(6)部長監督コメント/Jリーグ加入内定選手合同記者会

2018.12.07

 Jリーグ加入内定選手合同記者会見(速報記事はこちら)での部長、監督のコメントです。

井上優部長のコメント

会見で今季を振り返る井上部長

 「本日、体育会サッカー部の選手5名の入団内定について、改めてお披露目する機会をいただきました。本当ありがとうございます。これはひとえに、日頃の皆さまのご支援の賜物だと思います。今後とも選手の活躍を、見守っていただきたく存じます。

 今年度はこの話から始めざるを得ないと思いますが、私たちサッカー部を長らく支えてくださった、井澤千秋ゼネラルマネジャー(GM)が9月に亡くなりました。GMになる前は総監督として、その前は監督として、サッカー部をずっと支えていただいた方です。井澤前GMが日頃から繰り返し語っていたことに『明大のサッカー部はプロの養成機関ではない。人間として、大学生として、4年間をしっかりと過ごす。その果てにもしかしたらプロへの道がひらけてくるかもしれない』ということや『そこ(プロ)を最終目的にする場所ではない』ということがあります。そして、ここにいる5選手も繰り返しその話を聞いてきたと思います。『大学生としての日常生活をしっかりとやり切るということが一番重視されている場であり、そうあるべきだ』というふうに井澤GMは考えておられます。そういった普通の他の運動部とは違って『学校生活をちゃんとしなさい』『授業にも出なさい』ということを徹底している環境でしたので、選手にしてみれば少し窮屈なところや、やりにくいところもあったと思います。でも逆にそれが選手の発奮材料となり、自分たちは与えられた環境に感謝しながら自分たちのプレーをしっかり全うするような姿勢につながっていったのではないかと思います。

 彼らが在籍していた4年間というのは非常に輝かしい成績を収めています。今年ですと、総理大臣杯で優勝することができました。奇しくもその翌日に井澤GMが亡くなったわけですけど、最後の最後にその知らせを届けることができたというような状況でした。また昨日、インディペンデンスリーグ(Iリーグ)でも優勝を成し遂げることができました。このような華々しい成績の背後には、徹底した日常的な取り組みを指導してきた前GMの教えがあったということを、私も改めて強調したいと思います。今後プロの選手として生活を送っていく中でも、そのような教えの中に4年間を過ごした思いというものを、ずっと抱き続けていってほしいなと思います。また、彼らのシーズンは終わったわけではなく、今月はインカレが控えております。まだまだ彼らの活躍の場はありますので、大学生としての残り約1カ月、見守っていただければと思います」

栗田大輔監督のコメント

明大サッカー部について語る栗田監督

 「本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。また、このような素晴らしい機会を作っていただきました、学校関係者の皆様に感謝申し上げます。本年も5名の入団内定選手が誕生しました。部長の井上からも話がありましたが、本年の当部の活動について話をさせていただきます。

 まず6月にロシアでワールドカップがあり、当部OBの長友佑都選手(平21政経卒=現ガラタサライ)が活躍しました。前月に行われた代表戦でも、2年前に卒業した室屋成選手(平29政経卒・現FC東京)が日本代表に選ばれるなど、当部のOBがサッカー界で活躍しています。今現在、体育会サッカー部OBで現役のプロ選手は50名ほどいます。ここ3年に目を向けると、約25名のプロ選手が誕生しております。当部のモットーである『プロの養成所ではなく、人間形成の場』というものを追求している中で、プロサッカー選手も誕生し、各クラブで活躍しています。昨日の天皇杯では、モンテディオ山形では阪野豊史選手(平25商卒・現モンテディオ山形)が、浦和レッズでは柴戸海選手(平30政経卒・現浦和レッドダイヤモンズ)が活躍していました。また、本年は総理大臣杯におきまして、2年ぶり2回目の優勝を果たすことができました。ここにいる4年生は4年間全て、総理大臣杯の決勝の舞台に行っています。特に岩武(克弥主将・政経4=大分トリニータU―18)は1年の時からメンバーで帯同していました。年間通じて行われる関東大学リーグ戦(以下、リーグ戦)では、1部で5位という成績でした。2005年シーズンから明大は14年間連続でリーグ戦の1部に所属しており、2006年シーズンからはずっと5位以内です。各大学がしのぎを削っている中で、今1部に居続けているのは明大と流経大の2校だけです。選手の日々の頑張りを評価したいと思っています。また、今年は新人戦という昨年から始まった1、2年生の大会で、見事に目指していた関東優勝を達成することができました。そして今月17日から、この新人戦の全国大会があります。決勝戦はインカレ決勝の会場である駒場スタジアムで行われ、第1試合が新人戦、第2試合がインカレの決勝なので、当部としてはモチベーションが高まっています。また、Iリーグというリーグ戦でも、全国大会に出場することができました。当部は関東から2位で進出して、昨日、仙台のひとめぼれスタジアムで決勝戦が行われ、国士大に4-1で勝利して、14年ぶりの優勝を果たすことができました。このようにトップチームだけではなく、セカンドチーム、下級生も含めて、結果を残せているシーズンです。最終的にはインカレでとにかく優勝したいので、残された期間を全力で取り組んでいます。

 本年も5名のプロの選手が誕生しておりますが、トップチームだけでなくセカンドチームのメンバーも含めて、1年生の頃から日々もがき、成功と失敗を繰り返しながら自分自身で本当に考えて、乗り越えて、仲間との競争に打ち勝って、みんな成長しています。その毎日の積み重ねが、結果的にプロ選手の誕生につながっていると思っています。また、プロ選手にならない4年生も、上場企業など素晴らしい企業に就職しています。サッカーと勉強と就職活動も全力でやって、レギュラー目指していく。そういった4年生の姿を、下級生のときに目に焼き付けているので、その姿が一つの目標値となって、成長できていると感じております。自らの壁を越える毎日のチャレンジだとか、高い志とか、仲間との競争、そして、それをベースとした集中できる環境こそが明治の強みです。また、プロの選手になった後も活躍してくれる原動力になっていると思います」

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