平井、「2位もビリもいっしょ」/オープンウォーター

1999.01.01
 海の日を目前にして館山の海岸沖で開催されたオープンウォータースイミング。ロンドン五輪の種目の一つでもある。明大からは昨年覇者の平井が今年も出場し、連覇が期待されるも2位に終わった。

 コースは4周回10㎞、時間にして2時間以上かかる。最終の4周目、先頭を行く4人集団のうち平井は2番手につけていた。先頭を行く秋元(日大)と10m離れていたが、怒とうのラストスパートをかけた平井。その差を数mに縮めると、首位争いは3人に絞られた。「3人の真ん中を泳いでいて、どっちに着いていこうかなと思って右に行った」ところ、コースアウト。痛恨のミスだった。必死のコース修正も、追い着かず2着でのゴールとなった。

 レース後の入賞者インタビューで見せた消沈した表情。「2連覇したかった。すごい悔しい」。コースアウトしたこともショックだったようだ。「コースを見極める力がまだない」と自分の課題を認識している。だが、海にはプールのように決まったコースはない。線もない。遠くに見える動かない建物を見て自分の位置を把握しながら泳がなければならない。コースアウトの回避は非常に難しいはずだ。

 さらに、「海は広くて、一人で2時間も泳いでいると不安になる」(平井)ことからメンタルトレーニングをしてきた。落ち着いて泳ぐためには平静さが必要なのだ。

 「2位もビリもいっしょ」。最後に本心が平井の口から出た。決して大仰ではない。コースアウトしなければ首位は変わっていたかもしれない。勝負に“たられば”は無用だが、悔やまれてならない。10m先を行く泳者に追い着いたという事実が平井の泳力を証明する。9㎞以上泳いできた後にさらにラストスパートをかけることができるのは尋常ではない。

 オープンウォーター前王者は悔しい結果に飲まれたが、6月のJAPAN OPENでは明大勢最高成績を収め、好調さを覗かせた。力は着実に上がっている。さらに、大学入学前から狙っている2年後のロンドン五輪。400m自由形とオープンウォーターで挑む。「日本人でどっちもいくデュアル・スイマーになるの夢」。YASUNARI HIRAIの名が世界にとどろくのが楽しみだ。

◆平井康翔 ひらいやすなり 政経2 175cm・73kg 市立船橋高出