牛島が決勝弾 東大から勝ち点奪うも課題残す/東京六大学秋季リーグ戦

2016.09.12
 苦しんだ末の勝利だった。昨季は2回戦で敗戦を喫した東大を相手に、連勝での勝ち点を狙い挑んだ2戦目。2回に3点を先制するも失策による失点などもあり、一時はリードを許した。8回には加勢一心外野手(理工4=札幌一)の適時打、牛島将太捕手(営4=門司学園)の3点本塁打で4点を奪い逆転に成功。試合は7―4で勝利するも、13残塁と点を取りきれない場面も目立ち、完勝とは言えない内容となった。

 主砲の一振りがチームを勝利に導いた。2回に吉田大成内野手(国際4=佼成学園)の適時三塁打、星知弥投手(政経4=宇都宮工)の左前適時打で3点を先制するも、以降7回まで無得点が続いた。3-4で迎えた8回、打線は再び沈黙を破った。代打加勢が起用に応え、適時打を放ち同点。さらに1死一、二塁として打者は牛島。「まっすぐ狙ってました」(牛島)と代わったばかりの山本俊(東大)の高めの直球を左翼席のポール際へ叩き込んだ。昨季5本塁打13打点と、ここぞという時にチームを救ってきた牛島の打撃。決定力不足に悩む今のチームの中で一際輝きを放った。

 慣れない先発にも奮闘した。昨季は2回戦で勝利が挙げられないことに悩んだ明大。第2先発の固定が急務となっている中、この日は星にその役目が託された。3回までは走者を一人も出さず「悪いなりに抑えられた」(星)と星らしくテンポの良い投球で東大打線を完璧に抑えた。しかし5回、内野安打を含む3安打で満塁とされ、味方の失策で同点とされた。さらに2番山本克(東大)に右前適時打と、後続を断ち切れずしぶとく点を狙う東大にリードを許してしまった。不運も重なり点を与えてしまった自身の投球について「正直5回を抑えないと先発しては意味がないと思う」(星)と振り返るも、6回を投げ自責点2と先発の役割をなんとか果たしてマウンドを後にした。「先発としてやっていくためにズレを修正していかなければいけない」(星)。一つ一つ収穫を得ながら前進を続ける。

 左のエースの好投がチームを勢いづけた。星の後を受け7回頭から登板した齊藤大将投手(政経3=桐蔭学園)は、2回を無安打無四死球に抑えた。昨季東大2回戦ではサヨナラ打を浴び敗戦投手となっただけに「2季連続だけは避けたかった」(齊藤)と、気迫の投球で東大打線を封じ込めた。齊藤が登板した次の回に代打加勢が適時打、5番牛島の3点本塁打で逆転に成功。「任されたイニングは必ず0で抑えようと常に思っている」(齊藤)。自分の与えられた役割をしっかりと果たし、これからもチームを勝利へと導く。

 開幕カードである東大戦を終え、2戦連取したものの2試合で25残塁と拙攻が目立った。「チームとしての野球になっていない」(柳裕也主将・政経4=横浜)。堅守と粘投を見せる東大を前に打撃が線としてつながらず、点を挙げるのに苦しむ場面も多く見られた。しかし、連覇への道のりは始まったばかり。来週は明大にとって重要な空き週となる。今カードで見つかった課題を解消し、有意義な2週間にできるか。再来週の慶大戦で成果が問われる。

