打線機能で11得点! 大差で立大下し決勝戦へ/東京六大学春季新人戦

2016.06.01
 全員野球で飾った大勝だ! 初回にボークで先制すると3回に高瀬雄大内野手(営2=長崎西)、4回に伊勢大夢投手(営1=九州学院)の本塁打などで序盤に7得点を挙げた。先発の伊勢は5回無失点の好投。7回に2番手の中村希生投手(商2=仙台三)が本塁打で2点を失うも、失点はその回のみ。8回にダメ押しの4点を追加し、11-2で立大を下した。次戦は慶大との決勝戦となる。

 高瀬の快音が止まらない。1-0で迎えた3回、先頭の稲見優樹外野手(法2=日大三)が左中間を破る二塁打で出塁。打席には第1打席で安打を放った3番高瀬。坂井(立大)の変化球を振り抜いた。逆方向に高く上がった打球はぐんぐん伸び、左翼席に着弾した。「最初はいくと思わなかった」。104㎞の変化球にタイミングを外されながらも、芯で捉えていた。ダイヤモンドを一周しながら笑顔がはじけた。4回には中堅手の横を抜く痛烈な適時三塁打を放ち、7-0と立大を引き離した。初戦の法大戦から6打席連続安打。完璧な内容の3打席で、観衆の視線を釘付けにした。
 まさに全員野球の攻撃だった。打者18人が出場した法大戦に続き、この日は21人が打席に立った。スタメン全員が交代したが最後まで攻撃の手を緩めなかった。5回~7回はいずれも途中出場の選手が先頭打者で出塁。8回に追加した4点も、スタメン以外の選手の3安打が絡んだもの。「みんな試合に出たいという気持ちが強い。試合に出られたうれしさがある」(稲見)。グラウンドに立つ喜びを噛みしめてプレーする。それが大量得点に結び付いた。

 ルーキーらしからぬ風格を漂わせた。先発の伊勢は余裕の投球で立大打線を調理。140㎞台の直球を軸に、決め球はチェンジアップとスライダー。2回以降、毎回安打を許しながらも要所を締めた。二塁走者を背負った3度の場面も、制球を乱すことはなかった。好投の要因は「ボールが先行してもストライクで甘くならずに投げ込めたこと」(伊勢)。堂々たるマウンド捌きで5回無失点に抑え、4回には自身の2点本塁打で追加点も挙げた。投打に迫力のあるプレーで、高校2年次の神宮大会以来となるマウンドに勝利を呼び込んだ。後続の3投手は6回以降を計3安打。中村が本塁打を浴びるも、崩れることなく最少失点で切り抜けた。

 兄弟優勝は目の前だ。ここまでの2試合、総力戦で勝ち上がってきた。24人が出場したこの日、13安打のうち途中出場選手が6安打。明大が掲げる「全員野球」がこの数字に表れている。「メンバーに入っていない人たちのためにも優勝する」(吉田有輝内野手・商2=履正社)。新人戦とはいえ、影で支える選手が大勢いる。チーム一丸となって慶大を破り、リーグ戦、新人戦ともに六大学の頂点に立つ。

[星川裕也]

打順 守備 名 前 打 安 点 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (中) 稲見(日大三) 3 2 0 左安    左二 一失               
  打中 郷原(鹿屋) 1 0 0                遊ゴ         
  打右 山本(愛工大名電) 1 1 0                      左安   
2 (遊) 吉田有(履正社) 3 1 0 投犠    左飛 右二    遊ゴ         
  遊 石橋(盛岡四) 1 0 0                      三振   
3 (二) 高瀬(長崎西) 3 3 3 中安    左本 中三               
  打二 植村(日南学園) 2 1 1                三振    右安   
4 (左) 和田慎(常総学院) 2 0 0 四球    遊飛 三振               
  打左 佐野悠(広陵) 2 2 0                   中安 二安   
5 (右) 内山(静岡) 2 0 0 三振    中飛                  
  打右中 越智(丹原) 3 1 0             右安    三ゴ 三振   
6 (一) 平塚(春日部共栄) 2 0 0 右飛       三振               
  打 坪井(明大中野八王子) 1 0 0             中飛            
  投 中村(仙台三) 0 0 0                           
  打 松﨑(明大明治) 1 0 0                   二ゴ      
  投 金子(春日部共栄) 0 0 0                           
  打捕 西野(浦和学院) 1 0 0                      一邪飛   
7 (三) 添田(作新学院) 2 0 0    投ゴ    三失               
  打三 村上貴(松山東) 2 0 0             左飛    右飛      
8 (捕) 氷見(豊川) 3 0 0    二ゴ    左飛 左飛            
  捕 小野(愛工大名電) 1 0 0                      一失   
  投 外尾(佐賀西) 0 0 0                           
9 (投) 伊勢(九州学院) 2 1 2    三振    左本               
  一 奥村(明大中野八王子) 1 1 0                左安    四球   
    計 39 13 6                           

