川口が2打席連続弾! 法大に勝利し勝ち点3に/東京六大学秋季リーグ戦

2016.10.03
 打撃戦を制し開幕6連勝だ。2回裏に先発の星知弥投手(政経4=宇都宮工)が先制弾を浴びるもその直後の3回表、宮崎新内野手(文3=履正社)の二塁打を含む猛攻で3点を取り返し逆転に成功。5回と7回には2打席連続となる川口貴都外野手(法4=国学院久我山)の本塁打も飛び出し8―2とした。7回に四球と安打で2点を返されるも、最小失点で切り抜け以降は無失点。両軍合わせて25安打の乱打戦を8―4で制した。3カード続けて勝ち点を奪い、春秋連覇へ大きく歩みを進めた。

 スタンドから拍手が鳴り響くなか悠々とダイヤモンドを1周した。7-2で迎えた7回無死。5番・川口の放った打球が大きな放物線を描いた。130㌔後半の直球をレフトスタンド中段に運ぶ姿は5回の打席の再現そのもの。試合を決定づけるダメ押しの2打席連続の本塁打となった。今季から野手に再転向した川口。「このままじゃ終われない」と野手としてのレギュラー定着を目指し、夏から死に物狂いで練習に励んできた。自分の活路を模索し続けた努力が、やっと実を結んだ。
 打線の勢いが止まらなかった。14安打、スタメン入りした野手全員が安打を放つ活躍で法大投手陣を圧倒。「チームの雰囲気も春以上に気持ちが入っている」(萩原英之外野手・営4=九州学院)と強力な法大打線に苦戦する投手陣を援護した。今季6試合のうち2桁安打が4試合と躍動を続ける明大打線。夏の課題だった得点力不足はすっかり解消された。「みんなで切磋琢磨している」(宮崎)と層の厚さも目立つ。秋からスタメンに名を連ねるようになった川口、萩原、宮崎といった選手の活躍も好調の大きな要因の一つだ。昨季は16試合で4得点以上したのはわずか5試合と、投手陣に負担をかけたシーズンだったが「秋はバッターが打って勝とう」(渡辺佳明内野手・政経2=横浜)と今季は野手の自覚が高まっている。秋は投打の総合力で勝利をつかむ。

 今季2つ目の白星を手にした。3カード連続で第2先発を任された星。2回に5番柴田の本塁打で先取点を奪われ、4回までに5被安打1与死球と万全の立ち上がりではなかった。「変なヒットも多かった」(牛島将太捕手・営4=門司学園)と相手に運も味方し、リズムに乗り切れなかった。しかし、150㌔前後の直球に変化球を織り交ぜる投球で6回3分の1を3失点。大崩れすることなく、後続にマウンドを託した。8-4と4点差に迫られ、迎えた8回。流れを渡したくない場面で1死一、二塁のピンチ。ここで万全を期し、3番手の柳裕也主将(政経4=横浜)が投入された。自慢の力のこもった投球で併殺に打ち取り最大の危機を乗り越えた。最終回も先頭打者こそ出塁を許したが、その後の3人を難なく調理。首脳陣の期待に応える力投で、頼れるエースが4点差を守りきった。

 ここまでの3カードでつかんだ勝ち点は3。全カードで1敗し16試合を戦い抜いた春とは対照的に6連勝と快進撃を見せる。春秋連覇がいっそう現実味を帯びてきた。空き週を挟んでの早大戦。現在2位・立大の状況によってはそこで優勝が決まる。明早戦に勝利し、完全勝利を果た

★吉田大成内野手(国際4=佼成学園)が首位打者、打率5割に到達!★
 吉田大の活躍が目覚ましい。法大1回戦で満塁弾を放った吉田大がこの日も2安打1四球と奮い、試合前の打率4割6分7厘から5割まで引き上げた。第4週を終えた10月2日現在、明大打線をけん引する男がリーグ首位打者に上りつめた。好調の要因は、夏の間に打撃フォームを一新したこと。「かなりはまってきている」と本人も手応え十分だ。新しいフォームに合わせた体幹の強化など、今季の飛躍は夏に積み上げてきた地道な努力のたまものだ。ラストシーズンとなる今季、成長の止まらない男が躍動する。

