平井、金子、伊与部が表彰台入り!日本一をかけた戦い/日本学生選手権

1999.01.01
 今年も学生日本一を決める大会がやってきた。全国から集まったスイマーの中から入江陵介(近代)や立石諒(慶大)など、日本のトップレベルで活躍する選手たちも数多く出場した今大会、明大は「総合優勝」を掲げ大奮闘した。総合成績は5位と優勝には届かなかったものの、平井や金子、伊与部などが表彰台に上るなど、ほかの選手たちも一丸となってチームに貢献する泳ぎを見せた。

<1日目>
 大会1日目。明大からは選手たちがB決勝、決勝へ次々と進出した。
 インカレ前の取材で「順位よりベストを出すことが目標」と語った清水は、宣言通り50m自由形でベストの泳ぎを見せ7位。決勝に進出したのは今大会が初めてで、レース後にはうれしそうな表情を見せていた。
400m自由形のB決勝を5位で終えた麻生は、「本命は1500mなので決勝残ります。メダルとります」と表彰台入りを約束した。
 400m自由形決勝に姿を見せたのは明大の主力スイマー平井だ。インカレ前に「優勝」と意気込んでいた平井は、後半1位でリードするも最後の最後で抜かされ結果は2位。「抜かされたのは気が緩んでしまったから。メンタルが弱かった」と肩を落としたものの、「久々に楽しく泳げた」と2大会連続で表彰台入りを果たした。
 「(自分の)レース自体のレベルが低かった」とレース後に話した宇津木は200mバタフライ決勝7位。最後のインカレでの1本目のレースだったが「調子が良くなかった」と不本意な結果に終わった。
 200m背泳ぎ決勝。入江も出場したこのレースに明大からは伊与部が出陣した。「200mは1分58秒台で表彰台に上る」と明確な目標を掲げてレースに臨んだ伊与部だったが、「びびってる自分がいた」とまさかの5位に散った。
 100m平泳ぎB決勝には大和田が出場。「調子はいいほうだった。順位は意識せず自分のレースができた」と満足げな様子を見せた一方で、「力みすぎて後半バテてしまった」と予選よりタイムを落とし7位に終わる。
 1日目の最終個人種目。ここまで平井以外には不調が続いていた明大だったが、「やるべきことはやった」直前の取材で自信を持って話した金子が見せてくれた。100m平泳ぎで見事、初の表彰台を3位で飾ったのだ。「100mで3位とれるとは思っていなかったのですごくうれしい」と笑顔を見せ、「もちろん表彰台ねらっていきます」と3日目の200mに向けても語ってくれた。
 インカレ1日目の最終種目である400mリレー。明大からは木村、清水、大崎、益田が出場した。前半3位につけ、安定した泳ぎを見せていた明大だったが200mから6位に転落。後半でさらに順位を落とし8位でフィニッシュ。レース後の木村の口から出た言葉は「悔しい」ただそれだけだった。「4人で力を合わせて表彰台に上りたい」。インカレ前にそう話した木村。仲間のきずなを大切にしている木村にとって、今大会が最後のインカレ。そしてこのリレーが唯一の出場種目だった。悔しさは人一倍だっただろう。しかし、「やっぱりチームで戦うリレーは安心感がある」(益田)、「チームで戦うリレーはすごく盛り上がるし、自分も気持が高ぶる」(清水)と選手たちは満足げな様子だった。「この4人で泳げてとても楽しかったです」と最後は木村も笑っていた。

<2日目>
 総合5位で始まった大会2日目。決勝に進む選手が少なく、B決勝での戦いが主となった。
 400m自由形で2位に入った平井は200m自由形にも出場。予選で14位となりB決勝に進むことになった。B決勝前半は6位と出遅れてしまうが、150mで一気に2位に浮上。最終的には1人抜かされてしまい、3位に終わった。「チームに少しでも貢献できてよかった」と目標であった表彰台には届かなかったが、チームのために奮闘した。
 100mバタフライB決勝では元井と宇津木が隣同士でスタート。元井は4位で、宇津木は7位で50mを折り返し、結果は元井が1位、宇津木が4位となった。レース直後、2人は握手をし、互いの健闘をたたえ合った。昨年、200mバタフライで2位に輝いている宇津木はこれが大学最後のレース。「明日は応援に徹します」とチームの一員として最後のインカレをやり遂げるつもりだ。
 作道は女子200m個人メドレーに出場。2分17秒56でフィニッシュし、シーズンベストを出した。「予選よりもタイムが上がってよかった。明日につながる泳ぎができたと思う。400mでは去年メダルを獲ったので頑張りたい」と明日への意欲をみせた。

