森下暢、齊藤が零封リレー 優勝への可能性残す/東京六大学春季リーグ戦

2017.05.20
 望みをつなぐ、大きな1勝となった。負ければ優勝は消滅と、後がない状況で迎えた一戦。初の1回戦先発を任された森下暢仁投手(政経2=大分商)は7つの四死球を出すも要所を締め6回無安打無失点。2番手の齊藤大将投手(政経4=桐蔭学園)も被安打2と好投を見せた。打線もそれに応え、1回、5回、9回とコンスタントに得点し3―0で完封勝利。連敗は4でストップした。

 これが明大の二枚看板だ。9回までノーヒットノーランと、今季最高の内容となった森下暢、齊藤の継投リレー。最終回に大東、寺山(ともに立大)の安打でノーノーは破られたものの、齊藤は全く動じず。「ただ目の前のバッターを抑えることしか考えていなかった」と、後続を三ゴに打ち取り試合を締めた。先発の森下暢は制球がやや乱れるも「良い感じに散らばってくれた」と逆に的を絞らせない投球に。四死球からピンチこそ招いたが、要所は三振を狙う攻めの姿勢で抑えこんだ。負けられない今試合、2人とも普段と違う起用法だったが「任された場面できっちり抑えようという意識」(森下暢)、「いけって言われた場面で0を並べるだけ」(齊藤)と動揺は一切なし。エースにふさわしい胆力で、勝利への道筋をつくった。

 4番の意地を見せつけた。初回、2死三塁で越智達矢外野手(営3=丹原)に打席が回る。ここまで全試合スタメン出場、途中からは4番に置かれたものの挙げた打点はわずか4点。ふがいなさを晴らすべく「一本打つぞという気持ちで」(越智)振ったバットは変化球を捉え、中前への先制適時打となった。この時試合開始から7分足らず。幸先よい出だしでチームは一気に勢い付く。打線の核として、これ以上ない仕事を果たした。
 「今までこんな無様な試合をして、このままじゃ終われない」(中野速人主将・法4=桐光学園)。紫紺のプライドが、打線を奮起させた。先発スタメンの選手は、ほぼ全員が安打や犠打で活躍。初回、越智の先制打、5回、氷見泰介捕手(政経3=豊川)の追加点は犠打で広げたチャンスを生かしたものだ。4連敗はいずれも好機をつぶしたことが敗因だった。今回打線がつながり得点できたことは、数字以上の価値がある。次も同じパターンで得点を重ねたい。

 ここまで見事な勝利でも、選手たちの顔は完全には晴れない。口をそろえて言うのは「勝つしかない」。続く2回戦で負ければ結末は同じ。自力優勝が消滅した今、できるのは次戦で勝つことだけだ。持てる力を出し尽くし、悔いのない最終戦にする。

[三ツ橋和希]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
1 (遊) 竹村(浦和学院) 4 1 0 .171 左安   捕邪飛    捕ゴ    三振   
2 (三) 中野(桐光学園) 3 1 0 .333 投ギ    三振       右安    二飛   
3 (中) 逢澤(関西) 3 1 0 .343 一ゴ       右二    右飛       四球
4 (右) 越智(丹原) 3 2 1 .273 中安    一ギ    三安    三振
5 (二) 宮﨑(履正社) 3 0 1 .313    四球    一邪飛    二併    遊ゴ
二 河野(鳴門) 0 0 0 .273                        
6 (左) 山本(愛工大名電) 1 0 0 .231    捕ギ    三振               
  左 渡邉涼(広陵) 1 0 0 .000                   三振      
    打 佐野(広陵) 1 0 0 .250                         中飛
7 (三) 渡辺佳(横浜) 3 1 0 .200    一直    左二    三直
8 (投) 森下暢(大分商) 1 0 0 .250    遊ゴ    投ギ            
   打 北本(二松学舎大付) 1 0 0 .000                   三振      
   投 齊藤(桐蔭学園) 0 0 0 .167                        
9 (捕) 氷見(豊川) 2 0 1 .200       中飛    中犠飛       三振   
計 26 6 3 .229                           
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
〇森下暢(大分商) 4 2 2 6 102 0 4 7 0 2.92
齊藤(桐蔭学園) 7 2 1 3 43 2 2 2 0 2.18
10 中野(法4=桐光学園) 20 水野(農4=静岡) 6 竹村(政経4=浦和学院)
11 齊藤(政経4=桐蔭学園) 4 河野(文4=鳴門) 7 越智(営3=丹原)
18 髙橋(総合3=向上) 5 渡辺佳(政経3=横浜) 8 逢澤(文3=関西)
19 三輪(国際3=日大三) 14 宮﨑(文4=履正社) 27 添田(法2=作新学院)
23 森下暢(政経2=大分商) 15 荒井海(商4=前橋育英) 39 渡邉涼(商1=広陵)
28 入江(政経1=作新学院) 26 吉田(商3=履正社) 47 佐野(商3=広陵)
2 氷見(政経3=豊川) 33 平塚(政経3=春日部共栄) 48 村上(法3=松山東)
12 清水風(商1=常総学院) 35 北本(文2=二松学舎大府)
22 西野(政経2=浦和学院) 38 山本(文3=愛工大名電)
慶 立 明 早 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
慶大 — △●○○ ○○    △●● ○○ 11 6 3 2 3 .667
立大 △○●● — ● ●○○ △○○ ○○ 13 7 4 2 3 .636
明大 ●● ○ — ○○ ●● ○○ 9 5 4 0 2 .556
早大    ○●● ●● — ○○ ○○ 9 5 4 0 2 .556
法大 △○○ △●● ○○ ●● — ○ 11 5 4 2 2 .556
東大 ●● ●● ●● ●● ● — 9 0 9 0 0 .000