[谷山美海]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (二) 宮崎(履正社) 4 1 2 .300 三振    右中二 二併    三ゴ         
  二 竹村(浦和学院) 1 1 0 .333                      中安   
2 (中) 逢澤(関西) 5 2 0 .150 二飛    左安    中飛 中安    一ゴ   
3 (一) 佐野恵(広陵) 5 1 0 .350 二ゴ    一ゴ    三飛 中安    一ゴ   
4 (捕) 牛島(門司学園) 4 1 0 .292    右飛 死球    中安 三振       三振
5 (左) 川口(国学院久我山) 5 3 4 .423    三ゴ 中安    左本    左本    三ゴ
  左 加勢(札幌一) 0 0 0 .333                           
6 (右) 萩原(九州学院) 5 2 0 .250    三振    右安 右安    一ゴ    中飛
7 (遊) 吉田大(佼成学園) 3 2 0 .500       遊安 四球 左安    三振      
8 (投) 星(宇都宮工) 3 0 0 .250       投ゴ 三ギ 三振    中飛      
  投 水野(静岡) 0 0 0 —                           
  投 柳(横浜) 0 0 0 .375                        
9 (三) 渡辺(横浜) 3 1 2 .400       四球 中安    遊ゴ    投ゴ   
    計 38 14 8 .335                        
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
◯星(宇都宮工) 3 2 0 61/3 101 8 3 3 3 2.45
水野(静岡) 4 0 0 1 17 2 0 1 0 0.00
柳(横浜) 4 3 0 12/3 12 1 0 0 0 1.09
◆ベンチ入りメンバー◆
10 柳(政経4=横浜) 3 佐野恵(商4=広陵) 6 吉田大(国際4=佼成学園)
11 星(政経4=宇都宮工) 4 竹村(政経3=浦和学院) 7 加勢(理工4=札幌一)
17 水野(農3=静岡) 5 中野(法3=桐光学園) 8 逢澤(文2=関西)
23 髙橋(総合2=向上) 14 宮崎(文3=履正社) 20 萩原(営4=九州学院)
29 伊勢(営1=九州学院) 15 渡辺(政経2=横浜) 28 東原(商3=天理)
31 金子(商2=春日部共栄) 16 吉田有(商2=履正社) 37 和田慎(商1=常総学院)
2 牛島(営4=門司学園) 24 河野(文3=鳴門) 39 佐野悠(商2=広陵)
22 西野(政経1=浦和学院) 25 川口(法4=国学院久我山)
32 橋本(総合1=佼成学園) 35 中澤(国際3=高崎)
明 立 早 慶 法 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第4週 10/2現在
明大 —    ○○ ○○ ○○ 6 6 0 0 3 1.000
立大    — ○●○    ○○    5 4 1 0 2 .800
早大    ●○● —    ●○○ ○○ 8 5 3 0 2 .625
慶大 ●●       —    ○○   4 2 2 0 1 .500
法大 ●● ●● ○●●    —    7 1 6 0 0 .143
東大 ●●    ●● ●●    — 6 0 6 0 0 .000

試合後のコメント
攻守の要としてチームをけん引する牛島

「(星の調子は)よかったんじゃないですかね。慶大戦終わって1週間、変化球でカウント取ることに取り組んできて、そこが力となったのかなと思います。(7回、星が適時打を打たれたときに何の話をしたか)投げる球は悪くないので、変なヒットも多かったのでそこはバッターを抑えていこうという感じです。(柳が登板したときに何と声をかけたか)4点差だったので、柳も気持ちでいくってことだったので、そこは柳に任せてという感じです。(早大戦への意気込み)春1勝1敗になってしまっているんですけど、早稲田もまだ優勝の可能性があるので、そこはいい気持ちで臨んでくると思います。今6連勝でいい形なんですけど、どうなるかはわからないので、しっかり1戦1勝で戦っていきたいです」

2打席連続の本塁打を放つ大活躍だった川口
「(最初のHRを打ったときは)感触としては完璧でした。球種は真っ直ぐで、2本目も同じです。今日は父親が来てくれてて、その父親と野手転向を勧めてくれた監督の2人の前で打つことができてよかったです。試合に出させてもらえるようになって少しずつ調子も上がってきて、慣れてきたこともあり本来の自分の打撃ができてきているかなと思います。普段の練習のときから監督には『ヘッドを効かせろ』と口を酸っぱくして言われていて。それを意識した結果だと思います。監督に『最後くらい活躍したいだろう』という言葉をかけてもらってからは、自分でもこのままじゃ終われないという思いがあって野手として頑張ろうという気持ちで振れています。(野手転向をしたこの夏は)死に物狂いでやっていました。層が厚いチームなので1日たりとも気を抜いたことはありませんでしたし、それでレギュラーに定着できたと思います。(野手転向を決めた際は)即断でした。柳と星の2人がいる投手陣の現状は分かっていましたし、監督から話をいただいたということは野手をやってみろということだと思ったので。(投手からの再々転向でしたが)投手として明大に入ってきたので投手として終わりたいという思いで自分から志願しました。自分の活躍する場所を模索していましたが、野手として結果が出せてひとまず良かったです」

