慶応に54得点で快勝 後半は付け入るスキ与えずゼロ封/関東大学ジュニア選手権

ラグビー
2019.10.14

 攻守にわたり、全員が力を発揮した。関東大学ジュニア選手権3戦目は慶大と対戦。40分×3本制で行われた夏合宿の練習試合では46―54で敗れている。前半は一時同点となったものの、突き放し26―7。後半は28得点を挙げ、相手を完封。54―7で勝利した。

 

◆10・14 関東大学ジュニア選手権(八幡山グラウンド)

▼対慶大戦

 ○明大54{26―7、28―0}7慶大

 

 つかんだ流れを渡すことなく勝ち切った。前半6分にスクラムハーフ竹ノ内駿太(政経2=長崎南山)のトライで先制したものの、その後は慶大ペースに。「相手ディフェンスのプレッシャーを受けてしまった」(ゲームキャプテン・右ウイング矢野湧大・文4=大分舞鶴)。自陣でペナルティが多発し、24分には同点トライを許してしまう。しかし、同点のまま迎えた29分。ナンバーエイト山本龍亮(情コミ3=桐蔭学園)から左ロック辻惇朗(政経4=常翔学園)がラストパスを受けると、ディフェンスラインを突破。一度均衡を破ると、その後は一気に攻め立てた。「相手がバテたところでラッシュをかけられた」(矢野)。後半3分、途中出場の小島昂(法3=明大中野)から左ウイング石川貴大(政経3=報徳学園)へつながりトライ。バックス陣の連携でトライを奪うと、12分にはフォワードで押し切り、右フランカー佐藤諒(政経4=国学院久我山)がとどめの追加点。多様なアタックで最終的に54得点を奪い、ジュニア選手権2勝目を挙げた。

  

 意識の変革が復活へとつながった。初戦で0-61と帝京大に完敗後、矢野がゲームキャプテンに就任。チームの立て直しのため、4年生を中心にミーティングを積み重ねた。「まずは一対一の意識をチーム全員で見直した」(矢野)。その成果は、今試合で如実に表れた。相手を1トライに抑え、後半は完封。多くの時間を敵陣でプレーし、安定した試合運びを見せた。「帝京大戦からかなり改善されてきた」(矢野)。ジュニア選手権は早大戦1試合を残すのみとなった。11月から再開する対抗戦へ、各ポジションで激しいアピール合戦が続いている。


[上松凜助]

 

矢野

――前半中盤からトライラッシュが始まりました。

 「後半は相手が完全にバテてて、足が止まっていました。明治はフィットネスにはかなり自信があったので、ラッシュをかけられて良かったです。裏に抜けた後の顔出しということはチームとして意識していました。そこもフィットネスの部分で、全員が後半になっても走り切れたということが大きかったです」

――ジュニア選手権を振り返っていかがですか。

 「帝京大戦では何もできなくて、ボコボコにされました。その後からしっかりと課題が明確になったので、練習で修正して、ミーティングも積み重ねました。そこで全員でチームの課題を共有できて、グラウンドでも皆頭に入った状態でゲームに挑めています。帝京大戦から比べたらかなり良くなったと思います」

 

辻惇

――2トライの活躍です。

 「個人的に2トライは嬉しいです。トライを取れたことはポジティブに捉えて、残った課題に向けてこれから修正していきたいです。明治が良いアタック、良いゲインラインを切れていて、その中で相手のディフェンスのギャップをついただけなので、僕のトライというよりはみんなのトライです」

 

――今後に向けてアピールできましたか。

 「最後監督にラスト10分、ボディーランゲージが悪かったり、雑になったと言われました。しかし、課題が見つかったということはまだまだ治せるところがあるので、練習時からきつい時どれだけ丁寧にやれるか、ボールを前に持っていけるかというのを出していければと思います」