[曽布川昌也]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (中) 逢澤(関西) 2 0 0 .143 四球 右飛    遊ゴ               
  打中 越智(丹原) 2 1 0 .500               中安    四球 三邪飛
2 (二) 河野(鳴門) 2 0 0 .429 捕ギ    右飛 四球    四球    投ギ 三振
3 (右) 萩原(九州学院) 2 0 0 .167 二ゴ    四球 四球 三振      
  打右 加勢(札幌一) 1 1 1 1.000                      中安   
4 (一) 佐野恵(広陵) 4 0 0 .333 一ゴ    三振 二ゴ    一ゴ         
  打一三 中澤(高崎) 1 1 0 1.000                      左安   
5 (捕) 牛島(門司学園) 3 2 3 .625    四球 中安    四球    中飛 左本
6 (左) 川口(国学院久我山) 4 2 0 .556    中安 四球    三併    右安 右飛   
7 (遊) 吉田大(佼成学園) 5 3 2 .625    左三 中飛    中安    右安 左飛   
8 (投) 星(宇都宮工) 3 2 1 .667    左安    左安 中飛         
  打 東原(天理) 1 0 0 .000                   三ゴ         
  投 齊藤(桐蔭学園) 0 0 0 —                            
  打 宮崎(履正社) 1 0 0 .000                         右飛
  投 水野(静岡) 0 0 0 —                          
9 (三) 渡辺(横浜) 2 0 0 .400    二ゴ    三ギ    一ゴ           
  打 生山(明大中野八王子) 1 0 0 .000                   三ゴ      
  三 中野(桐光学園) 0 0 0 .000                          
  打一 小林恵(遊学館) 0 0 0 1.000                         四球
    計 34 12 7 .417                           
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
星(宇都宮工) 1 0 0 6 96 6 5 2 2 3.00
齊藤(桐蔭学園) 2 1 0 2 25 0 1 0 0 0.00
水野(静岡) 1 0 0 1 9 1 0 0 0 0.00
◆ベンチ入りメンバー◆
10 柳(政経4=横浜) 3 佐野恵(商4=広陵) 6 吉田大(国際4=佼成学園)
11 星(政経4=宇都宮工) 5 中野(法3=桐光学園) 7 加勢(理工4=札幌一)
1 齊藤(政経3=桐蔭学園) 13 小林恵(農4=遊学館) 8 逢澤(文2=関西)
17 水野(農3=静岡) 14 宮崎(文3=履正社) 20 萩原(営4=九州学院)
21 島田(政経4=佼成学園) 15 渡辺(政経2=横浜) 28 東原(商3=天理)
29 伊勢(営1=九州学院) 16 吉田有(商2=履正社) 35 中澤(国際3=高崎)
2 牛島(営4=門司学園) 24 河野(文3=鳴門) 37 越智(営2=丹原)
22 西野(政経1=浦和学院) 25 川口(法4=国学院久我山)
32 中原(商3=佐賀商) 34 生山(営3=明大中野八王子)

明 法 早 東 立 慶 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第1週 9/11現在
明大 —    ○○       2 2 0 0 1 1.000
法大    — ○●          2 1 1 0 0 .500
早大    ●○ —          2 1 1 0 0 .500
東大 ●●       —       2 0 2 0 0 .000
立大                —    0 0 0 0 0 —
慶大                — 0 0 0 0 0 —

試合後のコメント
次戦へと意気込んだ柳

「今日はただ勝っただけという感じですね。チームとして野球になってないと思うので、そこを一週間でもう一回鍛え直したいです。最初に3点取った時点でこれじゃ絶対に勝てないということ、チームでこの3点で満足していたら勝てないということを言っていたんですけど、案の定ずるずるいってしまって今日はそこがダメでした。星は星なりに自分で色んなことを感じたり反省したりしてると思うので、また一週間空くのでそこで次に向けてやってほしいです。(途中出場の選手が起用に応えた)神宮で結果を出すというのは難しいことなので、そこは結果が出たということには自信を持ってやっていいんじゃないかなと思います。(慶大戦に向けて)今日はやるべきことをやれなかったり、やってはいけないことをやってしまったりという試合だったのでそういうところをまずチームとして絶対に妥協せずにやっていきたいです。個人的に言えば春は慶應に自分が投げて勝っていないので、リベンジしたいという気持ちでいます」