約1カ月ぶりのスタメン出場で安打を放った中野
「(振り返って)ピッチャーは四球が多かったですが、ヒットは打たれず暢仁と齊藤のチームの柱が苦しみながらもしっかりと抑えてくれたので、その結果打線も大量得点とは言えないものの、1点ずつ点を重ねられたのでよかったです。(スタメン出場)ベンチにいても試合に出てても気持ちは変わらないですけど、とにかくチームのためにつなぐんだという気持ちでやっています。(優勝が懸かった大事な一戦だった)優勝もそうですけど、明治のプライドですよね。今までこんな無様な試合をして、このままじゃ終われない。絶対に意地を見せて倒すんだという気持ちでした。(チームの雰囲気)悪くはないです。負けは負けで、だからこそ伸びしろもあるし、足りない部分もわかったし、力のなさも理解できたので。だからこそ力がないなりに頭を使いながら野球をするだけですし、それを補うために日々やらないといけないなという感じですね。(小技で塁を進めた)もともと大きく打つバッターがいないので、つないでやらないと勝てないのでチームとして徹底してます。(意気込み)今日の勝ちも明日勝たないと意味がないので、1勝なんて関係ないので気持ちを緩めることなく今から明日のことを考えて備えていきたいなと思います」

7回より好救援を見せた齊藤
「どういう展開になるか分からないので、どこでも行けるように早めに準備していました。もう勝つしかないので、登板のタイミングとかは関係なく、いけって言われた場面で0を並べるだけだと思います。常に準備して試合に臨みました。(最終回2死一、二塁の場面は)本当にただ目の前のバッターを抑えるってことしか考えていなかったので、ランナーのことは特に気にしてはいなかったです。実際、ランナーが二人帰ったとしてもまだ2点なので気持ちは楽に投げることができました。(直球146㌔)スピードはもともとそんなに出るピッチャーじゃないですけど、スピードが出るに越したことはないので、あとは球の力自体を強められればいいかなと思います。(明日の登板は)先発で投げろって言われれば投げますし、今日みたいにまた後ろからの登板で早めに準備しておくことも考えられます。投げるタイミングは気にせず、言われたところでしっかり投げられるようにしたいです」

3点目を導く内野ゴロを放った宮﨑
「(9回の打席)不安しかなかったんですけど(三塁走者の)逢澤は足が速いので転がせば何とかなると思って打席に入りました。(それまで2度のチャンスで凡退)何とかしようと思ってました。(逢澤とは息がぴったりだった)そうですね。(とても大きい1点になった)そうですね」

初回の安打で先制のホームを踏んだ竹村
「もう自分たちは後がなくて、全体的に先週よりは良くなっていると思いますが、まだまだ勝負どころで点が取り切れていないです。またチームを一つにして、もう一つ壁を超えたいと思います。(投手陣)何だかんだ0点に抑えてくれたので、あとは野手が点を取ってサポートしてあげたいという思いでした。バントとかではミスが多かったので、そこは修正していかないといけないです。(先頭安打)1打席だけで終わってしまったので、明日は全部出塁するぐらいの気持ちでやります。(立大戦まで)朝からずっと実戦の練習をしていました。自分はその中で実戦のピッチャーが投げた球に対応していくことを意識してました。今まで打席の中で振れていなかったので、振ることを意識して少しは良くなってきていると思います。今日は3点しか取り切れていないので、もっと打線がつながるように今から取り組んで備えていきます。(明日)勝つしかないので。全力で大きい声を出して、チームを盛り上げていきます」

