 今岡(文2=横浜隼人) 14 大塚健(商1=花咲徳栄) 9 中嶋(法3=桐蔭学園)
21 上原(商1=広陵) 5 石川(政経4=北大津) 27 中原(文3=横浜)
2 石畑(商3=広陵) 15 糸原(営2=開星) 37 海部(商1=履正社)
22 武井(商3=PL学園) 6 上本(商4=広陵) 38 高山(文1=日大三)
32 坂本(文1=履正社) 26 宮内(政経1=習志野)
29 齋木(文4=愛工大名電) 28 菅野(法1=東海大相模)
早 法 明 慶 立 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第7週  5/28現在
早大 — ○○ △○●○ ○○ ○○ 10 8 1 1 4 .889
法大 ●● — ●△○● △○○ ○○ ○○ 13 7 4 2 3 .636
明大 △●○● ○△●○ — ●● ●○○ ○○ 15 7 6 2 3 .538
慶大 △●● ○○ — ●● ○○ 9 4 4 1 2 .500
立大 ●● ●● ○●● ○○ — ○○ 11 5 6 0 2 .455
東大 ●● ●● ●● ●● ●● — 10 0 10 0 0 .000

◆選手コメント◆
5打数2安打と2打点と本日も活躍を見せた高山
 「首位打者は取れればうれしいです。入ったころは先輩に追い付いていくことが目標でしたが、ベンチに入れていただいて徐々にチャンスをもらって段階を踏んで結果を出せたと思います。(1年春で首位打者は史上3人目の)記録については周りから聞いていたので知っていました。でも、入るときは全然首位打者とかは考えていなかったです。大城(立大)とか吉永(早大)、横尾(慶大)とか1年生がチャンスをもらっていたことは自分に刺激になりました。1年に負けたくないという意識はあります」

2安打を放ち同率首位打者となった小室
 「チャンスで打ててチームに貢献できて良かったです。(8回に適時二塁打を放ち首位打者に並び)打率のことは考えていなかったです。チームが勝てればいいと考えていました。ランナーを返すことだけ考えていました。(安打を放てば打率で)追い付くのは分かっていましたけど、そこまで意識していなかったです。(早慶戦を残し首位打者になったが)なるべくなら高山と一緒に取りたいなと思っています。(前の試合高山と打率で並んで高山に)「俺のこと気にせず打っていいんだよ。気軽に」と言いました。(高山について)なつっこくて、普通にしゃべりかけてくるので可愛いですね。外野の中で一番可愛がっています。いつもティー(バッティング)とか一緒にやっています」

ベンチからチームを支え続けた田中勇
 「昨日と似た展開で圧勝できました。全員、いい結果が出せました。力がないチームではないと認識した試合でした。リーグ戦前はレギュラー総入れ替えで、どれだけできるか未知数で楽しみでした。(リーグに)慣れないうちに慶大戦を落としてしまいましたが、その後は粘れました。優勝はできませんでしたが、成長できたシーズンでした。春で経験できたので、もう経験不足とは言えないです。春の経験を糧にチーム全員で勝てるようにします」

好リリーフし現在防御率リーグ3位になった関谷
 「山﨑が抑えていたので、自分も抑えられて良かったです。(最優秀防御率のタイトルについて)取れるかはどうか祈るしかないですが、取れたら取りたいです」

6回を投げ立大打線を4安打に抑えた先発・山崎
「今まで投げた中でも今日はかなり良かったです。(立ち上がりも安定していました)ヒットを打たれはしたのですが、ストレートのコントロールを意識して抑えることができました。(打者としても2安打でした)久しぶりにヒットを打てて気持ち良かったです。(今季を振り返って)リーグ前半は力を出せていましたが、後半戦はなかなか粘れませんでした。今後はいかに後半戦踏ん張れるかだと思います」