決勝弾を放った牛島
「苦しい試合で自分のクロスプレーでのエラーとかもあったので何とか取り返したいなという気持ちでした。(ホームランの)感触としてはよかったですけど、切れていくのが見えてたのでとにかく切れるなという思いで見てました。コースは高めですかね。真っすぐ狙ってました。変化球でかわしてくるピッチャーよりもよかったというか、結果がよかったので自分的にはよかったんですけど。打ててよかったです。チャンスは何回もフォアボールとかでつくれていたんですけど、最後になかなか出なくて。チームとして徹底事項がいろいろあって、それが守れなかった結果かなと思います。(徹底事項は)左バッターが結構開いて引っ掛けるだけのバッティングが多かったので、右も左もですけど逆方向を意識してというのはあったんですけど。なかなか徹底できなくてというのはありましたね。(相手先発は)誰が来るだろうという感じで、1年生が来たのでびっくりというのはありましたね。(代表になって変化はあったか)後輩のキャッチャーも上手いので、自分が偉そうにしてるとかは全く無くて、自分がダメだったらすぐ代えられると思うので、その危機感はあります。(日米野球では)プレッシャーとか普通じゃ経験できないようなことができたので、そこの部分の気持ちの持ちようが大きくなったのかなと思います。足りない分は全部なんですけど、自信になったのは対アメリカで日本代表として戦うとか、スタメンで出るときとかのプレッシャーとかですね。プレッシャーを感じなくなったということではないんですけど、冷静に試合に臨めたとは思いますね。負けられないというか、日本を代表してやっているので変なプレーはできないですし。チームメイトもいつもと違うので、関係性とかでプレッシャーを感じてましたね。(日本代表を経験したことで)春よりはゲームの入りは冷静にできてますけど、堂々とというのは別にないので。ダメだったら代えられると思ってやってますね。下の後輩たちが上手いので、結果を残さないとなというのはあります。(星投手は4回からよくなかったが)でも、自分たちのミスで失点を与えてしまったので。そこでクロスプレーでアウトできたりしたら星もいけたと思うので野手がもうちょっと頑張らないといけないなという感じですね。(次戦の)慶應は打撃のチームで、春に加藤に1回も勝てていないのでまず加藤に勝つことを、打つことをチームとしては目標に徹底してやっていきたいと思います」

先発で6回2失点の星
「(3回までは無安打無失点)調子自体はそんなに良くなかったですけど、悪いなりに抑えられたかなという感じです。(どのあたりが悪かったか)ストレートの走りもそうですし、変化球を投げるときに腕を振って投げられてないような感じでした。(5回に3失点)エラーはしょうがないと思うんですけど、そのあと抑えられなかったのは自分の反省すべき点です。それは次戦までに改善すべきことかなと思います。正直5回を抑えないと先発としては意味ないと思うので、ビッグイニングとかそういうのをなくして毎回ゼロで抑えられるようにやっていきたいです。先発と抑えは全く違うので、先発としてやっていくためにズレを修正していかなければいけないと思います」

3安打と活躍した吉田大
「(2回に適時打を打ったときの感触)高めの真っすぐでした。切れないでくれって思いました。(粘って打った当たり)粘ってから合わせて甘い球打つってのがスタイルなので、それが実践できてよかったです。(昨日今日で4打点を挙げているが)打線の前のバッターたちがよく出てくれてチャンスが回ってくるので、その時はやっぱり俺が返そうって思いでやってます。(この2戦の総括)昨日はいい試合ができて、打って勝てたんですけど今日は打ててるんですけどチャンスで一本出なかったりとか、いらないミスをしてしまったりという詰めが甘いところがあるので、あと1週空くのでしっかりもう一回やり直してチーム作りをして体を鍛えなおして次の慶大戦に臨みたいです。(慶大戦に向けての意気込み)2戦で決めるので、挑戦者の気持ちでやりたいと思います」

リリーフで好投した齊藤
「自分の投球が良かったかは分かりませんが、チームとしては野手が逆転してくれたので良かったです。東大に負けるというのは自分たちには許されないことで、春負けてしまって2季連続だけは避けたかったです。自分もそうですが、チームもそういう思いが強かったと思うのでそれもあって逆転につながったと思います。(今季初勝利)自分はリリーフなので、あまり勝ちは意識していませんが任されたイニングは必ず0で抑えようと常に思ってます。(夏の間にフォーム内での力加減を変えた)リーグに間に合ったのでそれは良かったです。(これからの試合に向けての意気込み)この調子では残りのカードも2戦で勝つことはできないと思うのでこの空き週でしっかり立て直して、残りの4カード全部2戦で勝てるように頑張っていきたいです」