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(20)箱根直前特集⑧ 鈴木聖人インタビュー

競走 2020.12.26

 72年ぶりの王座奪還へ。今年度、災禍に苦しみながらも前を向き続けた選手たち。全日本大学駅伝(以下、全日本)では3位に食い込み、箱根駅伝(以下、箱根)を前に4強の一角として優勝候補に躍り出た。〝箱根なし〟を経験した当時の1年生は最終学年。上昇止まらぬ紫紺の襷が、まだ見ぬ頂へ走り出した。 

 今特集では、箱根に向けた選手らの声をたっぷりお届けします! 

 

 第8回は鈴木聖人(政経3=水城)のインタビューです。(この取材は12月5日に電話で行われたものです)

 

――11月末の早大競技会では棄権となりました。

 「前日から足を痛めてしまって、競技会は痛みが強過ぎてやめる選択しかできなかったです」

 

――気持ち的にはどのような感じですか。

 「みんなが好記録で走っていて、うれしい反面すごく悔しく少し置いていかれた気持ちもして。一緒にどこまで行けたかなという後悔と、一緒に走りたかったという気持ちがすごく強かったです」

 

――合宿はどのように参加されましたか。

 「ポイント練習はやっていないんですけど、その分ジョグをしっかりやって、最低限の体力づくりはしました。ジョグの面ではみんなよりもしっかりできたかなと手応えがあります」

 

――現在チームで調子の良い選手は。

 「治療の時に、樋口さんと大保さんの足の張りが、いい意味ですごく張っていて筋肉ができ上がっていると聞きました。苦しい思いを経験した選手が4年生は多いので、最後1人でも多く箱根に絡んで、一緒に襷を渡せたらいいなと思っています」

 

――この1年を振り返っていかがですか。

 「今振り返るとあっという間だったなと思います。今年度は4年生も箱根に絡んでくる選手が多くて、4年生が頑張っているから自然と下級生も頑張れる雰囲気でした。最後4年生が出れない選手もいるかもしれないので、納得できるような順位で。『俺が走っていればこうだったのかな』と思ってしまうような走りではなくて、『だから走れなかったんだな』という思いになれるくらいの結果で走って、最後4年生をいい意味で気持ちよく卒業させてあげたいです」

 

――入学当初とチームの雰囲気は変わりましたか。

 「自分たちが入ったときは、予選会を突破してシード権を狙おうというチームだったんですけど、昨年度シード権を取って、今年度の全日本で3番に入って。チームの箱根に対する目標が高くなっているなと。優勝という言葉が出てきているのは、目標とする意識が上がっているのかなと感じます。自分でも優勝したいなと思うようになってきているので、やっぱりチームが自然と変わっているんだなと思います。

 

――全日本の3位でチームの意識が変わりましたか。

 「昨年度だったら駅伝では安定感を求められていたんですけど、今年度の結果だとやっぱり安定感だけではチームは上に行けないんだなと。他大学との力の差を痛感しました。簡単には優勝と言えないですが、上位を狙うならば、優勝を狙わなかったらもっと良い順位は取れないと思うので。優勝と口に出せる自信がなければ勝てない、無理だと思ってしまえば絶対に勝てないと思います。優勝できるんじゃないか、したいなと言う選手が多ければ多いほど、絶対に走りにもつながるので、佑樹さん(山本佑樹駅伝監督)が優勝とおっしゃるのであれば自分も優勝を狙いたいと思います」

 

――走りたい区間は何区でしょうか。

 「今の感じだと2区か5区のどちらか、5区の方が濃厚な気がします。5区を走る選手はいると思うんですけど、昨年度の結果やチーム状況から言ったら足の状態をしっかり治して練習を継続して箱根に持っていけたらアクシデントがない限り5区の可能性が高いかなと思います」

 

――現在の心境はいかがですか。

 「前ほど落ち込んでもないし逆に火が付きました。あんなに悔しい思いしたのでふと苦しい時に思えば、あれほど苦しいことはないなと思えるし、最後走り終わった後にあのけがが、あの思いがつながってくれたらいいなと。弱音をはかないと自分の中で覚悟を決めたので、今はつらくても頑張ろうと思っています」

 

――箱根への意気込みをお願いします。

 「昨年度メダルが取れそうで取れないっていう悔しさがあったので、今回は自分が走りでチームに貢献して、個人では区間賞の走りをして、チームでは優勝したいと思っています」

 

[仁科せい]

 

第97回箱根駅伝まで、あと7日。

 

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担当記者イチオシ!2020(1)鈴木聖人(2020年7月15日掲載)


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