名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責
◆明大投手成績◆
◯伊勢(九州学院) 1 1 0 5 78 5 4 1 0
中村(仙台三) 1 0 0 2 41 2 2 1 2
金子(春日部共栄) 2 0 0 1 13 0 1 0 0
外尾(佐賀西) 2 0 0 1 17 1 1 0 0

◆ベンチ入りメンバー◆
18 外尾(文2=佐賀西) 3 平塚(政経2=春日部共栄) 26 村上貴(法2=松山東)
19 金子(商2=春日部共栄) 4 植村(農2=日南学院) 8 越智(営2=丹原)
21 中村(商2=仙台三) 5 石橋(政経2=盛岡四) 9 稲見(法2=日大三)
23 森下暢(政経1=大分商) 6 吉田有(商2=履正社) 24 内山(商1=静岡)
29 伊勢(営1=九州学院) 7 山本(文2=愛工大名電) 27 佐野悠(商2=広陵)
2 氷見(政経2=豊川) 15 添田(法1=作新学院) 28 郷原(営2=鹿屋)
22 小野(文2=愛工大名電) 16 高瀬(営2=長崎西) 39 和田慎(商1=常総学院)
32 西野(政経1=浦和学院) 34 奥村(政経2=明大中野八王子)
38 松﨑(商2=明大明治) 37 坪井(営2=明大中野八王子)

試合後のコメント
全打席で出塁し、攻撃の流れをつくった稲見
「結構ボールが見えていて調子は良かったです。リーグ戦ほどのプレッシャーはないので、下級生は下級生らしく伸び伸びとプレーできていて、それが今日のような点差につながっていると思います。みんな元気があるのでベンチの雰囲気もよくて、試合に入る姿勢とかもみんないいです。(途中出場の選手の活躍は)みんな試合に出たいという気持ちが強いので、出られるうれしさがあると思います。(優勝に向けて)今日みたいに自分が先頭で出て、流れをつくっていって、結果優勝できればいいなと思います」

法大戦から6打席連続安打の高瀬
「この春にリーグ戦で1番を頂いて、その経験が生きてきたと思います。体重は入ってから3キロ増えました。(50メートルのタイムは)最近は計ってないのですが、高校では6秒1です。(明治を目指したのは)中学生の頃だと思います。六大学に憧れていたので。(ホームランは)最初はいくとは思わなかったですが、乗せられたというか。(打球の方向などは)長打は結構左中間下の方とかですね。センター中心でそれが左中間に伸びる感じですね。(高校通算ホームランは)20本です。(甲子園で活躍した選手のなかでのモチベーションは)チャレンジャー精神というか、期待されて入ったというわけではないので。高校の時もショートで、この新人戦ではセカンドです。難しいところはありますが、最初に比べると慣れてきました。小中高1はまでずっとピッチャーでした。ちょっと投げられなくなって。肩を壊したのではないのですが、調子が悪くなってバッティングの方にシフトしました。(明日の意気込み)チームとしては細かいミスはあるのですが、ポジション的なことに関してはしっかりできていると思うので、そこを継続して細かいところはチームの意識で修正していけたらいいと思います」

3回に適時二塁打を放った吉田有
「雰囲気は変わらず、勝ちに向けてやっていこうと思っていました。(二塁打は)やっと一本が出てほっとしました。(優勝決定戦への意気込み)メンバーに入ってない子たちのためにも優勝します。」

5回無失点の好投をみせた伊勢
「最初は捕らせるピッチングだったんですけど途中から修正していって、途中はちょっとヒットも出始めたんですけど最低イニングの5回投げ切れたんで良かったです。(自己最速は)高校時代から145です。(今日のピッチングでの収穫は)ボールが先行してもストライクで甘くならずにコーナーに投げ込めたことです。高校時代は良い時期と悪い時期があって、今は良い時期なんですけどこれから悪くなる可能性もあるので調子が悪くても良いピッチングができるようにしたいです。(神宮のマウンドは)高校のときにも投げていたので違和感はなかったです。球種は真っ直ぐとスライダー、チェンジアップです。打ったのはカーブで球種は高めのボール球です。(打った感触は)入ったと思いました。打てると思ってなかったので当たってくれたって感じです。練習じゃ打てないです。(高校のときの本塁打数は)5本ぐらいです。(柳主将から盗みたいことは)人一倍気迫のある投手だと思うので体力的にも粘れるところですとか尊敬します」