 2日目の最終種目は400mメドレーリレー。伊与部、金子、元井、益田と2年生チームで臨んだ明大。前日表彰台入りしている伊与部や金子がいることから期待も高まっていた。「しっかり繋げるようにがんばります」伊与部が言った通り、表彰台へと繋がる泳ぎを見せた明大は、3位に輝いた。スタートからフィニッシュまで順位を上げることも落とすこともなく、安定した泳ぎを見せた。「ドキドキわくわくしながら泳げました」(元井)、「個人種目の勢いで泳げたので調子がよかった」(金子)、「最高でした。て言っても一番低いところですけど」(伊与部)と選手たちは終始笑顔で取材に応じてくれた。「疲れていたけど、そこが勝負だと思った。プレッシャーをうまく力に変えられた」(元井)とどうやらメンタル面が勝利へ大きく影響したようだ。最後に伊与部は「来年はもっといいところにいきたいですね」と力強く語った。

<3日目>
 大会最終日。2日目を終えた時点で明大は総合4位に着ける。この日は前日とは打って変わり、決勝進出者が続出した。
 1500m自由形に麻生が出場。予選3位で通過し、1日目の約束通り決勝に駒を進めた。「勝負できたら1000mから仕掛けるつもりだった」。しかし、200m過ぎから4位に定着してしまい、攻めることもできずにそのまま4位でフィニッシュ。「3位には入れた。悔しい」と答えるも、良い経験になったはずだ。

 昨年女子400m個人メドレーで3位に入った作道。今年もメダルを目指し、決勝に挑戦した。しかし、「バタフライで出遅れた」という通り、50mを終えた時点で7位。その後、追い上げることもできずに1つ順位を落とし、8位に終わった。「ふがいない結果になった。来年はもう一度表彰台に上りたい」と作道はすでに来年を見据えている。
 100m背泳ぎに出場した伊与部。目標の2位にはなれなかったが、3位で表彰台に上がった。「順位に心残りはあるが、自己ベストに近いタイムだったので悪くはない。4年生方が最後のインカレなので感動を与えるレースがしたかった」と悔いはあるものの、喜びを噛みしめていた。
 1日目の100m平泳ぎで3位に輝いた金子は200m平泳ぎでも決勝に出場した。前3人がトップ争いをする中で金子は4位。3人との差をつめることもできずにそのまま4位となった。「タイム的には問題ない。国際大会にも出場経験のある3人との実力と経験の差は大きかった」。調子がよく、表彰台も狙って挑んだレースだったが、実力差を痛感した結果となった。しかし、金子は悔しそうな素振りを見せず、インカレで好成績を収めたことに喜びを感じていた。
 同じレースに出場した堀井主将は7位と悔しい結果に終わったが、「今の力を出し切りました」と悔いのないレースができたようだった。主将として、4年生としての最後のインカレを「この雰囲気を楽しもうと思いました」(堀井主将)と笑顔で語ってくれた。
 最終日の最終種目は800mリレー。昨年の失格を再び繰り返すことのないよう引き継ぎの練習は念入りに行ってきた明大だったが、惜しくも決勝に進むことはできず、B決勝でのレースとなった。出場したのは平井、益田、高橋、大崎。前半は2位と良い位置につけ順調なスタートを見せた明大。300mから隣の近代を抜かし1位に浮上する。その後も1位の座を維持し、そのままフィニッシュ。「決勝に残れなかったのは油断してしまったから」(大崎)と悔しそうな表情を見せた選手たちだったが、最後は「来年もこのメンバーで行くと思うので、表彰台上がれるようにしたいです」(平井)と前向きな気持ちでプールを後にした。

 総合は昨年より1つ順位を上げ5位。今年もシード権を守り、3日間にわたる熱い戦いに幕が下ろされた。一丸となって総合優勝へ突き進むスイマーたちからはチームにかける熱い思いが伝わってきた。「来年は、次に入ってくる新入生が強いし、総合優勝が今までで一番近いと思う」(平井)、「このインカレが来年に繋がるようにしたい」(益田)。最後に堀井主将は「4年間早かったです。オリンピック強化標準記録切ったすごい選手と強化合宿することができたり、見て学ぶことができました。水泳やってたことに感謝したい」と水泳に対するこれまでの思いを熱く語った。
来年こそは新生明大水泳部として、「優勝」その2文字を奪いに、白熱した戦いを繰り広げてくれるだろう。