9回、内野ゴロの間にホームインし3点目を追加した逢澤
「(9回の盗塁)越智が三振した後に宮﨑さんが入ってきて『やるぞ』みたいな初球行くぞ、アンダースローなので行けるぞと思って、ノーサインで行きました。渡辺とか竹村さんとか、その辺のバッターとは練習してます。バッターが入って来たら行くつもりです。(途中まで相手がノーヒット)ランナーが出ていたのでそういうのは意識せずに守りました。(打撃好調の要因)来た球を積極的に打ててるのが結果につながっているかなと思います。打順は意識せずに次につなごうという意識で打てました。(相手投手の印象)みんなコントロールが良い印象があったので立ち遅れをせずにというのをチームで徹底して田中投手も左の良いピッチャーでしたけど、左の対策もしっかりしていたので、嫌な印象はなかったです。(1週間の取り組み)強いスイングを意識して素振りの量をかなり増やして臨みました。(チームの雰囲気)2連勝するしかないので勝ちにこだわるというのを中野さん中心にできていると思います。(明日に向けて)勝つしかないので、初回から今の勢いをそのままぶつけられるように、立教を倒したいと思います」

先制打を放った越智
「(今日の試合は)自分自身はチャンスで今まで打てていなかったので一本打つぞっていう気持ちで打席に立ちました。チームとしてはミスとかもあったのですが0で抑えられて、今まで2点にとどまっていたところで1点が入って3―0。追加点が取れたところは良かったのではないかと思います。(初回の盗塁は)サインでした。チャンスを広げなければならない場面だったのであれはセーフにならなければならなかったと思います。(第2打席の)バントもなんとかチャンスを広げよう、後ろにつなごうという気持ちで打席に入りました。まだまだ自分たちの力は出せると思います。もう一つギアを上げて明日絶対に勝ちたいと思います。(明日の試合は)もう後がないということで、勝つことだけを考えてチームに貢献できるようにがんばりたいと思います」

2点目となる犠飛を打った氷見
「(久々の勝ち星)正直後がないというか。まだチャンスがほんの少しでも残ってるので、何とかこの2つ絶対勝ち点取るつもりの、まず初戦全員で取りにいこうっていう形だったので。勝てたことはいいんですけど勝ち点2勝0敗で取らないといけないので、今日の反省点とかも明日につなげる。今日はその流れとしてはいいつながりにはなったんじゃないかなと思います。(5回、犠飛の場面)1―0で、何とか1点取らなきゃいけない場面だったので、何でもいいから1点取るぞと。正直気持ちで1点取りにいった結果がああやってなんとかなったので、それでよかったです。(森下暢の調子)絶好調とまではいってなかったんですけど。フォアボールの数だったり調子の悪さってのは目立ってると思うんですけど、要所は攻めたピッチングできてたので、ランナー出しながらも何とか粘ってよく投げてくれたと思います。(齊藤の調子)緊迫した場面でそれなりのボールも放れていたので、調子は良かったんじゃないですかね。(2番手起用は勝利を確実にするためか)そうですね。もう1個も落とせないので、全員で勝とうということで。余裕じゃないので、あそこで継投っていう形になりました。(継投無安打完封が途切れてしまった)自分としても悔しいんですけど、まずは勝ちってところなので。それよりも1勝できたことの方がうれしいです。ノーヒットってよりも3人で切ろうということがあの結果につながっていたと思います。(立大2回戦への意気込み)後がないので、明日勝って絶対この土日で終わらせて、優勝への望みを少しでもつなげれるように。チーム一丸となって、全員野球で勝ちにいきたいと思います」

法大2回戦ぶりの安打を放った渡辺佳
「(試合を振り返って)負けたら終わりだったので、チームとしては皆いい雰囲気でプレーできていて、個人的にもいい結果が出てよかったなと思います。(5回の二塁打について)ここ数試合調子が良くなかったので、自分の形で打てば打てるのではないかと思い、そこだけしっかりと準備して臨んだ結果が出たと思います。(明日以降に向けて)明日勝たないと意味がないのでまずは明日の試合しっかりと勝って、あとはプレーオフがあるかもしれないので、そこに向けてしっかりと準備していきたいと思います」

先発として6回無安打に抑えた森下暢
「(四死球7つと制球に苦しみながらも6回被安打0、無失点)コントロールはあまり良くなかったんですけど、良い感じに散らばってくれました。四死球は確かに出してしまいましたが、相手に的を絞らせない良い投球ではあったかなと思います。(早大戦からずっと第2先発での登板でしたが、優勝消滅が懸かった今カードでは第1先発を任されました)先発することには変わりはないので、1戦目でも2戦目でも自分が任されたところをきっちりと抑えよういう意識で今日も試合に臨みました。(今日の登板は)一昨日ぐらいから言われていました。(何とか勝利をつかみました)この勝ちで優勝には一歩近付いたと思います。他のチームの試合結果も絡んできますし、この後のことはまだ分かりませんが、優勝以前に目の前の一戦を勝つことが何よりも大切なので、今日勝てて良かったです。(少し直球が上ずっていたように感じましたが、調子は)別に悪くはないです。(意気込みをお願いします)明日は先発ではありませんが、任されたところできっちりと自分の投球ができればと思います」