二塁打を含む2安打を放つなど打撃でアピールする萩原
「勝ち続けることが一番大事だと思うので、それに徹してチームのためにやっているという感じです。チームに貢献したい、それだけですね。最後のシーズンなので、今までチームに貢献できていなかったので、貢献したいという強い気持ちが最後にやっと出た結果が、今レギュラーで出してもらっているということだと思います。取り組みは全然変わっていないですけど、気持ちのところ、精神面というのを大事にやってきました。みんな気持ちが入ってるから、間を抜けたり、いいところに落ちたりヒットになってつながっているのかなと思います。最後は自分たちが納得いくようなプレーをやって終わろう、気持ちを強く持ってやろうということをみんなで言っていたので、チームの雰囲気も春以上に気持ちが入ってるなという感じはしますね。今後もやることは変わらないので、しっかりやるべきことを続けて次も勝てるようにしていきたいです」

今季は先発としてチームを支える星
「カウントをとりにいく決めにいく真っ直ぐはあるんですけどその球の精度がまだ低いと思うので、この1週間の空き週でそこを修正していきたいと思います。(7回も150㌔出ていましたが)スタミナ的には問題ないです。(次のステージに向けて)ストレートに自信を持てるようになりたいです。ストレートはいけると思うんですけど、課題としている変化球の精度を上げていきたいです。(これからへの意気込み)やれることをやるだけなので、自分の仕事をしっかりとこなしていきたいです」

絶好調の打撃で首位打者に躍り出た吉田大
「打者がよく打ったので、最後の方も点数取れて。打者はよく打ったのかなと思います。(粘るのが)僕の持ち味なので、当たり前のことです。(新しいバッティングフォームは)かなりハマってきているので、シーズン中もう一段階コンディションを整えられたらベストなのかなと思います。自分の形でしっかりしっかりやって、意味のある打席にしようと思っているのですごく形になっています。(空き週では)もう一回コンディションを上げて、10連勝するのが目標なのでもう一段階レベルアップできるようにしたいと思います」

3回に適時打二塁打を放ち、チームに勢いをつけた宮崎
「昨日は打てなかったので今日は積極的にいこうと思ったのですが、初回の初打席で1球も振らずに見逃し三振してしまいました。そこで、気持ち的に吹っ切れたというか、次は振っていこうっていう風になれたので(タイムリーが)出たのかなと思います。球種は分からないんですけど、低めの球でした。感触は良かったです。(二塁手定着へ)誰が出るかも当日にならないと分からないですけど、練習からきっちりやれているかなと思います。みんなで切磋琢磨しています。自分は守ることよりも打つことの方が好きなので、とりあえず打ってアピールしていきたいです。ここまで2勝で勝ち点取ってるので早稲田戦も負けないように頑張りたいです」

打撃不振を切り抜け、復調の兆しを見せた逢澤崚介外野手(文2=関西)
「チームとしては点を取る時にしっかり取ることができて、ピッチャーを助けることができたので、良い形で戦えたかなと思っています。(打撃不振のときは)先輩方からは形は悪くないから1本出たらこの後続くだろうと言われていたので、とりあえず1本という気持ちでした。どんな形でもよかったので、1本出てよかったです。(不調の要因は)やっぱりヒットを打ちたい打ちたいと思って自分の形でスイングができていなかったので、それがヒットが出なかった原因なのかなと思います。(試合前は)いつも通りという気持ちで臨みました。(今後に向けて)守備の面では自分は外野の要なので、今日も良いプレーができましたがチームに貢献するという気持ちを忘れずに一球一球集中してやっていきたいなと思います。(チームの雰囲気)投打とも良い感じで来ているので雰囲気もとてもいいと思います。(早大戦に向けて)6連勝で来ているので早稲田戦もしっかり一戦一戦戦って勝ち点を4に増やせるように頑張っていきます」

4回、走者一掃の適時打を放ち好機をものにした渡辺
「春は乱打戦があまりなくてピッチャーに頼ってばかりで、秋はバッターが打って勝とうという話だったので、こういう乱打戦で勝てるというのは良かったのかなと思います。(適時打は)いいところで1本打てたので良かったです。真っすぐを張ってスライダーが来たんですけど、そこは自分で判断できてしっかり対応できました。悪い時はセカンドゴロとかレフトフライの当てたバッティングなので、強いセンター前を打つとか強く芯に当てるような気持ちで打っています。(早大戦に向けて)左ピッチャーがあまり得意ではないので、そこをどうやって打つかというところで引っ張らないように流して打っていこうと思います。全勝してるので、それに気負わずしっかりやっていきたいです」