(39)この夏最後の大勝負 悲願の日本一へ/総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント展望

2022.08.21

 今月18日に第46回総理大臣杯全日本大学サッカートーナメント(以下、総理大臣杯)が開幕した。全国から選び抜かれた24チームが日本一を懸け、熱戦を繰り広げる。明大は「アミノバイタル®」カップ関東大学トーナメント(以下、アミノバイタルカップ)で惜しくも準優勝となり、関東第2代表として参戦。初戦は22日に関東学大との対戦となる。

 

 7月に開催されたアミノバイタルカップ決勝戦の国士大戦。先制点、追加点を取るも自分たちのミスから失点し、二度も追い付かれる展開に。PK戦の末、まさかの敗北。準優勝という結果に「最後の最後で優勝を取りこぼしてしまった」(熊取谷一星・政経2=浜松開誠館)と悔しさをにじませた。昨年度のリーグ戦同様、優勝に手が届くところまできているがあと一歩のところで王座を逃してしまっている。「自分たちの甘さやスキを見つめ直せるきっかけになった試合でもあった」(田中禅・文2=サガン鳥栖U―18)と前向きに捉えて気持ちを切り替え、その悔しさは総理大臣杯にぶつける。

 

 残暑が厳しい中、過密なスケジュールで行われる今大会。中2日など連戦が続き、かなりの疲労が懸念されるが「その中でも高い質でサッカーをできるのが明大」(岡哲平・政経3=FC東京U―18)と、普段の練習から本番を意識して取り組んでいることがうかがえる。直近の試合であるアミノバイタルカップ3回戦の順大戦では、1点ビハインドの状態から延長戦突入後に2点を奪取。逆転勝利を収め、明大の粘り強さを見せつけた。また、後期リーグ第13節の筑波大戦では前半に佐藤恵のゴールが決勝点となり1-0で勝利。後半は筑波大に押し込まれる場面が多く見受けられたが、GK上林を中心に粘り強い守備で白星を挙げた。今大会でも攻撃陣の大暴れと強固な守備陣が見ものだ。

 

 今季初、そして3年ぶりのタイトル奪取に向けて闘志を燃やす明大。初戦は、1回戦で九州産大を3―2で下した関東学大との一戦となる。関東学大は関東第7代表として今大会に出場。横浜F・マリノスへ来季加入が内定しJリーグ特別指定選手として公式戦デビューを果たした村上(関東学大)を擁し、現在2部リーグ戦では7位に位置しているチームだ。トーナメント戦は一発勝負という怖さがあるが、どんな相手とでも「勝ちたいという強い気持ちと、基本に忠実に、やるべきことをやるということが必要だと思う」(岡)。今後続くリーグ戦に弾みを付けるためにも、狙うは日本一。明大の大躍進に目が離せない。

 

[尾崎陽菜]