駆け抜けたリーグ戦。ついに遂げた3部昇格!/関東大学女子3部4部入替戦

駆け抜けたリーグ戦。ついに遂げた3部昇格!/関東大学女子3部4部入替戦
 刻一刻と刻まれていく時間。歓喜の瞬間は足音を立てて近づいてくる。「早く決まってほしい」。大量リード故のもどかしさが胸に込み上げる中、その時は訪れた。

 3部昇格を目指して――。9月に開幕したリーグ戦。これまで本学は圧倒的な強さで3部への階段を駆け上がってきた。しかし、この試合が持つ重要性はどの試合よりも大きい。負ければ終わりという大事な一戦。「昨日の夜と今日のアップは緊張した」(今井・農2)といつもとは違ったゲームであることは間違いなかった。

 スターターは河原田主将(商4)、今井、工藤(国際1)、内田(理工1)、徳永(理工1)。序盤は両チームともに点を取り合う一進一退の展開。「スタートは浮き足立っていた」(内田)とリバウンドも取れず、ターンオーバーも出てしまう。「自分たちのゲームができず、ちょっと焦りもあった」(今井)。だがそんな嫌な流れを断ち切ったのは河原田主将だった。自身は2度目の入替戦。初めての経験で緊張する部員たちに声を掛け、また自分の背中でチームを引っ張る。キレのあるドライブで敵陣を切り裂き、レイアップで沈める。そんな河原田主将の姿に「刺激を受けました」(内田)と浮き足立っていたチームは自分たちの流れを取り戻し始める。その後は順調に得点を重ねていき、21-10で第1クォーターを終える。

 続く第2クォーター。スティールからの速攻。周りの選手も連動し、すかさずフォローに走る。相手が自陣に戻り切れぬ間に数的有利の状況を作り出し、アウトサイドから工藤が決めた。速攻時のフォローに関しては順位決定戦でも深川監督がしきりに言っていたこと。この日は監督が不在であったが、成果はコートでしっかりと形になった。それはチーム全体の力で奪ったゴールでもあった。一方で個の力が高いのもチームの特徴。徳永が態勢を崩しながらもバスケットカウントをもぎ取る。彼女の競り合いでの強さは本学の武器。チームの力と個の力。2つの力の融合がこれまでの快進撃を支え、この日もそれは見られた。前半を16点リードで折り返し、ハーフタイムへと入っていった。

 ハーフタイム、ベンチで話し合う選手たちのもとに思わぬ人物がやってきた。それは何と、先日1部昇格を遂げた男子部を率いる塚本ヘッドコーチであった。実は深川監督とは同期で、本学バスケットボール部でも汗を流した仲。体調不良の監督に変わり、前日の練習からチームを見てきたという。作戦ボード片手に選手に指示を送るなど、その表情は真剣そのもの。また男子部と同じく、選手たちには深みのある言葉を掛けた。「バスケを楽しめ。勝つのが目標ではない」。「勝たなければ」その思いで一杯であったチームにプレーすることの意味を思い出させた。選手たちは気持ちを新たにコートに向かっていく。

 第3クォーターは完ぺきに自分たちのリズムで試合を進めていく。特に内田のシュートはことごとく決まった。「昨日(好調時の)シュートフォームを思い出した。また周りからもどんどん打てと言われた」(内田)。ゴール下でパスを受けるとすかさずターンしシュートへ。相手も絶好調の長身センターにはお手上げであった。また前半にキレのある動きを見せた河原田主将も、勢いそのままにコートで躍動した。スピードに乗ったドリブルから空中でシュートフェイントを入れ、決定的なラストパスを送る。相手ディフェンスを手玉に取る素晴らしいプレーを披露した。一方のディフェンスもチーム全体としての意識も高く、相手にシュートまで持ち込ませなかった。66―29と点差はさらに開き、最後の10分間へ。

 第4クォーター。リードは十分。後は時間が経つのを待つばかり。しかし彼女たちは気を緩めない。途中出場の長友(情コミ3)は、これまでゲームに出られなかったうっぷんを晴らすかのようなプレー。ルーズボールに真っ先に反応し、積極的に奪いに行く。またチャンスとなると積極的にシュート。彼女の手から放たれたボールは美しい弧を描き、ゴールネットへと吸い込まれた。

 相手のシュートが決まり、リスタートを迎える。電光掲示板には残り2秒の表示。河原田主将のボールキープに敵はプレッシャーをかけに来ない。そしてついに歓喜の時は訪れた。決まった瞬間、コート上の選手たちは喜びを爆発させることなく、笑顔で集まって整列した。4部降格となった相手への配慮もあったのかも知れない。しかし昇格はチームにとってもはや必然のことであり、それゆえの喜び方であったのだろう。「3部昇格」。確かにこの4文字のためにチームは戦ってきた。リーグ戦から今日の試合までで積み上げた得点は実に1182点。その一つ一つに彼女たちの強い思いが込められていた。だがあくまで今日はチームにとって通過点。試合後に内田は「2部に絶対上がる」と早くも来年に向けて意気込む。また最後のリーグ戦となった河原田主将は「目指しているのは上。伸びしろがあるので今日は50点」と、チームにエールを送った。

 来年は3部という新しいステージに挑むこととなるが、そこでも今年のような戦いができるとは限らない。その意味で3部での戦いはすでに始まっていると言える。来週からは早大など1部の強豪校が集う六大学リーグを控える。今シーズンを締めくくり、来季につなげるために――。選手たちはボールを追い続ける。

悲願の3部昇格を果たした女子部
悲願の3部昇格を果たした明大バスケ部

<試合後のコメント>
河原田主将

 昨日の夜は爆睡でした(笑)。チームの雰囲気は全体的に良かったが、スタートは浮き足立ってしまった。その中で、みんなで声を出して修正し良い形にできた。試合自体はディフェンスが良く、リズムが作れていい流れのままオフェンスにいけた。自分自身はとにかくプレーで引っ張っていけるようにがむしゃらでした。3部昇格だけどこれからがスタート。今日が終わりではない。(これまで4年間のリーグ戦を振り返って)山あり谷ありでした。スタッフ、保護者、OG、明スポなどいろいろな人に支えられた。そういった人のために感謝の気持ちを込めてプレーをしました。楽しかったです。

長友
 初めは緊張して、平常心でできなかった。ウィンさん(河原田主将)以外初めての入替戦で全体的に硬かった。3部昇格は最高でした。3年間の思いを込めてプレーしました。いつも言ってるかも知れないけど、これからも一戦必勝で。

今井
 みんな絶対に勝とうと気持ちが一つにまとまっていた。昇格は本当にうれしいの一言。つらいこともあったけど、このメンバーで乗り越えた。一生懸命やってきて良かった。今日が新たなスタート。修正点を直して、先輩たちが築き上げてきたことを大事にしていきたい。