主力4投手登板するも法大に逆転負け/東京六大学春季リーグ戦

2016.05.08
 終盤の攻撃に差が表れた。3回に3点を先制されたその裏、2本の適時打と、佐野恵太内野手(商4=広陵)の3点本塁打で逆転に成功する。5―4で迎えた8回。2死一、二塁のピンチで柳裕也主将(政経4=横浜)が登板。エースの力投でピンチを脱したいところだったが、向山(法大)に中前適時打を許し、さらに中堅手の悪送球が重なって2失点。打線は4回以降1安打に抑えられ、2度目の逆転はならず。5-6で敗戦し、勝ち点の行方は3回戦に持ち越された。

 切り札のエースが捉えられた。5-4で迎えた8回一、二塁。絶体絶命のピンチに万全を喫して柳を投入。何としてでも勝つための策だった。打席には、この日3安打2打点と大当たりの向山。粘られて8球目。134㎞のカットボールを鮮やかに中前にはじき返された。中堅手の逢澤が捕球すると本塁への送球を諦め、一塁走者をアウトにするべく、三塁へと送球。これが悪送球となり、そのスキに勝ち越しの走者が生還。あっという間に2点を失い、逆転された。終盤の重い失点を取り返せず5-6で敗れた。

 主力4投手をつぎ込むも、失点は免れなかった。先発の水野匡貴投手(農3=静岡)は3回途中までに6安打を浴びて降板。2番手・星知弥投手(政経4=宇都宮工)は最速152㎞の直球を武器に7回まで粘投するも、水野が出した走者を返してしまうなど抜群とはいえなかった。1点を守り切るために星に代わって齊藤大将投手(政経3=桐蔭学園)がマウンドに上がったが、4人と対戦し2被安打。苦しまぎれに登板した柳も痛恨の適時打を浴びた。今季出場を重ねてきた柱4人で被安打14と、法大打線の勢いを止められなかった。

 一時は勝利の兆しさえ、見えていた。3回に3点を先制されたその裏、吉田大成内野手(国際4=佼成学園)が左前で出塁すると、逢澤が左翼線への適時打を放ち1点を返した。さらに四球と安打を絡めて2死一、二塁の好機をつくり、4番・佐野恵。菅野(法大)が投じた1球目を、完璧に捉えた。空高く舞い上がった打球は、軽々とバックスクリーン近くの右翼スタンドに着弾。自身過去最多となるシーズン3本目で、2点リードを奪う逆転に成功。主砲の一振りに神宮が沸いた瞬間だった。
 もうひと押しがなかった。3回の4安打5得点で流れをつかみたかったが、4回以降はわずかの1安打。菅野の鬼気迫る快投を前に、5~7回は3者凡退に抑えられた。結局、8回に逆転された後も反撃はできず。計14安打の法大に対して明大は5安打。試合後のスコアボードに両者の打撃の差が、はっきりと刻まれた。

 意地と意地とのぶつかり合いだ。昨年春は法大戦で勝ち点を落とし、優勝から限りなく遠ざかった。秋は5位の法大に2敗し、自力優勝を逃すどころか優勝が消えた。「血の明法戦」と揶揄される由来はここにある。次戦は悪夢の再来となるか、昨年の鎖を断ち切る日となるか。この日登板した投手陣は次戦の登板も予想される。「できる限りの準備をしていく」(星)。5安打に封じられた打線の奮起と、防御率リーグ首位の投手陣の粘りに期待したい。総力を挙げてオレンジ軍団を打ち破る。

[星川裕也]

