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(23)箱根直前特集⑨ 手嶋杏丞インタビュー

競走 2020.12.28

 72年ぶりの王座奪還へ。今年度、災禍に苦しみながらも前を向き続けた選手たち。全日本大学駅伝(以下、全日本)では3位に食い込み、箱根駅伝(以下、箱根)を前に4強の一角として優勝候補に躍り出た。〝箱根なし〟を経験した当時の1年生は最終学年。上昇止まらぬ紫紺の襷が、まだ見ぬ頂へ走り出した。

 今特集では、箱根に向けた選手らの声をたっぷりお届けします!

 

 第9回は手嶋杏丞(情コミ3=宮崎日大)のインタビューです。(この取材は12月5日に電話で行われたものです)

 

――現在のコンディションはいかがですか。

 「合宿で少し足を痛めてしまって5日間ぐらいなんですけど練習を離脱してしまいました。今は練習を始めていて、たいしたけがではなかったのでそんな気にしていないです」

 

――チームで調子の良い選手は誰でしょうか。

 「調子の良い選手は長倉さん(奨美・情コミ4=宮崎日大)で、合宿もパーフェクトにこなせていて練習もだいぶ余裕そうでした」

 

――長倉選手と何かお話したりしましたか。

 「そうですね。合宿中は同じ部屋で毎日ストレッチとかしっかりやっていて『調子いいですね』と言ったら『そんなことないよ』と言うんですけど、あれは調子いいですね」

 

――1年を振り返っていかがですか。

 「前半は大会がなくてモチベーションを保つのが大変でした。それでも後半から試合も徐々に出てきて一つ一つの試合を楽しんで、箱根に向けてこなしていきました」

 

――チーム全体でけがが減りましたが、何か取り組んだことはありますか。

 「チーム全体で取り組んだということはないんですけど、チーム力が上がったので自分がけがしてしまったらポジションを取られてしまうという実感はありました。そこを各自で(時間を)ケアに当てて、けがしないことが増えたんじゃないかなと思います」

 

――今年から上級生になりましたが、意識したことありますか。

 「下級生からの追い上げがすごかったです。それでも上級生の意地があるので負けたくないという思いで一つ一つ気合を入れて練習や試合をするようになりました」

 

――同級生も記録が伸びた選手が多くいます。

 「みんなも同じで、下級生、特に2年生が調子がよくて3年生が少ないんじゃないかと思われていて。その悔しさが3年生に火を付けたという感じで、徐々に記録が出ているのではないかと思います」

 

――5000メートルと1万メートルで自己ベストを更新しました。

 「5000メートルは正直いつでもタイムを出せたという感じで、試合に出ればベストが出たと思います。1万メートルに関しては、今年度は箱根予選会がなかったので、合宿でスピード練習を入れたことでスピードがついたと思います。1万メートルも日本選手権の標準記録を切れたので、スピード練習ができるようになったのが要因だと思います」

 

――全日本で3位に入ったことで、周囲の目は変わりましたか。

 「周囲の目も変わったし、チーム内での意識も変わりました。周りからも3強プラスアルファとか、例えば5強とか言われたりして優勝争いもできたりするのではないかと思います。それをプレッシャーに感じつつ、みんなわくわくしています」

 

――箱根ではどの区間を走りたいですか。

 「自分は1区か3区を走りたくて、どちらも自分に合ってると思うのでその二つのどちらかを走れればうれしいです」

 

――なぜ自分に合ってると思いますか。

 「3区は最初突っ込んで走れる区間で、自分自身のレース展開にも毎回積極的に入ってという感じだと思います。昨年度は付いていってそのまま最後だけあげたという感じだったので、今年度は付かずに積極的に前にいけば、昨年度よりも1分ぐらいは速く走れると思います。1区だったら集団でうまく走り、流れを持っていけるようにという意味で走りたいなと思います」

 

――箱根に向けて意気込みお願いします。

 「72年ぶりの優勝と言われてプレッシャーも感じますが、そこは気にせずに楽しんで走れば結果もついてくると思います。後は地に足を着けてしっかりとやることやれば結果もついてくると思うので、油断せずに地道に練習を積んでいきたいと思います」

 

[入野祐太]

 

第97回箱根駅伝まで、あと5日

 

【手嶋選手を知るならこの記事!】

手嶋杏丞 下剋上の物語の続き続き(2019年9月17日掲載)


手嶋が日本人4位の力走 主力を欠く中2年連続で箱根路へ/東京箱根間往復大学駅伝競走予選会(2019年10月26日掲載)


友でありライバル2年生コンビで「ヒーローに」 手嶋杏丞&鈴木聖人(第502号 箱根駅伝特集号)

 


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