打順 守備 名 前 打 安 点 率 1 2 3 4 5 6 7 8 9
◆明大打撃成績◆
1 (中) 逢澤(関西) 4 1 1 .265 三振    左安    三ゴ       三振   
2 (左) 荒木(愛工大名電) 3 0 0 .167 二ゴ    四球    一ゴ       三振   
3 (二) 竹村(浦和学院) 4 1 1 .176 三振    中安    二ゴ       中飛   
4 (一) 佐野恵(広陵) 3 1 3 .375    中飛 中本       右飛       死球
5 (捕) 牛島(門司学園) 3 0 0 .207    三振 三ゴ       二ゴ       三ギ
6 (右) 萩原(九州学院) 3 0 0 .000    三振    三邪飛    三振         
  右 加勢(札幌一) 0 0 0 .300                           
  打 宮崎(履正社) 0 0 0 .500                         右飛
7 (遊) 吉田大(佼成学園) 4 2 0 .290       左安 右安       三振    中飛
8 (投) 水野(静岡) 0 0 0 .000       左安                  
  投 星(宇都宮工) 0 0 0 .333       投ギ 一ギ                 
  打 東原(天理) 1 0 0 .250                   遊ゴ      
  投 齊藤(桐蔭学園) 1 0 0 .500                           
  投 柳(横浜) 0 0 0 .286                           
9 (三) 荒井海(前橋育英) 1 0 0 .000       三ゴ                  
  打 小林恵(遊学館) 1 0 0 .167          左飛               
  三 中澤(高崎) 0 0 0 .000                   二ゴ      
    計 29 5 5 .260                           
名 前 試 勝 敗 回 球数 安 振 球 責 率
◆明大投手成績◆
水野(静岡) 5 2 0 22/3 40 6 0 1 3 1.33
星(宇都宮工) 4 0 0 42/3 76 5 4 4 1 1.64
●齊藤(桐蔭学園) 4 0 2 02/3 10 2 1 0 1 2.16
柳(横浜) 6 3 1 11/3 27 11 1 0 0 0.64
◆ベンチ入りメンバー◆
10 柳(政経4=横浜) 3 佐野恵(商4=広陵) 6 吉田大(国際4=佼成学園)
11 星(政経4=宇都宮工) 4 竹村(政経3=浦和学院) 7 加勢(理工4=札幌一)
18 川口(法4=国学院久我山) 5 富岡(商4=日大三) 8 坂田(文4=倉敷商)
1 齊藤(政経3=桐蔭学園) 13 小林恵(農4=遊学館) 9 佐藤(文4=白樺学園)
17 水野(農3=静岡) 15 萩原(営4=九州学院) 35 中澤(国際3=高崎)
23 森下暢(政経1=大分商) 16 高瀬(営2=長崎西) 37 逢澤(文2=関西)
2 牛島(営4=門司学園) 24 荒木(文4=愛工大名電) 38 東原(商3=天理)
20 中道(商4=智辯学園) 26 荒井海(商3=前橋育英)
22 氷見(政経2=豊川) 34 宮崎(文3=履正社)

慶 明 法 立 早 東 試合 勝利 敗戦 引分 勝ち点 勝率
勝敗表 第5週 5/8現在
慶大 — △●○● ○○      ○●○ 8 5 2 1 2 .714
明大 △○●○ — ○●       ○○ 9 5 3 1 2 .625
法大 ●● ●○ — ●○○ ●○○    10 5 5 0 2 .500
立大       ○●● — ○○ ●○ 7 4 3 0 1 .571
早大       ○●● ●● — ○○ 7 3 4 0 1 .429
東大 ●● ●○●    ○● ●● — 9 2 7 0 0 .222

試合後のコメント
終盤のピンチを任せられるも救援できなかった柳

「(打たれたのは)カットボールです。ボールの圧力というか、気持ちの強さです。明日またチームが勝てるように、疲れとかはあるんですけど、いろんな状況を見据えて練習をしてきているので」

2番手として粘投した星
「直球の走りは良かったんですけど、細かい制球の部分で課題が残りました。明日に向けての修正ポイントかなと思います。やっぱり、点数をやらない気持ちで投げたというか、野手がそのあと逆転してくれたので、これ以上はやれないという気持ちで投げました。(向山選手が)自分も3回と6回に打たれてしまっているんので、明日も向山選手がキーマンになると思うので、しっかり抑えてやっていきたいです。できる限りの準備をしていきます」

昨日に続き2安打と好調の吉田大
「最後はちょっと気持ちが足りなかったのかなという感じですね。明日全力でいきます。3戦目は僕らの形なので、絶対秋のリベンジしたいです」